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サンデウロ大陸編
1073話 特効薬の欠陥
しおりを挟む「皆のもの、少し外してくれ。」
「はい。」
「あぁ、医療班の君たち。」
「はい?」
「ご苦労だったね。」
「勿体なきお言葉.....」
王室には翔とファンドだけが残った。
「それで、何故ここに?」
「特効薬が出来たからといって特別来ることではないですよね?」
「それもそうなんだけどな。だけど、それはその特効薬が完璧だった時の話だ。」
「え?」
「その特効薬には欠陥がある。」
「まさか.....」
「いや、効果には間違いはない。」
「だが、入っている成分に問題がある。」
ガンッ
「どこが問題だったのでしょうか!!」
外に出たものたちは聞き耳を立てていた。そして、我慢が出来なくなったノールが扉を開けて入った。
「お前らな。どっか行けと言っただろ!」
「すみません。ですが、どこがダメだったのか知りたいんです!」
「熱心でいいじゃないか。それにしても、君。普通の国じゃこんなことしたら首が飛ぶから少しは気をつけなよ。ファンドはいいやつだからそんなことにはならないだろうけどな。」
「陛下、本当に無礼な振る舞いをしてしまいすみませんでした。以後、このようなことはないように。」
「わかったわかった。」
「それで、欠陥の話なんだが。」
「入っている成分に問題があると言っただろ。」
「別に成分表を見る限りは毒物などは入っていないはずですが..........まさか。」
「そうだ。組み合わせが悪かったな。」
「これとこれ。それに、これとこれ。」
「これらが組み合わさることによって、特別な物質が出ることが証明されている。」
「その物質は肌に炎症を起こしたり、腹痛などを与えたりするものだ。最悪、死ぬなんてことにはならないが、もし、これらが違う成分なら危なかったぞ。」
「すみません。そこまでは目が届きませんでした!!!!」
「大丈夫だ。第一、これで試そうとしたファンドにも責任があるってもんだ。」
「すみません。」
「まあ、この改善には時間はかかんないだろうから、直して大量生産するといい。」
「はっ、早急に。」
「じゃあ、これからは本当に大事な話だからどっかいっててね。」
「失礼します。」
エタとノールは今度こそ王室から離れた。
「あれ、わざと聞かせたんですね。」
「もちろんだ。それに、お前もだろ?」
「そうですね。普通に考えたら、翔さんが周囲の人な気づかないはずはありませんもんね。」
「とりあえずは今回の件の特効薬はこれでいいだろう。」
「そこで、ちょっと事態が思ったより早く進行しているんだ。」
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