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友達をつくります

理想の結婚相手

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ホールを出て居住区に入ると、私はお父様に詰め寄られた。
「気になる人はいたか?アメリアはどんな人と結婚したいんだ?」
お母様やお兄様も気になっているようだ。
「えっと……気になる人は、まだいません。会ったばかりですし、結婚するならその人の人柄をよく知ってから婚約したいです。優しくて、紳士的で、私のことを大事にしてくれる人と結婚したいですわ。あとは理知的で、強くて、かっこいい人ならなお素敵ですわね。あ、今の理想はお兄様ですわ!」
お兄様は照れてしまって、お父様とお母様がクスクスと笑う。
「アメリア、レアルドは血の繋がった兄弟だから結婚できないぞ」
お父様が笑いながら言う。
「それは分かっていますわ。でもお兄様みたいな人と結婚できたらいいなと思っただけです」
「よかったわね、レアルド。可愛い妹に理想の男性像だと言われるなんて」
「……」
お母様にからかわれたお兄様は顔を真っ赤にして黙り込んでしまった。
「お父様とお母様は、どうやって結婚したのですか?」
私が尋ねると、お母様がキラリと目を輝かせた。
「私はね、コバルトに猛アプローチされたのよ。私は辺境の侯爵令嬢だったから、公爵子息と結婚なんて言って親は大喜びでね、最初はガンガン攻められて苦手だったけど、最後は押しに負けちゃったの」
「お父様は、どうしてお母様を好きになったのですか?」
「一目惚れだよ。悪口なんか言わなくてね、いつも周りの人を楽しませているミリーに惚れたんだ。もっと位の高い人と結婚しなさいと両親には反対されたけど、必死に説得して、最後はミリーに会って態度を改めてくれたんだよ。」
わぁ、ロマンチック!お父様とお母様は恋愛結婚だったのね。
「素敵!お父様みたいな人に好きって言われたら、私も絶対好きになってしまいそう」
「あら駄目よ、コバルトは私の夫だもの」
「分かっているわ、お母様!お父様は素敵な男性だけど、お母様からお父様を取るなんて無謀ですわ!」
お母様と顔を見合わせてクスクス笑う。
「さすが私の娘、分かっているわね。」
「えぇ、私はお母様の娘ですもの。」
こほん、とお父様がわざとらしい咳払いをした。
「それでは、アメリアはまだ婚約者は決めないのだな?」
「えぇ、お父様。とりあえずは学園に入るまでは何も決めずに、様子をみたいですわ」
「分かった。候補は何人か絞って、アメリアと決めていこう」
「お見合いはまだ、待ってくださいね?」
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