運命の番は後天性Ω

yun.

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上にたつもの 2

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慧くんが努力も惜しまないし、できる人だとは思っていたけど、Ωのイメージはか弱く守らなければいけない存在っていうイメージが強く、こういうことが言えるとは思っていなかったのだ。

さすがは、中村先生の跡取り。トップにたつ者の態度で、堂々としたものだった。
慧くんは、Ωになったとしても、なんだな、と感じた出来事だったのだ。


「もちろん、その通りです。これは、わが社の失態です。大変申し訳ありませんでした。」


「失礼。慧の弟の、快です。謝罪は受け取ります。ですが、父には報告をします。」

今まで黙って、慧くんのやり取りを見つめていた快くんが、口を開き、そう宣言した。


「はい。」


「私にとっても、家族にとっても、慧兄ちゃんは大切なんです。特に、Ωになり始めたばかりなのです。大事な時期です。そんなときに、暴言を吐かれたこと、須藤グループともあろう社員の教育がなっていないこと、責められるでしょう。こちらへは、もう来させることはないかもしれません。ですが、経営者やトップに立つものとしてではなく、親としては少なくとも良い方々だと思いました。すべてを両親、家族に伝えます。」


「はい。大変不快な思いをさせてしまいました。慧くんにも、ご家族である快くんにも。もちろんこれから聞くであろう、慧くんのご両親にも。改めて謝罪はしたく思います。」


「家族に伝えます。」


「さ、ではこの話しはここまでとして_・・・須藤さんのご両親は、うちの兄と一慶さんのお付き合いを認めてくださるのですか?」


「それは、・・・」

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