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~淫らなゲームは終わらない・05=少年調教/初日前編=~*
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――――笠井は調教室を開錠して中に入って行った。
これから1週間、笠井による少年調教が幕を開ける。
笠井は調教室に入ると、すぐに用意されている自室に向かった。
部屋には空調が行き届いており、とても心地よい。
調教の控室とも呼ぶべきこの空間を笠井はとても気に入っていた。
自室には小さな冷蔵庫もあり、開けるとミネラルウォーターやサンドイッチが並ぶ。
ジャケットを脱いでベッドに座り、水を一口飲んで安堵する。
暫くぼーっとしてから一心地つくと、スーツケースからスーツやシャツなどをテキパキと出してハンガーに掛け、下着などの小物をベッドサイドの小さなチェストに収納していくが、動く度に胸の突起にシャツが触れてジンとする。
1時間以上も野島に愛撫されていた胸の2つの突起は、笠井が動く度に野島の愛撫を連想させた。先端は隆起し、野島の指先や舌の動きをはっきりと覚えている。
隆起した2つの先端は、自分でも見て取れるほどにシャツを2か所持ち上げてツンと自己主張しており、少しでも動くだけでじんわりとした刺激を笠井の中心にもたらしている。笠井はまた少し中心が熱くなるのを感じた。
笠井は少年の元へすぐに行くことを諦め、ベッドにフラリと腰を降ろし大きく息を吐き出すと、ほんの15分前までの野島との情事を反芻するかのように、おずおずと隆起した先端に両手の中指を這わせてみる。先端は自分でも驚くほどの感度を持ち、自然に身体がビクッと仰け反った。
先端を少しなぞっただけで中心はみるみるうちに大きく反応してしまう。慌てて手を放してみるが、突起はピリピリとした刺激を肉茎にダイレクトに伝え、笠井の吐息は甘くなっていく。
「は……、ぁ…………」
笠井は切なそうな溜息をひとつ洩らすと指先を止め、ジッパーを下しボクサーをずらす。肉茎とボクサーの間は透明な蜜が幾重にも糸を引き、先端部分がびしょびしょになってしまっていた。
空気に触れた肉茎はヒクヒクと物欲しそうにしており、中心からは蜜が溢れ、零れた滴は睾丸まで垂れていく。笠井はすぐにドクターバッグの中から細いベルトを取り出すと、おもむろにギチギチと自身の根元を締め上げた。
「あ……ん……っ……」
自分で締めているだけであるのに、声が漏れる。
笠井は必ず、調教を始める直前は性欲を昂ぶらせ、同じように肉茎を締め上げる。しかし、ここまで愛撫に反応して勝手に昂ぶっていることはなく、むしろ、昂ぶらせるために愛撫を頭で反芻しながら中心を握ってゆっくり上下させ、自身で昂ぶりを作り出すのが通常だ。
野島の「後処理」が始まってからというもの、自身でも身体の感度が上がってきている事に薄々と気付き始めていたが、気付かないフリをする。笠井はなだめる様に肉茎をそっと1度撫でると、ネクタイとシャツを脱ぎ捨てバスルームに入り、根元のベルトも外さずに冷たいシャワーを浴びた。昂ぶる性欲は調教に必要だが、昂ぶりすぎては元も子もない。
シャワーで少し落ち着きを取り戻した笠井は着替え、先ほどとは違う真新しいシャツを着てシルクのネクタイを締めた。髪を整え、白衣を身に纏うと、間接照明に白衣が透け、スタイルのいい笠井の全身を浮かび上がらせる。その様子はまるで医師のような佇まいだ。
笠井は、準備が終わるとドクターバッグを2つ抱えて少年の部屋に向かった。
――その様子を野島はカメラ越しにワインを楽しみながら見ていた。
*
……ガチャリ。
調教室の重い扉を開き、白衣姿の笠井が調教室に入る。
カーテンで仕切られた2つの部屋はカーテンが開いていて全体を見渡すことができた。
笠井は少年が寝ているのを確かめ、そっと少年の頬をするりと撫でると少年に目隠しをし、淡々と手足に拘束具を嵌め、ドクターバッグから取り出した器具や薬品をすぐ傍の医療用ワゴンに並べた。
そして、少年のすぐ傍に腰を降ろし、少年の身体を観察していく。
少年の髪は、柔らかそうなサラサラした少しグレーがかった黒髪で、耳に少しかかるほどの長さだ。四肢は長く、綺麗な引き締まった身体をしている。少年らしく若く瑞々しい肌、野島が好きそうな綺麗な顔立ちであることは間違いなかった。
ここに捉われた少年たちはいつも、肌が透けるほど薄い白い生地の半袖カッターシャツに、腰元から身体に食い込みそうなほどタイトなハーフパンツ姿で笠井に引き渡された。毎回少年が変わっても同じスタイルだということは、これが野島の最も好む少年の姿なのだろう。シャツからは乳首も透けて見え、股間に食い込むハーフパンツは勃起していない状態でも形が分かるほどだ。
笠井はそのまま、仰向けで四肢の自由を奪われた少年をまずは目で堪能した。その視線は鋭さを放ち、発注者自身であるかのように熱を持った眼差しになっている。
髪、耳、美しい頬、首筋、鎖骨、胸のライン、腰、まだ反応していない中心、ハーフパンツから出ている太腿、足の指先・・と流れるようにじっくりと見ていく。そのまま一旦視線を上に戻し、今度は肩から腕を眺めていき、細く長い綺麗な指先を堪能する。まるで、どこから手を付けるか値踏みするようないやらしい視線だった。
視線はまた上に戻り、薄いシャツ越しでも綺麗なピンク色だと分かるシャツに透けた乳首を見定めると、目を細め、そのまま目覚めていない少年の胸元に手を伸ばし、ボタンを4つ外した。
笠井は野島の愛撫を思い出しながら、少年の開いた胸をつつ、と撫でる。
そしてすぐにシャツの上から乳首の先端をくるくると指で撫でた。乳首ははまだとても柔らかく、笠井はその感触を暫く楽しむように野島の指先を再現させ、両乳首を摘んでコリコリと弱い刺激を続ける。
しかし、少年は起きずまだ眠りの奥にいる。
笠井は乳首だけをゆっくりと指の腹で揉みしだき、丁寧に刺激していく。シャツのまま愛撫される少年の乳首は赤みが増すが、まだ可愛いその小さな先端は柔らかいままだ。
この状態は、野島に何度も愛撫はされたであろうが、まだ乳首が性的に興奮するようには全く開花していないことを意味している。乳首が開花している少年は眠った状態でも愛撫されればツンと固くなる。しかし、この少年はふっくらとして柔らかいままだ。
笠井は少年の乳首がかなり赤くなった状態で一旦手を止め、少年の髪を撫でながら暫くその赤く染まった乳首を興奮した顔つきのまま眺めていた。
「ん……っ……」
暫くすると、少年が目を覚ました。
「おはよう、よく眠っていたようだね」
笠井は何もしていなかったように落ち着き払った声で応える。
少年は目隠しされていることや四肢が拘束具を嵌められていることを察知し、明らかな動揺を見せた。
「……貴方は、誰ですか……? ……貴方も僕にエッチなことを……するんですか?」
少し震えながら少年が矢継ぎ早に質問する。
笠井はあまりにもストレートな少年の言葉に少し笑ってしまったが、意地悪そうに少し笑いながら答えを返す。
「あはは…、僕はね……君にエッチなことをしていたおじさんに頼まれて……もっとエッチなことをしにここに来たんだ……」
少年の頬がぱっと赤く染まるのが目隠しの下から見えている。
「ただ、今までのやり方じゃなく、君がすごく気持ちよくなるようにしてあげる……」
笠井は嘘偽りなくそう言い、言葉を続ける。
「……すごく気持ちよく、……なるの?」
少年は頬を紅潮させながら聞いた。
「狂っちゃうくらい、気持ちよくなることをしてあげるよ……」
この言葉に嘘はない。
「狂っちゃうくらい……」
少年が反芻して頬を染める。
こんな可愛い言葉のやり取りの裏側に、笠井を通じて野島の欲望が渦巻いていた。
「ここに来てから、男の人にどんなことをされたの?」
意地悪く笠井が問うと、少年の顔は真っ赤になり、耳までも赤く染まった。
「…………」
少年が口を噤む。なんとも可愛らしい反応だった。
「じゃあ、聞き方を変えよう。どこを触られたの?」
笠井が訪ね直すと、少年はボソボソと口を開く。
「今もなんかジンジンしてるけど、胸とか……あとチンコも……」
訥弁としつつ、飾り気がなく性器の表現もストレートな様子に笠井は笑ってしまいそうになるが、少年の表情は真剣そのものである。
「じゃあ、その2か所を……いっぱい舐められたのかな?」
笠井はいやらしく聞いた。
「うん……お金たくさんもらったから……仕方ないけど……」
聞けば、少年は金に困って新宿二丁目に向かい、街角で声をかけられるのを待ったらしい。男性の経験はなかったが、ネットで男に買ってもらえれば金になると知ってそうしたのだと言う。
「なんでお金に困ってたの?」
笠井が訪ねると、少年の唇が噛みしめられこう答えた。
「彼女がいて……、同棲してたんだけど金遣い荒くて……借金しちゃって……」
少年は最初友達から借金していたようだがそれでは回らなくなり、とうとう高利貸しから借金をしてしまい、窮地に陥ったということをポツポツと話していった。
「それで、立ってたら……男の人がきて……。僕の話を聞いて、借金を全部返してくれるって言ってくれて……しかも、借金を返したうえに更に200万円くれるって……、ただ……その代わり……1カ月その人の家に行ってエッチなことをするって言われて……悩んだけど……、付いて来た……」
この男性はきっと野島だろう。笠井はまた尋ねる。
「その男の人に舐められた時どう感じた?」
少年は俯きながら答えを返す。
「チンコは気持ちよかったけど……男の人は初めてだったし……、後はくすぐったいばっかりだった……」
少年とのやりとりで、性行為は合意である事が分かり笠井はどこか安堵した。
そして、開発はされなかったが愛撫は繰り返しされたのだとすぐに理解した。
つづく
これから1週間、笠井による少年調教が幕を開ける。
笠井は調教室に入ると、すぐに用意されている自室に向かった。
部屋には空調が行き届いており、とても心地よい。
調教の控室とも呼ぶべきこの空間を笠井はとても気に入っていた。
自室には小さな冷蔵庫もあり、開けるとミネラルウォーターやサンドイッチが並ぶ。
ジャケットを脱いでベッドに座り、水を一口飲んで安堵する。
暫くぼーっとしてから一心地つくと、スーツケースからスーツやシャツなどをテキパキと出してハンガーに掛け、下着などの小物をベッドサイドの小さなチェストに収納していくが、動く度に胸の突起にシャツが触れてジンとする。
1時間以上も野島に愛撫されていた胸の2つの突起は、笠井が動く度に野島の愛撫を連想させた。先端は隆起し、野島の指先や舌の動きをはっきりと覚えている。
隆起した2つの先端は、自分でも見て取れるほどにシャツを2か所持ち上げてツンと自己主張しており、少しでも動くだけでじんわりとした刺激を笠井の中心にもたらしている。笠井はまた少し中心が熱くなるのを感じた。
笠井は少年の元へすぐに行くことを諦め、ベッドにフラリと腰を降ろし大きく息を吐き出すと、ほんの15分前までの野島との情事を反芻するかのように、おずおずと隆起した先端に両手の中指を這わせてみる。先端は自分でも驚くほどの感度を持ち、自然に身体がビクッと仰け反った。
先端を少しなぞっただけで中心はみるみるうちに大きく反応してしまう。慌てて手を放してみるが、突起はピリピリとした刺激を肉茎にダイレクトに伝え、笠井の吐息は甘くなっていく。
「は……、ぁ…………」
笠井は切なそうな溜息をひとつ洩らすと指先を止め、ジッパーを下しボクサーをずらす。肉茎とボクサーの間は透明な蜜が幾重にも糸を引き、先端部分がびしょびしょになってしまっていた。
空気に触れた肉茎はヒクヒクと物欲しそうにしており、中心からは蜜が溢れ、零れた滴は睾丸まで垂れていく。笠井はすぐにドクターバッグの中から細いベルトを取り出すと、おもむろにギチギチと自身の根元を締め上げた。
「あ……ん……っ……」
自分で締めているだけであるのに、声が漏れる。
笠井は必ず、調教を始める直前は性欲を昂ぶらせ、同じように肉茎を締め上げる。しかし、ここまで愛撫に反応して勝手に昂ぶっていることはなく、むしろ、昂ぶらせるために愛撫を頭で反芻しながら中心を握ってゆっくり上下させ、自身で昂ぶりを作り出すのが通常だ。
野島の「後処理」が始まってからというもの、自身でも身体の感度が上がってきている事に薄々と気付き始めていたが、気付かないフリをする。笠井はなだめる様に肉茎をそっと1度撫でると、ネクタイとシャツを脱ぎ捨てバスルームに入り、根元のベルトも外さずに冷たいシャワーを浴びた。昂ぶる性欲は調教に必要だが、昂ぶりすぎては元も子もない。
シャワーで少し落ち着きを取り戻した笠井は着替え、先ほどとは違う真新しいシャツを着てシルクのネクタイを締めた。髪を整え、白衣を身に纏うと、間接照明に白衣が透け、スタイルのいい笠井の全身を浮かび上がらせる。その様子はまるで医師のような佇まいだ。
笠井は、準備が終わるとドクターバッグを2つ抱えて少年の部屋に向かった。
――その様子を野島はカメラ越しにワインを楽しみながら見ていた。
*
……ガチャリ。
調教室の重い扉を開き、白衣姿の笠井が調教室に入る。
カーテンで仕切られた2つの部屋はカーテンが開いていて全体を見渡すことができた。
笠井は少年が寝ているのを確かめ、そっと少年の頬をするりと撫でると少年に目隠しをし、淡々と手足に拘束具を嵌め、ドクターバッグから取り出した器具や薬品をすぐ傍の医療用ワゴンに並べた。
そして、少年のすぐ傍に腰を降ろし、少年の身体を観察していく。
少年の髪は、柔らかそうなサラサラした少しグレーがかった黒髪で、耳に少しかかるほどの長さだ。四肢は長く、綺麗な引き締まった身体をしている。少年らしく若く瑞々しい肌、野島が好きそうな綺麗な顔立ちであることは間違いなかった。
ここに捉われた少年たちはいつも、肌が透けるほど薄い白い生地の半袖カッターシャツに、腰元から身体に食い込みそうなほどタイトなハーフパンツ姿で笠井に引き渡された。毎回少年が変わっても同じスタイルだということは、これが野島の最も好む少年の姿なのだろう。シャツからは乳首も透けて見え、股間に食い込むハーフパンツは勃起していない状態でも形が分かるほどだ。
笠井はそのまま、仰向けで四肢の自由を奪われた少年をまずは目で堪能した。その視線は鋭さを放ち、発注者自身であるかのように熱を持った眼差しになっている。
髪、耳、美しい頬、首筋、鎖骨、胸のライン、腰、まだ反応していない中心、ハーフパンツから出ている太腿、足の指先・・と流れるようにじっくりと見ていく。そのまま一旦視線を上に戻し、今度は肩から腕を眺めていき、細く長い綺麗な指先を堪能する。まるで、どこから手を付けるか値踏みするようないやらしい視線だった。
視線はまた上に戻り、薄いシャツ越しでも綺麗なピンク色だと分かるシャツに透けた乳首を見定めると、目を細め、そのまま目覚めていない少年の胸元に手を伸ばし、ボタンを4つ外した。
笠井は野島の愛撫を思い出しながら、少年の開いた胸をつつ、と撫でる。
そしてすぐにシャツの上から乳首の先端をくるくると指で撫でた。乳首ははまだとても柔らかく、笠井はその感触を暫く楽しむように野島の指先を再現させ、両乳首を摘んでコリコリと弱い刺激を続ける。
しかし、少年は起きずまだ眠りの奥にいる。
笠井は乳首だけをゆっくりと指の腹で揉みしだき、丁寧に刺激していく。シャツのまま愛撫される少年の乳首は赤みが増すが、まだ可愛いその小さな先端は柔らかいままだ。
この状態は、野島に何度も愛撫はされたであろうが、まだ乳首が性的に興奮するようには全く開花していないことを意味している。乳首が開花している少年は眠った状態でも愛撫されればツンと固くなる。しかし、この少年はふっくらとして柔らかいままだ。
笠井は少年の乳首がかなり赤くなった状態で一旦手を止め、少年の髪を撫でながら暫くその赤く染まった乳首を興奮した顔つきのまま眺めていた。
「ん……っ……」
暫くすると、少年が目を覚ました。
「おはよう、よく眠っていたようだね」
笠井は何もしていなかったように落ち着き払った声で応える。
少年は目隠しされていることや四肢が拘束具を嵌められていることを察知し、明らかな動揺を見せた。
「……貴方は、誰ですか……? ……貴方も僕にエッチなことを……するんですか?」
少し震えながら少年が矢継ぎ早に質問する。
笠井はあまりにもストレートな少年の言葉に少し笑ってしまったが、意地悪そうに少し笑いながら答えを返す。
「あはは…、僕はね……君にエッチなことをしていたおじさんに頼まれて……もっとエッチなことをしにここに来たんだ……」
少年の頬がぱっと赤く染まるのが目隠しの下から見えている。
「ただ、今までのやり方じゃなく、君がすごく気持ちよくなるようにしてあげる……」
笠井は嘘偽りなくそう言い、言葉を続ける。
「……すごく気持ちよく、……なるの?」
少年は頬を紅潮させながら聞いた。
「狂っちゃうくらい、気持ちよくなることをしてあげるよ……」
この言葉に嘘はない。
「狂っちゃうくらい……」
少年が反芻して頬を染める。
こんな可愛い言葉のやり取りの裏側に、笠井を通じて野島の欲望が渦巻いていた。
「ここに来てから、男の人にどんなことをされたの?」
意地悪く笠井が問うと、少年の顔は真っ赤になり、耳までも赤く染まった。
「…………」
少年が口を噤む。なんとも可愛らしい反応だった。
「じゃあ、聞き方を変えよう。どこを触られたの?」
笠井が訪ね直すと、少年はボソボソと口を開く。
「今もなんかジンジンしてるけど、胸とか……あとチンコも……」
訥弁としつつ、飾り気がなく性器の表現もストレートな様子に笠井は笑ってしまいそうになるが、少年の表情は真剣そのものである。
「じゃあ、その2か所を……いっぱい舐められたのかな?」
笠井はいやらしく聞いた。
「うん……お金たくさんもらったから……仕方ないけど……」
聞けば、少年は金に困って新宿二丁目に向かい、街角で声をかけられるのを待ったらしい。男性の経験はなかったが、ネットで男に買ってもらえれば金になると知ってそうしたのだと言う。
「なんでお金に困ってたの?」
笠井が訪ねると、少年の唇が噛みしめられこう答えた。
「彼女がいて……、同棲してたんだけど金遣い荒くて……借金しちゃって……」
少年は最初友達から借金していたようだがそれでは回らなくなり、とうとう高利貸しから借金をしてしまい、窮地に陥ったということをポツポツと話していった。
「それで、立ってたら……男の人がきて……。僕の話を聞いて、借金を全部返してくれるって言ってくれて……しかも、借金を返したうえに更に200万円くれるって……、ただ……その代わり……1カ月その人の家に行ってエッチなことをするって言われて……悩んだけど……、付いて来た……」
この男性はきっと野島だろう。笠井はまた尋ねる。
「その男の人に舐められた時どう感じた?」
少年は俯きながら答えを返す。
「チンコは気持ちよかったけど……男の人は初めてだったし……、後はくすぐったいばっかりだった……」
少年とのやりとりで、性行為は合意である事が分かり笠井はどこか安堵した。
そして、開発はされなかったが愛撫は繰り返しされたのだとすぐに理解した。
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