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セクサドール1☆

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「ん……っ、ぁっ!」

 ちゅ、くちゅ……ぴちゃ。

 いつの間にか、浴室の椅子に腰かけてうとうととまどろんでいたエステル。

 目を開けるとレオに胸の先端を吸われ、秘所を手の平で撫でさすられていた。


「ぁっ? えっ……レオ? 一体、な、なにを」

 身体が火照り、お腹に熱が溜まって、じりじりと追い詰められていく感覚に戸惑う。

「エステルを絶頂かせてあげるところだ」

 レオの指はエステルの金色の和毛の下にある、まだ固い蕾のようなその場所を、花弁に沿ってじっくりと溶かすように撫でていた。

「――ゃっ、やめろ!」

 すると、レオはあっさりと、エステルから身体を離した。


「定期的に欲を満たした方が、心と身体の健康のためにはいい」

 彼はエステルの身体をお湯で流すと、再び浴槽の中に浸からせた。

「欲を……満たす?」

「そう。エステルの身体は今、蜜口から蜜をこぼしている。つまり、そこに雄の陰茎を胎の奥深くまで迎えて、命の雫である精をお腹に注がれたがっている」

「ぅ、うそだ……。それに、レオはその……、まさか、そういう事が、出来るのか?」

 浴槽の中のエステルは、レオに吸われた胸の尖りが、ツンと立ち上がったまま固くしこっているのに気づいた。
 それに彼の指で触れられた脚の間の、つつましく包皮を被った秘粒もジンジンと熱を持ったままだ。

「僕は人間と違って嘘はつかない。それから質問は具体的に言ってくれ。そういう事とは?」

「悪かった。ええと、男女の……営みのことだ」

「――情交のことか。出来る。ただし、無理にはしない。あくまでも、エステルの心と身体を癒す行為として行う」


 エステルは驚き、人形ドールなのに、そんなことまで出来るのか! と言いそうになったのをぐっと堪えた。


「私はまだ――その、経験したことが、ないんだ。だから……、よく分からない、が」

「そうか。貴種なのに、成人後も経験がないのは珍しいな。それとも今のこの国では、貴種の役割に変更があったのか?」

「いや、変わってないよ。貴種の女子は、次世代の貴種を産み育てることを最優先に望まれる。ただ、私はコーレイン家に貴種の男子が生まれなかったから、結婚して妻になるより騎士になることを望まれた。まあ、それでも婿を取ることは決まっていたんだが」

 レオは真剣に、エステルの言葉を聞いているように見えた。

「それももう過去の話だ。これからまた別口の縁談が来るかもしれないが。私の身体が健康になるのが前提だろうけど……」

 ふいに、メリッサの言っていた話を思い出し、エステルは不快そうに顔をしかめた。

「エステルは縁談を望んでいない?」

「今は近衛騎士に復職したいと思ってる。父の駒になって不本意な人生を送りたくない。レオ、私の身体は元通りに治るか?」

「以前のエステルを知らないから、元通りが分からない。魔力循環を、僕と繰り返すことで体調がよくなることは確かだろう」

「昼間にやったやつか?」

「あれとは違う形で、情を交わしながら魔力を循環させる方法もある。そちらの方が効率ははるかにいい」

「……なっ!」


 思わず絶句するエステル。

 レオと情を交わせば、エステルの身体は早く回復することが出来るらしい。

 エステルは自問自答する。

 元許嫁のシェルト結婚までは、と許さなかったのに、今日会ったばかりの人形レオと……。

 けれど病床についてから、エステルを取り巻く世界は変わってしまった。
 このままでは、父や周りの環境に流されてしまうという危機感がある。

 今夜、元許嫁のシェイドは妹と結婚して、初夜を迎える。
 もしも同じこの時に、エステルがレオと情を交わすとしたら、それは運命のような気もする。


「誰かと結婚するとき、相手に純潔だと言って問題ない。僕はエステルを少しも損なうことなく、情を交わすことが出来る。人形ドールだから」

 人形ドールだから。

 レオからその言葉を言われ、何故かショックを受ける

 どうしてだろう。さっきまで、自分だってレオは人形ドールだと言い聞かせていたのに。


「とにかく、エステル次第だ。こちらはいつでも使っていい」

 エステルの顔が真っ赤になる。

「恥ずかしがらないで。僕は便利な道具だ。道具に羞恥心を持ったりは、しないだろう?」

 
 お風呂から上がって自室のベッドに戻るまで、エステルはまともにレオを見ることはできなかった。


 
 レオはエステルをベッドに寝かすと、上掛けを引き寄せて、灯り取りのロウソクを吹き消した。

 そこでエステルは、意を決したように口を開いた。

「あの、――さっきの魔力循環の話だが。その、効率のいいやり方の……」

「ああ」

「私は、早く身体を元に戻したい。だから、レオに協力して欲しい」

「もちろん。僕はその為に、ここに居る」


 ごくり、とエステルは唾を飲んだ。そして震える声で囁く。


「レオ、抱いてくれ」


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