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「LGBT」とは私のことではない。
1.「LGBT」=レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダーのことではない。
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「LGBT」とは、性的少数者の総称だと一般的には言われている。
しかし、なぜこの並びなのだろう?
この言葉が生まれたのは八〇年代のアメリカだ。
キリスト教が支配的なアメリカでは、同性愛者差別が苛烈だ。ゆえに、同性愛者たちは団結して戦う必要があった。しかし、「同性愛者」と言っても内実はバラバラだったのだ――レズビアンがおり、ゲイがおり、両性愛者がおり、越境性差がいた。
しかも、この四種類の人々はお互いに利害が対立していたのだ。
男性中心の社会でレズビアンとして生きることは、弱い立場の者が共に生きることでもある。男性より低い賃金、男性からの圧迫、性的視線、偏見。これらを打倒するためのフェミニズム運動がレズビアンには宿命づけられていた。
そんな彼女たちがゲイと共鬪することは簡単ではなかったのだ。何しろ、女性たちが受けてきた苦難とゲイは無縁である。ゆえに、当時のアメリカのレズビアン団体は、同性愛者の権利を優先させるか女性の権利を優先させるかで対立して次々に解散した。
「L」が先頭に来ているのはこのような経緯による。男女で格差のある中、低い立場にあるレズビアンを優先させようという配慮だ。
同性愛者と両性愛者の間にも対立はあった。完全な同性愛者からしたら、両性愛者は半ば多数派側にいる人なのだ。
越境性差に至っては、そもそも同性愛者とは抱えている問題が違う。
そんな中、四種類の人々が連帯した状態が「LGBT」だ。
つまり、「LGBT」とは連帯のことなのである。
この言葉は「自社さ連立政権」と似ている。自由民主党・社会党・新党さきがけが連帯して執権したように、L・G・B・Tが連帯した運動が「LGBT」だ。
言い換えれば、「LGBT」=「同性愛者解放運動」=「活動家」なのである。だからこそ、異性愛者でも支援者ならば「A」という頭文字で「LGBT+」の中に入ることができる。
なので、「LGBT団体」とか「LGBT活動家」とかいう言葉はあっても、「私はLGBTです」という言い方はない。私の知人のゲイなどは、「僕はレズでもバイでもトランスでもないのに『LGBTの人』なんて呼ばれるのは不快」と言っていた。
当然、そのような運動に与しない者は「LGBT」ではない。他ならない――これはLGBT活動家たちが言っていることだ。
明治大学や早稲田大学・お茶の水女子大学などの非常勤講師を勤める越境性差の三橋順子――身体男性――は、ツイッター上でこう言った。
また、とある市井のゲイ活動家は、あるゲイに対してツイッター上でこう言っていた。
森奈津子氏は両性愛者の小説家である。しかしLGBT運動を批判しているので、LGBT活動家からは「差別主義者」「アンチLGBT」と罵られている。
このつぶやきに対し、北海道大学名誉教授・明治大学教授の鈴木賢――ゲイ――はこう返信した。
二〇一五年、衆議院議員の武藤貴也が未成年の男性を買春したという真偽不明の報道があった。このとき、日本の同性愛者解放運動の重鎮・北丸雄二――ゲイ――はこう発言した。
LGBT運動に批判的な人々の言動を晒し上げるサイトに「アンチLGBTQデータベース」がある。
「アンチLGBTQデータベース」
https://antilgbtdatabase.livedoor.blog/
このサイトに取り上げられている人のほとんどは性的少数者だ。最も多く取り上げられている「全ホ連」はゲイの呑み会であり、次に多く取り上げられている「太悟」氏は恋人と結婚式を挙げたゲイ、松浦大悟氏はゲイの元参議院議員、次に多く取り上げられているのが森奈津子氏である。最近よく取り上げられる kaienz 氏は恋人と養子縁組したゲイだ。
当然、「レズビアンやゲイの当事者を『アンチLGBTQ』と呼ぶのはいかがなものか」という批判は寄せられている。たとえば、このサイトに何度か取り上げられたゲイの「オムライス」氏はこう言った。
「『アンチLGBT』なんていうレッテル貼りほどの暴言はないんだけどね。あれはどんな悪につられたのかな?」
それに対して、「アンチLGBTQデータベース」はこう答えた。
「『アンチ』というのは、『反○○』ということですから、LGBT運動やLGBT活動家に反対するオムライスは、まさしく『アンチLGBT』なのではないですか?(略)勝手に、『アンチ』という言葉を『暴言』と見なして被害者面している訳ですよね。言葉の意味は、正確に読み取ってもらいたいですね。そうじゃないと、冷静な議論は出来ませんから。」
https://antilgbtdatabase.livedoor.blog/archives/7042425.html
だそうなので、「LGBT」の人たちの意志を私は尊重する。
私は性的少数者であって「LGBT」ではない。
ゆえに、私のことを「LGBTの人」などと呼ぶことは、私のアイデンティティに対する否定である。
しかし、なぜこの並びなのだろう?
この言葉が生まれたのは八〇年代のアメリカだ。
キリスト教が支配的なアメリカでは、同性愛者差別が苛烈だ。ゆえに、同性愛者たちは団結して戦う必要があった。しかし、「同性愛者」と言っても内実はバラバラだったのだ――レズビアンがおり、ゲイがおり、両性愛者がおり、越境性差がいた。
しかも、この四種類の人々はお互いに利害が対立していたのだ。
男性中心の社会でレズビアンとして生きることは、弱い立場の者が共に生きることでもある。男性より低い賃金、男性からの圧迫、性的視線、偏見。これらを打倒するためのフェミニズム運動がレズビアンには宿命づけられていた。
そんな彼女たちがゲイと共鬪することは簡単ではなかったのだ。何しろ、女性たちが受けてきた苦難とゲイは無縁である。ゆえに、当時のアメリカのレズビアン団体は、同性愛者の権利を優先させるか女性の権利を優先させるかで対立して次々に解散した。
「L」が先頭に来ているのはこのような経緯による。男女で格差のある中、低い立場にあるレズビアンを優先させようという配慮だ。
同性愛者と両性愛者の間にも対立はあった。完全な同性愛者からしたら、両性愛者は半ば多数派側にいる人なのだ。
越境性差に至っては、そもそも同性愛者とは抱えている問題が違う。
そんな中、四種類の人々が連帯した状態が「LGBT」だ。
つまり、「LGBT」とは連帯のことなのである。
この言葉は「自社さ連立政権」と似ている。自由民主党・社会党・新党さきがけが連帯して執権したように、L・G・B・Tが連帯した運動が「LGBT」だ。
言い換えれば、「LGBT」=「同性愛者解放運動」=「活動家」なのである。だからこそ、異性愛者でも支援者ならば「A」という頭文字で「LGBT+」の中に入ることができる。
なので、「LGBT団体」とか「LGBT活動家」とかいう言葉はあっても、「私はLGBTです」という言い方はない。私の知人のゲイなどは、「僕はレズでもバイでもトランスでもないのに『LGBTの人』なんて呼ばれるのは不快」と言っていた。
当然、そのような運動に与しない者は「LGBT」ではない。他ならない――これはLGBT活動家たちが言っていることだ。
明治大学や早稲田大学・お茶の水女子大学などの非常勤講師を勤める越境性差の三橋順子――身体男性――は、ツイッター上でこう言った。
また、とある市井のゲイ活動家は、あるゲイに対してツイッター上でこう言っていた。
森奈津子氏は両性愛者の小説家である。しかしLGBT運動を批判しているので、LGBT活動家からは「差別主義者」「アンチLGBT」と罵られている。
このつぶやきに対し、北海道大学名誉教授・明治大学教授の鈴木賢――ゲイ――はこう返信した。
二〇一五年、衆議院議員の武藤貴也が未成年の男性を買春したという真偽不明の報道があった。このとき、日本の同性愛者解放運動の重鎮・北丸雄二――ゲイ――はこう発言した。
LGBT運動に批判的な人々の言動を晒し上げるサイトに「アンチLGBTQデータベース」がある。
「アンチLGBTQデータベース」
https://antilgbtdatabase.livedoor.blog/
このサイトに取り上げられている人のほとんどは性的少数者だ。最も多く取り上げられている「全ホ連」はゲイの呑み会であり、次に多く取り上げられている「太悟」氏は恋人と結婚式を挙げたゲイ、松浦大悟氏はゲイの元参議院議員、次に多く取り上げられているのが森奈津子氏である。最近よく取り上げられる kaienz 氏は恋人と養子縁組したゲイだ。
当然、「レズビアンやゲイの当事者を『アンチLGBTQ』と呼ぶのはいかがなものか」という批判は寄せられている。たとえば、このサイトに何度か取り上げられたゲイの「オムライス」氏はこう言った。
「『アンチLGBT』なんていうレッテル貼りほどの暴言はないんだけどね。あれはどんな悪につられたのかな?」
それに対して、「アンチLGBTQデータベース」はこう答えた。
「『アンチ』というのは、『反○○』ということですから、LGBT運動やLGBT活動家に反対するオムライスは、まさしく『アンチLGBT』なのではないですか?(略)勝手に、『アンチ』という言葉を『暴言』と見なして被害者面している訳ですよね。言葉の意味は、正確に読み取ってもらいたいですね。そうじゃないと、冷静な議論は出来ませんから。」
https://antilgbtdatabase.livedoor.blog/archives/7042425.html
だそうなので、「LGBT」の人たちの意志を私は尊重する。
私は性的少数者であって「LGBT」ではない。
ゆえに、私のことを「LGBTの人」などと呼ぶことは、私のアイデンティティに対する否定である。
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