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彼の事
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レオの告白の後、私につく侍女を紹介してくれた。
「こいつは桜の侍女になる。桜の世話をしてくれる。長い間この城に使えてくれているから、分からないことがあったらこいつに聞いてくれ。あと、桜が異世界人だということはこの城にいる者はみんな知っているからな」
「初めまして。セレナ=オルコットです。よろしくお願いします、桜様。分からないことがあれば聞いてくださいね」
セレナさんは、茶髪で綺麗な顔をしていた。
それに、スタイルがいい!
「セレナさん、初めまして。桜です。よろしくお願いします。あの、桜って呼んで下さい。様は、慣れないから」
「いいえ!呼び捨てなど出来ません!桜様と呼ばせていただきます!それと、呼び捨てでいいですし、敬語も使わなくていいですよ」
「敬語を使うのはなしにするけど、呼び捨ては無理です!」
「では、お互いにこのままということで」
「はい!改めてよろしくお願いします!」
「こちらこそ。何かあれば呼んでくださいね」
私たちが仲良くはなしていると、隣にいるレオが、ふてくされていた。
「お前たち仲良くなりすぎじゃないか?俺と桜はそんなに仲良く話してないのに」
「嫉妬してるの?レオ」
私は冗談だと思って言った。
「そうだよ。して悪いかよ」
そう言ってレオは、私を抱きしめてきた。
私は抱きしめられ、少しドキッとした。
「ちょ、ちょっと!離してよ!」
「やだ。離さない。」
レオは、ぎゅうぎゅうときつく抱きしめてきた。
「あらあら。仲良しですね」
セレナさんは、私たちを微笑ましく見ながらそう言った。
「違うー!」
「違うのか?」
レオが悲しそうに言ってきた。
「ううっ…」
私が、言い淀んでいると、レオが更にきつく抱きしめてきた。
しばらくしてドアが叩かれる音がし、やっと離れてくれた。
「チッ」
舌打ちはきっと気のせいだ………
「誰だ?」
少し不機嫌そうな声でレオは言った。
「アーサーです」
「入ってきていいぞ」
「失礼します」
「桜、こいつは俺の側近のアーサーだ」
「初めまして桜様。アーサー=ウィルソンです。よろしくお願いします。」
ウィルさんは緑色の髪と切れ長の目で、如何にも側近という感じの眼鏡をかけていた。
「初めまして。桜です。こちらこそよろしくお願いします」
私が挨拶していると、レオが私を後ろから抱きしめてきた。
「きゃっ!ちょっと!離してよ!」
「それでアーサー。何の用だ?」
レオは、私の言葉を無視して話し始めた。
私は助けを求めるためセレナさんの方を見たが、笑みを返されただけだった。
アーサーさんは、ちょっとびっくりした顔をした後、すぐに元の顔に戻った。
「陛下、そろそろお時間です」
「もうそんな時間か。じゃあ、桜。夕飯のときにな」
そう言ってレオは、私の額にキスしてから、部屋を出た。
(アーサーさん達いたんだからやめてよー!!)
私は、心の中でそう叫んでいた。
「陛下と桜様は、本当に仲良しですね」
セレナさんがいきなりそう言ってきた。
「え!そんなわけないですよ!」
「ですが、陛下があんなに女性の桜様にくっついていたんですよ?」
「??どういうことですか?」
「陛下は女性嫌いなんですよ」
「ええ!あんなにくっついてきたのにですか!」
「ええ。なので、私もアーサーさんもびっくりしましたよ。あんな陛下、初めて拝見しましたから」
「セレナさんは、レオが何で女性嫌いになったのか知ってるんですか?」
「はい。この城にいる者たちは、みんな知ってますよ」
「そうなんですか!じゃあ、何でレオは女性嫌いになったんですか?」
「それは、陛下ご本人にお聞きください。私の口から聞くより陛下ご本人からの方が宜しいと思いますから」
「分かりました」
この後、私はセレナさんにこの世界や国の事を色々聞いた。
その日の夕飯はレオと一緒に食べた。
「明日は、俺の仕事場に来るか?」
「行ってみたいけど、いいの?仕事の邪魔にならない?」
「大丈夫だ。そうそう、今夜からは一緒の寝室だからな」
私はその言葉を聞いてご飯を食べる手が止まった。
「え?!なんで?!」
「夫婦は同じ寝室だろ?」
「夫婦じゃないから!あと、この国は一夫多妻制でしょ?同じ寝室は駄目じゃないの?」
「俺は桜以外の嫁を作るつもりはない」
「いや。私まだお嫁さんじゃないから」
「そうだな。ま・だ・嫁じゃないな。」
「うぅぅっ……」
その後、色々話しながら食事をした。
「こいつは桜の侍女になる。桜の世話をしてくれる。長い間この城に使えてくれているから、分からないことがあったらこいつに聞いてくれ。あと、桜が異世界人だということはこの城にいる者はみんな知っているからな」
「初めまして。セレナ=オルコットです。よろしくお願いします、桜様。分からないことがあれば聞いてくださいね」
セレナさんは、茶髪で綺麗な顔をしていた。
それに、スタイルがいい!
「セレナさん、初めまして。桜です。よろしくお願いします。あの、桜って呼んで下さい。様は、慣れないから」
「いいえ!呼び捨てなど出来ません!桜様と呼ばせていただきます!それと、呼び捨てでいいですし、敬語も使わなくていいですよ」
「敬語を使うのはなしにするけど、呼び捨ては無理です!」
「では、お互いにこのままということで」
「はい!改めてよろしくお願いします!」
「こちらこそ。何かあれば呼んでくださいね」
私たちが仲良くはなしていると、隣にいるレオが、ふてくされていた。
「お前たち仲良くなりすぎじゃないか?俺と桜はそんなに仲良く話してないのに」
「嫉妬してるの?レオ」
私は冗談だと思って言った。
「そうだよ。して悪いかよ」
そう言ってレオは、私を抱きしめてきた。
私は抱きしめられ、少しドキッとした。
「ちょ、ちょっと!離してよ!」
「やだ。離さない。」
レオは、ぎゅうぎゅうときつく抱きしめてきた。
「あらあら。仲良しですね」
セレナさんは、私たちを微笑ましく見ながらそう言った。
「違うー!」
「違うのか?」
レオが悲しそうに言ってきた。
「ううっ…」
私が、言い淀んでいると、レオが更にきつく抱きしめてきた。
しばらくしてドアが叩かれる音がし、やっと離れてくれた。
「チッ」
舌打ちはきっと気のせいだ………
「誰だ?」
少し不機嫌そうな声でレオは言った。
「アーサーです」
「入ってきていいぞ」
「失礼します」
「桜、こいつは俺の側近のアーサーだ」
「初めまして桜様。アーサー=ウィルソンです。よろしくお願いします。」
ウィルさんは緑色の髪と切れ長の目で、如何にも側近という感じの眼鏡をかけていた。
「初めまして。桜です。こちらこそよろしくお願いします」
私が挨拶していると、レオが私を後ろから抱きしめてきた。
「きゃっ!ちょっと!離してよ!」
「それでアーサー。何の用だ?」
レオは、私の言葉を無視して話し始めた。
私は助けを求めるためセレナさんの方を見たが、笑みを返されただけだった。
アーサーさんは、ちょっとびっくりした顔をした後、すぐに元の顔に戻った。
「陛下、そろそろお時間です」
「もうそんな時間か。じゃあ、桜。夕飯のときにな」
そう言ってレオは、私の額にキスしてから、部屋を出た。
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「え!そんなわけないですよ!」
「ですが、陛下があんなに女性の桜様にくっついていたんですよ?」
「??どういうことですか?」
「陛下は女性嫌いなんですよ」
「ええ!あんなにくっついてきたのにですか!」
「ええ。なので、私もアーサーさんもびっくりしましたよ。あんな陛下、初めて拝見しましたから」
「セレナさんは、レオが何で女性嫌いになったのか知ってるんですか?」
「はい。この城にいる者たちは、みんな知ってますよ」
「そうなんですか!じゃあ、何でレオは女性嫌いになったんですか?」
「それは、陛下ご本人にお聞きください。私の口から聞くより陛下ご本人からの方が宜しいと思いますから」
「分かりました」
この後、私はセレナさんにこの世界や国の事を色々聞いた。
その日の夕飯はレオと一緒に食べた。
「明日は、俺の仕事場に来るか?」
「行ってみたいけど、いいの?仕事の邪魔にならない?」
「大丈夫だ。そうそう、今夜からは一緒の寝室だからな」
私はその言葉を聞いてご飯を食べる手が止まった。
「え?!なんで?!」
「夫婦は同じ寝室だろ?」
「夫婦じゃないから!あと、この国は一夫多妻制でしょ?同じ寝室は駄目じゃないの?」
「俺は桜以外の嫁を作るつもりはない」
「いや。私まだお嫁さんじゃないから」
「そうだな。ま・だ・嫁じゃないな。」
「うぅぅっ……」
その後、色々話しながら食事をした。
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