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顧客リスト№4 『ヴァンパイアの吸血城ダンジョン』
人間側 あるパーティーリーダーの嘆き
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太陽が照り付ける真昼。普段ならば酒場で飯を食ってる時間だが、今日は違う。オイラ達が今いるのは『吸血城ダンジョン』という高難易度ダンジョンの入り口前である。
本来ここは深夜にしか開かない。だが、どうしたことかここ最近結界が緩んでいて、ちょっと名のある魔法使いに頼めば僅かな間扉をこじ開けることができるようになっている。
しかも、ここに棲むのはヴァンパイア。本人も眷属達も昼間は活動が鈍る。素早さアップの魔法をかけちまえば連中はオイラ達を捕えることすらできない。普段のオイラ達なら攻略どころか最初の広間でぶっ殺されるのにだ。
まさに、絶好のチャンス。いずれ障壁は治っちまうから今が稼ぎ時。既に暫くは遊んで暮らせるほど稼いだが、あんな楽なら何回でも行ってやる。
ただ、ちょっとムカつくことが。それは…。
「おい、まだかよ」
「早くしろよ」
目をつけた他の冒険者達も沢山集まってしまったということだ。その分通行料として幾らかせしめたからまあ良いが。
「そういや聞いたか、リヒダーの奴のパーティのこと」
「あぁ、あの鞭使いのことか。聞いたぜ、ボスであるヴァンパイアを倒しにいったら変な魔物に殺されたって。確か上位ミミックと悪魔族だったか?」
「ということは一族に伝わるとかいうなんとかキラーって鞭を失ったってことか。ざまぁねえな、何かにつけ自慢してきてうざかったぜ」
「でもその魔物、それ以降出てきてないんだろ?じゃあ安心だ」
暇していた連中がそう噂話をする。うるさいもんだ。
「よーし!門が開くよー!」
魔法使いの合図に、くっちゃべってた連中は一斉に黙る。ギギィと扉が僅かに開いた隙を逃さず、オイラ達は一斉に雪崩れ込んだ。
「まず第一段階は成功だ。魔法使い、素早さアップの魔法を頼むぞ」
「はいはーい」
魔法がかかったのを確認して、オイラ達は一斉に駆け出す。他冒険者達も素早さをあげ、追いかけてきた。
「おい、妙じゃねえか…?魔物の姿がほとんどないぞ?」
走りながら、仲間の1人が首を傾げる。いつもならば魔物で溢れかえっている廊下や広間はがらんとしている。
スケルトン、コウモリ、動く鎧…。普段なら勝てない相手だが、昼間は走る速度も武器を構える速度もカタツムリ並み。そんな連中をすいっと躱し宝物をゲットするのは痛快だったんだが…。まあいないに越したことは無い。
「お、宝箱見つけた!」
早速、遠くに1つ目の宝箱を発見した。だが…。
「お先!」
別のパーティーがオイラ達の横をすり抜ける。こいつら、誰のおかげでダンジョンに入れたと思ってるんだ…!
そんなことを言う暇もなく、連中は宝箱の前に到着。意気揚々と開くが…。
ガブウッ!
「「「ぎゃあ!」」」
ざまあみろ、ミミックだ。全員で覗き込んだせいで、パーティーは全滅。暫くしたら死に戻りして地団太を踏むことだろう。
「こっちにもあるぞ」
と、パーティーメンバーが別の宝箱を見つけた。あいつらはハズレひいて残念だった。お宝は俺達が…。
バクゥッ!
「がはっ…」
「えっ…?」
オイラが目を戻すと、蓋を開けた仲間がもぐもぐと食われてしまっていた。嘘だろ…?こいつもミミックだったのか。
「う、運が悪かったな。次行こうぜ」
呆然とする仲間にそう声をかけ、オイラは先に進む。死んだ仲間には悪いが、今は宝を回収して帰ることが弔いだ。
ガリィ!
「ぎゃっ…!」
シュルルッ!キュッ!
「ぐえっ…」
ブウウン…ブスッ!
「がががが…」
一体全体、どういうことなんだ…!開ける宝箱軒並みミミックじゃねえか…!魔法使いまで死んじまったし、オイラ一人になっちまった。
かくなる上は魔法が切れる前にボスのヴァンパイアを倒してやる…!そう意気込みボス部屋前についた。
「おい、お前もやられたのか?」
そこにいたのは僅か数名の冒険者。「も」ということは…。
「もしかして、ミミックか?」
「あぁ、そうだ。どれを開けてもミミックばっかだ。他の奴らは全員死んじまったよ」
「嘘だろ…合わせて数十人はいたじゃねえか!」
「わからねえ…昨日の夜はこんなにミミックいなかったらしいが…」
もう残された道は1つしかない。残った面子で仮パーティーを組み、意を決してボス部屋に入る。
「出てこいヴァンパイア!仲間の仇をとってやる!」
厚手のカーテンが引かれた部屋にどやどやと入り武器を構える。しかし、ヴァンパイアの声はおろか物音すらしない。
「おい、こんなところに棺桶があるぞ」
部屋の真ん中にあったのは大きな棺桶。
「ヴァンパイアのやつ、ダンジョンをミミックに任せて寝てるんじゃねえか!」
「許さねえ…ぶっ殺してやる!」
絶対に逃さないよう、全員で棺桶を取り囲む。オイラが音頭をとることに。
「いちにのさん、で開けるぞ。いちにの、さん!!」
ギイイ…!
シュルルッ!
ブウウンッ!
「ひいいっ!なんかえげつない数出てきた!」
現れたのはヴァンパイアではなく、溢れかえるほどのミミック。オイラ達は逃げる暇すらなく無惨に殺され…。
「今日は随分と死ぬ者が多いのう…」
オイラ達が次に聞いた音は、教会の神父の声。ハッと目を覚まし身体を起こすと、教会の中には先に死んだ冒険者達がぎっちり詰まっていた。死に戻りしたらしい。一応身体を探るが、やはり身に着けていた装備類は全て失くなっていた。
「チクチョウ、なんだよあのミミックの数!」
「宝物取れた奴、一人もいないのかよ…死に損、血の吸われ損じゃねえか…」
口々に悪態をつく冒険者達。美味しいダンジョンのはずが、何一つ旨味がなかったのだ、当然だ。
これでは大破産。オイラも吐き気がしてきた。行くんじゃなかった…。
…一応、その日の夜にダンジョンへ向かった強い冒険者達に話を聞いてみたんだが…。
「うん?宝箱の様子?別にいつも通りだったし、ボスのヴァンパイアも変わらず強かったよ。あー、でもあいつ、最近弱ってたみたいだけど調子戻ってきちゃったみたい」
とのことだった。なんだよ、ミミックまみれなの日中だけなのかよ…。ルール違反だったてことか…?
まあもう行かないが。何故か?決まってるだろ。宝箱が全部ミミックで、何も実入りがないダンジョンなんて、高難易度ダンジョンじゃなくてただのクソ難易度ダンジョンだ!
本来ここは深夜にしか開かない。だが、どうしたことかここ最近結界が緩んでいて、ちょっと名のある魔法使いに頼めば僅かな間扉をこじ開けることができるようになっている。
しかも、ここに棲むのはヴァンパイア。本人も眷属達も昼間は活動が鈍る。素早さアップの魔法をかけちまえば連中はオイラ達を捕えることすらできない。普段のオイラ達なら攻略どころか最初の広間でぶっ殺されるのにだ。
まさに、絶好のチャンス。いずれ障壁は治っちまうから今が稼ぎ時。既に暫くは遊んで暮らせるほど稼いだが、あんな楽なら何回でも行ってやる。
ただ、ちょっとムカつくことが。それは…。
「おい、まだかよ」
「早くしろよ」
目をつけた他の冒険者達も沢山集まってしまったということだ。その分通行料として幾らかせしめたからまあ良いが。
「そういや聞いたか、リヒダーの奴のパーティのこと」
「あぁ、あの鞭使いのことか。聞いたぜ、ボスであるヴァンパイアを倒しにいったら変な魔物に殺されたって。確か上位ミミックと悪魔族だったか?」
「ということは一族に伝わるとかいうなんとかキラーって鞭を失ったってことか。ざまぁねえな、何かにつけ自慢してきてうざかったぜ」
「でもその魔物、それ以降出てきてないんだろ?じゃあ安心だ」
暇していた連中がそう噂話をする。うるさいもんだ。
「よーし!門が開くよー!」
魔法使いの合図に、くっちゃべってた連中は一斉に黙る。ギギィと扉が僅かに開いた隙を逃さず、オイラ達は一斉に雪崩れ込んだ。
「まず第一段階は成功だ。魔法使い、素早さアップの魔法を頼むぞ」
「はいはーい」
魔法がかかったのを確認して、オイラ達は一斉に駆け出す。他冒険者達も素早さをあげ、追いかけてきた。
「おい、妙じゃねえか…?魔物の姿がほとんどないぞ?」
走りながら、仲間の1人が首を傾げる。いつもならば魔物で溢れかえっている廊下や広間はがらんとしている。
スケルトン、コウモリ、動く鎧…。普段なら勝てない相手だが、昼間は走る速度も武器を構える速度もカタツムリ並み。そんな連中をすいっと躱し宝物をゲットするのは痛快だったんだが…。まあいないに越したことは無い。
「お、宝箱見つけた!」
早速、遠くに1つ目の宝箱を発見した。だが…。
「お先!」
別のパーティーがオイラ達の横をすり抜ける。こいつら、誰のおかげでダンジョンに入れたと思ってるんだ…!
そんなことを言う暇もなく、連中は宝箱の前に到着。意気揚々と開くが…。
ガブウッ!
「「「ぎゃあ!」」」
ざまあみろ、ミミックだ。全員で覗き込んだせいで、パーティーは全滅。暫くしたら死に戻りして地団太を踏むことだろう。
「こっちにもあるぞ」
と、パーティーメンバーが別の宝箱を見つけた。あいつらはハズレひいて残念だった。お宝は俺達が…。
バクゥッ!
「がはっ…」
「えっ…?」
オイラが目を戻すと、蓋を開けた仲間がもぐもぐと食われてしまっていた。嘘だろ…?こいつもミミックだったのか。
「う、運が悪かったな。次行こうぜ」
呆然とする仲間にそう声をかけ、オイラは先に進む。死んだ仲間には悪いが、今は宝を回収して帰ることが弔いだ。
ガリィ!
「ぎゃっ…!」
シュルルッ!キュッ!
「ぐえっ…」
ブウウン…ブスッ!
「がががが…」
一体全体、どういうことなんだ…!開ける宝箱軒並みミミックじゃねえか…!魔法使いまで死んじまったし、オイラ一人になっちまった。
かくなる上は魔法が切れる前にボスのヴァンパイアを倒してやる…!そう意気込みボス部屋前についた。
「おい、お前もやられたのか?」
そこにいたのは僅か数名の冒険者。「も」ということは…。
「もしかして、ミミックか?」
「あぁ、そうだ。どれを開けてもミミックばっかだ。他の奴らは全員死んじまったよ」
「嘘だろ…合わせて数十人はいたじゃねえか!」
「わからねえ…昨日の夜はこんなにミミックいなかったらしいが…」
もう残された道は1つしかない。残った面子で仮パーティーを組み、意を決してボス部屋に入る。
「出てこいヴァンパイア!仲間の仇をとってやる!」
厚手のカーテンが引かれた部屋にどやどやと入り武器を構える。しかし、ヴァンパイアの声はおろか物音すらしない。
「おい、こんなところに棺桶があるぞ」
部屋の真ん中にあったのは大きな棺桶。
「ヴァンパイアのやつ、ダンジョンをミミックに任せて寝てるんじゃねえか!」
「許さねえ…ぶっ殺してやる!」
絶対に逃さないよう、全員で棺桶を取り囲む。オイラが音頭をとることに。
「いちにのさん、で開けるぞ。いちにの、さん!!」
ギイイ…!
シュルルッ!
ブウウンッ!
「ひいいっ!なんかえげつない数出てきた!」
現れたのはヴァンパイアではなく、溢れかえるほどのミミック。オイラ達は逃げる暇すらなく無惨に殺され…。
「今日は随分と死ぬ者が多いのう…」
オイラ達が次に聞いた音は、教会の神父の声。ハッと目を覚まし身体を起こすと、教会の中には先に死んだ冒険者達がぎっちり詰まっていた。死に戻りしたらしい。一応身体を探るが、やはり身に着けていた装備類は全て失くなっていた。
「チクチョウ、なんだよあのミミックの数!」
「宝物取れた奴、一人もいないのかよ…死に損、血の吸われ損じゃねえか…」
口々に悪態をつく冒険者達。美味しいダンジョンのはずが、何一つ旨味がなかったのだ、当然だ。
これでは大破産。オイラも吐き気がしてきた。行くんじゃなかった…。
…一応、その日の夜にダンジョンへ向かった強い冒険者達に話を聞いてみたんだが…。
「うん?宝箱の様子?別にいつも通りだったし、ボスのヴァンパイアも変わらず強かったよ。あー、でもあいつ、最近弱ってたみたいだけど調子戻ってきちゃったみたい」
とのことだった。なんだよ、ミミックまみれなの日中だけなのかよ…。ルール違反だったてことか…?
まあもう行かないが。何故か?決まってるだろ。宝箱が全部ミミックで、何も実入りがないダンジョンなんて、高難易度ダンジョンじゃなくてただのクソ難易度ダンジョンだ!
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