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お助けキャラに転生した!

この世界にも論文は存在するんだ…

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そういえばと思って聞きたい事を聞く事にした。

「フレット先生お聞きしたい事があるんですけど大丈夫ですか?」

「どうしましたか?」

「魔道具ってなると、ペンとかネックレスになると思うんですけど、その物を作るのって俺でもできるのでしょうか?」

アンクレットが自分の手で作らないと、何か勘繰られてしまうかもしれない。
その状況だけはどうしても避けたいから、自らの手で魔道具を作り上げたい。

「今は魔力が安定しておりませんから作る事ができませんが、魔力が安定したら作り方をお教えしますよ」

欲しかった答えを先生から貰う事ができてよかった。

「よかった!俺ね作ってみたい物を上手く伝えられる自信がなかったから、自分で作れたらいいなって思ってたの!」

「そうでしたか。魔力が安定したら本格的な魔道具作りをしましょうか」

「うん!」

「それでは…」

ん?
先生から何故かギラついた視線を向けられる。

カバンから取り出されたのは論文作成用の用紙だ。
まさか…。

「そのまさかです」

先生の爽やかな笑顔とは裏腹に突きつけられた論文作成用紙に顔が真っ青になった気がする。
最初の授業ですこーしだけ聞いた覚えがある。

新しい魔道具、魔石を開発した際は特許をとる為に論文を書いて提出しなければいけない事を。

「せ、先生…?それもしかして?」

俺が書かなきゃいけないのですか?
その続きをいう前に先生に力強く頷かれた。

論文なんて前世の時ですら書いたことがない。
そんな代物をまだ5歳児の俺に書かせるの?

論文なんて書きたくない。
できる事なら論文とは無縁の生活を送りたかった。

授業が終わるまでの時間を論文作成に時間を費やした。
何度も何度も訂正されながら、出来上がった論文は子供が書いたものかと問われればそうだと言えるようなものではなかった。

完全に大人の手が入ってますと言っているような論文が出来あがったが、先生の訂正がされたからこそ見応えのある?論文が出来上がったと思う。
ただ俺自信が論文を書いた事がないから、これが正しいものなのかは全く分からない。

「なんとか授業時間内に完成しましたね。これもルドくんが頑張ってくれたお陰ですよ」

「先生が教えてくれたからこんなにいい論文ができたんです。きっと俺一人では何もできなかったと思います」

「最初は誰しもできませんよ。一個一個積み上げていって出来るものなのですから。だからこれから一緒にお勉強をしていきましょうね?」

「お願いします!」

論文作成はこりごりだけど、先生の勉強は今後自分の身を守る為に必要だからやめる考えはない。
魔道具作りは好きなことで、それでもって魔道具作りが俺の身を守る事ができるのであれば、もっと沢山の知識を身につけていきたいと思う。

書き終わった論文はフレット先生が魔道具研究所に提出してくれるとの事だった。

「それではまた来週にお会いしましょうね」

「はい!フレット先生また来週!」

先生を玄関まで見送った。
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