テンプレを無視する異世界生活

サンデウロ大陸編

1021話 リザードマンの里

「人間だ！！」

「人間が来た！」


 そこにいたリザードマンが翔に気づき、戦闘態勢に入った。


「待てお前ら！！」

「この方は客人だ！」


 2人がそう言うと、周りのリザードマン達は少し落ち着きを見せた。



「何事かな。」

「長老！」

「あなたがこの里の長老殿ですか。」

「俺は旅人をしている如月 翔だ。」

「よろしくお願いします。」

「あぁ、よろしく。」


 老いぼれたリザードマンと翔は握手を交わした。


「長老、刺客かもしれないです！不用心ですよ！」

「客人に失礼なことをいうでない。」

「それに、ここにいるということはエメ兄弟の攻撃を防いた事になる。それに、2人には傷が一切ついとらん。」

「相手を傷つけずに倒せるのは相手より軽く数段は上の者だけじゃ。」

「そんな方ならわしが隠れようと首は取れる。それをしない時点で彼はいい人じゃよ。オーラがそう言っておるしな。」

「お褒めいただき、ありがとうございます。」


「あのエメ兄弟より強いのかあの人間は.....」

「驚いた.....」


 周りのリザードマンたちはとても驚いていた。

 あの2人は相当この場所でも認められた存在なのだろう。


「長老！敵ですか！」

「客人じゃよ。」


 長老の横から160cmという小さなリザードマンが翔の方を見た。


「あなたは！！！」

「え？」

「間違っていたらすみません。あなたは如月 翔さんではないでしょうか！！」

「あぁ、そうだよ。俺は如月 翔だ。」

「お会いできて嬉しいです！！」

「握手してください！」

「いいよ。」

 翔はなんのこっちゃ分からずに握手を引き受けた。


「あのパーズが本以外に興味を示しているぞ。」

「そういえば、如月 翔という名前は聞いたことがあるような.....。」


「あなたが如月 翔さんですか。パーズから耳にタコができるほど聞かされております。」