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番の自己紹介
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「私はなにも面白みのない人間ですよ。聞いても面白くありませんよ?」
「何を言ってるんだい?私は君のことが気になって仕方ない。だから君のことが知りたい。だから、自己紹介が聞きたいんだ。」
「・・・・・わかりました。私は中村 慧。粋敬大学の医学部 医学研究学科3年です。ゼミは佐々木教授のゼミを取ってます。それから、中村の第二秘書をしています。」
「医学研究学科は、忙しいでしょう?」
「そうなんでしょうか?私の周りも忙しい人ばかりなので、わかりません。」
「そっかあ。」
「はい。」
「慧くんって呼んでもいい?」
「・・・・・はい。」
「ありがと。慧くんはさ、βだったんだよね?私は、αなんだ。言いたいこと、気づいていると思うけど・・・」
「はい、分かります。私が・・・後天性Ωなんではないか、ということですよね。でも戸惑っています。」
「そりゃあ、そうだよね。」
「でも、同時に自分が実験台になれば、研究が進むかな、とも思っています。」
「なんてこと、言うんだ!!」
実験台というあまりに自分を蔑ろにした物言いに、つい声をあらげてしまった。
その声に驚いたのか、ビクッと肩を震わせた慧くんを見て、反省した。
「ごめんね、びっくりしたよね。でも、そんなふうに言わないで。わたしにとっては、唯一無二の存在なんだ。」
「それは・・・僕が運命の番だから、ですか?」
「うーん、それも少なからずあるだろうけどね。慧くんが部屋に入ってきて一目見たときから、溢れ出してる知性、キレイな所作、中性的でキレイな顔立ち、芯のある声に、芯のありそうな口調、細身なのに引き締まったスタイル。他にもたくさん惹かれたところはあるけれど・・・まぁ、ようするに外見も内面も、全てに惹かれたんだよ。だから、”運命の番だから”っていう理由だけなわけじゃないよ。」
「・・・・・」
──────────
10/11 18:30 再編集。
慧くんの好きなところを並べているとこの言い回しに気になるところがあったので、直しています。
「何を言ってるんだい?私は君のことが気になって仕方ない。だから君のことが知りたい。だから、自己紹介が聞きたいんだ。」
「・・・・・わかりました。私は中村 慧。粋敬大学の医学部 医学研究学科3年です。ゼミは佐々木教授のゼミを取ってます。それから、中村の第二秘書をしています。」
「医学研究学科は、忙しいでしょう?」
「そうなんでしょうか?私の周りも忙しい人ばかりなので、わかりません。」
「そっかあ。」
「はい。」
「慧くんって呼んでもいい?」
「・・・・・はい。」
「ありがと。慧くんはさ、βだったんだよね?私は、αなんだ。言いたいこと、気づいていると思うけど・・・」
「はい、分かります。私が・・・後天性Ωなんではないか、ということですよね。でも戸惑っています。」
「そりゃあ、そうだよね。」
「でも、同時に自分が実験台になれば、研究が進むかな、とも思っています。」
「なんてこと、言うんだ!!」
実験台というあまりに自分を蔑ろにした物言いに、つい声をあらげてしまった。
その声に驚いたのか、ビクッと肩を震わせた慧くんを見て、反省した。
「ごめんね、びっくりしたよね。でも、そんなふうに言わないで。わたしにとっては、唯一無二の存在なんだ。」
「それは・・・僕が運命の番だから、ですか?」
「うーん、それも少なからずあるだろうけどね。慧くんが部屋に入ってきて一目見たときから、溢れ出してる知性、キレイな所作、中性的でキレイな顔立ち、芯のある声に、芯のありそうな口調、細身なのに引き締まったスタイル。他にもたくさん惹かれたところはあるけれど・・・まぁ、ようするに外見も内面も、全てに惹かれたんだよ。だから、”運命の番だから”っていう理由だけなわけじゃないよ。」
「・・・・・」
──────────
10/11 18:30 再編集。
慧くんの好きなところを並べているとこの言い回しに気になるところがあったので、直しています。
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