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第五章 救出に向けて
【自衛隊異世界へ行く4】
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【自衛隊異世界へ行く4】
救出部隊の訓練キャンプは野営をこなしながら1週間で終わった。
無論アイテムバッグなどの便利品は使わない全て自力の食料で野営を行って貰った。当初は魔物の解体などに吐いたり、顔色が悪くなったりしたが終わる事には平気になっていた。
食事の方も同様だ。解体された魔物の肉を忌諱していたが、馴れてしまえば抵抗がなくなったのがしっかり食べるようになった。
基本的に人は環境に慣れる、個人差はあれども長くても3ヶ月もあれば殆どの人はなれてしまう。
武装に不安があったので強力な魔物は出来るだけ避けるように行動した。
ゴブリン、一角ラビット、オーク、コボルト、リザードマン、ミノタウルス、ワイバーンと一週間の行動にしては多種の魔物を相手にする事が出来た。
3名の負傷者のうち2名が軽傷、1名が重傷だったがその場で回復させた。
♪゚*☆*゚♪*☆*゚♪゚*☆*♪゚*☆*゚♪*☆*゚♪゚*☆*゚♪
1週間後の朝、訓示
「諸君、ご苦労であった魔物に対してほんのさわり位は理解して貰えたと思う。だが、今回のキャンプでは銃の通じないような上位種の魔物は避けていたのも事実だ、その辺も踏まえて実際に救助に赴く時に装備する機材を検討してくれたまえ、なお、要望のあった銃弾は今日、領主が日本に赴き受け取ってくる事になっているので安心するように。..」
「何か質問はあるか?」
隊長の香川が胸ポケットから何やら容姿を取り出すと開いて奈津に渡した。
「銃弾以外に必要と思われる物のリストです、出来るだけ確保して貰えると有り難いのですがお願いして宜しいですか?」
「要求はして見るが確約は出来ないぞ、それよりもお前が付いていって自分で要求してみたらどうだ?」
「わたしも行けるのですか?」
「構わない、領主にはそう伝えておく。但し貴官の本日の休暇はなくなるぞ!!」
「構いません。」
「では、1時間後にここに集合せよ。」
「Yes Mam」
1時間後、香川1佐を連れて駐屯地へと飛んだ...
♪゚*☆*゚♪*☆*゚♪゚*☆*♪゚*☆*゚♪*☆*゚♪゚*☆*゚♪
自衛隊駐屯地
「おはよう御座います、相変わらず早いですねぇ」
この部屋付きの隊員が俺たちが移転してくると挨拶してくれた。
俺たちが今日の朝、来る事は日本支局を通じて事前に連絡してあった。
「すいません、集まるまで少し時間が掛かりそうなので良かったら食事でもされませんか?、食事されて一息される頃には来られると思いますし...」
隊員が俺たちに気を遣ってくれているので、折角のご厚意でも有り有り難く受ける事にした。
食堂に付くと食べている隊員は殆どいなかった。恐らく混雑する時間帯を外れていたんだろう。最初は幹部食堂へと案内されようとしたが経験の為、一般隊員用の食堂を希望した。
料理は美味しく頂けた。細かい評価はしても意味がないのでしない。
敢えて言えば、おしゃれじゃない古い工場の社食って感じが一番あってると思う。
「香川1佐、あなたにとっては全然珍しい物ではないでしょうね、あっ、一般の方で食べる事はないんですよね。」
「一般隊員用も幹部食堂も変わりませんよ、テーブルのイスがパイプから木に変わったりとか、テーブルに調味料が置いてあったりとかそんな物です。」
「はぁ、そんな物ですかぁ」
「そうなんです、世間一般では士官は豪華な食事を食べてるとか思われて居ますが・・・」
食事が終わり部屋に戻って見ると山崎統括、伊能警部、須藤茜、菅原警視正のメンバーがそろっていた。
「香川1佐、向こうのようすはどうだね?」
山崎統括が異世界への初めての長期滞在者となる香川1佐へ意見を聞いてきた。
「いやーっ、もう、驚きの連続ですよ、魔物がいる事にも驚きましたが、小銃が通用しない物もいて今回のキャンプでは強い魔物は避けての演習でしたからそれでも負傷者は出ましたしね。なかなか大変ですが、皆、頑張っていますよ。」
香川1佐は見知らぬ土地と環境で苦労しながらも隊員の士気は高いとさりげなくアピールしている。
「負傷者は大丈夫なのか?」
山崎統括が心配している、連れてきていないって事はもしや死亡や重体なんて事になってないだろうか?
「あっ、ご心配なく、その場で回復魔法で回復させて貰いましたから現状は皆、健康には問題ありませんよ。」
「回復魔法かぁ、話には聞いていたが本当に何でもありなんだなぁ・・・」
山崎は毎度の事と思いながらもため息を付いていた。
「所で、山崎統括官、弾薬の補給と武器の追加をお願いしたいのですが・・・」
「あぁ~そっちは橋本3佐に言ってくれたまえ、基本、政府的には必要な物は何でもOKみたいだから...」
「わかりました。」
香川1佐は橋本3佐の方へと移動してゆく。替わりに伊能警部がやって来た。
「いやーっ、色々と大変でしたが無事に退職して手続も終わりましたので向こうへ連れて行って貰って良いですか?」
「おう、いいよ。アイネムも伊能さん本当に帰ってこられるのでしょうか?、って心配していたぞ!!」
「うん、最短でも1週間、長ければ1ヶ月は掛かると思うって言ってたんだけどなぁ・・」
「いや、いや、お前の帰った翌日から言ってから・・・」
「そ、そうですかぁ...」
アイネムが心配しているというのに此奴は嬉しそうであるのがちょっと気にくわないが・・・突っ込みを入れるとあんたにだけは言われたくないって言われそうなのでやめておく。
「よし、まだ、時間が掛かると思うので伊能さん、あんただけ先に送ろうか?」
「良いんですか?」
「構わんよ。」
そう言う話の流れで取り敢えず伊能だけ異世界へと転移させてきた。
領都の屋敷に転移させて、アイネムを呼んで、顔を合わせた所で俺は駐屯地へと戻ってきた。
「あぁ、伊能だけ送ってきたんですか?」
「えぇ、武器の準備や搬入で時間が掛かりそうですからね、可哀想なので先に送ってきました。」
「そんなに良い所何でしょうか?、私も一度ぐらいは見学してみたい物ですね。」
「あぁ、一度来てみたら良いですよ、自衛隊がいる間ならひっくるめて請求しますから代金は気にする必要もありませんし」
「いや、それは本当にお願いしたいですねぇ...」
山崎は社交辞令などではなく本気で一度、見てみたいと思っていた。
「所で辺境伯、隊員達の様子はどうです。」
山崎は隊員達が実際に役に立ちそうかどうかは最重要事項のひとつだった。役に立たないようなら根本的に見直さないと行けないからだ。。。
「私が直接見ている訳ではありませんので部下からの報告になりますが、皆さん殆どが特戦のメンバーだけ合って今の所は火器不足以外は問題ないですね、明後日から始まる対人訓練がどうなるかがちょっと微妙ですね。」
犯罪者だからといって無条件に殺せるか?、現地の人間ですら一定数は人は殺せない者がいるのも事実だ・・・
「対人訓練と言われると、確か盗賊相手の討伐って事でしたよね。」
「えぇ、そうなります、都合よく襲ってくれば良いんですが、そうタイミング良くは行かないのでこちらであらかじめ盗賊の拠点を探して於いて討伐に行きます。
その時に盗賊相手に撃てないようなら救出活動なんかは初めから挫折です。」
こればっかりは実戦にならないとわからない、大人しそうでも顔色ひとつ変えずナイフを首に突き立てる者もいるし、そうかとおもえばいかにもやりそうな雰囲気が止めを刺すのを躊躇ったりと、救出作戦の前に実戦を経験させておくのが成功率を上げる鍵だったりする。
「捕獲後、裁判とかはないのかね。」
「裁判ですかぁ。..」
天井を見つめながらしばし考えた後、諦めて吐き出すように話し出した。
「こちらの世界には国の法律と、領地の法律があります、基本的には領土内の犯罪は領地の法律によって処罰されますが、日本の法律のように厳密に決まっている訳ではなくざっくりとした物です、基本的に死刑か犯罪奴隷として鉱山労働などの強制労働しか有りません。刑務所は存在しませんから...一旦、犯罪奴隷として鉱山に送られるとまず、生還はまず不可能ですけどね。
仮に生還しても領から出る事は出来ても他領に入る事は出来ませんから、人から罵られようとも耐えて生きていくしかないですね。
国家転覆罪などの大罪になれば国に引き渡されますが、それ以外は領地の方で決定されますね。犯罪者はしっかりと記録されますので領から出る事は出来ますが、領に入る事は原則出来ないです。只飲んで騒いだとか軽微な犯罪は記録されませんし、窃盗も軽い物であれば1度目は記録はされないですね。正確に言えば記録としては残りますが、犯罪者としての前科にはならないんです。」
「基本、盗賊は有無を言わさず処刑されるのが普通ですね。これは司法吏員でなくて一般人でも盗賊を殺害しても問題はありません。」
「私どもの国は犯罪者に対しては容赦ないので逆を言えば犯罪は少ないですね。」
「うーん、犯罪の少ないのは良いですが、こっちでそんな法律になったら大変ですな、と言うより絶対に無理だと思いますけどね。」
(まあ、犯罪者を片っ端から極刑にしていれば犯罪は減るだろうけど、基本的人権と言う物なんて無いって事だな。それはそれで問題なんだろうけど)
「所で話は変わりますが、隊員達は魔石は確保していているのでしょうか?」
「えぇ、最初は抵抗が有ったみたいですけど、すぐに馴れて確保しているみたいですよ、隊長がまとめて保管しているようです、無論持ち出すのに制限は付けませんのでご安心下さい。」
香川1佐が武器の調達の話し合いから戻ってきたようだ。
「すいません、お手数をおかけしました、本日、夕方までにはそろうって事ですので領主殿の都合は如何でしょうか?」
香川1佐が夕方まで時間が掛かる事を気の毒そうにしながらこちらに聞いてきた。
「でしたら私は17:00頃に出直します。香川1佐の方はそれまでこちらで時間を潰されて下さい。」
「はい、わかりました。」
「では、また、17時頃、伺いますね。」
おれはそう言うと都内のマンションへと転移して行った。
救出部隊の訓練キャンプは野営をこなしながら1週間で終わった。
無論アイテムバッグなどの便利品は使わない全て自力の食料で野営を行って貰った。当初は魔物の解体などに吐いたり、顔色が悪くなったりしたが終わる事には平気になっていた。
食事の方も同様だ。解体された魔物の肉を忌諱していたが、馴れてしまえば抵抗がなくなったのがしっかり食べるようになった。
基本的に人は環境に慣れる、個人差はあれども長くても3ヶ月もあれば殆どの人はなれてしまう。
武装に不安があったので強力な魔物は出来るだけ避けるように行動した。
ゴブリン、一角ラビット、オーク、コボルト、リザードマン、ミノタウルス、ワイバーンと一週間の行動にしては多種の魔物を相手にする事が出来た。
3名の負傷者のうち2名が軽傷、1名が重傷だったがその場で回復させた。
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1週間後の朝、訓示
「諸君、ご苦労であった魔物に対してほんのさわり位は理解して貰えたと思う。だが、今回のキャンプでは銃の通じないような上位種の魔物は避けていたのも事実だ、その辺も踏まえて実際に救助に赴く時に装備する機材を検討してくれたまえ、なお、要望のあった銃弾は今日、領主が日本に赴き受け取ってくる事になっているので安心するように。..」
「何か質問はあるか?」
隊長の香川が胸ポケットから何やら容姿を取り出すと開いて奈津に渡した。
「銃弾以外に必要と思われる物のリストです、出来るだけ確保して貰えると有り難いのですがお願いして宜しいですか?」
「要求はして見るが確約は出来ないぞ、それよりもお前が付いていって自分で要求してみたらどうだ?」
「わたしも行けるのですか?」
「構わない、領主にはそう伝えておく。但し貴官の本日の休暇はなくなるぞ!!」
「構いません。」
「では、1時間後にここに集合せよ。」
「Yes Mam」
1時間後、香川1佐を連れて駐屯地へと飛んだ...
♪゚*☆*゚♪*☆*゚♪゚*☆*♪゚*☆*゚♪*☆*゚♪゚*☆*゚♪
自衛隊駐屯地
「おはよう御座います、相変わらず早いですねぇ」
この部屋付きの隊員が俺たちが移転してくると挨拶してくれた。
俺たちが今日の朝、来る事は日本支局を通じて事前に連絡してあった。
「すいません、集まるまで少し時間が掛かりそうなので良かったら食事でもされませんか?、食事されて一息される頃には来られると思いますし...」
隊員が俺たちに気を遣ってくれているので、折角のご厚意でも有り有り難く受ける事にした。
食堂に付くと食べている隊員は殆どいなかった。恐らく混雑する時間帯を外れていたんだろう。最初は幹部食堂へと案内されようとしたが経験の為、一般隊員用の食堂を希望した。
料理は美味しく頂けた。細かい評価はしても意味がないのでしない。
敢えて言えば、おしゃれじゃない古い工場の社食って感じが一番あってると思う。
「香川1佐、あなたにとっては全然珍しい物ではないでしょうね、あっ、一般の方で食べる事はないんですよね。」
「一般隊員用も幹部食堂も変わりませんよ、テーブルのイスがパイプから木に変わったりとか、テーブルに調味料が置いてあったりとかそんな物です。」
「はぁ、そんな物ですかぁ」
「そうなんです、世間一般では士官は豪華な食事を食べてるとか思われて居ますが・・・」
食事が終わり部屋に戻って見ると山崎統括、伊能警部、須藤茜、菅原警視正のメンバーがそろっていた。
「香川1佐、向こうのようすはどうだね?」
山崎統括が異世界への初めての長期滞在者となる香川1佐へ意見を聞いてきた。
「いやーっ、もう、驚きの連続ですよ、魔物がいる事にも驚きましたが、小銃が通用しない物もいて今回のキャンプでは強い魔物は避けての演習でしたからそれでも負傷者は出ましたしね。なかなか大変ですが、皆、頑張っていますよ。」
香川1佐は見知らぬ土地と環境で苦労しながらも隊員の士気は高いとさりげなくアピールしている。
「負傷者は大丈夫なのか?」
山崎統括が心配している、連れてきていないって事はもしや死亡や重体なんて事になってないだろうか?
「あっ、ご心配なく、その場で回復魔法で回復させて貰いましたから現状は皆、健康には問題ありませんよ。」
「回復魔法かぁ、話には聞いていたが本当に何でもありなんだなぁ・・・」
山崎は毎度の事と思いながらもため息を付いていた。
「所で、山崎統括官、弾薬の補給と武器の追加をお願いしたいのですが・・・」
「あぁ~そっちは橋本3佐に言ってくれたまえ、基本、政府的には必要な物は何でもOKみたいだから...」
「わかりました。」
香川1佐は橋本3佐の方へと移動してゆく。替わりに伊能警部がやって来た。
「いやーっ、色々と大変でしたが無事に退職して手続も終わりましたので向こうへ連れて行って貰って良いですか?」
「おう、いいよ。アイネムも伊能さん本当に帰ってこられるのでしょうか?、って心配していたぞ!!」
「うん、最短でも1週間、長ければ1ヶ月は掛かると思うって言ってたんだけどなぁ・・」
「いや、いや、お前の帰った翌日から言ってから・・・」
「そ、そうですかぁ...」
アイネムが心配しているというのに此奴は嬉しそうであるのがちょっと気にくわないが・・・突っ込みを入れるとあんたにだけは言われたくないって言われそうなのでやめておく。
「よし、まだ、時間が掛かると思うので伊能さん、あんただけ先に送ろうか?」
「良いんですか?」
「構わんよ。」
そう言う話の流れで取り敢えず伊能だけ異世界へと転移させてきた。
領都の屋敷に転移させて、アイネムを呼んで、顔を合わせた所で俺は駐屯地へと戻ってきた。
「あぁ、伊能だけ送ってきたんですか?」
「えぇ、武器の準備や搬入で時間が掛かりそうですからね、可哀想なので先に送ってきました。」
「そんなに良い所何でしょうか?、私も一度ぐらいは見学してみたい物ですね。」
「あぁ、一度来てみたら良いですよ、自衛隊がいる間ならひっくるめて請求しますから代金は気にする必要もありませんし」
「いや、それは本当にお願いしたいですねぇ...」
山崎は社交辞令などではなく本気で一度、見てみたいと思っていた。
「所で辺境伯、隊員達の様子はどうです。」
山崎は隊員達が実際に役に立ちそうかどうかは最重要事項のひとつだった。役に立たないようなら根本的に見直さないと行けないからだ。。。
「私が直接見ている訳ではありませんので部下からの報告になりますが、皆さん殆どが特戦のメンバーだけ合って今の所は火器不足以外は問題ないですね、明後日から始まる対人訓練がどうなるかがちょっと微妙ですね。」
犯罪者だからといって無条件に殺せるか?、現地の人間ですら一定数は人は殺せない者がいるのも事実だ・・・
「対人訓練と言われると、確か盗賊相手の討伐って事でしたよね。」
「えぇ、そうなります、都合よく襲ってくれば良いんですが、そうタイミング良くは行かないのでこちらであらかじめ盗賊の拠点を探して於いて討伐に行きます。
その時に盗賊相手に撃てないようなら救出活動なんかは初めから挫折です。」
こればっかりは実戦にならないとわからない、大人しそうでも顔色ひとつ変えずナイフを首に突き立てる者もいるし、そうかとおもえばいかにもやりそうな雰囲気が止めを刺すのを躊躇ったりと、救出作戦の前に実戦を経験させておくのが成功率を上げる鍵だったりする。
「捕獲後、裁判とかはないのかね。」
「裁判ですかぁ。..」
天井を見つめながらしばし考えた後、諦めて吐き出すように話し出した。
「こちらの世界には国の法律と、領地の法律があります、基本的には領土内の犯罪は領地の法律によって処罰されますが、日本の法律のように厳密に決まっている訳ではなくざっくりとした物です、基本的に死刑か犯罪奴隷として鉱山労働などの強制労働しか有りません。刑務所は存在しませんから...一旦、犯罪奴隷として鉱山に送られるとまず、生還はまず不可能ですけどね。
仮に生還しても領から出る事は出来ても他領に入る事は出来ませんから、人から罵られようとも耐えて生きていくしかないですね。
国家転覆罪などの大罪になれば国に引き渡されますが、それ以外は領地の方で決定されますね。犯罪者はしっかりと記録されますので領から出る事は出来ますが、領に入る事は原則出来ないです。只飲んで騒いだとか軽微な犯罪は記録されませんし、窃盗も軽い物であれば1度目は記録はされないですね。正確に言えば記録としては残りますが、犯罪者としての前科にはならないんです。」
「基本、盗賊は有無を言わさず処刑されるのが普通ですね。これは司法吏員でなくて一般人でも盗賊を殺害しても問題はありません。」
「私どもの国は犯罪者に対しては容赦ないので逆を言えば犯罪は少ないですね。」
「うーん、犯罪の少ないのは良いですが、こっちでそんな法律になったら大変ですな、と言うより絶対に無理だと思いますけどね。」
(まあ、犯罪者を片っ端から極刑にしていれば犯罪は減るだろうけど、基本的人権と言う物なんて無いって事だな。それはそれで問題なんだろうけど)
「所で話は変わりますが、隊員達は魔石は確保していているのでしょうか?」
「えぇ、最初は抵抗が有ったみたいですけど、すぐに馴れて確保しているみたいですよ、隊長がまとめて保管しているようです、無論持ち出すのに制限は付けませんのでご安心下さい。」
香川1佐が武器の調達の話し合いから戻ってきたようだ。
「すいません、お手数をおかけしました、本日、夕方までにはそろうって事ですので領主殿の都合は如何でしょうか?」
香川1佐が夕方まで時間が掛かる事を気の毒そうにしながらこちらに聞いてきた。
「でしたら私は17:00頃に出直します。香川1佐の方はそれまでこちらで時間を潰されて下さい。」
「はい、わかりました。」
「では、また、17時頃、伺いますね。」
おれはそう言うと都内のマンションへと転移して行った。
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