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第8話 エロいことすんの?(7)★
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「千佳、もう……っ」
「俺も、イくっ……あきら、あきらぁ……ッ」
「――っ」
「あ、うっ!?」
明が低く呻くのが聞こえて、熱い飛沫が顔面めがけて降り注いでくる。同時に千佳も限界を迎え、体を強張らせながら彼の欲望を受け入れた。
長い射精のあと、明はハッとしてティッシュを取り出す。慌てて白濁を拭う姿に、千佳は意地の悪い笑みを浮かべた。
「初めてのエッチで顔射、ってどんだけだよ」
「悪い……思いっきりぶっかけちまった」
「別に? いーよ、俺」
むしろ愛しさを覚えるくらいで、頬にかかった精液を指先で掬い取った。それを口元に運び、ぺろりと舐めてみせる。苦くて青臭い味がしたものの不思議と嫌ではなかった。
それを見て明が呆然とする一方、千佳は気にせず言葉を続ける。
「そんだけ気持ちよくなってくれたってことだろ? だったら、めちゃくちゃ嬉しい。本当はナカに入ったらよかったんだろうけど……明はその、今までシてきたんだろうし」
「……千佳が一番いいに決まってんだろ、バカ」
明はムッとした様子で呟き、千佳の体を抱き寄せてくる。そのまま唇を重ねられて、互いの唾液を交換しあうようなキスを交わした。
舌同士を絡ませ、何度も角度を変えて貪る。やがてどちらともなく顔を離すと、ふっと力を抜いて笑った。
「なあ……時間あんなら、もっかいシようぜ?」
千佳が誘うように口にすれば、明も苦笑しながら体に触れてくる。
「ヤりたい盛りかよ」
「エロいこと覚えたての高校生なんて、みんなこんなもんだろ」
それから二人は、時間の許す限り行為に耽った。
初めて覚えた熱が冷めることはなく、明の両親が帰宅して一度中断したあとも、寝る頃になってまた求め合ってしまったほどだ。気がつけば、とっくに日付が変わっていて、二人して寝不足になったのは言うまでもない。
「俺も、イくっ……あきら、あきらぁ……ッ」
「――っ」
「あ、うっ!?」
明が低く呻くのが聞こえて、熱い飛沫が顔面めがけて降り注いでくる。同時に千佳も限界を迎え、体を強張らせながら彼の欲望を受け入れた。
長い射精のあと、明はハッとしてティッシュを取り出す。慌てて白濁を拭う姿に、千佳は意地の悪い笑みを浮かべた。
「初めてのエッチで顔射、ってどんだけだよ」
「悪い……思いっきりぶっかけちまった」
「別に? いーよ、俺」
むしろ愛しさを覚えるくらいで、頬にかかった精液を指先で掬い取った。それを口元に運び、ぺろりと舐めてみせる。苦くて青臭い味がしたものの不思議と嫌ではなかった。
それを見て明が呆然とする一方、千佳は気にせず言葉を続ける。
「そんだけ気持ちよくなってくれたってことだろ? だったら、めちゃくちゃ嬉しい。本当はナカに入ったらよかったんだろうけど……明はその、今までシてきたんだろうし」
「……千佳が一番いいに決まってんだろ、バカ」
明はムッとした様子で呟き、千佳の体を抱き寄せてくる。そのまま唇を重ねられて、互いの唾液を交換しあうようなキスを交わした。
舌同士を絡ませ、何度も角度を変えて貪る。やがてどちらともなく顔を離すと、ふっと力を抜いて笑った。
「なあ……時間あんなら、もっかいシようぜ?」
千佳が誘うように口にすれば、明も苦笑しながら体に触れてくる。
「ヤりたい盛りかよ」
「エロいこと覚えたての高校生なんて、みんなこんなもんだろ」
それから二人は、時間の許す限り行為に耽った。
初めて覚えた熱が冷めることはなく、明の両親が帰宅して一度中断したあとも、寝る頃になってまた求め合ってしまったほどだ。気がつけば、とっくに日付が変わっていて、二人して寝不足になったのは言うまでもない。
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