精霊都市の再開発事業

白石華

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第六章

みんなでバーベキューをする、その2

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 ・・・・・・。

「きゃはははは!」

 カンナがいつものように、はしゃぎながらザブザブと海を泳いでいる。

「社長も泳ごうよー!」
「おお。そうだな、泳ぐか!」
「きゃははははは!」

 カンナはいつも元気だが、今日は増して元気だ。昼間の様子で神妙になるかと思ったが、今の所、大丈夫そうだな。

「ねえ、社長。」
「おう、今度は何だ。」

 またカンナに話しかけられた。……と思ったら。

 ばしゃっ!

「んっ。」
「おわっ!?」

 カンナの方から抱き着いて来る。

「社長……やっぱり。明日は行くんだよね。」
「ああ。お前は何も心配すんな。みんなで行って、みんなで帰ってくるんだ。」
「うん。じゃあさ、約束して。」
「帰ってくるよ。約束する。」
「……ん。」

 カンナが目を閉じて、俺を待つようになる。

(これって、こういう事だよな?)
(カンナ……普段は明るいくせに、こういう時だけしおらしく……。)

 俺は何故か、胸がドキドキしていたが。ゆっくりと顔をカンナに近づけ……。

「ん。んぐぐ……っ。」
「ん……ちゅ、ちゅ……ちゅる。」

 唇だけ付けるつもりだったのにカンナに思いっきり水着越しのほぼ半裸で抱き着かれてディープキスまでされてしまった。

「ちゅぱ。ありがとう、社長。元気出た!」
「う。うん……。どうしたの、急に……。」

 俺は何故かドキドキしていた。

「やっぱりさ、社長に景気づけして貰うのがいいや! みんなにもしてあげなよ!」
「あっ、うん。みんなにもするのか、これを……。」

 ・・・・・・。

「と、トンカ。キス、して……あっ。ん……。」

 ・・・・・・。

「社長。こうするの、照れますね……んっ。」

 その後、文字通り、みんなと言うかサシガネとベルさんにも浜辺で二人きりになって抱き合ってディープキスを決めてきた。なぜか達成感があったし、ダンジョンに行く前からやり遂げた気分だった。
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