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学園生活と魔族と冒険者
糞猿との因縁の決着(?)らしい
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※ウ○コ回注意
糞猿を狩りに南の森まで来た俺、グリフォンと好戦的なテイマーであるキィナ。
森を進んだ俺たちの前に、2匹のモンキーモンキーが、石を片手にこちらを睨んでいる。
俺は糞猿を蹴散らそうと思ってたんだが、どうやらキィナは猿と1VS1で戦いたいらしく、作戦会議中だ。好戦的すぎるぞキィナ。
もし、安定策を取るならば...キィナは俺に乗って貰い、有利な高さから槍で敵を刺せば良い。てか、それが正しい騎獣の使い方だ。
だが、キィナは1VS1で戦いたがっているんだよな...。
仕方ない、俺が1匹狩るとしよう。そしてもう1匹を任せることにする。
問題は、どうやって1匹だけ猿を引き付けるか、だな...
俺が鳥の小さい脳味噌を絞って考えてたら、キィナがもう待てないとばかりに猿共に突撃して行ったぁ!待て待て従魔を置いていくな!
2匹の猿が石を投げ、キィナはそれを槍で弾く。
それを見た手前にいた猿は、足元の土を握り、ぶちまけるように投げてきた。
流石に土は槍で弾きようがない。キィナは顔を左腕で守り、そのまま突っ込む。
その頃には低空飛行で駆けつけた俺も、キィナに並ぶ。
キィナが、手前にいた猿を槍で突こうとするも猿は後ろに下がり避ける。
その間に俺は、もう1匹の後ろの方で石を拾っていた猿のところへ向かい、前足の爪を振り下ろす。だが、紙一重で避けられた。
猿の焦り具合と、猿の顔に掠り傷ができているのをみると、ギリギリ避けられたみたいだ。
俺の爪を回避した猿は、そのまま石を投げてくるも、無理な姿勢で投げた威力の乗ってない石は避ける必要がない...まて、もしかしてお前はウ○コを触った後手を洗う派か?
...この近くに川は無い。恐らく洗ってない。
俺は必死に体を捩って石を避ける。こんなに本気になったのは久しぶりだ。
具体的に言うと巣立ちして数ヵ月後、旅をしていた時に竜に追われた時だな。
猿も俺の避け方に、石での攻撃が有用と感じたようだ。違う、ある意味有用だけどそうじゃない。
俺は綺麗な体のままでいたいんだ!たまにしか水浴びしてないけど...砂浴びなら巣の近くに砂浴び場作ってて、ほぼ毎日してるから!
もう臭そうな石を避けながら戦うのが面倒になってきた為、〈眠羽〉を使うことにした。
てか、普段の狩りではたまにしか使わないから、自分のメイン飛び道具の存在を半分忘れていた。
俺の矢のように飛来する羽を、必死に避ける猿。
俺の羽の根本はナイフほどじゃないが、人の指よりは細めな錐みたいな形状で、刺さると多分恐らく相当かなり痛いだろう。
更に睡眠毒までぶちこまれるから敵としては堪ったもんじゃないと思う。
必死に俺の飛ばす羽を避けていた猿だが、途中で動きが悪くなり、避けきれず数本だが体に羽が刺さる。
俺の爪の麻痺毒が効いてきたみたいだ。最初にギリギリ避けられたあれだ。
麻痺に加え、眠気で動きのかなり悪くなる猿。一気に勝負を決めるため、俺は間合いを詰めて前足の爪で相手の胸部を蹴っ飛ばす。
俺の蹴りは猿の胸部をぶち抜き、更に猿の死体はぶっとび木に激突。
胸部をぶち抜いたときに、猿から魔石が落ち足元に転がる。
猿に苛ついていたとはいえ、蹴りに威力を込めすぎたようだ...
魔石を拾いキィナの方を見ると、猿とまだ戦い続けているようだ。
下がりながら石や砂を投げつけて戦う猿に、間合いを詰めようと追いかけながら槍を振るキィナ。
お、猿が木の棒を拾って打ち合い始めた。キィナが少し嬉しそうに見える。
だが、猿の後ろから見てる俺は気がついてしまった。
猿が右手で棒を振るい、左手を自らのケツに持っていくのを...
...冒険者は自己責任。
キィナにはその重さを知って貰うために、俺は手出ししないことにしよう。
そして森にキィナの叫び声が響き渡った。
あー...見事に食らったな、あれは...。
猿が何かを投げてくるの見たキィナは、それを槍の持ち手部分で受けるも、持ち手部分にぶつかったウン○は程よい水気で2つに割れ、その1つがキィナの体に軽くぶつかってしまった。
最初は何を投げてきたのかよくわからず、気にしてなかったキィナだが、ツンとくるアレの臭いで正体を察した。
察してしまい、彼女はただ叫んだ。
俺は両翼を前に持っていき、祈るようなポーズでキィナの冥福を祈る。
俺がふざけていると、糞猿にマジギレしたキィナが糞猿を殺すよう指示を出してきた。
はいはい、お嬢様の仰せのままに仰せのままに。
キィナと打ち合っている猿を、背後から俺の前足で押し潰す。
俺はこの時の判断を、一生後悔することとなるだろう。
この猿は非常時に投げるため、体内に○ンコを溜め込んでいたらしい。
つまり、だ。
そんなものを背後から押し潰したら、上向きになっているケツから何が出てくるのか。
森にグリフォンの叫び声が響き渡った。
仲良く糞まみれになってしまった俺らは、少し遠いとこにある川へ向かって飛び、キィナの命令でそのまま川に飛び込んだ。
川の土手では、町中で見かけたローパーを連れたおっさんがいた。何故かローパーの触手と半裸で戯れている。
誰得。
流石に触手プレイしてるおっさんの前で水浴びする気になれなかった俺とキィナは、もう少し川の上流目指して犬かきならず、グリかきでキィナを乗せたまま少し泳ぐ。
あのおっさんが見えなくなった辺りで、キィナも俺から降りて、川の浅いところで服を脱いで洗い始める。
俺も川の深いところで体と鞍を洗う。何気なく女の子と水浴びをしている状況ではあるが、異性とはいえグリフォンになった俺は、人間の裸に感じるところはない。ぺったんこだし。
...触手まみれのおっさんの半裸を見てしまった時は、少しオエッてなったが。
服を洗い終えたキィナは、俺のとこまで泳いで来て猿について愚痴り出した。
俺が猿を嫌がった理由が、漸く理解できたみたいだ。よかったよかった。
そのまま水浴びを楽しんだ俺らだが、キィナは今更になって着替えが無いと言い出した。
薄々大丈夫なのかとは思っていたが、本当に何も考えずに川へ飛び込み命令出していたのか...
俺は体を犬のようにぶるんぶるんして、濡れた体から水分を飛ばすことで、すぐ飛べるようにはなった。
しかし、キィナが濡れた服を着て、俺に乗って飛ぶと間違いなく風邪を引く。空は風も強く寒くなりやすいのだ。
しかたないので、濡れた服を近くの木に干してもらい、裸のキィナを火魔法と風魔法で温風を当て大まかに乾かし、背中の羽毛に潜り込んでもらう。
この温風魔法的なもので服を乾かすとなると、時間と魔力消費がキツい、しかも加減が難しく服を燃やしかねない。
なのでらキィナを羽毛に埋めたまま嘴で薪を拾い集め、干した木の近くで焚き火をして服を乾かすことにする。
服を乾かしてるときに、キィナがこの羽毛で布団作りたいとか言い出したが、貴族が使う布団より質が良いのか俺の羽毛は。少し誇らしい。
だが、こっそり数本抜かないでくれ、少し痛いから。眠らすぞ?
服や武具を乾かし、装備し直したキィナを乗せた俺は、町に向かい飛び立った。
服は乾いたのに、キィナは俺の羽毛に潜ったままである。
絵面としては、鞍のベルトを緩めて、俺の体と鞍の隙間に潜り込んで顔だけ出している金髪ロリって感じだ。
行きは猿を狩るぞ!と勇ましく俺に乗ってたのに、帰りはまるで炬燵に入った人間の如く、ダラけてしまっている。
初めての依頼で疲れたんだろう、と暖かい目で見ることにする。
背中にキィナが埋もれたまま町に入ろうとして、門番にビビられながら止められたので、キィナを起こして事情説明をして貰うことになったりしたが、大した問題はなく町に入ることはできた。
さて、ギルドの前に到着した。初めての依頼達成報告だ。
ギルドに入ると、相変わらず受付には人が並んでいる。
なので大人しく並んで待つ。俺は待てができるお行儀の良いペットだからな。
俺が近くにいるからか、キィナは絡まれることなく受付の順番を待つことができた。本人は少し残念そうである。何故だ。いや、絡まれてそれを撃退したい欲があるんだろうということは分かった。だが解せぬ。
キィナが受付のクール系美人さんに、依頼達成の報告をし、猿の尻尾と魔石を出す。
尻尾は討伐したことを証明する部位である討伐証明部位や素材としても扱われ、魔石は売るためだ。
受付さんからは、感謝の言葉と依頼達成の報酬金を渡された。
素材の換金については、ここは買い取りカウンターではないから右のカウンターへということを説明され、尻尾と魔石は確認後返される。
俺は少し面倒だなと思いつつも、キィナと買取カウンターの方へ向かう。
買取カウンターでは、猫耳を生やした20後半くらいの筋肉質な男性(多分)が対応してくれた。獣人ってやつだな。
糞猿の尻尾と魔石、オマケにスライムの魔石も買い取って貰い、硬貨に変えてもらっている。
んーと、銅色の硬貨と銀色の硬貨...駄目だ、金銭価値がわからん。
だがキィナは喜んでるみたいだし、まぁ、いっか。
どうやら俺は初の依頼を達成した、らしい。
もう糞猿はこりごりだ...
_____________________
○モンキーモンキーの素材
尻尾は糞で汚れていることが多いが、細長く柔軟性の高く破れにくい茶色の毛皮は、しっかり洗ってマフラーや手袋に加工される。
体の毛皮はそこそこ破れやすい上に、剥ぎ取るのが手間だし臭いので好まれないし使い道がないとされている。
また、糞の溜まった腸は中身を魔物避けの素材に使われることもあるが、モンキーモンキーを引き寄せてしまう欠点があるし、凄く臭いので基本的には売れない。
怪しい店だと、これを使った魔物避けを安く売ってたりするから注意。
○ブラック・グリフォンの素材(羽)
表面に生えている〈羽矢〉や〈眠羽〉の際に放つ大きな羽は強靭で、魔法にも強く防具にも使用可能。また、暗器にも加工できる。
羽の内側の柔らかい羽毛はインナーや布団に適している。柔らかくも中々切れない不思議な素材で刃物に強い。
ブラック・グリフォンの羽は闇属性の付与がしやすいという特徴があるが、闇魔法が使えて付与魔法も使える人は極々稀なので、あまり気にすることはない。
うまく加工すれば、黒い羽の髪飾りの形をした闇属性の魔道具とかに使える。
※グリフォンの前足キックは、鳥類のヒクイドリを参照。
※硬化の価値
金の単位=G(ゴールド)
1G=約10円
鉄貨=1G
銅貨=10G
銀貨=100G
金貨=1000G
青貨=10000G
(青貨は魔力を含んだ金属であるミスリル製)
糞猿を狩りに南の森まで来た俺、グリフォンと好戦的なテイマーであるキィナ。
森を進んだ俺たちの前に、2匹のモンキーモンキーが、石を片手にこちらを睨んでいる。
俺は糞猿を蹴散らそうと思ってたんだが、どうやらキィナは猿と1VS1で戦いたいらしく、作戦会議中だ。好戦的すぎるぞキィナ。
もし、安定策を取るならば...キィナは俺に乗って貰い、有利な高さから槍で敵を刺せば良い。てか、それが正しい騎獣の使い方だ。
だが、キィナは1VS1で戦いたがっているんだよな...。
仕方ない、俺が1匹狩るとしよう。そしてもう1匹を任せることにする。
問題は、どうやって1匹だけ猿を引き付けるか、だな...
俺が鳥の小さい脳味噌を絞って考えてたら、キィナがもう待てないとばかりに猿共に突撃して行ったぁ!待て待て従魔を置いていくな!
2匹の猿が石を投げ、キィナはそれを槍で弾く。
それを見た手前にいた猿は、足元の土を握り、ぶちまけるように投げてきた。
流石に土は槍で弾きようがない。キィナは顔を左腕で守り、そのまま突っ込む。
その頃には低空飛行で駆けつけた俺も、キィナに並ぶ。
キィナが、手前にいた猿を槍で突こうとするも猿は後ろに下がり避ける。
その間に俺は、もう1匹の後ろの方で石を拾っていた猿のところへ向かい、前足の爪を振り下ろす。だが、紙一重で避けられた。
猿の焦り具合と、猿の顔に掠り傷ができているのをみると、ギリギリ避けられたみたいだ。
俺の爪を回避した猿は、そのまま石を投げてくるも、無理な姿勢で投げた威力の乗ってない石は避ける必要がない...まて、もしかしてお前はウ○コを触った後手を洗う派か?
...この近くに川は無い。恐らく洗ってない。
俺は必死に体を捩って石を避ける。こんなに本気になったのは久しぶりだ。
具体的に言うと巣立ちして数ヵ月後、旅をしていた時に竜に追われた時だな。
猿も俺の避け方に、石での攻撃が有用と感じたようだ。違う、ある意味有用だけどそうじゃない。
俺は綺麗な体のままでいたいんだ!たまにしか水浴びしてないけど...砂浴びなら巣の近くに砂浴び場作ってて、ほぼ毎日してるから!
もう臭そうな石を避けながら戦うのが面倒になってきた為、〈眠羽〉を使うことにした。
てか、普段の狩りではたまにしか使わないから、自分のメイン飛び道具の存在を半分忘れていた。
俺の矢のように飛来する羽を、必死に避ける猿。
俺の羽の根本はナイフほどじゃないが、人の指よりは細めな錐みたいな形状で、刺さると多分恐らく相当かなり痛いだろう。
更に睡眠毒までぶちこまれるから敵としては堪ったもんじゃないと思う。
必死に俺の飛ばす羽を避けていた猿だが、途中で動きが悪くなり、避けきれず数本だが体に羽が刺さる。
俺の爪の麻痺毒が効いてきたみたいだ。最初にギリギリ避けられたあれだ。
麻痺に加え、眠気で動きのかなり悪くなる猿。一気に勝負を決めるため、俺は間合いを詰めて前足の爪で相手の胸部を蹴っ飛ばす。
俺の蹴りは猿の胸部をぶち抜き、更に猿の死体はぶっとび木に激突。
胸部をぶち抜いたときに、猿から魔石が落ち足元に転がる。
猿に苛ついていたとはいえ、蹴りに威力を込めすぎたようだ...
魔石を拾いキィナの方を見ると、猿とまだ戦い続けているようだ。
下がりながら石や砂を投げつけて戦う猿に、間合いを詰めようと追いかけながら槍を振るキィナ。
お、猿が木の棒を拾って打ち合い始めた。キィナが少し嬉しそうに見える。
だが、猿の後ろから見てる俺は気がついてしまった。
猿が右手で棒を振るい、左手を自らのケツに持っていくのを...
...冒険者は自己責任。
キィナにはその重さを知って貰うために、俺は手出ししないことにしよう。
そして森にキィナの叫び声が響き渡った。
あー...見事に食らったな、あれは...。
猿が何かを投げてくるの見たキィナは、それを槍の持ち手部分で受けるも、持ち手部分にぶつかったウン○は程よい水気で2つに割れ、その1つがキィナの体に軽くぶつかってしまった。
最初は何を投げてきたのかよくわからず、気にしてなかったキィナだが、ツンとくるアレの臭いで正体を察した。
察してしまい、彼女はただ叫んだ。
俺は両翼を前に持っていき、祈るようなポーズでキィナの冥福を祈る。
俺がふざけていると、糞猿にマジギレしたキィナが糞猿を殺すよう指示を出してきた。
はいはい、お嬢様の仰せのままに仰せのままに。
キィナと打ち合っている猿を、背後から俺の前足で押し潰す。
俺はこの時の判断を、一生後悔することとなるだろう。
この猿は非常時に投げるため、体内に○ンコを溜め込んでいたらしい。
つまり、だ。
そんなものを背後から押し潰したら、上向きになっているケツから何が出てくるのか。
森にグリフォンの叫び声が響き渡った。
仲良く糞まみれになってしまった俺らは、少し遠いとこにある川へ向かって飛び、キィナの命令でそのまま川に飛び込んだ。
川の土手では、町中で見かけたローパーを連れたおっさんがいた。何故かローパーの触手と半裸で戯れている。
誰得。
流石に触手プレイしてるおっさんの前で水浴びする気になれなかった俺とキィナは、もう少し川の上流目指して犬かきならず、グリかきでキィナを乗せたまま少し泳ぐ。
あのおっさんが見えなくなった辺りで、キィナも俺から降りて、川の浅いところで服を脱いで洗い始める。
俺も川の深いところで体と鞍を洗う。何気なく女の子と水浴びをしている状況ではあるが、異性とはいえグリフォンになった俺は、人間の裸に感じるところはない。ぺったんこだし。
...触手まみれのおっさんの半裸を見てしまった時は、少しオエッてなったが。
服を洗い終えたキィナは、俺のとこまで泳いで来て猿について愚痴り出した。
俺が猿を嫌がった理由が、漸く理解できたみたいだ。よかったよかった。
そのまま水浴びを楽しんだ俺らだが、キィナは今更になって着替えが無いと言い出した。
薄々大丈夫なのかとは思っていたが、本当に何も考えずに川へ飛び込み命令出していたのか...
俺は体を犬のようにぶるんぶるんして、濡れた体から水分を飛ばすことで、すぐ飛べるようにはなった。
しかし、キィナが濡れた服を着て、俺に乗って飛ぶと間違いなく風邪を引く。空は風も強く寒くなりやすいのだ。
しかたないので、濡れた服を近くの木に干してもらい、裸のキィナを火魔法と風魔法で温風を当て大まかに乾かし、背中の羽毛に潜り込んでもらう。
この温風魔法的なもので服を乾かすとなると、時間と魔力消費がキツい、しかも加減が難しく服を燃やしかねない。
なのでらキィナを羽毛に埋めたまま嘴で薪を拾い集め、干した木の近くで焚き火をして服を乾かすことにする。
服を乾かしてるときに、キィナがこの羽毛で布団作りたいとか言い出したが、貴族が使う布団より質が良いのか俺の羽毛は。少し誇らしい。
だが、こっそり数本抜かないでくれ、少し痛いから。眠らすぞ?
服や武具を乾かし、装備し直したキィナを乗せた俺は、町に向かい飛び立った。
服は乾いたのに、キィナは俺の羽毛に潜ったままである。
絵面としては、鞍のベルトを緩めて、俺の体と鞍の隙間に潜り込んで顔だけ出している金髪ロリって感じだ。
行きは猿を狩るぞ!と勇ましく俺に乗ってたのに、帰りはまるで炬燵に入った人間の如く、ダラけてしまっている。
初めての依頼で疲れたんだろう、と暖かい目で見ることにする。
背中にキィナが埋もれたまま町に入ろうとして、門番にビビられながら止められたので、キィナを起こして事情説明をして貰うことになったりしたが、大した問題はなく町に入ることはできた。
さて、ギルドの前に到着した。初めての依頼達成報告だ。
ギルドに入ると、相変わらず受付には人が並んでいる。
なので大人しく並んで待つ。俺は待てができるお行儀の良いペットだからな。
俺が近くにいるからか、キィナは絡まれることなく受付の順番を待つことができた。本人は少し残念そうである。何故だ。いや、絡まれてそれを撃退したい欲があるんだろうということは分かった。だが解せぬ。
キィナが受付のクール系美人さんに、依頼達成の報告をし、猿の尻尾と魔石を出す。
尻尾は討伐したことを証明する部位である討伐証明部位や素材としても扱われ、魔石は売るためだ。
受付さんからは、感謝の言葉と依頼達成の報酬金を渡された。
素材の換金については、ここは買い取りカウンターではないから右のカウンターへということを説明され、尻尾と魔石は確認後返される。
俺は少し面倒だなと思いつつも、キィナと買取カウンターの方へ向かう。
買取カウンターでは、猫耳を生やした20後半くらいの筋肉質な男性(多分)が対応してくれた。獣人ってやつだな。
糞猿の尻尾と魔石、オマケにスライムの魔石も買い取って貰い、硬貨に変えてもらっている。
んーと、銅色の硬貨と銀色の硬貨...駄目だ、金銭価値がわからん。
だがキィナは喜んでるみたいだし、まぁ、いっか。
どうやら俺は初の依頼を達成した、らしい。
もう糞猿はこりごりだ...
_____________________
○モンキーモンキーの素材
尻尾は糞で汚れていることが多いが、細長く柔軟性の高く破れにくい茶色の毛皮は、しっかり洗ってマフラーや手袋に加工される。
体の毛皮はそこそこ破れやすい上に、剥ぎ取るのが手間だし臭いので好まれないし使い道がないとされている。
また、糞の溜まった腸は中身を魔物避けの素材に使われることもあるが、モンキーモンキーを引き寄せてしまう欠点があるし、凄く臭いので基本的には売れない。
怪しい店だと、これを使った魔物避けを安く売ってたりするから注意。
○ブラック・グリフォンの素材(羽)
表面に生えている〈羽矢〉や〈眠羽〉の際に放つ大きな羽は強靭で、魔法にも強く防具にも使用可能。また、暗器にも加工できる。
羽の内側の柔らかい羽毛はインナーや布団に適している。柔らかくも中々切れない不思議な素材で刃物に強い。
ブラック・グリフォンの羽は闇属性の付与がしやすいという特徴があるが、闇魔法が使えて付与魔法も使える人は極々稀なので、あまり気にすることはない。
うまく加工すれば、黒い羽の髪飾りの形をした闇属性の魔道具とかに使える。
※グリフォンの前足キックは、鳥類のヒクイドリを参照。
※硬化の価値
金の単位=G(ゴールド)
1G=約10円
鉄貨=1G
銅貨=10G
銀貨=100G
金貨=1000G
青貨=10000G
(青貨は魔力を含んだ金属であるミスリル製)
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