62 / 83
episode.51
しおりを挟む
私はアルバートにエスコートされつつダンスを踊る。
(レイや王子の時も思ったけど、皆んなダンスが上手すぎるのよね。これは私も練習した方がいいわね……)
「リオンどうしました?楽しくないですか?」
アルバートは顔に喜色を浮かべている。
「そんな事ないわ。けどアルは仕事しなくていいのかなって思って?」
「リオンを見て来いと言われましたので、今見ています。これが仕事ですね」
そう言ってアルバートは私を見つめた。
「あ、あんまり見られらと恥ずかしわ。ダンスも苦手だから間違ってしまうし」
すでに間違っているのはスルーしておく事にする。
「間違ったらフォローするから大丈夫ですよ。学校でも何か困った事があったら言ってくださいね」
「学校の困り事といえば、魔法と勉強ね」
私は魔力に関してもこの前レイに教えてもらったりしたけどいまいちだったし、更に勉強の方もいまいちだった。
(私って何ができるのかしら。それこそ前世の乙女ゲームの記憶を持っている事くらい…か)
「勉強だったら私が教えましょう。得意ですから」
(そういえばアルはかなり頭がいいんだった!)
「いいの!?助かるわ!」
(本当に助かる。まだ入学してそんなに経っていないけどすでによくわからないもの)
一応勉強はしているのだがよく理解できないのだ。
詳しい事は後で決めようと言う事になり、ダンスは終了した。
シャルルもダンスが終わったので、アルバートは一回皆んなの元に戻っていった。
そのかわり何故が今度はレイが私の元にやってきた。
「リーオン。なんでアルバートと踊っていたんですか?」
笑顔だけど何故が怒っていた。
成り行きでと言ってみたが納得はしなかった。
「そういえばシャルル殿下はいいのですか?」
私は話を逸らした。
「シャルル様はまだシュバルツ嬢と話していますよ。まだ話足りないようなので長くなりそうです」
そんな事より、そう言うとレイは私の手を引いてバルコニーに連れ出した。
バルコニーは誰もいなかった。
風が冷たくほてった体に気持ちいい。
「アルバートと随分楽しそうでしたね。私は見て来いとだけしか言ってないのですが」
レイは自分が護衛で動けないのにアルバートと私が楽しそうにしていたのが当たり前であるが、気に入らないのである。
私はごめんなさいっと言ってレイに近寄り腕に抱きつく。
おそらく何を言ってもダメなので、私は無言でレイを見つめた。
レイは頬を少し赤らめ私を見て、はぁっと言った。
「リオンは最近可愛くねだればなんでも許されると思っているから困ります」
そう言って私の腰を自分の方に引き寄せた。
「しょうがないのでお仕置きです」
そう言ってレイは私の唇にキスをした。
(レイや王子の時も思ったけど、皆んなダンスが上手すぎるのよね。これは私も練習した方がいいわね……)
「リオンどうしました?楽しくないですか?」
アルバートは顔に喜色を浮かべている。
「そんな事ないわ。けどアルは仕事しなくていいのかなって思って?」
「リオンを見て来いと言われましたので、今見ています。これが仕事ですね」
そう言ってアルバートは私を見つめた。
「あ、あんまり見られらと恥ずかしわ。ダンスも苦手だから間違ってしまうし」
すでに間違っているのはスルーしておく事にする。
「間違ったらフォローするから大丈夫ですよ。学校でも何か困った事があったら言ってくださいね」
「学校の困り事といえば、魔法と勉強ね」
私は魔力に関してもこの前レイに教えてもらったりしたけどいまいちだったし、更に勉強の方もいまいちだった。
(私って何ができるのかしら。それこそ前世の乙女ゲームの記憶を持っている事くらい…か)
「勉強だったら私が教えましょう。得意ですから」
(そういえばアルはかなり頭がいいんだった!)
「いいの!?助かるわ!」
(本当に助かる。まだ入学してそんなに経っていないけどすでによくわからないもの)
一応勉強はしているのだがよく理解できないのだ。
詳しい事は後で決めようと言う事になり、ダンスは終了した。
シャルルもダンスが終わったので、アルバートは一回皆んなの元に戻っていった。
そのかわり何故が今度はレイが私の元にやってきた。
「リーオン。なんでアルバートと踊っていたんですか?」
笑顔だけど何故が怒っていた。
成り行きでと言ってみたが納得はしなかった。
「そういえばシャルル殿下はいいのですか?」
私は話を逸らした。
「シャルル様はまだシュバルツ嬢と話していますよ。まだ話足りないようなので長くなりそうです」
そんな事より、そう言うとレイは私の手を引いてバルコニーに連れ出した。
バルコニーは誰もいなかった。
風が冷たくほてった体に気持ちいい。
「アルバートと随分楽しそうでしたね。私は見て来いとだけしか言ってないのですが」
レイは自分が護衛で動けないのにアルバートと私が楽しそうにしていたのが当たり前であるが、気に入らないのである。
私はごめんなさいっと言ってレイに近寄り腕に抱きつく。
おそらく何を言ってもダメなので、私は無言でレイを見つめた。
レイは頬を少し赤らめ私を見て、はぁっと言った。
「リオンは最近可愛くねだればなんでも許されると思っているから困ります」
そう言って私の腰を自分の方に引き寄せた。
「しょうがないのでお仕置きです」
そう言ってレイは私の唇にキスをした。
28
お気に入りに追加
124
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?
女性の少ない異世界に生まれ変わったら
Azuki
恋愛
高校に登校している途中、道路に飛び出した子供を助ける形でトラックに轢かれてそのまま意識を失った私。
目を覚ますと、私はベッドに寝ていて、目の前にも周りにもイケメン、イケメン、イケメンだらけーーー!?
なんと私は幼女に生まれ変わっており、しかもお嬢様だった!!
ーーやった〜!勝ち組人生来た〜〜〜!!!
そう、心の中で思いっきり歓喜していた私だけど、この世界はとんでもない世界で・・・!?
これは、女性が圧倒的に少ない異世界に転生した私が、家族や周りから溺愛されながら様々な問題を解決して、更に溺愛されていく物語。
女性が全く生まれない世界とか嘘ですよね?
青海 兎稀
恋愛
ただの一般人である主人公・ユヅキは、知らぬうちに全く知らない街の中にいた。ここがどこだかも分からず、ただ当てもなく歩いていた時、誰かにぶつかってしまい、そのまま意識を失う。
そして、意識を取り戻し、助けてくれたイケメンにこの世界には全く女性がいないことを知らされる。
そんなユヅキの逆ハーレムのお話。
関係を終わらせる勢いで留学して数年後、犬猿の仲の狼王子がおかしいことになっている
百門一新
恋愛
人族貴族の公爵令嬢であるシェスティと、獣人族であり六歳年上の第一王子カディオが、出会った時からずっと犬猿の仲なのは有名な話だった。賢い彼女はある日、それを終わらせるべく(全部捨てる勢いで)隣国へ保留学した。だが、それから数年、彼女のもとに「――カディオが、私を見ないと動機息切れが収まらないので来てくれ、というお願いはなんなの?」という変な手紙か実家から来て、帰国することに。そうしたら、彼の様子が変で……?
※さくっと読める短篇です、お楽しみいだたけましたら幸いです!
※他サイト様にも掲載
拾った宰相閣下に溺愛されまして。~残念イケメンの執着が重すぎます!
枢 呂紅
恋愛
「わたしにだって、限界があるんですよ……」
そんな風に泣きながら、べろべろに酔いつぶれて行き倒れていたイケメンを拾ってしまったフィアナ。そのまま道端に放っておくのも忍びなくて、仏心をみせて拾ってやったのがすべての間違いの始まりだった――。
「天使で、女神で、マイスウィートハニーなフィアナさん。どうか私の愛を受け入れてください!」
「気持ち悪いし重いんで絶対嫌です」
外見だけは最強だが中身は残念なイケメン宰相と、そんな宰相に好かれてしまった庶民ムスメの、温度差しかない身分差×年の差溺愛ストーリー、ここに開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。
聖獣の卵を保護するため、騎士団長と契約結婚いたします。仮の妻なのに、なぜか大切にされすぎていて、溺愛されていると勘違いしてしまいそうです
石河 翠
恋愛
騎士団の食堂で働くエリカは、自宅の庭で聖獣の卵を発見する。
聖獣が大好きなエリカは保護を希望するが、領主に卵を預けるようにと言われてしまった。卵の保護主は、魔力や財力、社会的な地位が重要視されるというのだ。
やけになったエリカは場末の酒場で酔っ払ったあげく、通りすがりの騎士団長に契約結婚してほしいと唐突に泣きつく。すると意外にもその場で承諾されてしまった。
女っ気のない堅物な騎士団長だったはずが、妻となったエリカへの態度は甘く優しいもので、彼女は思わずときめいてしまい……。
素直でまっすぐ一生懸命なヒロインと、実はヒロインにずっと片思いしていた真面目な騎士団長の恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、他サイトにも投稿しております。
表紙絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID749781)をお借りしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる