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部活見学3
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「がるるるるっ!」
私が威嚇しているというのに、お花畑の人達は楽しそうです。
「ねぇねぇ、二人ってやっぱり付き合ってるの?」
「一緒に見学に来たんだもの、絶対そうよね?」
「どこまで進んでるの? お姉さんに教えて?」
私ごとソラを取り囲んできます。
全方位から狙われては、童貞を狙う魔の手から、ソラを護りきれません。
私はなるべく密着して、文字通り身体を張ってソラをガードします。
「キ、キララ」
「ひゃんっ!」
首筋にソラの息がかかって、くすぐったいです。
思わず声が出てしまいました。
それを見て、お花畑の人達がニマニマします。
いけない。
隙を見せたら、ソラの童貞がパクッと食べられてしまいます。
ギンッ!
私はモデルの仕事で身につけた眼力を瞳に込めます。
「あ、あの……見学したいんですけど……」
私が気合いを入れ直してお花畑の人達を威嚇していると、部室の入口から弱々しい声が聞こえてきました。
女子の声だったので、弱々しいけど油断はできません。
なぜなら、保護欲を刺激して童貞を狙う、上級テクニックを使う女もいるからです。
ギンッ!
だから私は、新たな敵へも威嚇の視線を向けます。
「ひっ!」
すると、私の眼力に怯んだのか、新たな敵は腰を抜かして、へたり込んでしまいます。
その拍子に、ぽよんっ♪と二つの塊が元気に跳ねます。
あざとい。
あれは、絶対狙ってやっています。
私が警戒度を引き上げていると、私とソラを取り囲んでいたお花畑の人達が、新たな敵の方に向かいます。
「あらあら、大丈夫?」
「おっぱい大きいわね」
「ねえ、触っていい?」
「あ、その、きゃっ!」
危険です。
あれは危険です。
包囲網から抜け出すことはできたけど、ちっとも安心できません。
なぜなら、包囲網よりも怖ろしい敵が現れたからです。
ちらり
「!」
ソラの方を窺って、私は驚愕しました。
ソラの視線が、二つの塊に釘付けになっています。
ちらちら視線を向けたり逸らしたりして誤魔化しているけど、間違いありません。
だって、カメラのシャッターを切るかの如く、一定間隔で同じ場所にフォーカスが当たるのです。
そっ
私は自分の胸元に視線を落とし、両手でそっと触れてみます。
「…………」
形で負けるつもりはありません。
カメラ写りがよくなるように、こまめにメンテナンスはしています。
それに、見た目だけでなく、ちゃんと柔らかいです。
張りや弾力にも自信があります。
でも、ダメです。
この武器では、あの武器には勝てません。
悔しいけれど、それが現実でしょう。
ソラの視線がそれを証明してしまっています。
ずぶずぶと全てを飲み込みそうな圧倒的なボリュームに、ソラの視線も飲み込まれてしまっています。
「ソラ!」
「キララ? わっ!」
焦燥感に駆られた私は、ソラの頭を掴むと、強引に自分の胸元に引き寄せます。
視覚に対する攻撃力で勝てないなら、嗅覚と触覚に対する攻撃力で勝負です。
ソラの童貞を護るには、これしかありません。
「キララ、あの、挟まれて……」
「ソラを護るためよ。我慢して」
「えぇ!? でも、恥ずかし……」
ソラが離れようと、もぞもぞ動くものだから、指先や唇が敏感なところに触れます。
「ひゃんっ! あまり乳首をつつかないで。反応しちゃうから」
先っぽから電気が走って、身体の力が抜けそうになるのを、なんとか耐えます。
くっ。
護る対象から攻撃されるなんて想定外です。
だけど、離すわけにはいきません。
再びあの二つの塊に攻撃されたら、護りきれる自信がないからです。
ソラからのフレンドリーファイアに耐えながら、私はソラを敵の攻撃から護り続けます。
そんな感じで、部活見学は波乱の幕開けとなりました。
私が威嚇しているというのに、お花畑の人達は楽しそうです。
「ねぇねぇ、二人ってやっぱり付き合ってるの?」
「一緒に見学に来たんだもの、絶対そうよね?」
「どこまで進んでるの? お姉さんに教えて?」
私ごとソラを取り囲んできます。
全方位から狙われては、童貞を狙う魔の手から、ソラを護りきれません。
私はなるべく密着して、文字通り身体を張ってソラをガードします。
「キ、キララ」
「ひゃんっ!」
首筋にソラの息がかかって、くすぐったいです。
思わず声が出てしまいました。
それを見て、お花畑の人達がニマニマします。
いけない。
隙を見せたら、ソラの童貞がパクッと食べられてしまいます。
ギンッ!
私はモデルの仕事で身につけた眼力を瞳に込めます。
「あ、あの……見学したいんですけど……」
私が気合いを入れ直してお花畑の人達を威嚇していると、部室の入口から弱々しい声が聞こえてきました。
女子の声だったので、弱々しいけど油断はできません。
なぜなら、保護欲を刺激して童貞を狙う、上級テクニックを使う女もいるからです。
ギンッ!
だから私は、新たな敵へも威嚇の視線を向けます。
「ひっ!」
すると、私の眼力に怯んだのか、新たな敵は腰を抜かして、へたり込んでしまいます。
その拍子に、ぽよんっ♪と二つの塊が元気に跳ねます。
あざとい。
あれは、絶対狙ってやっています。
私が警戒度を引き上げていると、私とソラを取り囲んでいたお花畑の人達が、新たな敵の方に向かいます。
「あらあら、大丈夫?」
「おっぱい大きいわね」
「ねえ、触っていい?」
「あ、その、きゃっ!」
危険です。
あれは危険です。
包囲網から抜け出すことはできたけど、ちっとも安心できません。
なぜなら、包囲網よりも怖ろしい敵が現れたからです。
ちらり
「!」
ソラの方を窺って、私は驚愕しました。
ソラの視線が、二つの塊に釘付けになっています。
ちらちら視線を向けたり逸らしたりして誤魔化しているけど、間違いありません。
だって、カメラのシャッターを切るかの如く、一定間隔で同じ場所にフォーカスが当たるのです。
そっ
私は自分の胸元に視線を落とし、両手でそっと触れてみます。
「…………」
形で負けるつもりはありません。
カメラ写りがよくなるように、こまめにメンテナンスはしています。
それに、見た目だけでなく、ちゃんと柔らかいです。
張りや弾力にも自信があります。
でも、ダメです。
この武器では、あの武器には勝てません。
悔しいけれど、それが現実でしょう。
ソラの視線がそれを証明してしまっています。
ずぶずぶと全てを飲み込みそうな圧倒的なボリュームに、ソラの視線も飲み込まれてしまっています。
「ソラ!」
「キララ? わっ!」
焦燥感に駆られた私は、ソラの頭を掴むと、強引に自分の胸元に引き寄せます。
視覚に対する攻撃力で勝てないなら、嗅覚と触覚に対する攻撃力で勝負です。
ソラの童貞を護るには、これしかありません。
「キララ、あの、挟まれて……」
「ソラを護るためよ。我慢して」
「えぇ!? でも、恥ずかし……」
ソラが離れようと、もぞもぞ動くものだから、指先や唇が敏感なところに触れます。
「ひゃんっ! あまり乳首をつつかないで。反応しちゃうから」
先っぽから電気が走って、身体の力が抜けそうになるのを、なんとか耐えます。
くっ。
護る対象から攻撃されるなんて想定外です。
だけど、離すわけにはいきません。
再びあの二つの塊に攻撃されたら、護りきれる自信がないからです。
ソラからのフレンドリーファイアに耐えながら、私はソラを敵の攻撃から護り続けます。
そんな感じで、部活見学は波乱の幕開けとなりました。
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