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父の気持ち 慧side
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「慧。須藤くんとのお付き合いは、二人で話しに来なさい。母さんも同席させよう。知ってるか?私も母さんも、慧のことを大切に思っている。もちろん快も、凛も大切だが、そこに優劣はない。だから、母さんも須藤くんに会ってみない限り、賛成はしないだろう。慧は出来損ないだとか、βだからと言って自分を蔑んでいたけど、そんなふうに思ったことは一度たりともないぞ。いつも忙しくしていて、身体を壊さないか、心配していたんだぞ?これを機に、少しは人を頼ることを覚えることだ。αは頼られることも嬉しいんだからな。特に番から頼られるのは、格別だ。」
「そうね。今の段階では、私は賛成できないわ。ちゃんと筋の通ったひとか、慧を幸せに出来るか、私が見極めるわ。」
「あー私も同席するう!慧にいが、ちゃんと幸せになれるか、私も厳しく見るわ。」
「おいおい、凛は関係ないじゃん。まあ、でも、気持ちは分かるけどな!」
「それから、私の跡を誰が継ぐかは、今決めなくてもいい。αだから、βだから、Ωだから、なんてバース性で差別する考えはもう古いだろう?慧が、Ω初めての議員になったっていいんだ。」
「・・・・・・わかりました。」
「よしよし。慧は、兄妹で唯一のΩだから、二人に溺愛されてるな。βだと思っていたけどなんとなく庇護欲が湧いていた今までよりも、溺愛が加速するぞ。もちろん、私の子供で唯一のΩだから、私も過保護が加速しているがな。自分でも分かるよ。ハハハ」
Ωはαが庇護欲を掻き立てられる傾向にある。
家族の中で、Ωなのは僕と母さんだけ。
母さんは年齢的にもしっかりしているし、番の父さんもいる。
だけど、僕はΩ性が発現したばかりのひよっこで、番もまだいないため、それが顕著に現れるそうだ。
他人に対してはそうでもないが、家族や友人といった親しい人にのみ現れる現象だ。
周りの人にこんなにも心配されていたとは・・・思わなかったな。
βのときはあまり気にならなかったが、Ωになりかけている今は父さんや、弟・妹の気持ちが、すごく伝わってきた。
「あの、それで・・・明日の会談の前後、どちらかで、その・・・須藤さんと2人で話しがしたい、んです・・・」
「ああ、そういうことか。うーん。会談の後だと遅くなるだろうから、ダメだな。前というならいいぞ。」
「はい!ありがとうございます!」
僕はこのとき自分がどんな顔をしているか、周りはどんな顔をしていたかは、うかれていて気づいていなかった。
のちに聞いたときには、嬉しさを隠しきれていない顔だったと言われ、恥ずかしい思いをしてのだった。
「そうね。今の段階では、私は賛成できないわ。ちゃんと筋の通ったひとか、慧を幸せに出来るか、私が見極めるわ。」
「あー私も同席するう!慧にいが、ちゃんと幸せになれるか、私も厳しく見るわ。」
「おいおい、凛は関係ないじゃん。まあ、でも、気持ちは分かるけどな!」
「それから、私の跡を誰が継ぐかは、今決めなくてもいい。αだから、βだから、Ωだから、なんてバース性で差別する考えはもう古いだろう?慧が、Ω初めての議員になったっていいんだ。」
「・・・・・・わかりました。」
「よしよし。慧は、兄妹で唯一のΩだから、二人に溺愛されてるな。βだと思っていたけどなんとなく庇護欲が湧いていた今までよりも、溺愛が加速するぞ。もちろん、私の子供で唯一のΩだから、私も過保護が加速しているがな。自分でも分かるよ。ハハハ」
Ωはαが庇護欲を掻き立てられる傾向にある。
家族の中で、Ωなのは僕と母さんだけ。
母さんは年齢的にもしっかりしているし、番の父さんもいる。
だけど、僕はΩ性が発現したばかりのひよっこで、番もまだいないため、それが顕著に現れるそうだ。
他人に対してはそうでもないが、家族や友人といった親しい人にのみ現れる現象だ。
周りの人にこんなにも心配されていたとは・・・思わなかったな。
βのときはあまり気にならなかったが、Ωになりかけている今は父さんや、弟・妹の気持ちが、すごく伝わってきた。
「あの、それで・・・明日の会談の前後、どちらかで、その・・・須藤さんと2人で話しがしたい、んです・・・」
「ああ、そういうことか。うーん。会談の後だと遅くなるだろうから、ダメだな。前というならいいぞ。」
「はい!ありがとうございます!」
僕はこのとき自分がどんな顔をしているか、周りはどんな顔をしていたかは、うかれていて気づいていなかった。
のちに聞いたときには、嬉しさを隠しきれていない顔だったと言われ、恥ずかしい思いをしてのだった。
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