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一部二章 悪役令嬢との出会い
第9話 パンが買えないならお菓子を食べれば良いじゃない
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「アルバ殿、紹介が遅れました。私は姫様の従者メルリィと申します。 そちらで延びているのは従者その2のヴィックスと言います。姫の名は安全上の問題から聞かないでいただけるとありがたいです」
ビィティはクラリスの正体を分かっているが気がつかない振りをして頷く。
聞いたらビィティを殺さなきゃいけなくなると言う表情をメルリィはしているからだ。
優しい笑顔の顔の裏には職務を遂行する厳しさを持っている女性なのだ。
この『メアリーワールド』にメルリィと言うキャラはいない。
ヴィックスはクラリスの従者として出てくるヒロインの攻略対象の名前だ。そして難易度Eのチョロインならぬチョロ男なのである。
そして悪役令嬢クラリスには従者は一人しかいない。女の従者はいないのだ。
やはり、この世界はゲームの『メアリーワールド』とは少し違うとビィティは危機感を募らせる。
勝手知ったる世界ではない世界が待ち受けている。普通に生きていける現実世界ならそれでも良いだろう。だが、ここは攻略を一手間違えば未来が大幅に変わる乙女ゲーム『メアリーワールド』なのだと。
ビィティは正面に座る少女を見る。幼いけれどやはり面影があるなとゲームの画面を思い出し記憶と見比べる。
ヒロインの天敵、悪役令嬢のクラリス・ヴォルダーの顔を。
ビィティはこの悪役令嬢を嫌いではない、むしろ好意を抱いている。
そもそも悪役令嬢とは言われているものの、嫌がらせは取り巻きがやっていただけで本人は全く知らなかったことなのだ。
むしろゲームシステム的にはヒロインの方が謀略でクラリスを婚約破棄にまで追い込むので実質悪人はヒロインだったりする。
最終的に取り巻きがやったことでも自分が知らなかったことには罪があると言い。
すべての罪を被って死んでいく悲劇の女性なのだ。
ただ一つだけ救いはある。ヒロインが王子と結婚したときだけクラリスが恩赦で生き残れ るのだ。
そしてあの有名なクラリス名誉挽回エンドを迎える。
ビィティが見ているのに気がつきクラリスはそっぽを向くが、たまにビィティを見てはにらみつけるを繰り返す。さすがに狭い車内でこうも空気が悪いといたたまれないので、ビィティはクラリスに謝罪をする。
「姫様、私の名前はアルバと申します。先程から無礼の数々お許しください。私は平民の出身ゆえ、高貴な方とどうお付き合いして良いかわからず不遜と思われる態度をとってしまいました」
ビィティが謝るとクラリスは落ち着きを取り戻し、どこからともなく扇子を取り出して開くと口許を隠す。
扇子が何本あるのか何回も投げ捨てさせたら面白いかもしれないとビィティは不謹慎なことを考えていると、クラリスがビィティの謝罪を受け入れる。
「いいえ、私も精霊使いだとは知らずに無礼を働きました申し訳ありません」
悪役令嬢であるクラリスが素直に謝罪をすることにビィティは驚く。
それに先程までのヒステリーが嘘のように穏やかである。
「精霊についてなにも知りませんので、精霊使いと言われるのは恥ずかしいのですが。精霊たちは着いてきてくれる友と言った感じです」
「友ですか……」
クラリスはそう一言呟くとメルリィを見る。メルリィもクラリスを見て微笑む。
百合かな? 百合なのかな?と言う突っ込みをいれたら確実に極刑だなと思いビィティは言葉を飲み込む。
「クリン周囲を警戒してくれるか」
クラリスと仲直りしたビィティは周囲警戒のためにクリンを外に出す。
『あいでちゅん』
クリンが馬車から外へ出るとクラリスがキョトンとしてビィティを見ていた。
「どうかなさいましたか?」
ビィティは不思議そうに自分を見るクラリスに問いかけた。
「今のは精霊と話をされてたのですか?」
「そうです、一応外を警戒するように伝えました」
「そうですか……。精霊使いには詳しくないのですが、王都にいる精霊使いは心の声で精霊と話をすると聞いてましたので、アルバは普通に話していらっしゃってるのでビックリしてしまいました」
そう言われてビィティは心の声で二人に話すが全く反応はない。やはり自分のような偽物ではちゃんとした精霊使いとは違うのだなと再認識させられた。
「どうやらできないようです」
「なにか修行が必要なのかもしれませんね。もしよろしければ王都の精霊使いをご紹介しますよ」
先程からクラリスが自分に優しく接してくれることにビィティは違和感を持つ。
「ありがたい話なのですが、王都に行った後、行きたい場所がありますので」
「そうなのですか、残念ですわ」
「そう言えばアルバ君はどこのご出身なんだい?」
メルリィがフレンドリーに話しかけてるく。先程の緊張感もない。この馬車には精神を落ち着ける装置でもあるんだろうかとビィティは苦笑いをする。
「村には属してないのですよ」
「え、流民と言うことですか?」
流民とはどこの町にも属さず自由気ままに世界中を旅して暮らす無法者たちの総称で、国に税も払わないので国によっては犯罪者として処罰される。
「いいえ、実は幼い頃両親が死んでしまい、今の村長に拾われたのですが……、この歳になって気がついたのですよ騙されてるってね」
ビィティは自分の家のことをクラリスたちに説明をした。元々自分の家だったのに土地や家を奪われ、家を出され納屋に住まわされたこと。
毎日どんなに働いても銅貨2枚にしかならないことなど。
「メルリィ、銅貨と言うのはなんなのですか?」
「銀貨、金貨の下の下の通貨でございます。銅貨2枚ではパンも買うこともできません」
公爵家の令嬢は銅貨どころか銀貨も知らないようでメルリィが懐から硬貨をだし説明していた。
「パンを買えないならお菓子を食べればいいじゃない」
「お菓子は銅貨では買えませぬ」
「そんな……」
あまりにもモノを知らないクラリスにビィティは閉口したが、家を奪った村長に怒り、村長を処罰するので村の場所をしきりに聞こうとしてくれたことには感謝した。
もちろんビィティは答えなかった。自分の力で取り返さなければ意味がないからだ。
「わたしなら一族郎党皆殺しにしますわ」
まるで外にいたときのようにクラリスは怒りをあらわにする。しかも、その怒りは外にいるときよりも激しく、なにか地雷を踏み抜いたようだった。
「怖いですね」
「当然でしょ! 家や土地を奪われて黙っているなんてできませんわ」
なかなかに激昂しやすいタイプの人なのだと思うのと同時に、人情に熱いのかもしれないとビィティは思った。
だからこそ取り巻きの罪を被り汚名を被ったのだと得心する。
「まあ、僕は殺したいほどの恨みはありませんから」
「なぜですか! 家や土地をとられたんですよ」
「そのお陰で絶対にしゃべれないような相手と今しゃべれてるんですから。ある意味感謝しています」
「人間ができてらっしゃるのね。私には無理だわ」
そう言うとクラリスは悔しそうにうつ向く。確実にこの話題は地雷なのでビィティは話をそらそうと違う話題を振る。
「しかし、なぜこの道が危険だとわかってるのに通るのですか?」
「実は私と姫様は他国に留学してたのよ。このルートしか帰り道がなかったから、仕方なくね」
この世界には他にも国があるのかとビィティは驚く。てっきりこの国だけの天動説的な大地だと思っていたのだ。
しかし、他国から帰ってきた次期国王の婚約者の出迎えがこんな少ない騎士団と言うのもおかしいとも考えそのことをメルリィに聞くと「ほらアルバ君、そう言うことは聞いちゃダメだぞ」と可愛く言うものの目は笑っていなかった。
さすがに調子に乗りすぎたと感じたビィティはすぐに謝罪をして許しを乞う。
クラリスは快く許してくれたが、聞かれたくないことに二度も触れたせいか、馬車は沈黙が続き誰もしゃべる者がいなくなった。
従者のヴィックスが目を覚ましビィティに飛びかかってくるまでは。
ビィティはクラリスの正体を分かっているが気がつかない振りをして頷く。
聞いたらビィティを殺さなきゃいけなくなると言う表情をメルリィはしているからだ。
優しい笑顔の顔の裏には職務を遂行する厳しさを持っている女性なのだ。
この『メアリーワールド』にメルリィと言うキャラはいない。
ヴィックスはクラリスの従者として出てくるヒロインの攻略対象の名前だ。そして難易度Eのチョロインならぬチョロ男なのである。
そして悪役令嬢クラリスには従者は一人しかいない。女の従者はいないのだ。
やはり、この世界はゲームの『メアリーワールド』とは少し違うとビィティは危機感を募らせる。
勝手知ったる世界ではない世界が待ち受けている。普通に生きていける現実世界ならそれでも良いだろう。だが、ここは攻略を一手間違えば未来が大幅に変わる乙女ゲーム『メアリーワールド』なのだと。
ビィティは正面に座る少女を見る。幼いけれどやはり面影があるなとゲームの画面を思い出し記憶と見比べる。
ヒロインの天敵、悪役令嬢のクラリス・ヴォルダーの顔を。
ビィティはこの悪役令嬢を嫌いではない、むしろ好意を抱いている。
そもそも悪役令嬢とは言われているものの、嫌がらせは取り巻きがやっていただけで本人は全く知らなかったことなのだ。
むしろゲームシステム的にはヒロインの方が謀略でクラリスを婚約破棄にまで追い込むので実質悪人はヒロインだったりする。
最終的に取り巻きがやったことでも自分が知らなかったことには罪があると言い。
すべての罪を被って死んでいく悲劇の女性なのだ。
ただ一つだけ救いはある。ヒロインが王子と結婚したときだけクラリスが恩赦で生き残れ るのだ。
そしてあの有名なクラリス名誉挽回エンドを迎える。
ビィティが見ているのに気がつきクラリスはそっぽを向くが、たまにビィティを見てはにらみつけるを繰り返す。さすがに狭い車内でこうも空気が悪いといたたまれないので、ビィティはクラリスに謝罪をする。
「姫様、私の名前はアルバと申します。先程から無礼の数々お許しください。私は平民の出身ゆえ、高貴な方とどうお付き合いして良いかわからず不遜と思われる態度をとってしまいました」
ビィティが謝るとクラリスは落ち着きを取り戻し、どこからともなく扇子を取り出して開くと口許を隠す。
扇子が何本あるのか何回も投げ捨てさせたら面白いかもしれないとビィティは不謹慎なことを考えていると、クラリスがビィティの謝罪を受け入れる。
「いいえ、私も精霊使いだとは知らずに無礼を働きました申し訳ありません」
悪役令嬢であるクラリスが素直に謝罪をすることにビィティは驚く。
それに先程までのヒステリーが嘘のように穏やかである。
「精霊についてなにも知りませんので、精霊使いと言われるのは恥ずかしいのですが。精霊たちは着いてきてくれる友と言った感じです」
「友ですか……」
クラリスはそう一言呟くとメルリィを見る。メルリィもクラリスを見て微笑む。
百合かな? 百合なのかな?と言う突っ込みをいれたら確実に極刑だなと思いビィティは言葉を飲み込む。
「クリン周囲を警戒してくれるか」
クラリスと仲直りしたビィティは周囲警戒のためにクリンを外に出す。
『あいでちゅん』
クリンが馬車から外へ出るとクラリスがキョトンとしてビィティを見ていた。
「どうかなさいましたか?」
ビィティは不思議そうに自分を見るクラリスに問いかけた。
「今のは精霊と話をされてたのですか?」
「そうです、一応外を警戒するように伝えました」
「そうですか……。精霊使いには詳しくないのですが、王都にいる精霊使いは心の声で精霊と話をすると聞いてましたので、アルバは普通に話していらっしゃってるのでビックリしてしまいました」
そう言われてビィティは心の声で二人に話すが全く反応はない。やはり自分のような偽物ではちゃんとした精霊使いとは違うのだなと再認識させられた。
「どうやらできないようです」
「なにか修行が必要なのかもしれませんね。もしよろしければ王都の精霊使いをご紹介しますよ」
先程からクラリスが自分に優しく接してくれることにビィティは違和感を持つ。
「ありがたい話なのですが、王都に行った後、行きたい場所がありますので」
「そうなのですか、残念ですわ」
「そう言えばアルバ君はどこのご出身なんだい?」
メルリィがフレンドリーに話しかけてるく。先程の緊張感もない。この馬車には精神を落ち着ける装置でもあるんだろうかとビィティは苦笑いをする。
「村には属してないのですよ」
「え、流民と言うことですか?」
流民とはどこの町にも属さず自由気ままに世界中を旅して暮らす無法者たちの総称で、国に税も払わないので国によっては犯罪者として処罰される。
「いいえ、実は幼い頃両親が死んでしまい、今の村長に拾われたのですが……、この歳になって気がついたのですよ騙されてるってね」
ビィティは自分の家のことをクラリスたちに説明をした。元々自分の家だったのに土地や家を奪われ、家を出され納屋に住まわされたこと。
毎日どんなに働いても銅貨2枚にしかならないことなど。
「メルリィ、銅貨と言うのはなんなのですか?」
「銀貨、金貨の下の下の通貨でございます。銅貨2枚ではパンも買うこともできません」
公爵家の令嬢は銅貨どころか銀貨も知らないようでメルリィが懐から硬貨をだし説明していた。
「パンを買えないならお菓子を食べればいいじゃない」
「お菓子は銅貨では買えませぬ」
「そんな……」
あまりにもモノを知らないクラリスにビィティは閉口したが、家を奪った村長に怒り、村長を処罰するので村の場所をしきりに聞こうとしてくれたことには感謝した。
もちろんビィティは答えなかった。自分の力で取り返さなければ意味がないからだ。
「わたしなら一族郎党皆殺しにしますわ」
まるで外にいたときのようにクラリスは怒りをあらわにする。しかも、その怒りは外にいるときよりも激しく、なにか地雷を踏み抜いたようだった。
「怖いですね」
「当然でしょ! 家や土地を奪われて黙っているなんてできませんわ」
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だからこそ取り巻きの罪を被り汚名を被ったのだと得心する。
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「人間ができてらっしゃるのね。私には無理だわ」
そう言うとクラリスは悔しそうにうつ向く。確実にこの話題は地雷なのでビィティは話をそらそうと違う話題を振る。
「しかし、なぜこの道が危険だとわかってるのに通るのですか?」
「実は私と姫様は他国に留学してたのよ。このルートしか帰り道がなかったから、仕方なくね」
この世界には他にも国があるのかとビィティは驚く。てっきりこの国だけの天動説的な大地だと思っていたのだ。
しかし、他国から帰ってきた次期国王の婚約者の出迎えがこんな少ない騎士団と言うのもおかしいとも考えそのことをメルリィに聞くと「ほらアルバ君、そう言うことは聞いちゃダメだぞ」と可愛く言うものの目は笑っていなかった。
さすがに調子に乗りすぎたと感じたビィティはすぐに謝罪をして許しを乞う。
クラリスは快く許してくれたが、聞かれたくないことに二度も触れたせいか、馬車は沈黙が続き誰もしゃべる者がいなくなった。
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