運命の番は後天性Ω

yun.

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上にたつもの

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「ありがとうございます。本当は、反対されるんじゃないか、って思っていたんです。でも、一慶さんと一緒になりたい気持ちは揺らがないから、何度でも認めてもらえるように、頑張ろうって思っていたんです。」


「その気持ちは素晴らしいと思うよ。」


「はい。」


「やめてくれ、親父。慧くんはただでさえ、頑張り屋なんだ。これ以上頑張らなくていいんだ。今でさえ、俺と同じか、それ以上忙しいんだ。これ以上は、頑張ってはいけないよ。慧くん。」


「あら、そうなの?」


「そうなんでしょうか?」


「当たり前だよ!毎日予定がぎっしりあるじゃないか。ご家族だって、心配していたでしょ?」


「・・・・・」


「慧くん?


と少し圧を掛けてしまった。


「はぃ・・・」


「それで、さっきは受付の者が申し訳なかった。」


「謝罪は受け取ります。これだけ大きな会社ですから、従業員の管理も大変だと思います。ただ、ですよ?ぼくだけへの態度なら、いいですが、ああゆう人っていうのは、自分より他人を見下せる人がいないか探します。そういう人への態度は、他の人にも出ていると思いますよ。気を付けたほうがいい。いずれ、リークされるかもしれないし、そのうち重要な客相手にも失態をおかしますよ。人は顔だけじゃない。たとえブサイクでも、仕事の出来る人間は存在する。他人を見下すような人を、従業員、ひいては受付になんかしたらいけません。」


俺も、親父も、おふくろも、慧くんの言葉に声を失った。
言ってることは正しい。全面的に。

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