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星の書庫

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「ロク・ヴェルモット」

訓練

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 「いい?次へましたらこの技は二度とさせないわよ?」
(幻聴が聞こえる……?)
 シーフは仰向けの状態で生死をさまよっていた。
なぜかって?そりゃあロクとの訓練が厳しいからだろう。何度も同じ事をやらされ、失敗する。どうしても上手くいかない。とうとうロクは、次出来なかったらやらせないという、事を言ってきた。
「はぁ……俺としてはそれでも構わないんだけどな」
「何か言ったかしら?あなたもしかしてこれぐらいで音を上げたりしないわよね?まだ出来るはずよ。もう1回。ほら、はやく!」
「はぁ……わかったよ。やればいいんだろぉやればぁぁぁぁ!!」
シーフは、ロクに教わっている技を成功させるべく集中する。
「あなた、その調子じゃまた失敗するわよ?」
ロクがそう言った途端にシーフは、反動で吹っ飛んだ。
「ぐぬぅ…………」
「だから言ったじゃない。……仕方ないわね。ほら、手を出しなさい」
言われた通りにロクに手を差し出す。
「もう一段階ハードルを下げるわ。」
「お、おう……」
シーフの手を取り、自らの魔力を流し込むロク。
「お?おぉ….なんか出来そうな気がするぞ。」
そういうと、シーフは徐ろに手を動かす。
『時送り』リジェネレーション!!!!
すると、シーフの目の前にあった木が一気に枯れていく。
「ふぅ……やっと成功ね。でも……」
「なんだ?成功はしたぞ」
「まだまだね。時送りリジェネレーションは一瞬じゃないと意味がないの。まだまだ訓練が必要ね」
「うそだろ?今のでも結構時間掛かったのに、まだまだなのかよ……勘弁してくれよぉ」
「泣き言を言う隙があったらさっさとマスターしなさい!」
「へいへい……『時送り』リジェネレーション!!!!
シーフは延々と、術を使わされた。魔力が尽きても、ロクが万全の体に戻し、また術を使うという、生き地獄を見た。
『時送り』リジェネレーション!!!!
 何度目の行使だったか……やっと一瞬で時を送る事に成功した。
「はぁ……はぁ……一瞬でできたぞ…………これでどうだ!」
「まぁまぁね。じゃあ次、時戻しジェネラルを行使しなさい」
「まだやんのかよ……」
「当たり前よ!時送りリジェネレーションだけできてもしょうがないでしょう!ほら!やる!」
「へいへい……『時戻し』ジェネラル
枯れた木が元に戻っていく。こっちはすんなりと出来た。
「お?時戻しジェネラルは意外とすぐできたな。」
「当たり前よ。時送りリジェネレーションの反対なんだから。できない方がおかしいわ。これからあなたは技の精度を上げなさい。時送りリジェネレーション時戻しジェネラルの連続行使よ」
「鬼かよ……」
「つべこべ言わずにやる!」
「へいへい……」

地獄の訓練はまだ始まったばかり…………。
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