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5話 昔みたいに髪を乾かして
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まだ見てくれるんだ。
お風呂に浸かりながら、莉愛はそう思っていた。まだ私の体で興奮してくれるんだと。
「ふふっ……ふっ、バ~~~カ」
少し弾んだ声がお風呂場の湯気に溶けて行く。莉愛はニヤニヤしながらもハッ、と気を取り直した。
いけない、いけない。何やってるの、私。あいつに見られたから気持ち悪くなるべきじゃない。
あいつは私を振ったんだし、元カレだし……そんな厄介なやつに今更女の子扱いされたって、ちっとも嬉しくないし。
「ああ、もう。素直に頷くんじゃなかった……!」
はあ、と深いため息をつきながら莉愛は思う。
夢を見て確か十日くらいだったかな?急にお母さん―――七瀬茜に蓮ちゃんと一緒に住む?と言われたあの時。
自分は本当に操られている人形みたいに、反射的に頷いてしまったのだ。
反射的に頷いてから、次の瞬間にハッとなって首を振ったんだけど………母はそれを照れ隠しと捉えたようで、結局一緒に住むことになった。
別に、嬉しくない。今更嬉しがるはずがない。
あいつのことなんか、好きじゃないし……そう、好きじゃないし。
だから、今更私の体を見て興奮してくれたって、別に……なんとも思わない。
「やっぱり、ちょっと大きくなってる」
お湯に浸かっている自分の胸を触りながら、ぼそっとそうつぶやく。
確かに、あいつと一緒にいる時よりはよっぽど大きくなったなと思う。
恥ずかしいけど、私の体はちゃんと女の子になっていて―――あいつの目が釘付けになるほどの体には、なっていると思う。
お肌のケアは毎日のようにしてたし、一応綺麗に映ることを意識はしていたから。
でも、あんなにあからさまな反応をされると、ちょっとだけ嬉しくなっちゃったりして……っ!!
……な、なにを思ってるのよ、私!違うでしょ!別に、あいつのためにケアしているわけでもないのに!
「……嫌い、だから」
これ以上は本当にいけないと思い、莉愛はそそくさとお風呂から出て体を拭いた。
それから、かごに入れておいた自分の部屋着―――さっき、蓮が指摘した部屋ぎをジッと見て、莉愛はふっと笑いながらそれを着る。
「別に、私が気にする必要はないしね?」
あいつなんて、勝手に発情したらいい。
元カノ相手に発情する哀れな男になればいい。そう思いながら、莉愛は自分の部屋に戻った。
そうすると、いつの間にか自分のベッドに座っている蓮と目が合って―――彼女は口をぽかんと開けてしまう。
「な………なっ!?」
「やぁ、お風呂がずいぶんと短かったじゃないか、この痴女」
「痴女ってなによ、痴女って!元カノに酷くない!?ここで釘を刺しておくけど、あんたがいやらしいだけだからね!?」
「いや、指摘されたのに堂々としている君が変に決まってるだろ!?もうちょっと警戒心とかないのかよ!!」
「ふ~~んだ!なんで私があなたの視線を気にしなきゃいけないの~?わけわからないんですけどぉ~~」
「わけわからないのはこっちだよ!この女ぁ……!!」
拳をぶるぶる震わせながらも、蓮ははあと息をついて莉愛を睨む。
莉愛は、気まずい顔でそっぽを向けながら、言葉を紡いだ。
「ていうか、早く出てってよ。なにしてるの、女の子の部屋で」
「大事な話があって来たんだよ。ちょっと時間貸してくれ」
「……何の話?私、髪乾かせなきゃいけないんだけど」
「……髪、か」
「……うん。髪」
その言葉を聞いて、蓮はとっさに動きを止めてしまう。
そう、彼も昔にはよく、莉愛の髪を乾かしてあげたのだ。
昔から一緒に寝る機会が多いからか、そんな時は髪を乾かしてと、莉愛がいつもおねだりをしてきたのだ。
もちろん、昔の蓮はそのお願いをすべて聞いてあげたけど―――今は違う。
今の自分たちは、友達だし。
友達の男女は、相手の髪を乾かしてあげたりはしないはずだ。
「……は、早く出てって。なにぼうっとしてるのよ」
「……俺の話はいつ聞いてくれるんだ?」
「さぁ?あと300年くらい待ってたら聞いてあげるかも?」
「300年後も一緒にいたくはないんだよ!この陰険女……!」
「あ、もうチャンスなくなった。もう死んでも口聞いてあげない」
「分かった、分かったから!!はあ………俺が髪乾かせば、話聞いてくれるんだろ?」
「え?」
急に飛んできた提案に、莉愛の目が丸くなる。
蓮は立ち上がって、だいぶ濡れている莉愛の髪を一房手に取って……言った。
「……む、昔みたいに乾かせばいいんだろ?」
「な、なっ………」
「……友達でもそれくらいはするだろ、普通」
……………………するもんなの?
莉愛がただぼうっとしていると、蓮は本棚においてあったヘアドライヤーに目を向けた。
それから、莉愛に手招きをする。
「……ほら、お座り」
「………………私が、そんなこと受け入れるとでも?」
「いやだったら、その髪濡れたまま俺の話を聞いてもいいけど」
「………………」
……それは、困る。
髪は早く乾かした方がいい。髪の毛が傷まないためにも、ツヤを出すためにも、頭皮ケアのためにも、絶対に乾かした方がいい。
だから、これは別にあんたの言葉に従っているわけじゃないから。
あんたの提案が嬉しくて、つい胸がドキッとしたわけじゃないから。
……ちゃんと分かってるの?バカ。
「変なことしたら怒るからね」
「変なことってなんでしょうか~~?一つも分かりませんな」
「……あんたがしたじゃん。昔に、何回も」
「………」
「………」
「……ほら、早くお座り」
「……はい」
莉愛は素直にベッド際に座る。蓮は最大限莉愛から視線を外して、ヘアドライヤーを手に持って電源を入れる。
何回も触ったことのある、綺麗な白金髪の髪。
相変わらずさらさらで、綺麗で、中学生の時より少し長くなった元カノの髪を、蓮は乾かしていく。
不思議なもんだ。最後に乾かしてあげた時点から1年以上も経ってるのに、体はまだその時の習慣を覚えている。
どうすれば莉愛が好むようなスタイルに仕上げられるか、どうすれば丁寧に、髪の毛を傷めずに乾かせられるか。
「ねぇ、蓮」
「うん?」
「……ううん、なんでもない」
「……そっか」
莉愛は小さく首を振って、深呼吸を繰り返した。
髪の毛の隙間から見える莉愛の首筋は、やはりちょっと赤くなっていて。
それはお風呂のせいだと思い込みながら、蓮はできるだけ丁寧に彼女の髪を乾かしていった。
お風呂に浸かりながら、莉愛はそう思っていた。まだ私の体で興奮してくれるんだと。
「ふふっ……ふっ、バ~~~カ」
少し弾んだ声がお風呂場の湯気に溶けて行く。莉愛はニヤニヤしながらもハッ、と気を取り直した。
いけない、いけない。何やってるの、私。あいつに見られたから気持ち悪くなるべきじゃない。
あいつは私を振ったんだし、元カレだし……そんな厄介なやつに今更女の子扱いされたって、ちっとも嬉しくないし。
「ああ、もう。素直に頷くんじゃなかった……!」
はあ、と深いため息をつきながら莉愛は思う。
夢を見て確か十日くらいだったかな?急にお母さん―――七瀬茜に蓮ちゃんと一緒に住む?と言われたあの時。
自分は本当に操られている人形みたいに、反射的に頷いてしまったのだ。
反射的に頷いてから、次の瞬間にハッとなって首を振ったんだけど………母はそれを照れ隠しと捉えたようで、結局一緒に住むことになった。
別に、嬉しくない。今更嬉しがるはずがない。
あいつのことなんか、好きじゃないし……そう、好きじゃないし。
だから、今更私の体を見て興奮してくれたって、別に……なんとも思わない。
「やっぱり、ちょっと大きくなってる」
お湯に浸かっている自分の胸を触りながら、ぼそっとそうつぶやく。
確かに、あいつと一緒にいる時よりはよっぽど大きくなったなと思う。
恥ずかしいけど、私の体はちゃんと女の子になっていて―――あいつの目が釘付けになるほどの体には、なっていると思う。
お肌のケアは毎日のようにしてたし、一応綺麗に映ることを意識はしていたから。
でも、あんなにあからさまな反応をされると、ちょっとだけ嬉しくなっちゃったりして……っ!!
……な、なにを思ってるのよ、私!違うでしょ!別に、あいつのためにケアしているわけでもないのに!
「……嫌い、だから」
これ以上は本当にいけないと思い、莉愛はそそくさとお風呂から出て体を拭いた。
それから、かごに入れておいた自分の部屋着―――さっき、蓮が指摘した部屋ぎをジッと見て、莉愛はふっと笑いながらそれを着る。
「別に、私が気にする必要はないしね?」
あいつなんて、勝手に発情したらいい。
元カノ相手に発情する哀れな男になればいい。そう思いながら、莉愛は自分の部屋に戻った。
そうすると、いつの間にか自分のベッドに座っている蓮と目が合って―――彼女は口をぽかんと開けてしまう。
「な………なっ!?」
「やぁ、お風呂がずいぶんと短かったじゃないか、この痴女」
「痴女ってなによ、痴女って!元カノに酷くない!?ここで釘を刺しておくけど、あんたがいやらしいだけだからね!?」
「いや、指摘されたのに堂々としている君が変に決まってるだろ!?もうちょっと警戒心とかないのかよ!!」
「ふ~~んだ!なんで私があなたの視線を気にしなきゃいけないの~?わけわからないんですけどぉ~~」
「わけわからないのはこっちだよ!この女ぁ……!!」
拳をぶるぶる震わせながらも、蓮ははあと息をついて莉愛を睨む。
莉愛は、気まずい顔でそっぽを向けながら、言葉を紡いだ。
「ていうか、早く出てってよ。なにしてるの、女の子の部屋で」
「大事な話があって来たんだよ。ちょっと時間貸してくれ」
「……何の話?私、髪乾かせなきゃいけないんだけど」
「……髪、か」
「……うん。髪」
その言葉を聞いて、蓮はとっさに動きを止めてしまう。
そう、彼も昔にはよく、莉愛の髪を乾かしてあげたのだ。
昔から一緒に寝る機会が多いからか、そんな時は髪を乾かしてと、莉愛がいつもおねだりをしてきたのだ。
もちろん、昔の蓮はそのお願いをすべて聞いてあげたけど―――今は違う。
今の自分たちは、友達だし。
友達の男女は、相手の髪を乾かしてあげたりはしないはずだ。
「……は、早く出てって。なにぼうっとしてるのよ」
「……俺の話はいつ聞いてくれるんだ?」
「さぁ?あと300年くらい待ってたら聞いてあげるかも?」
「300年後も一緒にいたくはないんだよ!この陰険女……!」
「あ、もうチャンスなくなった。もう死んでも口聞いてあげない」
「分かった、分かったから!!はあ………俺が髪乾かせば、話聞いてくれるんだろ?」
「え?」
急に飛んできた提案に、莉愛の目が丸くなる。
蓮は立ち上がって、だいぶ濡れている莉愛の髪を一房手に取って……言った。
「……む、昔みたいに乾かせばいいんだろ?」
「な、なっ………」
「……友達でもそれくらいはするだろ、普通」
……………………するもんなの?
莉愛がただぼうっとしていると、蓮は本棚においてあったヘアドライヤーに目を向けた。
それから、莉愛に手招きをする。
「……ほら、お座り」
「………………私が、そんなこと受け入れるとでも?」
「いやだったら、その髪濡れたまま俺の話を聞いてもいいけど」
「………………」
……それは、困る。
髪は早く乾かした方がいい。髪の毛が傷まないためにも、ツヤを出すためにも、頭皮ケアのためにも、絶対に乾かした方がいい。
だから、これは別にあんたの言葉に従っているわけじゃないから。
あんたの提案が嬉しくて、つい胸がドキッとしたわけじゃないから。
……ちゃんと分かってるの?バカ。
「変なことしたら怒るからね」
「変なことってなんでしょうか~~?一つも分かりませんな」
「……あんたがしたじゃん。昔に、何回も」
「………」
「………」
「……ほら、早くお座り」
「……はい」
莉愛は素直にベッド際に座る。蓮は最大限莉愛から視線を外して、ヘアドライヤーを手に持って電源を入れる。
何回も触ったことのある、綺麗な白金髪の髪。
相変わらずさらさらで、綺麗で、中学生の時より少し長くなった元カノの髪を、蓮は乾かしていく。
不思議なもんだ。最後に乾かしてあげた時点から1年以上も経ってるのに、体はまだその時の習慣を覚えている。
どうすれば莉愛が好むようなスタイルに仕上げられるか、どうすれば丁寧に、髪の毛を傷めずに乾かせられるか。
「ねぇ、蓮」
「うん?」
「……ううん、なんでもない」
「……そっか」
莉愛は小さく首を振って、深呼吸を繰り返した。
髪の毛の隙間から見える莉愛の首筋は、やはりちょっと赤くなっていて。
それはお風呂のせいだと思い込みながら、蓮はできるだけ丁寧に彼女の髪を乾かしていった。
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