狐の嫁入り

狐のお屋敷

山桜桃さんと再び交わって（本番まで）

「で、では……。」

　俺は山桜桃さんの寝ている太腿を跨ぐと、太腿を持って開いている脚を更に開かせ、花弁に俺の肉棒をねじ込もうとする。

「はあぁ……っ、う、あ、ああんっ。」
「ぐううっ、うう……ぐっ。」
　
　粘膜を介して直接触れ合っているからか、体液を通じて霊威がこちらに、びりびりと流れ込んでくる。

「う……っ。」

　山桜桃さんの中は、とても潤っていて、愛撫は十分と本人も言っていた通りだった。柔らかくて大きな山桜桃さんの太腿を抱くようにして掴むと、ぐいとこちらに寄せて、更に肉棒を進めていこうとする。何と言うか、太腿を抱くように掴んで腰を引き寄せる格好が、実にこう……合意での行為でなかったらこちらが無理やり足を引っ張って腰を寄せているような構図だった。

　にじゅっ、にじゅっ、ぐじゅっ。

　腰を捩じりながら、数回、揺すっていく内に山桜桃さんの奥まで入り込んでしまうと。

「……うっ。」

　また、鍵穴がフック状にぴったりはまったように、山桜桃さんの奥にカチリとはまり込んで抜け出せなくなってしまう。この体位でも可能なんだなと妙に感心している時ではなく。

「ん……っ、ああっ。」
「うぐううっ。」
「あう……んんっ、きゃふっ。は……あふっ。」
「うぐぐっ。ゆ、山桜桃さん。あんまり動かないでくれ……。」
「ふふ、なら、正宗さんが動いてください。」
「う、ううっ。ううっ、ううっ。」
「あ、んん……っ。そう、奥まで、入れるでしょう？　ぐいぐい押していいからっ。」
「んん……ううっ。」

　山桜桃さんが奥を突かれてビクンと身を震わせると、俺の方にも媒介された霊威が流れ込んできて一気に余裕がなくなってしまう。

「この後は……胡桃もありますし、長丁場になる前に終わらせてもいいんですよ？」
「う、うう……しかし、うう……。」

　俺が呻き声に近い声を出しながら耐えていると。

「……ふふ。我慢しなくたって、今のあなたなら……ほら。」
「うう！？」

　ドクン、と脈打ちそうなほど、心臓が響いたと思ったら、山桜桃さんに霊威を流し込まれる。

「行為で交わっている間は……あなたに大量に送り込めますから。
　今度はそれを……胡桃にお願いします。」
「あ……ああああああっ！」

　俺の中でマグマのような熱い血脈が流れていくと思ったら……いつの間にか、弾けていた。

　どぷんっ。……ばしゃしゃしゃしゃっ！

「ぐ……お、うっ。」

　勢いよく注ぎ込まれていき、既に俺は人間の限界を超えてしまっているようだ。

「きゃあああああんっ！　あ……ああ……これが……あなたの霊威……。」
「うう……うっ、ううっ。山桜桃さん……毎度こうだと、身が持たないのだが……。」
「……ふふ。霊威は注いでいますから、今のあなたなら……大丈夫なはずですよ。」
「体もそうだが感覚もだ。」
「それは、慣れて貰うようにとしか、言いようが。」
「うむ……。」
　
　俺の体力が回復するまで暫く休憩となった。