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同性愛者に育てられた子供の悲痛な叫び
5.トランスが子供を持つということ。
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二〇一九年・一月、越境性差の杉山文野が子供を持ったというニュースが流れた。
杉山文野は男性を自認する女性だ。ホルモン治療の影響で外見は完全に男性である。しかし、女性器も子宮も存在している。当然、法的な性別は女性だ。
子供を産んだのは、彼女の女性パートナーである。どうやって妊娠したかと言えば、ゲイ活動家である松中権から精子提供を受けたのだ。当然のことながら、子供と杉山との間に血縁は全くない。それでも、「父親」として杉山は子育てをしている。
杉山はLGBT運動の広告塔のような人物だ。杉山について検索をかけると、顔はもちろん、子供と写っている写真や動画もヒットする。杉山と子供の姿は、「新しい家族の形」として全世界に公開されている。
つまり、「父親」が越境性差であることも、精子提供で生まれたことも、どのあたりに住んでいるかも分かるのだ。子供の意思は完全に無視されている。
昨年の四月には、このような動画に子供と共に写っていた。
https://twitter.com/bbcnewsjapan/status/1380091880780656640
動画中で杉山は語る。
「卵巣と子宮を摘出できていないので戸籍上の性別は変更できません。」
そして、次の文字が画面には大きく映る。
「21世紀に入ってから
少なくとも38か国で
強制的・非自主的な
不妊・去勢手術が行われている」
要するに、性別適合手術を受けなければ法律上の性別を変えられないということだ。
しかし、生理のある男性や、射精する女性はいない。だからこそ、そのような器官のある人は相応の性別に登録されているに過ぎない。
当然、手術を受けるか否かは本人の意思による。決して、強制的でも非自主的でもない。
性別を変えていないため、パートナーの女性と結婚できないと杉山は語る。なので、生殖器を除去せずとも性別を変えられるようにしてほしいと言うのだ――同性婚を認めてほしいと言うのではなく。
戸籍上の性別を変更するための条件は、現在の日本では次のとおりである。
1.二十歳以上であること。
2.婚姻をしていないこと。
3.未成年の子供がいないこと。
4.生殖機能を永久に欠く状態であること。
5.移行する性別の性器に近似する外見を備えていること。
LGBT活動家たちの最終的な目的は、これらを全て撤廃することだ。
2~5の条件は同性婚と密接に関わっている。既婚者に性別変更を許すことは、同性婚を認めることと等しい。また、生殖機能の条件を外せば、男性器を使って子供を作る「女性」や、子宮を使って子供を産む「男性」も出てくるだろう。
事実、アメリカでは男性が妊娠・出産している。
『妊娠=女性らしさ? トランスジェンダー男性が出産して感じたこと』
https://www.cosmopolitan.com/jp/trends/trend-news/a38617029/transgender-father-gave-birth-son/
リンク先には、髭を生やした二人の写った画像が載せられている。顔だけ見ればゲイのカップルのようだ。しかし、片方は腹部が膨れているので妊娠していると分かる。
自分は男だと言いながら、性適合手術を受ける気が杉山には何故ないのだろう。LGBT運動に批判的な性的少数者には、彼女も子供を産む気ではないのかと噂する者もいる。
しかし、越境性差が子供を持つことは、同性愛者が子供を持つこととは違った困難が存在する。
すなわち、身体は完全に女性の者が「僕はお前のお父さん」と言ったり、身体は完全に男性の者が「私はお前のお母さん」と言ったりするのだ。それは、自分の身体に対して彼らが抱いてきた困惑と同じものを子供に与えることではないだろうか。
二〇一七年のこと――岡山県在住のある越境性差がこんな事件を起こした。
彼女も戸籍上の性別は女性だ。しかし性自認は男性である。ネット上に公開されている画像を見ると、ホルモン治療の影響で男性のように見える。彼女は、パートナーの女性と、その六歳になる息子と同居しているという。
ところが、風呂に入っていたときのこと――「お前は男じゃない、女だ」と子供から言われたのだ。激怒した彼女は、「頭蓋骨に刺さろうがお構いなし」とばかりに歯ブラシの尻で頭を殴りつけ、さらには腹を蹴りつけたという。
そんなことがなぜ明るみになったかと言うと、本人がブログに書いていたからだ。
「ニヤリとし『言ってやったぜ』というドヤ顔」を子供がしていたことや、「私は被害者です」「トンがったよく切れそうな言葉のナイフで突き刺された」という主張も書かれていた。
当然、越境性差だからといって、このようなことは普通しない――飛び抜けて彼女が異常なのである。
しかし、どうあれ、その子供は言いたかったのではないか。
外見は男性だが、裸になってみれば女性でしかない――そんな人が母親と同居し、自分のことを「お父さん」と呼ばせていたのだから。
杉山文野は男性を自認する女性だ。ホルモン治療の影響で外見は完全に男性である。しかし、女性器も子宮も存在している。当然、法的な性別は女性だ。
子供を産んだのは、彼女の女性パートナーである。どうやって妊娠したかと言えば、ゲイ活動家である松中権から精子提供を受けたのだ。当然のことながら、子供と杉山との間に血縁は全くない。それでも、「父親」として杉山は子育てをしている。
杉山はLGBT運動の広告塔のような人物だ。杉山について検索をかけると、顔はもちろん、子供と写っている写真や動画もヒットする。杉山と子供の姿は、「新しい家族の形」として全世界に公開されている。
つまり、「父親」が越境性差であることも、精子提供で生まれたことも、どのあたりに住んでいるかも分かるのだ。子供の意思は完全に無視されている。
昨年の四月には、このような動画に子供と共に写っていた。
https://twitter.com/bbcnewsjapan/status/1380091880780656640
動画中で杉山は語る。
「卵巣と子宮を摘出できていないので戸籍上の性別は変更できません。」
そして、次の文字が画面には大きく映る。
「21世紀に入ってから
少なくとも38か国で
強制的・非自主的な
不妊・去勢手術が行われている」
要するに、性別適合手術を受けなければ法律上の性別を変えられないということだ。
しかし、生理のある男性や、射精する女性はいない。だからこそ、そのような器官のある人は相応の性別に登録されているに過ぎない。
当然、手術を受けるか否かは本人の意思による。決して、強制的でも非自主的でもない。
性別を変えていないため、パートナーの女性と結婚できないと杉山は語る。なので、生殖器を除去せずとも性別を変えられるようにしてほしいと言うのだ――同性婚を認めてほしいと言うのではなく。
戸籍上の性別を変更するための条件は、現在の日本では次のとおりである。
1.二十歳以上であること。
2.婚姻をしていないこと。
3.未成年の子供がいないこと。
4.生殖機能を永久に欠く状態であること。
5.移行する性別の性器に近似する外見を備えていること。
LGBT活動家たちの最終的な目的は、これらを全て撤廃することだ。
2~5の条件は同性婚と密接に関わっている。既婚者に性別変更を許すことは、同性婚を認めることと等しい。また、生殖機能の条件を外せば、男性器を使って子供を作る「女性」や、子宮を使って子供を産む「男性」も出てくるだろう。
事実、アメリカでは男性が妊娠・出産している。
『妊娠=女性らしさ? トランスジェンダー男性が出産して感じたこと』
https://www.cosmopolitan.com/jp/trends/trend-news/a38617029/transgender-father-gave-birth-son/
リンク先には、髭を生やした二人の写った画像が載せられている。顔だけ見ればゲイのカップルのようだ。しかし、片方は腹部が膨れているので妊娠していると分かる。
自分は男だと言いながら、性適合手術を受ける気が杉山には何故ないのだろう。LGBT運動に批判的な性的少数者には、彼女も子供を産む気ではないのかと噂する者もいる。
しかし、越境性差が子供を持つことは、同性愛者が子供を持つこととは違った困難が存在する。
すなわち、身体は完全に女性の者が「僕はお前のお父さん」と言ったり、身体は完全に男性の者が「私はお前のお母さん」と言ったりするのだ。それは、自分の身体に対して彼らが抱いてきた困惑と同じものを子供に与えることではないだろうか。
二〇一七年のこと――岡山県在住のある越境性差がこんな事件を起こした。
彼女も戸籍上の性別は女性だ。しかし性自認は男性である。ネット上に公開されている画像を見ると、ホルモン治療の影響で男性のように見える。彼女は、パートナーの女性と、その六歳になる息子と同居しているという。
ところが、風呂に入っていたときのこと――「お前は男じゃない、女だ」と子供から言われたのだ。激怒した彼女は、「頭蓋骨に刺さろうがお構いなし」とばかりに歯ブラシの尻で頭を殴りつけ、さらには腹を蹴りつけたという。
そんなことがなぜ明るみになったかと言うと、本人がブログに書いていたからだ。
「ニヤリとし『言ってやったぜ』というドヤ顔」を子供がしていたことや、「私は被害者です」「トンがったよく切れそうな言葉のナイフで突き刺された」という主張も書かれていた。
当然、越境性差だからといって、このようなことは普通しない――飛び抜けて彼女が異常なのである。
しかし、どうあれ、その子供は言いたかったのではないか。
外見は男性だが、裸になってみれば女性でしかない――そんな人が母親と同居し、自分のことを「お父さん」と呼ばせていたのだから。
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