9 / 41
第1章 イリス大陸編
第7話 登録試験
しおりを挟む
ギルマス代理からいくつかの質問を受けて面接は終了した。
「最後に登録試験だが、単独で達成難度F級の依頼を達成できれば合格だ」
ギルマス代理はカウンターに一枚の依頼書を出す。依頼書には植物の絵が書かれていた。
「本当はF級の依頼なら何でもいいんだが、俺のおすすめはこれだ」
「えーっと、サイク草の採取?」
「ああ、薬草集めだ。一番安全で簡単な依頼だし、需要もそこそこある。ただ、冒険者人気は皆無だがな」
「誰もやりたがらないんですか?」
不動颯太は、薬草採取など簡単でつまらない依頼だから誰も受けたがらないのだと思った。だが、全く別の理由があることをこの後、知ることとなる。
「ちょっと待ってろ」
ギルマスは奥の部屋で入り、またすぐに出てきた。大きな瓶を脇に抱えて。そしてそれをカウンターに置いたかと思えば、ギルマス代理はペストマスクのようなものを装着した。
「おいまさか……」
「やめろよ! こっちはメシ食ってんだぞ!」
ギルマス代理がマスクを装着したのを見た他の冒険者たちが一斉に文句を言い、鼻を摘まみ始めた。
「うるせえな、ここは飯屋じゃなくてギルドだぞ! 文句があるならレストランへ行け!」
ギルマスは文句を言う冒険者たちに反論しながら、固く閉じられた瓶の蓋をあける。その瞬間、異臭が解き放たれた。
「うわっ、臭っ」
瓶の中から取り出したのは、さらに一回り小さな瓶。その中には依頼書の絵と同じ植物が入っていた。
匂いはアンモニア臭に近い。だが瓶ごしの臭いなので鼻を摘まむほどではなかった。
「おい、ちょっと顔近づけてみろ」
「……はい」
瓶に鼻を近づけるように言われたので、不動颯太は嫌がりつつも恐る恐る顔を近づける。すると、ギルマス代理が一気に瓶の蓋を開けた。
「かはッ!?」
ツンとした強烈な刺激臭に襲われ、不動颯太は鼻を押さえながら悶絶しかけた。目に涙を浮かべ、せき込む。その様子をギルマス代理は面白おかしく笑った。
「あーくっせえ!」
「おいここまで臭いが来たぞ!」
周囲の冒険者たちは迷惑そうにしながらも、不動颯太のことを気の毒そうに笑った。
「覚えたか? これがサイク草の臭いだ。独特な臭いだが、調合すると薬になるらしい。誰もやりたがらないのは説明するまでもないな。だが、これが生えてる場所は動物や魔獣が寄り付かない。だから安全なんだ」
ギルマス代理はサイク草の瓶を片付ける。
通常時なら納得の理由だが、鼻の痛みに苦しむ今の不動颯太にはそんなこともはやどうでもよかった。
「クソ、飯が台無しだ。リーブス、換気してくれ」
「はいよ。風に吹かれて、ブリーズ」
リーブスというB級冒険者の男が聖法を発動させ、風を起こす。サイク草の臭いは風に吹かれてすぐに消えた。彼は風の聖法使いだ。
聖法使いは精霊から加護を受けた百人に一人の人材であり、火や水や風などの自然現象のいずれか一属性を操ることができる。
「今はだいたい正午だから…… 結構近場に生えてるし夕方までに採って戻って来い」
「え、今からですか!?」
不動颯太は鼻の調子が段々と良くなってきたが、まだ鼻声だった。
「ほら、俺のマスク貸してやるから」
ギルマス代理は先ほど着けていたマスクを不動颯太に渡す。マスクの尖った先端の部分には様々な種類の薬草が詰められていた。
マスクを受け取った不動颯太は露骨な嫌な顔をして受け取った。
「あ、そうそう。別に疑ってるわけじゃないが持ち逃げとかされても困るから、保険で銀貨一枚置いてってくれ。後で帰すから」
「はい」
誰が中年男性着用済みのマスクを持ち逃げするのか、と思いつつも、不動颯太は銀貨一枚をギルマス代理に渡す。
「そんな嫌そうな顔すんなって。別にやばい魔獣なんで出やしねーよ。あ、でも動物とか魔獣が全く出ないわけじゃあないからな。まっ、言っても弱えのしかでないから安心しろ! がはは」
「頑張れよ新人!」
「まだ入れてないんだから新人じゃないだろ」
「死ぬんじゃねーぞ!」
ギルマス代理と他のギルドメンバーたちにからかわれながら、不動颯太は初の薬草採取に不安そうに出掛ける。
* * *
同時刻、勇者任命式が終了したメイム王国城にて。
「あの…… 騎士団長!」
「なんでしょう、クヌギ卿」
功刀聖子は、自身の師であり城の人間で最も関わりのある騎士団長を呼び止めた。
「その…… 今朝、出て行った不動くんは、これからどうなるのでしょうか……」
「……彼のことが、心配なのですか?」
「はい……」
騎士団長は少し驚いていた。功刀聖子の様子が普段とは違っていたからだ。いつもならば常に冷静沈着で、誰にも興味がないという立ち振る舞いであったが、今はなぜか酷く動揺していたからだ。
「そうですねえ。正直なところ、この国で生きていくのは厳しいでしょう。もし兵士や冒険者になったとしても彼では……」
死んでしまうかもしれない、と騎士団長は言いかけたが、功刀聖子のとても不安そうな表情を見て言葉を詰まらせた。
「なんとか、なんとか出来ないのでしょうか?! 例えば、騎士団長の権力で騎士団に入団させるとか……」
騎士団長は驚いた。功刀聖子の発言とは思えない、ありえない発言だったからだ。聡明で寡黙で謙虚な彼女がこんなことを発した異常事態に、騎士団長はひとつの可能性を思いついた。
「クヌギ卿……まさか、彼のことが……」
「…………」
功刀聖子は意表を突かれたように黙り込んでしまった。そして、うつむいて赤面した。
この時点で騎士団長は確信した。功刀聖子が不動颯太に好意を寄せているという事実を。
功刀聖子はこれまで、人前で女性らしく振舞おうとしたことがなかった。特段、父親から男らしくあれなどと言われていたわけではない。剣道場の跡継ぎとして、父親の期待に応えようとあえて自分らしさを封じ込め、家でも学校でもクールに装っていたのだ。剣道に対する想いこそ真剣だが、本当は小さくて可愛いモノが好きで、とても少女らしい一面を持っていた。
功刀聖子が不動颯太が好きになったきっかけは、高校に入学した日、教室で初めて彼の姿を見た時だった。
「(えっなにあの子、ちっちゃい、かわいい! え、小中学生の迷子とかじゃないよね? 嘘、あのかわいさで男子高校生!?)」
クラスで最も背の低い不動颯太を見た瞬間、功刀聖子は琴線に触れた。一目惚れだった。
それから功刀聖子は、不動颯太をよく観察し、その言動の子供らしさを見る度に胸を締め付けられる感覚に襲われていた。話しかけたい思いはずっとあった。だが、小中学生の頃からずっと寡黙な性格を装っていたため、恥ずかしさが勝ってしまい、事務的な会話をする機会があっても素っ気ない態度を取ってしまっていた。
「最後に登録試験だが、単独で達成難度F級の依頼を達成できれば合格だ」
ギルマス代理はカウンターに一枚の依頼書を出す。依頼書には植物の絵が書かれていた。
「本当はF級の依頼なら何でもいいんだが、俺のおすすめはこれだ」
「えーっと、サイク草の採取?」
「ああ、薬草集めだ。一番安全で簡単な依頼だし、需要もそこそこある。ただ、冒険者人気は皆無だがな」
「誰もやりたがらないんですか?」
不動颯太は、薬草採取など簡単でつまらない依頼だから誰も受けたがらないのだと思った。だが、全く別の理由があることをこの後、知ることとなる。
「ちょっと待ってろ」
ギルマスは奥の部屋で入り、またすぐに出てきた。大きな瓶を脇に抱えて。そしてそれをカウンターに置いたかと思えば、ギルマス代理はペストマスクのようなものを装着した。
「おいまさか……」
「やめろよ! こっちはメシ食ってんだぞ!」
ギルマス代理がマスクを装着したのを見た他の冒険者たちが一斉に文句を言い、鼻を摘まみ始めた。
「うるせえな、ここは飯屋じゃなくてギルドだぞ! 文句があるならレストランへ行け!」
ギルマスは文句を言う冒険者たちに反論しながら、固く閉じられた瓶の蓋をあける。その瞬間、異臭が解き放たれた。
「うわっ、臭っ」
瓶の中から取り出したのは、さらに一回り小さな瓶。その中には依頼書の絵と同じ植物が入っていた。
匂いはアンモニア臭に近い。だが瓶ごしの臭いなので鼻を摘まむほどではなかった。
「おい、ちょっと顔近づけてみろ」
「……はい」
瓶に鼻を近づけるように言われたので、不動颯太は嫌がりつつも恐る恐る顔を近づける。すると、ギルマス代理が一気に瓶の蓋を開けた。
「かはッ!?」
ツンとした強烈な刺激臭に襲われ、不動颯太は鼻を押さえながら悶絶しかけた。目に涙を浮かべ、せき込む。その様子をギルマス代理は面白おかしく笑った。
「あーくっせえ!」
「おいここまで臭いが来たぞ!」
周囲の冒険者たちは迷惑そうにしながらも、不動颯太のことを気の毒そうに笑った。
「覚えたか? これがサイク草の臭いだ。独特な臭いだが、調合すると薬になるらしい。誰もやりたがらないのは説明するまでもないな。だが、これが生えてる場所は動物や魔獣が寄り付かない。だから安全なんだ」
ギルマス代理はサイク草の瓶を片付ける。
通常時なら納得の理由だが、鼻の痛みに苦しむ今の不動颯太にはそんなこともはやどうでもよかった。
「クソ、飯が台無しだ。リーブス、換気してくれ」
「はいよ。風に吹かれて、ブリーズ」
リーブスというB級冒険者の男が聖法を発動させ、風を起こす。サイク草の臭いは風に吹かれてすぐに消えた。彼は風の聖法使いだ。
聖法使いは精霊から加護を受けた百人に一人の人材であり、火や水や風などの自然現象のいずれか一属性を操ることができる。
「今はだいたい正午だから…… 結構近場に生えてるし夕方までに採って戻って来い」
「え、今からですか!?」
不動颯太は鼻の調子が段々と良くなってきたが、まだ鼻声だった。
「ほら、俺のマスク貸してやるから」
ギルマス代理は先ほど着けていたマスクを不動颯太に渡す。マスクの尖った先端の部分には様々な種類の薬草が詰められていた。
マスクを受け取った不動颯太は露骨な嫌な顔をして受け取った。
「あ、そうそう。別に疑ってるわけじゃないが持ち逃げとかされても困るから、保険で銀貨一枚置いてってくれ。後で帰すから」
「はい」
誰が中年男性着用済みのマスクを持ち逃げするのか、と思いつつも、不動颯太は銀貨一枚をギルマス代理に渡す。
「そんな嫌そうな顔すんなって。別にやばい魔獣なんで出やしねーよ。あ、でも動物とか魔獣が全く出ないわけじゃあないからな。まっ、言っても弱えのしかでないから安心しろ! がはは」
「頑張れよ新人!」
「まだ入れてないんだから新人じゃないだろ」
「死ぬんじゃねーぞ!」
ギルマス代理と他のギルドメンバーたちにからかわれながら、不動颯太は初の薬草採取に不安そうに出掛ける。
* * *
同時刻、勇者任命式が終了したメイム王国城にて。
「あの…… 騎士団長!」
「なんでしょう、クヌギ卿」
功刀聖子は、自身の師であり城の人間で最も関わりのある騎士団長を呼び止めた。
「その…… 今朝、出て行った不動くんは、これからどうなるのでしょうか……」
「……彼のことが、心配なのですか?」
「はい……」
騎士団長は少し驚いていた。功刀聖子の様子が普段とは違っていたからだ。いつもならば常に冷静沈着で、誰にも興味がないという立ち振る舞いであったが、今はなぜか酷く動揺していたからだ。
「そうですねえ。正直なところ、この国で生きていくのは厳しいでしょう。もし兵士や冒険者になったとしても彼では……」
死んでしまうかもしれない、と騎士団長は言いかけたが、功刀聖子のとても不安そうな表情を見て言葉を詰まらせた。
「なんとか、なんとか出来ないのでしょうか?! 例えば、騎士団長の権力で騎士団に入団させるとか……」
騎士団長は驚いた。功刀聖子の発言とは思えない、ありえない発言だったからだ。聡明で寡黙で謙虚な彼女がこんなことを発した異常事態に、騎士団長はひとつの可能性を思いついた。
「クヌギ卿……まさか、彼のことが……」
「…………」
功刀聖子は意表を突かれたように黙り込んでしまった。そして、うつむいて赤面した。
この時点で騎士団長は確信した。功刀聖子が不動颯太に好意を寄せているという事実を。
功刀聖子はこれまで、人前で女性らしく振舞おうとしたことがなかった。特段、父親から男らしくあれなどと言われていたわけではない。剣道場の跡継ぎとして、父親の期待に応えようとあえて自分らしさを封じ込め、家でも学校でもクールに装っていたのだ。剣道に対する想いこそ真剣だが、本当は小さくて可愛いモノが好きで、とても少女らしい一面を持っていた。
功刀聖子が不動颯太が好きになったきっかけは、高校に入学した日、教室で初めて彼の姿を見た時だった。
「(えっなにあの子、ちっちゃい、かわいい! え、小中学生の迷子とかじゃないよね? 嘘、あのかわいさで男子高校生!?)」
クラスで最も背の低い不動颯太を見た瞬間、功刀聖子は琴線に触れた。一目惚れだった。
それから功刀聖子は、不動颯太をよく観察し、その言動の子供らしさを見る度に胸を締め付けられる感覚に襲われていた。話しかけたい思いはずっとあった。だが、小中学生の頃からずっと寡黙な性格を装っていたため、恥ずかしさが勝ってしまい、事務的な会話をする機会があっても素っ気ない態度を取ってしまっていた。
12
お気に入りに追加
664
あなたにおすすめの小説
異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!

ギルドを追放された俺、傭兵ギルドのエリートに拾われる〜元ギルドは崩壊したらしい〜
ネリムZ
ファンタジー
唐突にギルドマスターから宣言される言葉。
「今すぐにこのギルドから去れ。俺の前に二度と顔を出さないように国も出て行け」
理解出来ない言葉だったが有無を言わせぬマスターに従った。
様々な気力を失って森の中を彷徨うと、賞金首にカツアゲされてしまった。
そこに助けようとする傭兵ギルドのA級、自称エリートのフィリア。
モヤモヤとした気持ちに駆られ、賞金首を気絶させる。
行く場所が無い事を素直に伝えるとフィリアは自分のギルドに招待してくれた。
俺は仕事が必要だったのでありがたく、その提案を受けた。
そして後に知る、元所属ギルドが⋯⋯。
新たな目標、新たな仲間と環境。
信念を持って行動する、一人の男の物語。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~
春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。
冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。
しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。
パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。
そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。

【完結】投げる男〜異世界転移して石を投げ続けたら最強になってた話〜
心太
ファンタジー
【何故、石を投げてたら賢さと魅力も上がるんだ?!】
(大分前に書いたモノ。どこかのサイトの、何かのコンテストで最終選考まで残ったが、その後、日の目を見る事のなかった話)
雷に打たれた俺は異世界に転移した。
目の前に現れたステータスウインドウ。そこは古風なRPGの世界。その辺に転がっていた石を投げてモンスターを倒すと経験値とお金が貰えました。こんな楽しい世界はない。モンスターを倒しまくってレベル上げ&お金持ち目指します。
──あれ? 自分のステータスが見えるのは俺だけ?
──ステータスの魅力が上がり過ぎて、神話級のイケメンになってます。
細かい事は気にしない、勇者や魔王にも興味なし。自分の育成ゲームを楽しみます。
俺は今日も伝説の武器、石を投げる!

神速の成長チート! ~無能だと追い出されましたが、逆転レベルアップで最強異世界ライフ始めました~
雪華慧太
ファンタジー
高校生の裕樹はある日、意地の悪いクラスメートたちと異世界に勇者として召喚された。勇者に相応しい力を与えられたクラスメートとは違い、裕樹が持っていたのは自分のレベルを一つ下げるという使えないにも程があるスキル。皆に嘲笑われ、さらには国王の命令で命を狙われる。絶体絶命の状況の中、唯一のスキルを使った裕樹はなんとレベル1からレベル0に。絶望する裕樹だったが、実はそれがあり得ない程の神速成長チートの始まりだった! その力を使って裕樹は様々な職業を極め、異世界最強に上り詰めると共に、極めた生産職で快適な異世界ライフを目指していく。

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。

収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる