精霊都市の再開発事業

白石華

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第二章

カンナの過去

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「お、おい! 俺今、裸なんですけど!?」
「私達だってそうでしょ。」
「え!? やっぱりそうなの!?」

 俺は慌てて伸ばした身体を後ろ向きの体育座りに変える。

「私たちがここに来たの、大体予想が付くでしょ?」
「……。」

 全然分からんが、俺がサシガネに頼んだことは……怪我と聞くとカンナの様子が変わるから……なんかやっといてくれという事だった。つまり、それの決着がついたか、背中流しがそれになるのか。

「ええと。お願いしていいの?」

 しかし俺はキョドっていた。女の子二人に背中を流させるとかそうなるだろ。

「ええ。まずはカンナから。」
「う、うん……。社長、私たち、後ろ向いているから、椅子に座って。」
「あ、はい……。」

 ざばっと浴槽から身体を出すと、本当に二人が後ろを向いていた。何のシチュエーションだよコレ。若い娘たちの並んだ立ち姿で、タオル巻いた背中とかお尻とか太腿とかを見るターンかよと、どこのエロ社長だよと、ドギマギするも。何か目が向けられなくて、しずしずと椅子に座る俺。

「あー。座ったぜ。」
「うん。」

 しゃこしゃこしゃこ……。

「うう……。」
「ねえ、社長、背中気持ちいい?」
「あ、ああ……うん。いいけどよ。」
「疲れ、取れる?」
「お、おう……。」

 いつの間にか俺がカンナに癒される側になっている。

 しゃこしゃこしゃこ……。

「……。」

 いつの間にか無言になっていた。

「あのね、社長、こっちを振り向かないで聞いて。」
「ん? ああ。」
「あのね、私……正確にはあたしのお父さん。には弟子がいたの。」
「ああ。大工やっていればな。」
「うちにも遊びに来てくれて、お父さんもずっと面倒見ていて。
 あたしもその時、大工仕事やっていたからお兄ちゃんって慕っていた人だった。」
「……。」

 この話でカンナのトラウマに繋がる話となると、あんまりいい展開にはならないんだろうな、と思いながら聞いていくと。

「ある日、その人が転落事故を起こしそうになって。本人は大丈夫だって言っていたけど。
 お父さんがすごく驚いて、怒って。急いで病院に連れて行ったら。
 検査で他に病気があったことが判明して。それが脚を滑らせた原因だから静養してくださいって。
 その人、一時的にこっちに来られなくなっちゃって。
 それからかな……お父さんが変わっちゃったの。大工仕事に打ち込めなくなっちゃった。」
「……。」
「だけど、精霊建築士なら、そんな心配、もうしなくて済むし。
 お兄さんだって、お父さんだって戻ってこられるって。」
「なあ、カンナ。さっき俺が聞いたことに答えてくれる気になって今、それを話しているのか?」
「うん、そう……何かさ、その時のお兄さんに社長、似ているって言うか。
 全然、自分の事、心配しない人でしょ?」
「ああ、まあ、そうだったな……。」

 俺は今までの俺を振り返るが、言われてみればそうだった気がする。

 ぎゅっ……。

「え、えええっ!?」

 カンナに後ろから抱き着かれた。

「あたし、もう仕事で誰かが怪我したり来なくなったりするの見るの、厭だよ……。
 でも大工やってればそうだって知ってる。
 だったら私、精霊建築士になりたい……。みんなもそうなればいいって思う。」
「カンナ……。」
「うっ、ぐすっ。」
「話してくれて、ありがとうな。俺も今度から、なるべく気にするようにするよ。
 お前がそうなるのはしょうがないんだな。
 お前も精霊建築士になって、誰かをもう一度、働かせてやりたかったんだな。
 俺と……同じだよ。」

 そう。俺がカンナに感じた放っておけない気持ち……それはサシガネを俺の所で働けるようにしてやりたいと思った、俺のお節介と同じだったのだ。

「ううっ、うううーっ! ああああっ!」

 俺が何か言ったぐらいでカンナの考え方の方向性が変わる事はないだろう。俺なら大丈夫って慰めもいらないだろう。カンナが誰かがケガするのを見てこうなるのは、ちゃんと理由があるって知っただけで俺たちはいいんだ。その割には本人は危なっかしいが、それは生来の性格だと思って。

「ホラ、前も洗ってあげましょ。」
「うん……。」
「えっ!? あ、あの、いきなり何、言い出すの!? ああっ!?」

 何故か俺は女の子二人に、前の方も来られてしまい。

「はい。胸から洗ってあげる。もう半分はカンナさんね。」
「うん……。」

 サシガネと、やけにしおらしく、頬も染めているカンナに胸を洗われている俺。

「あっ、あっ、あの……俺。ああっ。」

 慌てている内に腹まで洗われてしまっている。しかも話によると二人はバスタオル一枚である。肌の露出とか気にしないの? って思っていると。

「あ……っ。」

 案の定、俺の肉棒が勃起してきた。

「……うっ。」

 カンナが目の前で勃起する姿を見てしまい硬直するも。

「カンナさん。男の人のそれって擦ったら汁が出るぐらいしかやれることないから。」
「あの、俺が言ったことだけどカンナに今、それ言うのやめて。」
「……そういうもんなのね。」

 しかしカンナはそれで緊張が解れたようだ。いいのか。

「じゃあ、前も……。」
「えっ、ボディタオルはちょっと……あっ。」

 ぬちゅっ、にちゅっ……。

 二人で竿を握られて、扱かれてしまっている。

「出さない事には萎まないんでしょ? だったらしてあげるわよ。」
「社長。社長もここ……大きくなるんだ。」
「ああ、まあ、なあ。極度の不能じゃない限りチンコって用が無くても勃起したりする。
 ちょっと困ったやつだけど、いいやつなんだ……。」
「「……。」」

 いきなり二人が顔を背けて震えている。

「ね、カンナさん、見慣れてくると大丈夫になってくるでしょ?」
「あはは……うん。ぶっ飛びすぎな下ネタ言われたけど、チンコっていいね。」

 カンナに俺の親友をチンコと言われるようになった。

 くちゅっ、にちゅっ。

「う、んんっ、……ぐっ。」

 再び扱かれていくようになると。

「な、なあ……頼む。タマとかも揉んでくれ。あくまでそーっとだぞ。」
「うん……。トンカ。」
「いいんだ、ここも……。チンコの他にも。」

 二人に念入りに扱かれていく内にある事に俺は気付く。二人の胸元のタオルが開いていた。
 何と二人して本当に何も身につけておらず、先っぽまで見えてしまっている。

「……ううっ。うううっ。」

 俺の息が激しくなってくる。

「……ううっ。」
「……んんっ。」
 にちゅにちゅにちゅ、くちゅくちゅっ。

 それに合わせて二人の動きも速く、粘着質な様子に変わっていった。息もちょっと、荒いようだが。

「ううっ。でる、でるからっ。出るから二人は、避けてくれっ。」
「何で?」
「お風呂だから洗い流せばいいよ。」
「えっ。いいの!? チンコ汁よ!? あ……っ。」
 
 びゅくんっ、びゅくくくんっ! びしゃびしゃびしゃっ!

「ああ……。」
 
 放心したように俺は二人の顔やら頭やら胸やらに掛けていってしまい。

「……んんっ。」
「あ……っ。社長……。」

 サシガネは相変わらずエッチの時までツンデレだし。カンナはカンナでエッチしながら若い娘に社長って言われるの、場所が浴室というのもあって何か変なプレイに目覚めそうだったが。俺はアカンと思いつつも満足な気分になってしまっていた……。

 ・・・・・・。

「ねえ、社長。私……社長のこっちの面倒も見てあげる……。」
「あ、あの……。」
「うん……サシガネさんも、社長とエッチしていいって言ってくれたし。社長さえよければ。」
「……。」

 俺は今後の事を思うと。サシガネがいいって言っているならいいかなと思ってしまう。だって今のカンナの格好は。
 寝かせている俺の腰に跨って、騎乗位のような格好でこれからプレイをする寸前のような格好だったからだった……。最後は性欲に負けたって言うか。向こうから来たのに理由もないのに追い払う必要って特になかったからだった……。

「ああ。もういいよ。俺のチンコもいいって言っているしな。」

 何となく。カンナはこのままにしておけないというか……そういう何かがある。そういうのをエッチで紛らわせるのもどうかと思うのだが、実際、俺たちには有効なのだから仕方ない。

「こうなったらハーレム作っちまうか!」
「うん! 社長!」
「ぬおっ!?」

 カンナに全裸で抱き着かれた。海の時とは水中の抵抗が違う……母性の詰まったような弾力と柔らかさ……そして水にぬれてしっとりと吸いつくような素肌の感触……これが肉感的で健康的なボディって奴かと思っていると。

 ぬるんっ。

「……んっ。」
「ううっ。」

 カンナの太腿に俺の肉棒が挟まれ、ガッチリお尻に嵌ってしまっている。

「え、ええと、社長?」
「ああ、暫くそのまま……グリグリしてくれ。」
「うん……あっ。」

 にゅり、にゅり……っ。

 カンナがお尻を左右にくねらせていると、俺もカンナのお尻と太腿の境界を掴み、太腿もお尻もどんどん肉感的になっていく場所をこね回しながら腰を突いて行く。

「あっ、ああっ! あああっ! ああんっ! はっ、はっ。はああんっ!」

 カンナは息があっという間に激しくなって腰を揺するようになる。

「うう……っ。カンナ。避妊はしているか?」
「う、うん……んっ。」
 
 カンナは自分の太腿の裏側に避妊の紋を付けたようだ。そこでもいいのか。

「入れる……ぞっ!」
「あああっ!」

 カンナの中に肉棒を入れてしまったのだが……そのままズブズブと抽送を始めてしまってもいいのか……と躊躇して。ストロークじゃなくて入れたまま、身体を愛撫する方に切り替えることにした。

「カンナ、こっち。」
「あ、社長……キスして、いいの。」
「おう、ん……っ。」
「ん……っ。くちゅるっ。ちゅるっ。」

 カンナといきなりディープキスをして、背中から俺が抱きしめる格好になって、片方はお尻に手を伸ばしつつ、おっぱいも擦り付けさせている。肉欲セックスである。

 くにっ、ぐいっ。

 俺はカンナのお尻を片手で鷲掴みにすると、ぶるんと引くように尻肉を持ってくる。

「ああああんっ! ああ……っ。」

 カンナの身体がビクンと跳ね、そのまま絶頂する。と同時に激しい締まりが俺の肉棒を捩じるように締めてくる。

「うう……っ!」
 
 俺も呼び水を受けたようにカンナの中に出してしまう……。

 びゅびゅびゅびゅっ、びゅうっ……!

「あああっ、あああっ!」
「ぐうう……っ。」

 しばらく終わりそうにない、カンナの絶頂に付き合う事となったのだが、その間のけ反った体勢だからおっぱいの眺めがぶるんと揺れて、すごいことになっていた……。

 ・・・・・・。

「サシガネにもするのか。」
「そうでしょ。私とはもうしないっての?」
「いいや。こうなっちまったらハーレムで行くぜ、俺は。」

 俺は意識の切り替えが早かった。今はカンナと同じような体位で仰向けに寝そべる俺にサシガネが乗っかる形で寝そべっている。

「うん。サシガネの準備は大丈夫か?」
「それは大丈夫……あっ。」

 俺はサシガネの身体も抱くようにすると、花弁と肉棒を太腿に挟ませる形で擦り付けていく。

「ああ……さっき試しにやってみたんだが、これはいいな。」
「ったく。スケベ。」
「ああ。サシガネとだってこうしたかったんだよ。」
「何よ、もう……ああっ。」

 サシガネを抱きしめたまま、お尻を掴んでずりずりと前後に擦り付けていく。

「あっ、ああっ、ああんっ、やだあっ。お尻のそんな触り方……っ。」
「まあまあ。ちょっとだけな。」
「ちょっとだけって何よ。きゃあっ。」

 俺はサシガネのお尻を両手で掴んで、開くようにした。

「やっ、やあっ。ああ……っ。ううっ。」

 サシガネが縮こまったままぶるぶると震えている。

「おっと、悪い。怖かったか。」
「あ、当たり前でしょ!? 何てことすんのよ!」

 サシガネに半ベソでめっちゃ怒られた。

「すまん。」
「うるせえ! やった後に謝んな!」

 謝ったらもっと怒られた。

「よし、代わりにだな……。」
「あっ。」

 俺はサシガネの身体を腰から持つと、ひょいと肉棒と花弁を合わせる。

「具合も良さそうだし、もう入れちまおうぜ。」
「ぎゃー---! テメエこの野郎、エッチでごまかそうとすんな!」
「ははは。」
「ごまかす気満々じゃねえかこの野郎!」

 入れようとしたらサシガネが悲鳴を出した。

「ううっ、あっ、あうっ。」

 ずちゅっ、にちゅっ、ぐちゅっ。

 俺が腰を掴んだまま、サシガネを揺すっていく。なんだかんだで挿入していくと本当にごまかせてしまっている。

「んあっ、ああっ、あんんっ。」

 俺の身体にいつの間にかしがみついて、俺にお尻を揺すられ続けている。

「……ううっ。さ、サシガネ……っ。」
「えっ。ん……っ。ちゅるっ。」

 サシガネとキスをするとそのままディープキスに移り、お尻は……さっきサシガネに触ったら怒られたから、代わりに頭をワシャッと掴んでみる。

「ん……っ、久しぶりだね、トンカがこうするの。」
「おう。昔はやっていたが……いつの間にかしなくなったな。」
「うん。ボディタッチだと思った?」
「それもあるけどよ……何かこう、いつの間にか、サシガネに触れなくなってな。」
「うん……それは当たり前よ。百歩譲って異性としてみるようになったと思ってあげるわ。」
「だよなー。」

 サシガネといつものような会話をして……さっきはカンナとエッチをして。一体俺はこのままどれだけ堕ちていってしまうのだろう。そんなことを思わなくもないが、射精衝動が迫って来ていて、行為も終わりを告げようとしてくる。

「な、なあ、サシガネ。中に出しても……。」
「うん。避妊ならしているから……ああっ!」

 ビクンとサシガネの身体が跳ねると、サシガネも絶頂したようだ。

「あっ……んああああんっ!」

 サシガネの身体がビクンと跳ね、それを押さえるように俺がサシガネの腰を抱く。

「ああっ、あんっ、あああああんっ!」

 サシガネはビクビク震えている。

「ぐううっ、うう……っ。」

 狭くて、きつい締まりに思わず俺も放ってしまい……。

 ビュクククンッ! ビュクビュクビュクッ!

「あ……あっ、あああっ。」
「んっ、ぐううっ。あぐっ。」

 俺はサシガネを抱きしめたまま最後の一滴まで中に放ってしまっていた……。

 ・・・・・・。

「社長。ミルク飲む?」
「トンカ。私も、何か欲しいのあったら作るわよ。夜中のお菓子の魔力を教えてあげる。」
「えっ。そうですね……。」

 その後、カンナがお腹が空いたと言い始め、夜中のお茶会となったのだが。カンナがホットミルク、サシガネがお菓子担当となり。二人でエプロンを付けてくれたのだが……着ているのが、サシガネがキャミソールと裾がレースになったお尻ぐらいの丈のショートパンツで動くたびにお尻がチラチラ見え。
 カンナがキャミソールとお尻がピチピチに張っているショートパンツというかホットパンツだったし尻チラしている。太腿も大変むちむちしていてまばゆい。
 エプロンで女の子がこういうラフでエッチな格好してくれるパターン、いっぱいあるんですねと俺はうっとりしながら感動していた。次は朝辺りに二人でパンストをお願いしたいところだ。

「えっとー、これ作ったら、寝室で食べよー!」
「うん! いいわよ。」

 このくらいの距離で、お菓子作りならサシガネも大丈夫のようだ。二人で仲良く作っている。

「はい、作ったわよ。」
「こっちもー。」

 二人が精霊装置であっという間に作ったお菓子とホットミルクを人数分、用意してお盆に乗せてくる。

「ああ。んじゃ折角だから寝室に行くか。」
「はーい!」
「ふふ。」

 二人は終始、仲がいい感じで。本当にハーレムってこうなれるんだなと俺は安堵していた。二人して働いているから金の心配はしなくていいかと、そういう安堵もあった。

 ・・・・・・。

「ねえ、社長。今晩泊まっていい?」
「あ、ああ。いいけどよ。」
「それじゃあ私も。」
「お、おう。」

 ベッドに座ったら、両側にサシガネとカンナも座られ、俺は密着されたのだが。二人して俺の腕を抱いて来たり、太腿をむき出しでくっつけてきたりと既に危険がデンジャラスな状態になっていた。俺が。

「あ、あのですね。二人がそんなに……無防備だと俺がヤバいんですが!?」
「その時は面倒見てあげるわよ。」
「そーそー! 朝まで寝かさない勢いだよ!」

 更にギュッと腕を抱きしめられる。

「あっ……むぐっ。」

 俺は震えそうになったがサシガネにクッキーを口に入れられた。

「どう? 夜中に食べるクッキーは美味しいでしょ。」
「ぼりぼりぼり……うん。うまいわー。ナニコレ、マシュマロ?」
「ええ。チョコスモアクッキー。動画でやってたのを見たの。」
「ほ~ん。」

 うまくて甘いクッキーを食わせて貰い、両側には女の子、そしてミルク。俺は自制がいつか崩壊するだろうなと思いながらこの女の子のお茶会に挟まれていると。

「ん……っ。トンカ。ちゅっ。」
「ちゅるっ、ちゅっ、ちゅっ。」

 今度のサシガネとのキスはチョコとマシュマロとバニラクッキーの味がした。

「社長、こっちも……ちゅっ。」
「んっ。ちゅるっ、ちゅっ。」

 カンナも同じように甘い味がした。極端なんだよ。俺のキスの味が。

「また明日……ね、トンカ。」
「あ、明日までお預けなのか? この体勢なのに?」

 いつの間にか俺が盛っている状態にもなっていた。
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