13 / 43
2-6
しおりを挟む
「これが、ウィルボアの換金代金となります」
フィーリネと共にゾイトをからかってから数分後の受付。
魔物の換金が済んだということで顔を出せば、俺たちを迎えてくれたのは山のように積まれた袋の山だった。
大きな巾着袋とでも言うのか。上部を紐で縛られた袋がカウンターの上に並べられていて、少し触ってみれば金貨特有のジャリっという音が聞こえてきた。
おそらくは、中身は全部金貨ということだろう。
「こ、こんなにもらって大丈夫なんですか?」
「はい! 魔獣ウィルボアの討伐はそれくらいの価値がありますから!」
「魔獣ウィルボア?」
拳骨一つで倒した巨大イノシシにしては大層な名前だなと思って聞き返してみれば、受付のお姉さんが言うには結構強い魔物だということだ。
今回フィーリネが参加した魔物討伐作戦。
実はこれが初めてというわけではなく、定期的に行われているらしい。
魔物は放っておけば人里までやってくる。そうならないためにも抑止としての先制攻撃で何度か討伐作戦は結構されているとのことだ。
だが、そうやって何度も行われた作戦だが、毎回奥深くまでは潜れない。
その理由が、こにお魔獣ウィルボアだった。
「この魔獣による被害はとても数えられるものではないんです。ですから、そんな魔獣を討伐してくださった暁人さんは、まさしく英雄に等しいでしょう!」
「そ、そうですか……」
俺としては、向かってきた化け物をただ殴っただけだ。
それが結果的に良い方向へ転がったわけだが、流石にこれは予想外です。
「と、ところで――これら全部でいくらあるんですか?」
「軽く見積もって、七十万ジェードといったところでしょうか」
「な、七十万っ!?」
お姉さんの言葉に反応したのはフィーリネだ。
彼女には珍しく大声を上げ、食い入るように袋の山を見つめるその姿は、餓死寸前まで空腹の人物が食い物の山を見つけた時の状態に近いのだろうか。
とにかく、凄い食いつきようだよ。
この世界でのお金の価値観を聞こうと思ったが、これじゃあ聞いたところで右から左に言葉が流れていくだろう。
そう思って、俺は対象をゾイトに変更すると
「なぁ、七十万ジェードってどれくらいあるんだ?」
「なんだ。金の計算も出来ないのか?」
「複雑な家庭環境の生まれでね……。で? いくらくらいになるんだよ?」
「……大体、家を一つくらいは買える額だ。それなりに高い金額になるだろうさ」
プイっと顔を逸らしながら答えてくれたゾイト。
生意気な性格の彼女だが、やはり根は良い奴らしい。
『家庭環境に問題あり』みたいな雰囲気を出してみれば、普通に答えてくれたよ。
お礼に頭を撫でてやったら、再び躊躇のないビンタで叩き落とされたけどな。
「――ッてて……。それにしても、家が一つ建てられるのか。凄いな」
「はい! それだけの功績を上げていただけましたから! これで、ギルド無加入というのが不思議でありませんよ!」
「あはは……。そこはまぁ、色々理由がありまして……」
適当に笑って話を濁すと、一度ワザとらしく咳払い。
それから受付のお姉さんを真っ直ぐに見据えると、
「それで、話は変わるんですけど、ギルド加入テストの試験はどうですか?」
「はい。そちらの方も用意ができております。ゾイトさんも、同じものですからどうぞ」
「「ありがとうございます」」
差し出されたのは一枚の茶色い紙。
二人して受け取って見てみれば、上部には大きな魔物らしき存在の絵。その下には、試験内容らしい文体が描かれていた。
魔物の容姿は、一言でいえば『スゲー弱そう』だ。
形容するなら太ったニワトリだろうか。
丸い胴体から生えた二つの鳥足に、小さな翼。赤いトサカを生やした顔には先の丸い口ばしと覇気を全く感じられない円らな瞳がある。
こちらの世界の食用のニワトリなんじゃないかと思える姿だ。
「お二人には、このドゥルドゥーの羽を取ってきていただきます。羽をむしり取り、ギルドまで帰ってこられれば試験は終了です」
「羽を取るだけでいいのか? ふっ、簡単だな」
大したことないとでも言いたげに肩をすくめてゾイトは言う。
「確かに、ドゥルドゥーの羽をむしり取るのは簡単です。ですが、彼らはすばしっこいですからね。難しいといえば難しいので、頑張ってきてください――とはいえ、お二人には簡単すぎかもしれませんが」
「当然だ!」
「そう、なのか……?」
自信満々のゾイトに対し、俺は苦笑で答える。
ウィルボアに比べれば簡単すぎるものであるのは認めよう。いくらすばしっこいにしても、強化された俺の身体は絶対その上をいくだろうからな。
そう考えれば簡単そうだが、人生何が起きるか分からないものだ。
変に自信をもっていくのはやめておこう。
そう結論付けて、受付のお姉さんに別れを告げて、俺は自信満々のゾイトと未だに金に目が釘付けのフィーリネを連れてギルドを後にする。
ちなみに山のように積まれたお金も一緒にだ。
流石に手で持ち帰ることが出来ないので荷車を借りているんだが、この金どうしようというのが本音だ。
――というのも……
「――七十万……七十万ジェード……」
「なぁ、ゾイト。何でフィーリネちゃん、大金が手に入った同時にこんな壊れた感じになったんだ?」
しきりに『七十万ジェード』と口にしながらフラフラと覚束ない足取りで歩く彼女。
先程までの天使みたいな可愛らしさと慈悲深さは成りを潜め、今は焦点の定まっていない視線を保ったまま不気味な笑みを浮かべている。
「……聞いていないのか? フィーリネは借金を抱えているって」
「あぁ、そういえばそんなことを聞いたような気がする」
確か、ギルドに金を借りているんだったかな。
そうまでしないと生きていけないとなると、よっぽど貧困な家庭に生まれているのだろうか。
けど、そうなると彼女がゾイトと幼馴染っていうのが想像できないな。
ギルドでの話を思い出す限りじゃ、ゾイトはこんな奴でも国有数の貴族の生まれだ。裕福な家庭で育っているわけだから、彼女が貧困家庭と関わり合うことはない気がする。
などと考えていると、それを見かねたのか嘆息してゾイトは言う。
「フィーリネは、今は落ちぶれちゃいるけど一応貴族なんだよ。それも、王家の血縁関係にある由緒正しいね」
「……マジで?」
ゾイトの言葉に視線をフィーリネに戻す。
覚束ない足取りで歩くあの娘が王家の血縁者って……。
確かに気品というか、優雅さは感じるけどさ。そこまで大きなところの出って。
「何でそんな彼女があんな……身体を張って金を稼ぐような真似を?」
「それは、ボクから言えることじゃないよ」
それだけ言って、ゾイトは俺から距離を置くようにフィーリネの方へと寄っていった。
一体何があったら貴族の、それも王家の血縁者がここまで落ちぶれてしまうのか。
浮かんできた疑問に答えるものはその場には存在せず、俺はただ目的もないまま荷車を引っ張っていくことしか出来なかったのだった。
フィーリネと共にゾイトをからかってから数分後の受付。
魔物の換金が済んだということで顔を出せば、俺たちを迎えてくれたのは山のように積まれた袋の山だった。
大きな巾着袋とでも言うのか。上部を紐で縛られた袋がカウンターの上に並べられていて、少し触ってみれば金貨特有のジャリっという音が聞こえてきた。
おそらくは、中身は全部金貨ということだろう。
「こ、こんなにもらって大丈夫なんですか?」
「はい! 魔獣ウィルボアの討伐はそれくらいの価値がありますから!」
「魔獣ウィルボア?」
拳骨一つで倒した巨大イノシシにしては大層な名前だなと思って聞き返してみれば、受付のお姉さんが言うには結構強い魔物だということだ。
今回フィーリネが参加した魔物討伐作戦。
実はこれが初めてというわけではなく、定期的に行われているらしい。
魔物は放っておけば人里までやってくる。そうならないためにも抑止としての先制攻撃で何度か討伐作戦は結構されているとのことだ。
だが、そうやって何度も行われた作戦だが、毎回奥深くまでは潜れない。
その理由が、こにお魔獣ウィルボアだった。
「この魔獣による被害はとても数えられるものではないんです。ですから、そんな魔獣を討伐してくださった暁人さんは、まさしく英雄に等しいでしょう!」
「そ、そうですか……」
俺としては、向かってきた化け物をただ殴っただけだ。
それが結果的に良い方向へ転がったわけだが、流石にこれは予想外です。
「と、ところで――これら全部でいくらあるんですか?」
「軽く見積もって、七十万ジェードといったところでしょうか」
「な、七十万っ!?」
お姉さんの言葉に反応したのはフィーリネだ。
彼女には珍しく大声を上げ、食い入るように袋の山を見つめるその姿は、餓死寸前まで空腹の人物が食い物の山を見つけた時の状態に近いのだろうか。
とにかく、凄い食いつきようだよ。
この世界でのお金の価値観を聞こうと思ったが、これじゃあ聞いたところで右から左に言葉が流れていくだろう。
そう思って、俺は対象をゾイトに変更すると
「なぁ、七十万ジェードってどれくらいあるんだ?」
「なんだ。金の計算も出来ないのか?」
「複雑な家庭環境の生まれでね……。で? いくらくらいになるんだよ?」
「……大体、家を一つくらいは買える額だ。それなりに高い金額になるだろうさ」
プイっと顔を逸らしながら答えてくれたゾイト。
生意気な性格の彼女だが、やはり根は良い奴らしい。
『家庭環境に問題あり』みたいな雰囲気を出してみれば、普通に答えてくれたよ。
お礼に頭を撫でてやったら、再び躊躇のないビンタで叩き落とされたけどな。
「――ッてて……。それにしても、家が一つ建てられるのか。凄いな」
「はい! それだけの功績を上げていただけましたから! これで、ギルド無加入というのが不思議でありませんよ!」
「あはは……。そこはまぁ、色々理由がありまして……」
適当に笑って話を濁すと、一度ワザとらしく咳払い。
それから受付のお姉さんを真っ直ぐに見据えると、
「それで、話は変わるんですけど、ギルド加入テストの試験はどうですか?」
「はい。そちらの方も用意ができております。ゾイトさんも、同じものですからどうぞ」
「「ありがとうございます」」
差し出されたのは一枚の茶色い紙。
二人して受け取って見てみれば、上部には大きな魔物らしき存在の絵。その下には、試験内容らしい文体が描かれていた。
魔物の容姿は、一言でいえば『スゲー弱そう』だ。
形容するなら太ったニワトリだろうか。
丸い胴体から生えた二つの鳥足に、小さな翼。赤いトサカを生やした顔には先の丸い口ばしと覇気を全く感じられない円らな瞳がある。
こちらの世界の食用のニワトリなんじゃないかと思える姿だ。
「お二人には、このドゥルドゥーの羽を取ってきていただきます。羽をむしり取り、ギルドまで帰ってこられれば試験は終了です」
「羽を取るだけでいいのか? ふっ、簡単だな」
大したことないとでも言いたげに肩をすくめてゾイトは言う。
「確かに、ドゥルドゥーの羽をむしり取るのは簡単です。ですが、彼らはすばしっこいですからね。難しいといえば難しいので、頑張ってきてください――とはいえ、お二人には簡単すぎかもしれませんが」
「当然だ!」
「そう、なのか……?」
自信満々のゾイトに対し、俺は苦笑で答える。
ウィルボアに比べれば簡単すぎるものであるのは認めよう。いくらすばしっこいにしても、強化された俺の身体は絶対その上をいくだろうからな。
そう考えれば簡単そうだが、人生何が起きるか分からないものだ。
変に自信をもっていくのはやめておこう。
そう結論付けて、受付のお姉さんに別れを告げて、俺は自信満々のゾイトと未だに金に目が釘付けのフィーリネを連れてギルドを後にする。
ちなみに山のように積まれたお金も一緒にだ。
流石に手で持ち帰ることが出来ないので荷車を借りているんだが、この金どうしようというのが本音だ。
――というのも……
「――七十万……七十万ジェード……」
「なぁ、ゾイト。何でフィーリネちゃん、大金が手に入った同時にこんな壊れた感じになったんだ?」
しきりに『七十万ジェード』と口にしながらフラフラと覚束ない足取りで歩く彼女。
先程までの天使みたいな可愛らしさと慈悲深さは成りを潜め、今は焦点の定まっていない視線を保ったまま不気味な笑みを浮かべている。
「……聞いていないのか? フィーリネは借金を抱えているって」
「あぁ、そういえばそんなことを聞いたような気がする」
確か、ギルドに金を借りているんだったかな。
そうまでしないと生きていけないとなると、よっぽど貧困な家庭に生まれているのだろうか。
けど、そうなると彼女がゾイトと幼馴染っていうのが想像できないな。
ギルドでの話を思い出す限りじゃ、ゾイトはこんな奴でも国有数の貴族の生まれだ。裕福な家庭で育っているわけだから、彼女が貧困家庭と関わり合うことはない気がする。
などと考えていると、それを見かねたのか嘆息してゾイトは言う。
「フィーリネは、今は落ちぶれちゃいるけど一応貴族なんだよ。それも、王家の血縁関係にある由緒正しいね」
「……マジで?」
ゾイトの言葉に視線をフィーリネに戻す。
覚束ない足取りで歩くあの娘が王家の血縁者って……。
確かに気品というか、優雅さは感じるけどさ。そこまで大きなところの出って。
「何でそんな彼女があんな……身体を張って金を稼ぐような真似を?」
「それは、ボクから言えることじゃないよ」
それだけ言って、ゾイトは俺から距離を置くようにフィーリネの方へと寄っていった。
一体何があったら貴族の、それも王家の血縁者がここまで落ちぶれてしまうのか。
浮かんできた疑問に答えるものはその場には存在せず、俺はただ目的もないまま荷車を引っ張っていくことしか出来なかったのだった。
2
お気に入りに追加
2,797
あなたにおすすめの小説
異世界転生したら何でも出来る天才だった。
桂木 鏡夜
ファンタジー
高校入学早々に大型トラックに跳ねられ死ぬが気がつけば自分は3歳の可愛いらしい幼児に転生していた。
だが等本人は前世で特に興味がある事もなく、それは異世界に来ても同じだった。
そんな主人公アルスが何故俺が異世界?と自分の存在意義を見いだせずにいるが、10歳になり必ず受けなければならない学校の入学テストで思わぬ自分の才能に気づくのであった。
===========================
始めから強い設定ですが、徐々に強くなっていく感じになっております。
神に異世界へ転生させられたので……自由に生きていく
霜月 祈叶 (霜月藍)
ファンタジー
小説漫画アニメではお馴染みの神の失敗で死んだ。
だから異世界で自由に生きていこうと決めた鈴村茉莉。
どう足掻いても異世界のせいかテンプレ発生。ゴブリン、オーク……盗賊。
でも目立ちたくない。目指せフリーダムライフ!
神に同情された転生者物語
チャチャ
ファンタジー
ブラック企業に勤めていた安田悠翔(やすだ はると)は、電車を待っていると後から背中を押されて電車に轢かれて死んでしまう。
すると、神様と名乗った青年にこれまでの人生を同情された異世界に転生してのんびりと過ごしてと言われる。
悠翔は、チート能力をもらって異世界を旅する。
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
転生したので、とりあえず最強を目指してみることにしました。
和麻
ファンタジー
俺はある日、村を故郷を喪った。
家族を喪った。
もう二度と、大切なものを失わないためにも俺は、強くなることを決意する。
そのためには、努力を惜しまない!
まあ、面倒なことになりたくないから影の薄いモブでいたいけど。
なにげに最強キャラを目指そうぜ!
地球で生きていた頃の知識と、転生するときに神様から貰ったチートを生かし、最強を目指します。
主人公は、騎士団に入ったり、学園に入学したり、冒険者になったりします。
とにかく、気の向くままに、いきあたりばったりに書いてるので不定期更新です。
最初シリアスだったのにギャグ要素が濃くなって来ました。
というか登場人物たちが暴走しすぎて迷走中です、、、。
もはや、どうなっていくのか作者にも想像がつかない。
1月25日改稿しました!多少表現が追加されていますが、読まなくても問題ありません。
異世界でも男装標準装備~性別迷子とか普通だけど~
結城 朱煉
ファンタジー
日常から男装している木原祐樹(25歳)は
気が付くと真っ白い空間にいた
自称神という男性によると
部下によるミスが原因だった
元の世界に戻れないので
異世界に行って生きる事を決めました!
異世界に行って、自由気ままに、生きていきます
~☆~☆~☆~☆~☆
誤字脱字など、気を付けていますが、ありましたら教えて頂けると助かります!
また、感想を頂けると大喜びします
気が向いたら書き込んでやって下さい
~☆~☆~☆~☆~☆
カクヨム・小説家になろうでも公開しています
もしもシリーズ作りました<異世界でも男装標準装備~もしもシリーズ~>
もし、よろしければ読んであげて下さい
スマートシステムで異世界革命
小川悟
ファンタジー
/// 毎日19時に投稿する予定です。 ///
★☆★ システム開発の天才!異世界転移して魔法陣構築で生産チート! ★☆★
新道亘《シンドウアタル》は、自分でも気が付かないうちにボッチ人生を歩み始めていた。
それならボッチ卒業の為に、現実世界のしがらみを全て捨て、新たな人生を歩もうとしたら、異世界女神と事故で現実世界のすべてを捨て、やり直すことになってしまった。
異世界に行くために、新たなスキルを神々と作ったら、とんでもなく生産チートなスキルが出来上がる。
スマフォのような便利なスキルで異世界に生産革命を起こします!
序章(全5話)異世界転移までの神々とのお話しです
第1章(全12話+1話)転生した場所での検証と訓練
第2章(全13話+1話)滞在先の街と出会い
第3章(全44話+4話)遺産活用と結婚
第4章(全17話)ダンジョン探索
第5章(執筆中)公的ギルド?
※第3章以降は少し内容が過激になってきます。
上記はあくまで予定です。
カクヨムでも投稿しています。
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる