上 下
117 / 227
顧客リスト№52 『キョンシーの長城ダンジョン』

人間側 とある悪漢達と成龍

しおりを挟む

「おぉ! こりゃマジで美味えな! ケチなんてつけらねぇ!」


「今まで食って来た中華料理の中で一番だ…。 まさに中華一番って感じだぜ…」


「俺の背景にぶわって、美味そうなエフェクトがかかってる気がする…! 料理漫画みたいに…!」



…テーブルに並べられた料理の数々を口に運び、恍惚の表情を浮かべる仲間達。 ケッ、メスの顔…じゃなくて、メシの顔を浮かべやがって…!



…だがよ、確かに美味え…。やるじゃねえか、キョンシー共……。 腐ってもなんとやらだな。








俺達は4人組の冒険者だ。ジョブは全員『盗賊』だが。 今、訳あって『長城ダンジョン』というとこに来ている。


ここの主をしてるのは『キョンシー』って魔物だ。元人間なあいつらだ。 けど、そいつらの討伐をしにきたわけじゃあない。


…いや、下手したらそんな結果になるのか?



俺達は盗賊らしく、ここにある金目の物を盗みに来たんだが…その標的の中に『キョンシーの御札』ってのがある。


キョンシー共の頭についてるアレのことだ。実はそれ、かなり高く売れてな。狙うにはもってこいなんだ。


ただ、それを剥がされたキョンシーは、そのまま放置されたら復活すらできずに死んじまうらしいが…。 ま、一回死んでんだから別に良いだろ。







とはいえ腹が減っては盗みは出来ねえ。だから、こうして飯屋に入ってんだが……。




「「「美味かった……」」」


…普段荒くれな仲間共が、全員骨抜きにされてやがる。難癖つけて、店から何かせしめてやろうとも考えてたのによ…。全て平らげやがった…。


「特にこのラーメンが良い‥! 鮎の風味が素晴らしい…!」


はぁ…。ハゲの仲間が語りだしやがった。こいつ、ラーメンに関してはうるせえんだよな。ラーメンハゲめ。


ったく。いい加減目を覚まさせてやるか!






「お前ら! 目的を忘れてんじゃねえ!」


テーブルを勢いよくブッ叩いてやると、ようやく仲間達も正気に戻った様子。


「悪い…」

「仕方ねえ…行くか…」

「おーい、お愛想……」




「大馬鹿が!」


再度、バンッとテーブルを叩く。なに普通に金払おうとしてやがんだ! 盗賊なんだから食い逃げする気概でいろや!



「どうか、しましたか?」



お、音を聞きつけて丁度キョンシーの店員が来やがった。不甲斐ねえ仲間共に代わって、俺が手本を見せてやるとするか。





「おうおう! こんな不味い料理食わせてどういう料簡だコラ!」


ドスの効かせた声でそう怒鳴ってやる。するとキョンシーの奴はビビッて…あん? 首を捻って…?


「??? 全部食べてるのに?」


うっ……。あの馬鹿共…! 余計な事しやがって…! チッ、通すしかねえ!




「うるせえ! 不味かったモンは不味かったんだよ! だから、金は払わねえ!」


「駄目です…。 支払ってください!」


「知った事か! おいお前ら! さっさと出るぞ!」



店員キョンシーを押しのけるように、俺達は店を後にしようとする。 ―と、そこに…。



「食い逃げ? なら、許さないアルヨ!」






目の前に立ち塞がったのは、別の席で飯を食ってた女キョンシー。 へぇ…中々過激なチャイナドレス着てんじゃねえか。


良い女だが、邪魔をするなら容赦はしねえ。ぶん殴ってどかしてやるか。 おらよっ……!



「ハッ! ハイヤ!」


ドカッッ!


「ぐえっ!?」






こ…この女キョンシー…! 俺のパンチを弾いて…蹴りを食らわせてきやがった…!! く、くそ…!


「やっちまえ、テメエら!」


俺の号令に、一斉に武器を構える仲間達。相手のあいつは…。


「料理店で悪漢となんて、オーソドックスな戦闘シーンネ!」


…構えやがった…! なら、容赦はいらねえ! ボコボコにしてやれ!








「ハイヤ! アタタタタタ!!!」


「ふぐえっ…!」

「こ、このっ…!!」

「こいつ…強え……!!!」



…ボコボコにされてるのは俺達のほうじゃねえか…! 武器持ちvs徒手で、なんで負けてんだよ…!


しかもこっちは、椅子とか皿とか壺とかもぶん投げてるのに…全部キャッチされやがる! 皿に至っては、厨房の方に返却されてるし…!


最初驚き怯えていた他の客も、気づけば俺達を取り囲んでやんややんや観戦してやがる…!





「はいよチェンリン! 加勢ね!」


…なんだ…? 厨房に居たキョンシーが、俺達と戦っている女キョンシーに何かをパスしたぞ…? ラーメン…?


「シェシェ! これ食らうネ! ソォイ!!」


そしてそれを……ハゲの仲間に向け、頭からぶっかけたァ!?



「熱っ!? …くない…? あれ…?」


ビビり暴れるハゲだったが、すぐになんともないのに気づいた。なんだ、こけおどしか…。…けど、何か入ってたような……。


「背徳ダンジョン直伝! ラーメンミミック! ある!」


ギュルッ!


「ぐへっ!?」




!?!? ラーメン鉢の中から、触手が!? なんだありゃ!? うおっ! しかも、その触手でもう一人絞められやがった…!



「隙ありネ!」


…しまっ…! 変なのに目を奪われちまってたから…! ひえっ…!




ドゴゴッッ!












「「「「ぐへあっっ…」」」」



「二度と来るなアル!」


「その通りあるね! …なんて!」




…女キョンシーと変なラーメンに、俺達4人はダンジョンの外に叩きだされた…。 しっかり食った料金を財布から回収されて……。


…多分あのラーメン、上位ミミックだ…。姿的にそうだし、なんなら軽く名乗ってたしな…。



―クソッタレが! これで終わると思うなよ! とられた料金分、盗み返してやるからな…!!













やっぱり踏み倒すべきじゃなかったと愚痴る仲間共を引っぱたき、ダンジョンへの再侵入を試みる。とはいえ、入口は警戒されてやがる。



なら、ここを取り囲む城壁…。『長城』から忍び込めば良いだけのこと。登るための道具は持ってきてるからな。



それに、長城は長大だ。ということは、綻びも多いってこと。 少し探して歩けば…ほら、あったあった……。


「……なんだここ?」




見つけたのは、簡単に登れそうな砕け具合の壁…なんだが、妙だな…。 経年劣化とかじゃなく、闘いの跡みたいな壊れ具合だ…。


しかも、結構ド派手。よほど強い奴らが闘ったのだろうか。―まあいい。俺達には好都合。よいせっと―!








「―うし。へっ、良い眺めだぜ」


登り切り、街を見下ろしてみる。どこもかしこも賑わってやがる。赤い提灯もたっぷりだ。


さて、どこを狙おうかな…と。 ……ん?






ドドドドドドドドド……――








……何か、こっちに走ってきてねえか…? キョンシー…じゃねえな…。小さいのか、壁に隠れて良く見えねえ。


けど、跳ねたりもしている…?じゃあ、やっぱりキョンシーか…? んんん…?




…とりあえず、俺達の敵なのは間違いねえだろう。さっきの女キョンシー共には不覚をとったが、今度はそうはいかねえからな。


再度武器を構え、臨戦態勢。さあ…何が来る? …ん? なんだ?






ようやく見えたのは、白と黒の模様な何かと、黄色と黒の模様な何か。…察するに、パンダと虎か? キョンシー共の番犬的なヤツか?


ならちょいと面倒だが…。こちらには魔法を使える面子もいる。狭い道を一直線に走ってくるなんて、狙い撃ちしろって言ってるようなモンだ。




さあ、そろそろ接敵だ。 ブッ飛ばして、その毛皮を剥いでやるからな! ……―って……。



「「シャアアアアアッ!!!」」



「「「「げぇっ!? ミミック!?」」」」









走って来たのは獣じゃねえ! パンダ柄の宝箱ミミックと、虎柄の宝箱ミミックじゃねえか!! なんでそんな紛らわしい模様なんだよ!



いやてか、驚いてる場合じゃねえ! 俺達も一応冒険者、ミミックの強さは知ってる…! 魔法を撃ち出しても…ほら躱しやがった! 逃げるしかねえ!









「「「「うおおおおっっ!!?」」」」


「「シャアアアアアッ!!」」



長城の細い道をひたすらに走り逃げる俺達、白く尖った牙をガキンガキン鳴らし追いかけてくるミミック共。


く…くそ…! 一本道でミミックから逃げるなんて無理だろ! 普通は入り組んだ道とかで攪乱するのがセオリーなんだぞ!? なのに、ここじゃあ逃げ場ねえじゃねえか!


しかもよりによって、高機動な宝箱型ミミックなんてよ…!! クソッ! お前らもっと走れ!! 






どっちが先に力尽きるか、必死の攻防。…チクショウ、さっき飯食った直後だから、横っ腹が痛え…!


けど、ここでやられてたまるか…! なんとしても盗賊の使命を全うして……っ!?





……俺達の正面に、何かがいやがる…!  あれは…キョンシー兵! 封鎖してやがる!


なら、蹴り飛ばしてでも突破しなければ…あん? その前に、何かが跳ねてやがる…? 緑で、髭みたいな模様もあって、青龍偃月刀えんげつとうを咥えて……!!




「「「「げぇっ 関羽!?……じゃねえ! またミミックかよ!」」」」








キョンシー共の前に立っていたのは、如何にも手練れ感満載な宝箱ミミック。真っ赤な舌で青龍偃月刀をブオンブオン回してやがる!



前方の関羽…ならぬミミック、後方の虎&パンダ…ならぬミミック。 このままだと挟み撃ちされちまう!


どうすれば…! せめて、この一本道から、長城から逃げられれば…!! …ハッ!




……そうだ、ここは長城。下には、街。 逃走経路はこれしかない…!




「テメエら! 飛び降りるぞ!」


「「「はぁ!?」」」


明らかに狼狽する仲間達。だが、もうこれしか手段はねえ。 街の方はダンジョンだ。仮に死んでも、復活できる!


そして、もう説得する猶予はない。近くの仲間二人を無理やり掴み…!


「跳べぇっ!!」


「「はぁああ!? あああああっっっ!?!?」」



俺達は、ダンジョンの中へと飛び降りた―。














ボズンッ  ボズンッ  ボズンッ   ドサァッ…!



「痛てて…てて……」

「死ぬかと思った……」


地面にベシャリと転がりながら、ひぃひぃ言う仲間二人。だが、無事だ。勿論俺もな。


偶然、落下コースに布の屋根が幾枚もあったのが幸いした。それを突き破って落下することで、なんとか無事に済んだってわけだ。


全く、某カンフーアクションスターみてえだぜ。時計塔からじゃねえけどよ。




ところで…俺が掴めなかった仲間一人の姿がない。飛び降りることに怖気づいたくさいな。 多分今頃、ミミック共の餌食だろ。


まあ、仕方ねえ。それより一刻も早くここから離れちまおう。 追っ手が来る前に。










仲間二人を引きずり、とりあえず街角に身を潜める。さて…。復讐の時間だ。


ボコられて、金盗られて、ミミックに襲われて、仲間一人やられて…損失はデカい。となると、やっぱり狙い目は高値で売れるキョンシーの御札だが…。



――お。丁度良く数体のキョンシーがこっちに来るじゃねえか。しかもまだ身体が硬くて、ピョンピョン飛び跳ねることしかできねえやつだ。



飯屋の女キョンシーや、長城の宝箱ミミックと比べればまさに雑魚と言ってもいい。 テメエら、行くぞ!







「おっと待てよキョンシー共」


「その頭の御札、置いてきな。あと有り金も全部な」


「あーん? 持ってない? 嘘つけ!ちょっと跳ねてみろ! …跳ねてたわ…」



三人でキョンシー共を取り囲み、威圧してやる。ヘッ、案の定ビビり散らかしてやがる。まともな抵抗はしてきそうにないな。


丁度いい。さっきからボコられまくった恨み、こいつらで晴らしてや……



「あばばばば…!?」







な、なんだ…!? 仲間の1人が、突然に倒れた…!? キョンシー共、まだ動いてないぞ…!?何故だ…?


ッ…もしや…。 キョンシーは暗器を…隠し武器を使うと聞く…! まさかそれを…? 怯えているように見えたのは、こちらを油断させるための策ってか…!?
 


……ん?






ブブブ…ブウウンッ…!







なっ…!? 変な音が聞こえると思ったら…! 倒れた仲間に纏わりついている、あの赤青のキモい蜂は…!『宝箱バチ』じゃねえか!


あれもミミックだ…! 群体型の…!! ヤベえ…あいつにひと刺されでもされたら、丸一日麻痺するってのに…!



ってうおっ!? キョンシーの袖から、帽子から、数珠から、団子髪カバーの中から…!大量に湧き出て来ただと!?


死体に群がるのは普通ハエだろうが! なんで蜂なんだよ!  てか、なんでミミックなんだよ!!



そりゃダンジョンだ、色んな魔物が棲むモンだが…わざわざキョンシーを守るかのようにくっついてるのは異常だろ! キョンシーとミミックの共通点なんて、移動の時跳ねるぐらいじゃねえか!







一匹程度ならまだしも、この数は…! しかも、弱いとはいえキョンシーもいる。二人になっちまった俺達では勝てねえ…!


なら、やっぱり逃げるしかねえ…! おい、急いで走って…! ――ぁ…?



「ぐぇ……っ」





――残ってた仲間1人の悲鳴と同時に、そいつの身体が空中に引っ張り上げられた…。 何が…???



訳も分からず、俺は上を見上げる。そこには…ぶらんとぶら下がる仲間。その頭には、至る所に飾られている赤提灯…。



…っあぁ!? 提灯から、触手が出てるじゃねえか!! 間違いねえ…!触手型ミミック…!!




どうなってんだこのダンジョン…! キョンシーの中には元冒険者もいるだろ…! なのに、俺達の天敵を配置しまくってるって…裏切り者共め!



――決めた。 なんとしても、キョンシー共に吼え面をかかせてやる。御札越しでもわかるほどに。




だがその前に…『三十六計逃げるに如かず』!!! 逃げるが勝ちだ! 
 













俺はひたすら逃げに逃げる。後ろを振り返らず、必死に。 そして…観光しに来ている連中の中に飛び込んだ。



はっは…! 木を隠すなら森の中、人を隠すなら人混みの中だ…! これで俺がどこにいるかわからねえだろ…! 



さて…。今度は俺の番だ。何を盗めば連中を驚かせられるか…。 ……なんだ? 向こうの方が騒がしいな…?






興味を惹かれ、そちらへと進んでみる…。 するとそこには――。



「…龍…?」






見物客に囲まれた場で舞っていたのは、極彩色の龍。ワイバーンとかドラゴンじゃなく、東洋龍って呼ばれる胴が長いヤツ。



…いや、それも間違ってる。その龍は、作り物。胴の下らへんに棒が付いていて、それで操作されている見世物だ。


聞いたことがある。『龍舞』っていう踊りだ。中々流麗に舞っているが…チッ、金目の物じゃねえ。



…って、ゲッ…。 龍を動かしてるのはキョンシーと…まーたミミックだ…。どれだけいるんだよ…。



こんなのを見てる暇はねえし、バレない内にどっかを漁りにいこう……―。



「そこの人! さっき食い逃げしようとした人間あるね?」






ッ!? どっかで聞いたことがある声が…! 思わずそっちを見ると……龍舞の龍と、バッチリ目が合った…! 顔怖っ…!


「下ある!」


そう言われバッと目線を下げると…っ…! さっき俺達を追いだした、ラーメン鉢に入ってた上位ミミック…!



「二度と来るなって言ったあるよ! それとも、改心したあるか?」



ジーっとこっちを見てきやがる…! ここでまた追い出されるわけにはいかない。とりあえず嘘をついて…!


「あ、あぁ…。 もうあんなことはしな…」


「嘘あるね! さっき報告受けたある! 長城から侵入してきたあるよね!!」



…………。 ……三十六計、以下略!!










見物客を押しのけ、俺は再度逃走する。 ―と、その後方から…。


「逃がさないある! ミミック達、出番ある!」



そんな、上位ミミックの号令が。 だがよ、こんな人混みの中、いくらミミックと言えども簡単には追いつけねえ……―。






『グオオオオオオンッッ!』








―ッ!? なんだ、今の龍の鳴き声…! 本物…!? …いや、違う!



「グオオオオンッ!  待て~! ある!」




龍は龍でも…さっきの作り物の龍…! そいつが、屋根の上を伝ってきている!?



正しくは……! ミミック共が龍を操作し、追いかけて来てやがる!!!






く…くそ…! まるで本物みたいな挙動してやがる…! こ、怖え…! 迫力が怖えっ! 威圧感ヤベえっ!! 



しかも、俺は混んでいる道中。相手は誰もいない屋根の上を軽々跳ねて…! 逃げられるわけ…ぐええっ!




「捕まえた! あるよ!」




獲物を仕留めるかの如く降りてきたその龍は、俺の身体をグルグル巻きにして締めてくる…! 駄目だこれ…逃げられねえ…!


「仏の顔は三度までだけど、ミミックの顔は一度まで! 復活魔法陣送りにしてやる、ある!」


そう言うと、龍の顔を操作していた上位ミミックは少しもぞもぞ。すると――。




「グオオオォオオッッ!!!!」





ひぃっ…! また鳴いた…!! 上位ミミック、作り物の龍の顔に入って…!顎をガキンガキンって、生きてるように動かし出しやがった…!! 


く、食われる…!!や…止めてくれ…! もう来ねえから…! その恐ろしい顔で、牙で、こっちを見るなっ!!!



「願い事は叶えてないけど…『では、さらばだ』!  あ~るっ、じゃなくてが~ぶっ!!」




ぁ…ぁ…! アイヤァああああああああっっっっ!!!!!

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

剣客居酒屋 草間の陰

松 勇
歴史・時代
酒と肴と剣と闇 江戸情緒を添えて 江戸は本所にある居酒屋『草間』。 美味い肴が食えるということで有名なこの店の主人は、絶世の色男にして、無双の剣客でもある。 自分のことをほとんど話さないこの男、冬吉には実は隠された壮絶な過去があった。 多くの江戸の人々と関わり、その舌を満足させながら、剣の腕でも人々を救う。 その慌し日々の中で、己の過去と江戸の闇に巣食う者たちとの浅からぬ因縁に気付いていく。 店の奉公人や常連客と共に江戸を救う、包丁人にして剣客、冬吉の物語。

冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい

一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。 しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。 家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。 そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。 そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。 ……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──

メカラス連邦諸国記

広之新
ファンタジー
メカラス連邦は多数の王国からなる連合体である。その中枢には、人々が平和で豊かに暮らせるように王の任命権をもつ評議会があった。その評議会は有力な王や司祭、学者などで構成されるが、そこで大きな発言権を持つのは稀代の方術師、ハークレイ法師だった。彼は学識豊かで人徳があり人々から慕われていた。ただ姿をくらますことが多く、その行方はようとして知れなかった。 この平和で豊かにみえる連邦の国々も波風が立たないわけではない。今日もどこかの国で様々なことが巻き起こっていた・・・。オムニバス形式

婚約破棄?王子様の婚約者は私ではなく檻の中にいますよ?

荷居人(にいと)
恋愛
「貴様とは婚約破棄だ!」 そうかっこつけ王子に言われたのは私でした。しかし、そう言われるのは想定済み……というより、前世の記憶で知ってましたのですでに婚約者は代えてあります。 「殿下、お言葉ですが、貴方の婚約者は私の妹であって私ではありませんよ?」 「妹……?何を言うかと思えば貴様にいるのは兄ひとりだろう!」 「いいえ?実は父が養女にした妹がいるのです。今は檻の中ですから殿下が知らないのも無理はありません」 「は?」 さあ、初めての感動のご対面の日です。婚約破棄するなら勝手にどうぞ?妹は今日のために頑張ってきましたからね、気持ちが変わるかもしれませんし。 荷居人の婚約破棄シリーズ第八弾!今回もギャグ寄りです。個性な作品を目指して今回も完結向けて頑張ります! 第七弾まで完結済み(番外編は生涯連載中)!荷居人タグで検索!どれも繋がりのない短編集となります。 表紙に特に意味はありません。お疲れの方、猫で癒されてねというだけです。

ここは私の邸です。そろそろ出て行ってくれます?

藍川みいな
恋愛
「マリッサ、すまないが婚約は破棄させてもらう。俺は、運命の人を見つけたんだ!」 9年間婚約していた、デリオル様に婚約を破棄されました。運命の人とは、私の義妹のロクサーヌのようです。 そもそもデリオル様に好意を持っていないので、婚約破棄はかまいませんが、あなたには莫大な慰謝料を請求させていただきますし、借金の全額返済もしていただきます。それに、あなたが選んだロクサーヌは、令嬢ではありません。 幼い頃に両親を亡くした私は、8歳で侯爵になった。この国では、爵位を継いだ者には18歳まで後見人が必要で、ロクサーヌの父で私の叔父ドナルドが後見人として侯爵代理になった。 叔父は私を冷遇し、自分が侯爵のように振る舞って来ましたが、もうすぐ私は18歳。全てを返していただきます! 設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。

処理中です...