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第2章
密猟者
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運んでいた人物は亡くなっていること。
散乱していた籠は魔封じや精霊封じの特殊魔道具で、中に妖精や精霊、卵が入っていたこと。
その1つの助けを求める声に幼体が反応して見つけたこと。
など分かる範囲で伝えた。
憶測だがと断った上で筋肉強化か浮遊でトラヴァーから運んでいて、毒か呪いで死んだため籠が散乱したのではないかと。
密猟者か、闇組織か、どちらか知らないが可哀想なことをする。
幼体に呼びかけた妖精は最後に捕まったためまだ元気だったが、大半はぐったりしていた。
違法な魔道具を発見したら、何処かのギルドに連絡して指示を仰ぐのが通例だ。
緊急時で指示を待つ時間がない場合は、連絡手段があれば連絡してから行動し、ない場合は緊急信号の魔道具か花火を打ち上げるか、誰かを連絡用に走らせる。
主に冒険者が対応するので、近くにいる冒険者に応援要請をする。
今回は副ギルド長の召喚獣がいるため、直ぐに指示を仰ぐことが出来た。
ピアニーの眼を通じて状況の確認。
ギルド職員が騎乗出来る魔獣で向かい、連絡の取れる森の周辺にいる冒険者も寄んでくれる。
副ギルド長の許可を得て、ぐったりしているものから解放する。
死んだ男の腰の小物入れから鍵を探して、妖精6体、精霊2体、卵3つを解放した。
卵はソルとルナに1つずつ、もう一つは小鳥系のようで小さいためクレドに温めてもらう。
妖精と精霊は幼体に横になってもらい、お腹のところにそっと置いた。
最初に駆け付けたのは、幸運なる蒼き仲間達のパーティだった。
一旦街に戻って契約完了の手続きの後、変異種のことが気になって様子を見に森へ入っていたところ、ギルドからの緊急要請を受け来てくれた。
「ラザロさん、来てくれて感謝する。
見ての通り動くことが出来ないから頼みたいことがある」
「おぅ、覚えていてくれたか。
何をして欲しい?」
「コナーさんのピアニーと魔性果実を、うちのスティードを連れて魔物を狩って来て欲しい。
幻獣を元気にするのに必要なんだが、生憎昨日野営した洞穴に置いて来てしまって」
「お安い御用だ。俺は残るぜ」
仲間をピアニーの果実班と運搬係のスティードの班に分けて出発してくれた。
「こいつは遅効性の毒にやられたようだな。足首に噛み跡があるが他は森を強引に抜けたような擦り傷しかねぇし、噛み跡が紫色に変色し始めている」
レナードは妖精と精霊に念のため水の回復魔法をかけながら、ラザロの話を聞いた。
捕まった時の怪我は魔法でほぼ治ったが、封じ系の魔道具で失った力はまだ回復する兆しがない。
駄目元で人間用のポーションを薄めて、枝を使い1滴ずつ口に入れていく。
妖精はそれで顔色が良くなったが、精霊は変わらない。
ギルド職員も到着した。
なんとコナー自ら率いて来ていた。
ピアニーが採取に出かけてからのことをレナードとラザロが説明する。
職員は死体や現場の検分を始めていた。
魔物討伐班がホーンラビットを狩って帰って来た。
解体は職員に任せて、周辺に仲間がいないか探るように指示を出す。
ピアニーの採取班が戻ったら、もっと広範囲を探すらしい。
別のパーティと共にピアニー班が帰って来た。
早速弱っている精霊達に果実を絞って1滴ずつ口に入れる。
苦しそうな表情が和らいだ。
妖精に至っては自分で抱えて食べていた。
コナーに許可をもらい荷物を取りに洞穴に戻る。
騎獣を借りたのですぐ済んだ。
戻った時には死体すらも片付けられていた。
コナーと話した結果、どうしたらいいか本人に相談して、森に帰すことにした。
まだ迷いの森からさほど離れていないし、連れ去られた森が分かっているから。
幼体に助けを呼んだ妖精が、魔獣の肉を食べて元気いっぱいになって飛び回っていたので話しかけてみた。
《こんにちは、レナードだよ》
《アナタシャベレルノ?》
《幻獣使いだから話しが出来るよ》
《フーン、ナニ?》
《少し元気になって来たから森まで送っていくことが出来るけど、どうしたらいいかなぁ》
《モドレルノ?》
《戻りたいならね》
《ミンナニキイテミル》
なんと卵にも聞いているらしい。
《タマゴタチハオヤガイキテイレバカエリタイッテ》
《君達はどうするの?》
《イチドモリニモドッテカラキメルッテ》
《そうか、ありがとう。ちょっと待っててね》
散乱していた籠は魔封じや精霊封じの特殊魔道具で、中に妖精や精霊、卵が入っていたこと。
その1つの助けを求める声に幼体が反応して見つけたこと。
など分かる範囲で伝えた。
憶測だがと断った上で筋肉強化か浮遊でトラヴァーから運んでいて、毒か呪いで死んだため籠が散乱したのではないかと。
密猟者か、闇組織か、どちらか知らないが可哀想なことをする。
幼体に呼びかけた妖精は最後に捕まったためまだ元気だったが、大半はぐったりしていた。
違法な魔道具を発見したら、何処かのギルドに連絡して指示を仰ぐのが通例だ。
緊急時で指示を待つ時間がない場合は、連絡手段があれば連絡してから行動し、ない場合は緊急信号の魔道具か花火を打ち上げるか、誰かを連絡用に走らせる。
主に冒険者が対応するので、近くにいる冒険者に応援要請をする。
今回は副ギルド長の召喚獣がいるため、直ぐに指示を仰ぐことが出来た。
ピアニーの眼を通じて状況の確認。
ギルド職員が騎乗出来る魔獣で向かい、連絡の取れる森の周辺にいる冒険者も寄んでくれる。
副ギルド長の許可を得て、ぐったりしているものから解放する。
死んだ男の腰の小物入れから鍵を探して、妖精6体、精霊2体、卵3つを解放した。
卵はソルとルナに1つずつ、もう一つは小鳥系のようで小さいためクレドに温めてもらう。
妖精と精霊は幼体に横になってもらい、お腹のところにそっと置いた。
最初に駆け付けたのは、幸運なる蒼き仲間達のパーティだった。
一旦街に戻って契約完了の手続きの後、変異種のことが気になって様子を見に森へ入っていたところ、ギルドからの緊急要請を受け来てくれた。
「ラザロさん、来てくれて感謝する。
見ての通り動くことが出来ないから頼みたいことがある」
「おぅ、覚えていてくれたか。
何をして欲しい?」
「コナーさんのピアニーと魔性果実を、うちのスティードを連れて魔物を狩って来て欲しい。
幻獣を元気にするのに必要なんだが、生憎昨日野営した洞穴に置いて来てしまって」
「お安い御用だ。俺は残るぜ」
仲間をピアニーの果実班と運搬係のスティードの班に分けて出発してくれた。
「こいつは遅効性の毒にやられたようだな。足首に噛み跡があるが他は森を強引に抜けたような擦り傷しかねぇし、噛み跡が紫色に変色し始めている」
レナードは妖精と精霊に念のため水の回復魔法をかけながら、ラザロの話を聞いた。
捕まった時の怪我は魔法でほぼ治ったが、封じ系の魔道具で失った力はまだ回復する兆しがない。
駄目元で人間用のポーションを薄めて、枝を使い1滴ずつ口に入れていく。
妖精はそれで顔色が良くなったが、精霊は変わらない。
ギルド職員も到着した。
なんとコナー自ら率いて来ていた。
ピアニーが採取に出かけてからのことをレナードとラザロが説明する。
職員は死体や現場の検分を始めていた。
魔物討伐班がホーンラビットを狩って帰って来た。
解体は職員に任せて、周辺に仲間がいないか探るように指示を出す。
ピアニーの採取班が戻ったら、もっと広範囲を探すらしい。
別のパーティと共にピアニー班が帰って来た。
早速弱っている精霊達に果実を絞って1滴ずつ口に入れる。
苦しそうな表情が和らいだ。
妖精に至っては自分で抱えて食べていた。
コナーに許可をもらい荷物を取りに洞穴に戻る。
騎獣を借りたのですぐ済んだ。
戻った時には死体すらも片付けられていた。
コナーと話した結果、どうしたらいいか本人に相談して、森に帰すことにした。
まだ迷いの森からさほど離れていないし、連れ去られた森が分かっているから。
幼体に助けを呼んだ妖精が、魔獣の肉を食べて元気いっぱいになって飛び回っていたので話しかけてみた。
《こんにちは、レナードだよ》
《アナタシャベレルノ?》
《幻獣使いだから話しが出来るよ》
《フーン、ナニ?》
《少し元気になって来たから森まで送っていくことが出来るけど、どうしたらいいかなぁ》
《モドレルノ?》
《戻りたいならね》
《ミンナニキイテミル》
なんと卵にも聞いているらしい。
《タマゴタチハオヤガイキテイレバカエリタイッテ》
《君達はどうするの?》
《イチドモリニモドッテカラキメルッテ》
《そうか、ありがとう。ちょっと待っててね》
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