硝子の大瓶

しゃんゆぅ

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希望

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希望のように真っ黒な夜明けだった
星のようにふる水が地面に吸い込まれるように弾けて
見えもしないのに見ている私
真っ黒だった
果てまで真っ黒だった
私を囲む額縁の辺りだけ明るくて
それだけ明るくて
私はそれを塗りつぶして終いたかった
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