87 / 146
ほしいときに、ほしい言葉をくれると嬉しいよね
しおりを挟む
慧くんの様子がおかしいと思って、突っ込んでみて良かった。
慧くんはとんでもない誤解をしていた。
あれで”なんでもない”って言われて、引き下がって誤解されていたままだったらと、思うとゾッとする。
引き下がらなくて、曖昧にしなくてよかった。
本当に助手席に誰かを乗せるのは初めてで、スマートにカッコよく見えるように、雑誌を読んだりして、イメトレもして、今日臨んだんだ。
それが裏目に出て、誤解されたままなどにならなくて良かった。
これからも、なるべく突っ込んでいかないと、慧くんは自分からはあまり話さないだろうからな。
車を駐車場に駐車した。
「慧くん、ちょっと待ってね。」
助手席に回り込み、ドアを開けてあげる。
「助手席に誰かを乗せるのは、本当に慧くんが初めてなんだよ。後にも先にも慧くんだけ。約束するよ。恥ずかしながら、慧くんにカッコいいって思われたくて、いいとこ見せたくて、いろんなことを調べたんだ。」
恥ずかしくて、ポリポリと頬をかいてしまう。
「恥ずかしくなんてありません。嬉しいです。だって、僕が好きだから、僕によく思われたいんですよね?だから、嬉しいです。僕は、とっても嬉しい。運転してる姿が、かっこよくてドキドキしました。ドアを開けてくれたり、様子が変なこともすぐに気づいてくれたりして、キュンとしました。一慶さんはいつもカッコいいけど、もっとカッコよく見えました。」
ああ、慧くんは・・・
「ははっ、ほんっと慧くんには敵わないなぁ。いつも俺のほしい言葉を、ほしい時にくれる。ありがとう。愛してる。」
慧くんはとんでもない誤解をしていた。
あれで”なんでもない”って言われて、引き下がって誤解されていたままだったらと、思うとゾッとする。
引き下がらなくて、曖昧にしなくてよかった。
本当に助手席に誰かを乗せるのは初めてで、スマートにカッコよく見えるように、雑誌を読んだりして、イメトレもして、今日臨んだんだ。
それが裏目に出て、誤解されたままなどにならなくて良かった。
これからも、なるべく突っ込んでいかないと、慧くんは自分からはあまり話さないだろうからな。
車を駐車場に駐車した。
「慧くん、ちょっと待ってね。」
助手席に回り込み、ドアを開けてあげる。
「助手席に誰かを乗せるのは、本当に慧くんが初めてなんだよ。後にも先にも慧くんだけ。約束するよ。恥ずかしながら、慧くんにカッコいいって思われたくて、いいとこ見せたくて、いろんなことを調べたんだ。」
恥ずかしくて、ポリポリと頬をかいてしまう。
「恥ずかしくなんてありません。嬉しいです。だって、僕が好きだから、僕によく思われたいんですよね?だから、嬉しいです。僕は、とっても嬉しい。運転してる姿が、かっこよくてドキドキしました。ドアを開けてくれたり、様子が変なこともすぐに気づいてくれたりして、キュンとしました。一慶さんはいつもカッコいいけど、もっとカッコよく見えました。」
ああ、慧くんは・・・
「ははっ、ほんっと慧くんには敵わないなぁ。いつも俺のほしい言葉を、ほしい時にくれる。ありがとう。愛してる。」
1
お気に入りに追加
238
あなたにおすすめの小説
【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
普通の男の子がヤンデレや変態に愛されるだけの短編集、はじめました。
山田ハメ太郎
BL
タイトル通りです。
お話ごとに章分けしており、ひとつの章が大体1万文字以下のショート詰め合わせです。
サクッと読めますので、お好きなお話からどうぞ。
市川先生の大人の補習授業
夢咲まゆ
BL
笹野夏樹は運動全般が大嫌い。ついでに、体育教師の市川慶喜のことも嫌いだった。
ある日、体育の成績がふるわないからと、市川に放課後の補習に出るよう言われてしまう。
「苦手なことから逃げるな」と挑発された夏樹は、嫌いな教師のマンツーマンレッスンを受ける羽目になるのだが……。
◎美麗表紙イラスト:ずーちゃ(@zuchaBC)
※「*」がついている回は性描写が含まれております。
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる