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ギャーギャー騒ぐあの女を影が引きずって行って、食堂は静かになった。
ただあの騒がしい時間が原因であの後授業に食堂にいたほとんどの生徒が午後の授業に遅刻してしまった。

この件は学院側で考慮されて遅刻による減点はつけられなかった。
今回影によって連れて行かれたあの女は軽い取り調べの後釈放されたとの事。

上位の貴族に迷惑をかけたのにも関わらずこの異様な対応は学院内で波紋を産んだ。
私とイディ、アデライトの聞き取りがあったが、これも異様な聞き取りにだった。

公平な立場に立つ職員があの女の肩を異様な程持っていた。
私が禁忌を犯した、という断定的な話し方から始まり、私が存在している事が罪であると何故か存在事否定される。

そんな意味の分からない聞き取りという体の状態が一時間も続いた。
本来であればこの聞き取りも一時間では終わりそうにない雰囲気であったが、異常な発言行動が多すぎた事が原因でイディとアデライトによって救出されて一時間で終わったというのが正しい。

何故教師達はここまでおかしな行動をするようになったのだろうか。
私の知っている公平を大切にしている教師ですらあの女の肩を持つ事に流石に違和感を覚えた。

「先生の様子可笑しかったよね?」

「ああ、王族ですら赤点をつけることに容赦しないあの先生ですらハーレライト令嬢の肩を持ったようだからね」

私はあいも変わらずイディに抱き上げられながらの状態だ。

「一番まともであろう候補は…あのレラッサ先生か…」

「確か最近は一番下のクラスを担当しているって聞いているけど、あの先生は本当に大丈夫なの?」

レラッサ教師か…確かあの教師は母上の担任をしていたのではなかったか?
Sクラスの担任を務め上げた教師が一番下のクラスを担当しているとは何があったんだろうか。

「うむ…一度話を通して見るのが良いだろう。行動を後にしてしまうと手間をとりそうだから今から話に行こうか」

アデライトの案内の元一番下のクラスの教室にたどり着いた。
同じ校舎のはずなのに何故か教室の扉はボロボロで、教室内に入れば机や椅子が散乱しており生徒だろう奴らが床に転がっている。

教台にレラッサ教師が座っていて、あまりの堂々っぷりに凄みを感じるぐらいだ。

「あ?お前ら何しに来たんだ?」

「レラッサ先生にお話した事がありお伺いしました」

「私にか?私に話した所で解決するか分からんぞ?」

「…母上の担任をした貴方しかできない内容かもしれないんです」

「母…あー、ネヴィレントのとこの子供か。それで私の能力について知っていたのか」

「いえ、母上の担任をしていたのであれば相当優秀な教師である事は間違いないと思ったからです」

「なんだそれでか。じゃあ、本題を話してみろホロ・ツェーリア」

他クラスの生徒の名前まで覚えているなんて、一体どこまで生徒の事を把握しているのだろうか。
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