39 / 146
父の気持ち 慧side
しおりを挟む
「慧。須藤くんとのお付き合いは、二人で話しに来なさい。母さんも同席させよう。知ってるか?私も母さんも、慧のことを大切に思っている。もちろん快も、凛も大切だが、そこに優劣はない。だから、母さんも須藤くんに会ってみない限り、賛成はしないだろう。慧は出来損ないだとか、βだからと言って自分を蔑んでいたけど、そんなふうに思ったことは一度たりともないぞ。いつも忙しくしていて、身体を壊さないか、心配していたんだぞ?これを機に、少しは人を頼ることを覚えることだ。αは頼られることも嬉しいんだからな。特に番から頼られるのは、格別だ。」
「そうね。今の段階では、私は賛成できないわ。ちゃんと筋の通ったひとか、慧を幸せに出来るか、私が見極めるわ。」
「あー私も同席するう!慧にいが、ちゃんと幸せになれるか、私も厳しく見るわ。」
「おいおい、凛は関係ないじゃん。まあ、でも、気持ちは分かるけどな!」
「それから、私の跡を誰が継ぐかは、今決めなくてもいい。αだから、βだから、Ωだから、なんてバース性で差別する考えはもう古いだろう?慧が、Ω初めての議員になったっていいんだ。」
「・・・・・・わかりました。」
「よしよし。慧は、兄妹で唯一のΩだから、二人に溺愛されてるな。βだと思っていたけどなんとなく庇護欲が湧いていた今までよりも、溺愛が加速するぞ。もちろん、私の子供で唯一のΩだから、私も過保護が加速しているがな。自分でも分かるよ。ハハハ」
Ωはαが庇護欲を掻き立てられる傾向にある。
家族の中で、Ωなのは僕と母さんだけ。
母さんは年齢的にもしっかりしているし、番の父さんもいる。
だけど、僕はΩ性が発現したばかりのひよっこで、番もまだいないため、それが顕著に現れるそうだ。
他人に対してはそうでもないが、家族や友人といった親しい人にのみ現れる現象だ。
周りの人にこんなにも心配されていたとは・・・思わなかったな。
βのときはあまり気にならなかったが、Ωになりかけている今は父さんや、弟・妹の気持ちが、すごく伝わってきた。
「あの、それで・・・明日の会談の前後、どちらかで、その・・・須藤さんと2人で話しがしたい、んです・・・」
「ああ、そういうことか。うーん。会談の後だと遅くなるだろうから、ダメだな。前というならいいぞ。」
「はい!ありがとうございます!」
僕はこのとき自分がどんな顔をしているか、周りはどんな顔をしていたかは、うかれていて気づいていなかった。
のちに聞いたときには、嬉しさを隠しきれていない顔だったと言われ、恥ずかしい思いをしてのだった。
「そうね。今の段階では、私は賛成できないわ。ちゃんと筋の通ったひとか、慧を幸せに出来るか、私が見極めるわ。」
「あー私も同席するう!慧にいが、ちゃんと幸せになれるか、私も厳しく見るわ。」
「おいおい、凛は関係ないじゃん。まあ、でも、気持ちは分かるけどな!」
「それから、私の跡を誰が継ぐかは、今決めなくてもいい。αだから、βだから、Ωだから、なんてバース性で差別する考えはもう古いだろう?慧が、Ω初めての議員になったっていいんだ。」
「・・・・・・わかりました。」
「よしよし。慧は、兄妹で唯一のΩだから、二人に溺愛されてるな。βだと思っていたけどなんとなく庇護欲が湧いていた今までよりも、溺愛が加速するぞ。もちろん、私の子供で唯一のΩだから、私も過保護が加速しているがな。自分でも分かるよ。ハハハ」
Ωはαが庇護欲を掻き立てられる傾向にある。
家族の中で、Ωなのは僕と母さんだけ。
母さんは年齢的にもしっかりしているし、番の父さんもいる。
だけど、僕はΩ性が発現したばかりのひよっこで、番もまだいないため、それが顕著に現れるそうだ。
他人に対してはそうでもないが、家族や友人といった親しい人にのみ現れる現象だ。
周りの人にこんなにも心配されていたとは・・・思わなかったな。
βのときはあまり気にならなかったが、Ωになりかけている今は父さんや、弟・妹の気持ちが、すごく伝わってきた。
「あの、それで・・・明日の会談の前後、どちらかで、その・・・須藤さんと2人で話しがしたい、んです・・・」
「ああ、そういうことか。うーん。会談の後だと遅くなるだろうから、ダメだな。前というならいいぞ。」
「はい!ありがとうございます!」
僕はこのとき自分がどんな顔をしているか、周りはどんな顔をしていたかは、うかれていて気づいていなかった。
のちに聞いたときには、嬉しさを隠しきれていない顔だったと言われ、恥ずかしい思いをしてのだった。
2
お気に入りに追加
241
あなたにおすすめの小説

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。




罰ゲームって楽しいね♪
あああ
BL
「好きだ…付き合ってくれ。」
おれ七海 直也(ななみ なおや)は
告白された。
クールでかっこいいと言われている
鈴木 海(すずき かい)に、告白、
さ、れ、た。さ、れ、た!のだ。
なのにブスッと不機嫌な顔をしておれの
告白の答えを待つ…。
おれは、わかっていた────これは
罰ゲームだ。
きっと罰ゲームで『男に告白しろ』
とでも言われたのだろう…。
いいよ、なら──楽しんでやろう!!
てめぇの嫌そうなゴミを見ている顔が
こっちは好みなんだよ!どーだ、キモイだろ!
ひょんなことで海とつき合ったおれ…。
だが、それが…とんでもないことになる。
────あぁ、罰ゲームって楽しいね♪
この作品はpixivにも記載されています。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

飼われる側って案外良いらしい。
なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。
なんでも、向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。
「まあ何も変わらない、はず…」
ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。
ほんとに。ほんとうに。
紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22)
ブラック企業で働く最下層の男。悪くない顔立ちをしているが、不摂生で見る影もない。
変化を嫌い、現状維持を好む。
タルア=ミース(347)
職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。
最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる