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第十九話 五月二十日(火) さらにいちゃついて、幸せ!
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「うん! すごくいいと思う!! 応援する!」
レィナちゃんの恋心を純粋に応援したいのもあるし、傷つけてしまった、ユシャンちゃんの心を癒やしてあげたい。わたしには、もう、その役目はできないのだから。
「ほんとか! ユー、さっきはその、傷口えぐるようなこと言ってごめんな。ユーだって、辛いはずだもんな」
「ううん、わたしがユシャンちゃんを傷つけたのは、ほんとだもん。せめて、応援させて」
こうして、ユ・レ同盟成立! 二人で、ユシャンちゃんを幸せにしよう!
こんな感じで、レィナちゃんとはお別れ。あんまり遅くなると、危ないからね。
あとは、お父さんたちとプリンを作って過ごすのでした。
◆ ◆ ◆
「なー、ユシャン……」
翌朝。さっそく、ユシャンちゃんにアプローチをかける、レィナちゃん。
二人で、何やら話しています。
「二人が気になるの?」
「え? うん、ちょっとね」
わたしが、やたら熱心に眺めてるものだから、エレンちゃんが、ひょっこり話しかけてきました。
「へー……。レィナたち、上手くいくといいね」
えあっ!? 遠目に見ただけで、わかっちゃうの!? すごいなあ、エレンちゃんは。
「ね。お二人さんの邪魔しても悪いし、今日、ユーのうち行っていい?」
例の、ミステリアスな微笑み。それで頼まれたら、断れないんだよう……。断る理由もないし。
というわけで、今日はエレンちゃんが遊びに来ます!
◆ ◆ ◆
「んふふ~……」
エレンちゃんと、自室で過ごし、にまにま。ユシャンちゃんには申し訳ないけど、それはそれ、これはこれで許してね。
「ユー、ごきげんだね」
両手で頬杖ついて、ミステリアスな笑みを浮かべる彼女。その笑顔に、メロメロです。
「こないだ、ほっぺた触ったじゃない?」
「うん」
「今度こそ、キスしてみる?」
ほえええええええっ!? いや、無理無理! ただでさえドキドキだった心臓が、バクバクしちゃってるし!
「いや、あの。それはまだ、ちょーっと早いんじゃないかなーって……」
汗、だらだら。
「私とじゃ、嫌?」
ちょっと、拗ねるエレンちゃん。そんな顔も、可愛い。
「嫌じゃないけどぉ~……。恥ずかしい……」
最後はもう、消え入りそうな声。
「誰が、見てるわけでもないじゃない」
そうだけど~、そうだけどぉ~……!
「ね?」
小麦を傾げて、ミステリアスに微笑む。ああ~! その微笑みに弱いのぉ~!
「軽く、なら……」
「うん。じゃあ、軽く」
テーブルから身を乗り出し、目を閉じる彼女。あう~!
ちゅっ。
温かくて、柔らかい。そして、心臓がもうダメ。わたし、また転生しそう。
「もっと……どう?」
名残惜しく唇を離すと、ミステリアスな笑みで、いたずらっぽく訪ねてくる。
「ごめん、今日はこれ以上無理! 恥ずか死にそう! 心臓やばいよ~!」
我ながら、呼吸が荒い。
「そっか。私も、すごくドキドキしてるよ。今度は、もっとディープにやってみようね」
「ひゃ~……。これ以上のことしたら、わたし死んじゃう~!」
泣き言を聞くと、「大げさだなあ」と、くすくす笑う。あうう~。その仕草も、可愛いです……。
「じゃあ、これはどう? あ~ん」
そう言って、お父さんたちが作ったクッキーを差し出してくる。
「ふええ?」
「うふふ。戸惑ってるユー、かーわいい! はい、あ~ん」
うう……。覚悟を決めて……さくっ。もぐもぐ……。
「美味しい?」
「緊張しすぎて、味がわからなくなっちゃった……」
「ふふ。ユーは、いちいち可愛いね」
ああもう、顔から火を吹きそう!
「次は、私にもお願い。あ~ん」
ひょお~! エレンちゃん、恥ずかしくないのぉ!?
「はい、あ~ん……」
少し震える手で、エレンちゃんの口に、クッキーを運ぶ。
さくっ。もぐもぐ。
「うん、美味しい。さすが、ユーのご両親の手作りだね」
「ああう~……。よく平常心でいられるね」
「平常心じゃないよ? あまり、表に出さないだけ」
そう言って、ふふと、ミステリアスに微笑む。ああもう、その笑顔、腰が砕けちゃうのぉ!
はー……。でも、幸せ。幸せで、幸せで、とても幸せで、どうにかなりそう!
こんな感じでいちゃついてると、時間というのは、あっという間に過ぎていくもので。エレンちゃんの、帰宅時間となりました。
「今度は、泊まりに来たいな」
もう! ダイタンさんっ!
「じゃあ、また明日」
帰り際に、きゅっと握手。彼女のぬくもりを感じる。
玄関から先の見送りは不要とのことで、ひとり帰る彼女。
はあ、今日はほんとにドキドキしたー。
ところがこの後、びっくり仰天なことが!
レィナちゃんの恋心を純粋に応援したいのもあるし、傷つけてしまった、ユシャンちゃんの心を癒やしてあげたい。わたしには、もう、その役目はできないのだから。
「ほんとか! ユー、さっきはその、傷口えぐるようなこと言ってごめんな。ユーだって、辛いはずだもんな」
「ううん、わたしがユシャンちゃんを傷つけたのは、ほんとだもん。せめて、応援させて」
こうして、ユ・レ同盟成立! 二人で、ユシャンちゃんを幸せにしよう!
こんな感じで、レィナちゃんとはお別れ。あんまり遅くなると、危ないからね。
あとは、お父さんたちとプリンを作って過ごすのでした。
◆ ◆ ◆
「なー、ユシャン……」
翌朝。さっそく、ユシャンちゃんにアプローチをかける、レィナちゃん。
二人で、何やら話しています。
「二人が気になるの?」
「え? うん、ちょっとね」
わたしが、やたら熱心に眺めてるものだから、エレンちゃんが、ひょっこり話しかけてきました。
「へー……。レィナたち、上手くいくといいね」
えあっ!? 遠目に見ただけで、わかっちゃうの!? すごいなあ、エレンちゃんは。
「ね。お二人さんの邪魔しても悪いし、今日、ユーのうち行っていい?」
例の、ミステリアスな微笑み。それで頼まれたら、断れないんだよう……。断る理由もないし。
というわけで、今日はエレンちゃんが遊びに来ます!
◆ ◆ ◆
「んふふ~……」
エレンちゃんと、自室で過ごし、にまにま。ユシャンちゃんには申し訳ないけど、それはそれ、これはこれで許してね。
「ユー、ごきげんだね」
両手で頬杖ついて、ミステリアスな笑みを浮かべる彼女。その笑顔に、メロメロです。
「こないだ、ほっぺた触ったじゃない?」
「うん」
「今度こそ、キスしてみる?」
ほえええええええっ!? いや、無理無理! ただでさえドキドキだった心臓が、バクバクしちゃってるし!
「いや、あの。それはまだ、ちょーっと早いんじゃないかなーって……」
汗、だらだら。
「私とじゃ、嫌?」
ちょっと、拗ねるエレンちゃん。そんな顔も、可愛い。
「嫌じゃないけどぉ~……。恥ずかしい……」
最後はもう、消え入りそうな声。
「誰が、見てるわけでもないじゃない」
そうだけど~、そうだけどぉ~……!
「ね?」
小麦を傾げて、ミステリアスに微笑む。ああ~! その微笑みに弱いのぉ~!
「軽く、なら……」
「うん。じゃあ、軽く」
テーブルから身を乗り出し、目を閉じる彼女。あう~!
ちゅっ。
温かくて、柔らかい。そして、心臓がもうダメ。わたし、また転生しそう。
「もっと……どう?」
名残惜しく唇を離すと、ミステリアスな笑みで、いたずらっぽく訪ねてくる。
「ごめん、今日はこれ以上無理! 恥ずか死にそう! 心臓やばいよ~!」
我ながら、呼吸が荒い。
「そっか。私も、すごくドキドキしてるよ。今度は、もっとディープにやってみようね」
「ひゃ~……。これ以上のことしたら、わたし死んじゃう~!」
泣き言を聞くと、「大げさだなあ」と、くすくす笑う。あうう~。その仕草も、可愛いです……。
「じゃあ、これはどう? あ~ん」
そう言って、お父さんたちが作ったクッキーを差し出してくる。
「ふええ?」
「うふふ。戸惑ってるユー、かーわいい! はい、あ~ん」
うう……。覚悟を決めて……さくっ。もぐもぐ……。
「美味しい?」
「緊張しすぎて、味がわからなくなっちゃった……」
「ふふ。ユーは、いちいち可愛いね」
ああもう、顔から火を吹きそう!
「次は、私にもお願い。あ~ん」
ひょお~! エレンちゃん、恥ずかしくないのぉ!?
「はい、あ~ん……」
少し震える手で、エレンちゃんの口に、クッキーを運ぶ。
さくっ。もぐもぐ。
「うん、美味しい。さすが、ユーのご両親の手作りだね」
「ああう~……。よく平常心でいられるね」
「平常心じゃないよ? あまり、表に出さないだけ」
そう言って、ふふと、ミステリアスに微笑む。ああもう、その笑顔、腰が砕けちゃうのぉ!
はー……。でも、幸せ。幸せで、幸せで、とても幸せで、どうにかなりそう!
こんな感じでいちゃついてると、時間というのは、あっという間に過ぎていくもので。エレンちゃんの、帰宅時間となりました。
「今度は、泊まりに来たいな」
もう! ダイタンさんっ!
「じゃあ、また明日」
帰り際に、きゅっと握手。彼女のぬくもりを感じる。
玄関から先の見送りは不要とのことで、ひとり帰る彼女。
はあ、今日はほんとにドキドキしたー。
ところがこの後、びっくり仰天なことが!
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