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冒険者編
大会議
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マールボロ城へ転移した俺たちは、玉座の間の人口密度に唖然とした。
なんて狭い、はやく会議室へ移動しよう、座ろう。
「王様、会議室へ行きましょう」
「そうだね、ここじゃごちゃごちゃしすぎる。ところで、なんで僕の名前を知ってたんだい?」
「ピース王から聞きました」
「あいつ……僕のことはこれまで通り王様って呼んでね」
王様はぶつぶつ言いながら会議をすることを兵士に伝え、警備を強化した。
さっさと移動しようと思い、振り向くと、そこにはクダミさんを見るミントが立っていた。
「お父さん……!」
「おーミント、おっきくなったな」
数年家を空けていたとは思えない軽さ。
キウィさん相手ならこのくらい軽い方がいいのかもしれない。
「クダミさんには後で小麦村まで行ってキウィさんに謝ってもらいますからね」
「ええ!? 俺何かしたかな?」
「覚悟しといた方がいいよ」
「本当に!?」
クダミさんが頭を抱える。
愉快愉快、こんな人が国一番のアイテムマスターなのか。
とにかく、遊ぶのは会議が終わったあとだ。
「みなさーん! これから会議室へ行くのでついてきてくださーい!」
王様が大声で言った。
王様の横にはムーンが立っている。
エルフがいることに驚いている者、魔族がいることに驚いている者、皆落ち着いて会議室へ向かったのだった。
* * *
俺、ミント、クダミさん、師匠、アイアス、ソウル、ザン、ダン、イア、ゴピ、ムーン、王様。
合計で12人が会議室に集まった。
ダンも参加するのか、二番目の剣士なら参加してもいいだろう。
それにしても濃い面子だな、それなりに大事な会議って感じがする。
「僕が司会をするよ、今回あった出来事についてユウトくん、説明して」
「王様と俺が感じ取っていた魔大陸から流れてくる魔力、この魔力の元である魔法が発動された。これは街の外に魔物が現れるようになる魔法だ。まさに今、850年前と同じ状況なわけだ」
「その魔法を使ったのが誰かわかっているのか?」
他の人がうんうん頷きながら聞いている中、ダンが俺に質問してきた。
「それはわからない。でもこれだけ大きな魔法が使えるんだから魔大陸の誰か、魔王と同等か、それ以上の実力者だろうな」
「魔王ではないのか?」
「違う。多分だが、今の魔王は俺の知り合いでな、先代の魔王を倒した時に会ったことのあるやつなんだ」
その場にいる皆が驚いた。
当然だろう、英雄が魔王と知り合いなのだから。
「言っちゃえば魔王の娘だ。あいつは俺と同じ魔族と人間が共存する世界、世界平和を目指してるんだ」
「ボヘームでも魔王は良い奴だと思われているぞ」
椅子に座れていないゴピがそう言った。
傍から見たら椅子が喋っているように見えるだろう。
あ、机の上に乗った。行儀悪いぞ。
「まあとにかく、魔王は気にしなくていい。問題はこれからどうするかだ」
「そうだね。魔物が現れた以上、こちらとしても兵力を使わなくてはならない。戦いの経験がない冒険者たちが頼みの綱になってくる」
そうだ、魔物がいなかったため、冒険者は実力不足になりがちだ。
冒険者たちの出番が増えることによって、兵力の強化に繋がる。
「冒険者制度も色々と変えないといけませんよ」
「魔物を倒したりした時に冒険者ランクが上がるように変えるつもりだよ」
別の世界ではその制度だったな。
魔物を倒して欲しいという依頼を達成したり、野良の魔物を倒して国を防衛したり。
旅をする人を護衛したり、仕事が増えることになる。
代わりに、今までの仕事であった盗賊狩りなどの警察のような仕事が減ることになる。
これによって治安が悪くなってしまう。ここも改善点だ。
「えっと、イアたちの修行はどうなるんですか?」
「そうだぜ、どうなるんだぜ?」
イアとザンが意見を出した。
そういや修行はどうなるんだ。
「すまないが、兵力が整うまで戻ってきて欲しい。二人が居ないとこちらの兵力的に魔物との戦闘か苦しくなってしまう」
「む、では私がイアの修行を手伝うのは後ということか」
「そ、そうなるよ」
豚が喋るという不思議な光景に王様が吃ってしまっている。
「俺的には魔法を使ったやつをぶっ倒したいんだけど、どうすか?」
「それも一つの手なんだけどね、これだけ大きな魔法を使った相手なんだ。そう簡単には見つからないと思うよ」
「確かに……」
またプランなしで考えてしまった。
もしかしたら俺じゃ倒せない相手かもしれないもんな。
「だからユウトくんには西と東の王様に現状の説明をしてほしい。その後は冒険者制度を作り直す手伝いを頼みたいんだけど、引き受けてくれるかい?」
「わかりました、それぞれの国がこの変化に慣れるまで大きな行動は無し、と」
「そうなるね、こちらとしても考えなしに行動はできないんだ。ユウトくんが魔大陸へ探しに行っている間に国が襲われてしまう可能性もある」
国の強化、冒険者制度の改定、各国への説明。
やることは多いし、時間もかかるだろう。
今はゆっくり、作戦を練ろう。
「師匠、なにかありますか?」
「わ、私ですか? そうですね……海にも魔物が出るようになったわけですよね? なら東大陸からの食料運搬などは難しくなってくると思います。そこに強い冒険者を護衛させたりするのをおすすめしますね」
「確かにそうですね、やる事がいっぱいだ……ところでユウトくん、このお方は?」
「東大陸のエルフで、俺の師匠です」
師匠!? とその事について知らない人が驚いた。
エルフよりもそっちの驚きの方が大きいのか、そうか。
「何百年か前に耳を隠してこの国で魔法剣士をしてたんです、その時の弟子がユウトさんでした」
「へぇ……英雄にも師匠がいるんだね」
王様が腕を組んでニヤついていた。
また一つ知ってしまったって顔してるな。
「そりゃいますよ、この世界に来たばかりの頃は戦闘もできない一般人だったんですから」
「ほう、また知識が増えた」
楽しそうだなこの人、これから地獄のように仕事があるというのに。
「あたしは何かすることある? 仕事ないよね?」
「アイアスは……一緒に冒険者制度とかを手伝え」
「うわあああ! めんどくさい!」
仮にも王様の前だぞ、俺もめんどくさいと思ってるけど口には出すなよ。
思ってるうちはまだしも、口に出したら……戦争だろうがっ……! 戦争じゃねぇのかよっ……!
「大まかなことはだいたい決まったね、どうする? ユウトくん」
「細かいことを決めましょう、あとはまあ自己紹介とかしてていいですよ」
その後は初めて会った人同士で挨拶をしたり、細かいところの話し合いをしたりした。
夜、その話し合いが終わったあと、俺はゴピを南魔大陸へ転移させたり、師匠をエルフの村へ転移させたりした。
それが終わったあとは氷霧亭に帰り、一泊。
朝から小麦村へ転移し、クダミさんを緑の道具屋へ連れていき、キウィさんに会わせた。めっちゃ怒られててめっちゃ泣かれてた。
西大陸へ転移、セブンスタ王に説明。
東大陸へ転移、ピース王に説明。
セブンスタ王はすぐに終わったのだが、ピース王からは飯を食ってけと大盛りの料理をご馳走になった。
× × ×
数日後。俺は今も尚マールボロ城で冒険者制度を作る日々を過ごしている。
これから起こる事件、魔大陸に行く算段。様々なことを考えながら毎日作業をするのだった。
第二章 完
なんて狭い、はやく会議室へ移動しよう、座ろう。
「王様、会議室へ行きましょう」
「そうだね、ここじゃごちゃごちゃしすぎる。ところで、なんで僕の名前を知ってたんだい?」
「ピース王から聞きました」
「あいつ……僕のことはこれまで通り王様って呼んでね」
王様はぶつぶつ言いながら会議をすることを兵士に伝え、警備を強化した。
さっさと移動しようと思い、振り向くと、そこにはクダミさんを見るミントが立っていた。
「お父さん……!」
「おーミント、おっきくなったな」
数年家を空けていたとは思えない軽さ。
キウィさん相手ならこのくらい軽い方がいいのかもしれない。
「クダミさんには後で小麦村まで行ってキウィさんに謝ってもらいますからね」
「ええ!? 俺何かしたかな?」
「覚悟しといた方がいいよ」
「本当に!?」
クダミさんが頭を抱える。
愉快愉快、こんな人が国一番のアイテムマスターなのか。
とにかく、遊ぶのは会議が終わったあとだ。
「みなさーん! これから会議室へ行くのでついてきてくださーい!」
王様が大声で言った。
王様の横にはムーンが立っている。
エルフがいることに驚いている者、魔族がいることに驚いている者、皆落ち着いて会議室へ向かったのだった。
* * *
俺、ミント、クダミさん、師匠、アイアス、ソウル、ザン、ダン、イア、ゴピ、ムーン、王様。
合計で12人が会議室に集まった。
ダンも参加するのか、二番目の剣士なら参加してもいいだろう。
それにしても濃い面子だな、それなりに大事な会議って感じがする。
「僕が司会をするよ、今回あった出来事についてユウトくん、説明して」
「王様と俺が感じ取っていた魔大陸から流れてくる魔力、この魔力の元である魔法が発動された。これは街の外に魔物が現れるようになる魔法だ。まさに今、850年前と同じ状況なわけだ」
「その魔法を使ったのが誰かわかっているのか?」
他の人がうんうん頷きながら聞いている中、ダンが俺に質問してきた。
「それはわからない。でもこれだけ大きな魔法が使えるんだから魔大陸の誰か、魔王と同等か、それ以上の実力者だろうな」
「魔王ではないのか?」
「違う。多分だが、今の魔王は俺の知り合いでな、先代の魔王を倒した時に会ったことのあるやつなんだ」
その場にいる皆が驚いた。
当然だろう、英雄が魔王と知り合いなのだから。
「言っちゃえば魔王の娘だ。あいつは俺と同じ魔族と人間が共存する世界、世界平和を目指してるんだ」
「ボヘームでも魔王は良い奴だと思われているぞ」
椅子に座れていないゴピがそう言った。
傍から見たら椅子が喋っているように見えるだろう。
あ、机の上に乗った。行儀悪いぞ。
「まあとにかく、魔王は気にしなくていい。問題はこれからどうするかだ」
「そうだね。魔物が現れた以上、こちらとしても兵力を使わなくてはならない。戦いの経験がない冒険者たちが頼みの綱になってくる」
そうだ、魔物がいなかったため、冒険者は実力不足になりがちだ。
冒険者たちの出番が増えることによって、兵力の強化に繋がる。
「冒険者制度も色々と変えないといけませんよ」
「魔物を倒したりした時に冒険者ランクが上がるように変えるつもりだよ」
別の世界ではその制度だったな。
魔物を倒して欲しいという依頼を達成したり、野良の魔物を倒して国を防衛したり。
旅をする人を護衛したり、仕事が増えることになる。
代わりに、今までの仕事であった盗賊狩りなどの警察のような仕事が減ることになる。
これによって治安が悪くなってしまう。ここも改善点だ。
「えっと、イアたちの修行はどうなるんですか?」
「そうだぜ、どうなるんだぜ?」
イアとザンが意見を出した。
そういや修行はどうなるんだ。
「すまないが、兵力が整うまで戻ってきて欲しい。二人が居ないとこちらの兵力的に魔物との戦闘か苦しくなってしまう」
「む、では私がイアの修行を手伝うのは後ということか」
「そ、そうなるよ」
豚が喋るという不思議な光景に王様が吃ってしまっている。
「俺的には魔法を使ったやつをぶっ倒したいんだけど、どうすか?」
「それも一つの手なんだけどね、これだけ大きな魔法を使った相手なんだ。そう簡単には見つからないと思うよ」
「確かに……」
またプランなしで考えてしまった。
もしかしたら俺じゃ倒せない相手かもしれないもんな。
「だからユウトくんには西と東の王様に現状の説明をしてほしい。その後は冒険者制度を作り直す手伝いを頼みたいんだけど、引き受けてくれるかい?」
「わかりました、それぞれの国がこの変化に慣れるまで大きな行動は無し、と」
「そうなるね、こちらとしても考えなしに行動はできないんだ。ユウトくんが魔大陸へ探しに行っている間に国が襲われてしまう可能性もある」
国の強化、冒険者制度の改定、各国への説明。
やることは多いし、時間もかかるだろう。
今はゆっくり、作戦を練ろう。
「師匠、なにかありますか?」
「わ、私ですか? そうですね……海にも魔物が出るようになったわけですよね? なら東大陸からの食料運搬などは難しくなってくると思います。そこに強い冒険者を護衛させたりするのをおすすめしますね」
「確かにそうですね、やる事がいっぱいだ……ところでユウトくん、このお方は?」
「東大陸のエルフで、俺の師匠です」
師匠!? とその事について知らない人が驚いた。
エルフよりもそっちの驚きの方が大きいのか、そうか。
「何百年か前に耳を隠してこの国で魔法剣士をしてたんです、その時の弟子がユウトさんでした」
「へぇ……英雄にも師匠がいるんだね」
王様が腕を組んでニヤついていた。
また一つ知ってしまったって顔してるな。
「そりゃいますよ、この世界に来たばかりの頃は戦闘もできない一般人だったんですから」
「ほう、また知識が増えた」
楽しそうだなこの人、これから地獄のように仕事があるというのに。
「あたしは何かすることある? 仕事ないよね?」
「アイアスは……一緒に冒険者制度とかを手伝え」
「うわあああ! めんどくさい!」
仮にも王様の前だぞ、俺もめんどくさいと思ってるけど口には出すなよ。
思ってるうちはまだしも、口に出したら……戦争だろうがっ……! 戦争じゃねぇのかよっ……!
「大まかなことはだいたい決まったね、どうする? ユウトくん」
「細かいことを決めましょう、あとはまあ自己紹介とかしてていいですよ」
その後は初めて会った人同士で挨拶をしたり、細かいところの話し合いをしたりした。
夜、その話し合いが終わったあと、俺はゴピを南魔大陸へ転移させたり、師匠をエルフの村へ転移させたりした。
それが終わったあとは氷霧亭に帰り、一泊。
朝から小麦村へ転移し、クダミさんを緑の道具屋へ連れていき、キウィさんに会わせた。めっちゃ怒られててめっちゃ泣かれてた。
西大陸へ転移、セブンスタ王に説明。
東大陸へ転移、ピース王に説明。
セブンスタ王はすぐに終わったのだが、ピース王からは飯を食ってけと大盛りの料理をご馳走になった。
× × ×
数日後。俺は今も尚マールボロ城で冒険者制度を作る日々を過ごしている。
これから起こる事件、魔大陸に行く算段。様々なことを考えながら毎日作業をするのだった。
第二章 完
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