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第二章 始動
【領地へいこう1】
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【領地へ行こう1】
訓練場へ着くと奈津と愛彩がATVとバイクを乗り入れていた。
「色々と説明するより乗って貰う方が早いでしょう。まず、騎士の方から乗ってみませんか?」
毒味ではないが行き成り陛下に乗れというのも気が引けたので取り敢えず騎士を指名した。
「では、私が乗ってみましょう。」
騎士団の団長が志願すると、まて、儂が先じゃと陛下が名乗りを上げる。
「いえ、どういった危険があるかも判りません結え、まず私が最初に乗って安全を確かめた上で陛下に乗って頂きます。」
騎士団の団長は胸を張って譲る気配はない・・・
「・・・わかった、そこまで言うなら乗ってみよ。」
陛下は渋々、団長へ乗る順番を譲った。
「奈津、説明して差し上げろ!」
「はい!」
奈津は説明を始めた・・・
「このレバーがアクセルと言って走る速度を調整する物です。感覚を掴むまではかなり慎重にゆっくりと押して下さい。」
「曲がる時は曲がりたい方向にハンドルをゆっくりと切り、体の重心を曲がる方向に掛けながら曲がらないとハンドルを切っただけでは曲がりません・・」
「止まりたい時はアクセルを戻して両方のブレーキレバーを握ります。」
「最初に私が走ってみますので、後に乗って見ていて下さい。」
奈津はそう言うと騎士団団長をのせて訓練場の外周を説明しながらゆっくりと走り出した。最終のコーナーを曲がる頃には少し速度が出ているって感じだった。
「わかりましたか?、では、乗ってみて下さい。どうぞ!」
奈津はそう言って団長を促すと団長はATVにまたがり走り出した・・・
最初はのろのろと走っていたが、段々要領を掴んだのか直線では結構な速度を出しながらもコーナーではきちんと減速するという基本が出来てるみたいだ、やはり乗馬に乗ってるので感覚似ているのかも知れない、いや、まともに馬に乗れないから分かんないけどね。
それを見ていた陛下は言った。
「もう、良いんじゃないか・・・」
「何時まで遊んでおる、変わらんか・・・」
陛下の声も空しく団長には届いていない・・・
「え、えぇーーい、大概にせぬか!」
そう言い放つと陛下は団長の前に躍り出た・・・
『ザーーツ・・・』、急ブレーキでタイヤがロックして滑る音が訓練場に響いた。
団長がATVを止めると、陛下はATVの横へと素早く移り、団長を蹴り落とすかのごとく下りるように促す・・・
「コラ、貴様、何時まで遊んでおるか、早く変われ・・・」
「はっ、申し訳ありません、しかし、この車の質を見極める必要があったため必要な措置でしたのでご容赦下さい。」
「えーーぃ、言い訳は聞かぬ、早くどけ・・・」
そう言うと、陛下はATVに乗ると走り出した・・・
「陛下・・・ご説明を・・・・」
「いらん・・・分かっておる、心配は要らぬ」
陛下はATVで走り去りながら叫んでいた・・・
陛下もセンスは良いようで問題なく乗り回している。
陛下も人の事は言えない・・・そう、下りてこないのだ・・・
前を通る時は手を振る余裕さえ見せだした・・・
15分を過ぎた頃、やっとATVは止まった。..
陛下は下りてくるなり言った。
「これ、売ってくれ・・・」
「これは結構高いですよ。これと同じ物なら約1億ルドしますし、燃料も必要になります、これだと約20リッターほど入りますが満タンで300km位しか走れません、燃料は1Lで2000ルドします。」
「また、燃料は非常に燃えやすいので厳重な管理が必要になります。」
これもそう、復旧させる必要はないと思っているためぼったくり価格を提示した、燃料についてはちょっと控えめにしたがそれででも10倍以上の値段に設定した。
「1億ルドか、安い、買うのでなるべく早く納めるようにしてくれ・・・」
「燃料はどうなる?」
「200lまでならまとめ買いも可能ですが・・・」
「じゃ、それも取り敢えずひとつ頼む」
「分かりました。しかし、1億ルドで安いのですか?」
なんと、話を聞いて見ると王室用に作らせる馬車は物によっては数億ルドするらしい・・・馬でさえ一頭、数千万と言う話だった・・・
もちろん、安い馬はもっと安いらしいが・・・魔法に驚いて逃げたりしないように訓練された馬は高いらしい・・
しかし現状ではATVの販売はあまり無茶は出来ないと思う、燃料購入するにしても会社とは言え零細企業で月にトン単位の購入にはいくら何でもむりがあるかもしれない・・いっそ海外で設立するか・・・
なるべく早期に魔石で動かせるように開発して貰うか、軽油なら何とか国内で精製も可能だと思われるので軽油で動かすようにするか今後の課題だ・・・
ガソリンが作れれば一番早いが、ガソリンはどうも敷居が高そうだ。
それも含めてあまり増えないようにした方が良いなって思い陛下へ進言した。
「このATVも許認可制にしては如何でしょうか?、王家に申請し許可した番号を発行してそれをATVに取り付けたATVのみ走れるように規制した方が良いと思います。」
「たとえばですが、登録料、取得税、重量税、ATV税、その内、重量税とATV税は年度で徴収するって方法もあると思います。」
「そうだの、その辺の運用も詳しく説明してくれると助かる」
「わかりました、では、担当者を決めておいて下さい、それが決まり次第、話を詰めたいと思います。そうそう、無線の方も担当を決めておいて下さいね。」
「うむ、早急に適任者を選んでおこう」
陛下はバイクにも興味を示したので愛彩に走って貰う事にした。
愛彩は訓練場内をかなりの速度で駆け抜ける・・・コーナーはドリフトさせながら抜けていく・・・
皆がほぅ~っと口を開けたままかなり驚いて見ている。
そうこうしているうちに愛彩が戻ってきた・・・
「これは倒れない物なのか?」
バイクは当然、2輪だ、止まっていれば余程のバランスの達人でもない限り倒れるのは当たり前・・・陛下が疑問に思うのも当然だ・・
「倒れます。正確に言えば成れてしまえば走っている限りは倒れません。」
「通常、行き成りバイクに乗るのは難しく、最初は自転車というもので練習して初めてバイクに乗る方が一般的です。」
「自転車とは何だ?」
「自転車はバイクと違って動力は自分の足で動かしますので燃料は消費しませんし、作りも簡単です。今回は持ち込んではいませんが、屋敷にはありますので次の機会にでも献上しましょう。」
「それでは楽しみに待っていようかの。。」
1億5000万ルド(多い分は諸経費として)を前金で一括で払って貰った。
書類等の諸手続は任せ、王城を後にした。
。・゚・。。・゚・。。・゚・。。・゚・。・゚・。。・゚・。。・゚・。。・゚・。。・゚・。。・゚・。。・゚・。
王都内の屋敷に付くと俺や奈津は別にして皆、一様に驚いていた・・・
屋敷は徹底的なクリーニングをした上に大幅な増改築をされていた。
屋敷の外側は元々侯爵邸のため子爵の屋敷としてはかなり大きい作りになっていたのをさらに増改築したのでアメリアや辺境伯が驚くのも無理は無かった。
だが、本当に驚いたのは中に入ってからだった。
中の作りは元の世界の住宅そのものだった・・・オール電化である
電気は現在はソーラー発電に頼っている、住宅用では無く売電用小規模のシステムを購入して隣接する土地を購入して設置してある。
一応、屋敷内の配線は自分でやったのだが、火事なんかを起こすと怖いので内線規程に沿って配線してある。
「ルーカス、この部屋の明るさは何なの?、どんな魔石を使ってるのですか?」
「向こうの世界の技術です、LEDと言う物が電気で発光しています。」
いちいち、聞かれるのも面倒臭いので一通り説明した。
かなり驚かれたが向こうの世界の技術の一部だと言うと納得された。
一通り驚いて頂いたところで辺境伯や侯爵は自分の屋敷へと帰っていった。
部外者が帰ったところで今後の方針を話し合う事にした。
まず、ここはアメリア侯爵宅として今後はアメリアを頂点に据え内政に関しては協議して決定していく事にする。
まず、インフラの整備、農地の開拓、農地は現在の三圃制農業を維持しながら四輪農法へ移行出来るか一部、直轄田や賛同者で試していく事にする。
賛同者の場合は失敗した場合は保証金などを支給する。
納税の見直し、軽くするのは簡単だが、国からの徴収もあるし天災などへの対策も必要なのでその辺のさじ加減が難しい。..
取り敢えず、領地を見てみない事には始まらないので翌日には領地に向かう事にした。
領地までは王都から馬車で7日の距離と割と王都から近い距離にある。
アルデンヌ領は広さこそ国内最大を誇る物の領内の北部は1/3は人跡未踏の広大な森林と6000m級の山脈からなっていた。東側は1000~3000m級の山脈から構成されていてその麓に広がる土地が肥沃な耕作地として使われていて。海岸に面している1/3は砂漠となっていた。..実質的な領地は1/3強と行った処だった。
6000m級の山脈の向こう側は他国であったが高い山脈が自然の防壁の役割を果たしているため、進攻してくるには谷間を抜けて森を抜けてくるしか手は無かった。
過去、何度が森を抜けて進軍を試みたらしいが全て魔物により森の中で全滅、もしくは撤退させられていた。
今回は様子見を兼ねて強行軍のため俺とアメリア、奈津、愛彩の4名で行く事にした。
リネーネには屋敷のお披露目の方の準備を頼んだ・・・
ATV は注文した物が届いていたのを引き取って来て2台+バイク1台の構成で行く、バイクは彩花が担当した。
領地まで300km弱なので一気に行こうかとも考えたが途中で1泊する事にした。基本的に街道は馬車が通れるぐらい整備は行き届いているから30km位のアベレージで走れそう。
まあ、人目は引くだろうが魔動車と言う事で何とかなるだろう。そうじゃなきゃ持ち込めないしね。
なるべく人と会わないように夜明けと同時に出発した。
街道を歩いている人達の横を40km以上で走り抜けるとかなり驚いた顔をしているのが判るが、気にもしていられないので無視して走り抜ける。
商隊の馬車も同様に無視して追い越していった。
問題は貴族の馬車だった。
後ろから爆音を立てて近寄ってくれば(といっても、ノーマルマフラー)かなり警戒されるので速度を落として近づいた時点で身元を明かして魔動車と言う事、先を急がせてもらうと言う事を伝えて追い抜いていくしか無かった。
流石に貴族の馬車の横を砂煙を上げなら走り抜けるのは不敬に当たるだろうしトラブルの元なのでかなり気を遣った。
道中、俺と彩花は適当な間隔でATVとバイクは交代するようにしていた、主に尻の疲労の問題なんだが、バイクで先行偵察しながら進んでいた。
ATVは元々バイクを元に作られて為にシートはオフロードバイクのそれと同じな訳で・・・長時間乗るのと尻にかなりダメージが生じる。
シートは元々入っているウレタンの一部を切り抜いてゲルサブ+低反発性のクッションを入れて改善はしてあるが・・・
痛いのである。やっぱり痛い物は痛い、前を走る奈津を見ているとやっぱり痛いのか時折、腰を左右にずらしている。。。。
日が少し傾いた頃、ようやく野営ポイントに付いた。初日に出来るだけ距離を稼いでおきたかったので、尻が壊れそうなのだましだましてやっとたどり着いたのだった。
♪゜*☆*゜♪*☆*゜♪゜*☆*♪゜*☆*゜♪*☆*゜♪゜*☆*゜♪
2018/09/24:誤字、脱字、誤用の修正をしました。
♪゜*☆*゜♪*☆*゜♪゜*☆*♪゜*☆*゜♪*☆*゜♪゜*☆*゜♪
訓練場へ着くと奈津と愛彩がATVとバイクを乗り入れていた。
「色々と説明するより乗って貰う方が早いでしょう。まず、騎士の方から乗ってみませんか?」
毒味ではないが行き成り陛下に乗れというのも気が引けたので取り敢えず騎士を指名した。
「では、私が乗ってみましょう。」
騎士団の団長が志願すると、まて、儂が先じゃと陛下が名乗りを上げる。
「いえ、どういった危険があるかも判りません結え、まず私が最初に乗って安全を確かめた上で陛下に乗って頂きます。」
騎士団の団長は胸を張って譲る気配はない・・・
「・・・わかった、そこまで言うなら乗ってみよ。」
陛下は渋々、団長へ乗る順番を譲った。
「奈津、説明して差し上げろ!」
「はい!」
奈津は説明を始めた・・・
「このレバーがアクセルと言って走る速度を調整する物です。感覚を掴むまではかなり慎重にゆっくりと押して下さい。」
「曲がる時は曲がりたい方向にハンドルをゆっくりと切り、体の重心を曲がる方向に掛けながら曲がらないとハンドルを切っただけでは曲がりません・・」
「止まりたい時はアクセルを戻して両方のブレーキレバーを握ります。」
「最初に私が走ってみますので、後に乗って見ていて下さい。」
奈津はそう言うと騎士団団長をのせて訓練場の外周を説明しながらゆっくりと走り出した。最終のコーナーを曲がる頃には少し速度が出ているって感じだった。
「わかりましたか?、では、乗ってみて下さい。どうぞ!」
奈津はそう言って団長を促すと団長はATVにまたがり走り出した・・・
最初はのろのろと走っていたが、段々要領を掴んだのか直線では結構な速度を出しながらもコーナーではきちんと減速するという基本が出来てるみたいだ、やはり乗馬に乗ってるので感覚似ているのかも知れない、いや、まともに馬に乗れないから分かんないけどね。
それを見ていた陛下は言った。
「もう、良いんじゃないか・・・」
「何時まで遊んでおる、変わらんか・・・」
陛下の声も空しく団長には届いていない・・・
「え、えぇーーい、大概にせぬか!」
そう言い放つと陛下は団長の前に躍り出た・・・
『ザーーツ・・・』、急ブレーキでタイヤがロックして滑る音が訓練場に響いた。
団長がATVを止めると、陛下はATVの横へと素早く移り、団長を蹴り落とすかのごとく下りるように促す・・・
「コラ、貴様、何時まで遊んでおるか、早く変われ・・・」
「はっ、申し訳ありません、しかし、この車の質を見極める必要があったため必要な措置でしたのでご容赦下さい。」
「えーーぃ、言い訳は聞かぬ、早くどけ・・・」
そう言うと、陛下はATVに乗ると走り出した・・・
「陛下・・・ご説明を・・・・」
「いらん・・・分かっておる、心配は要らぬ」
陛下はATVで走り去りながら叫んでいた・・・
陛下もセンスは良いようで問題なく乗り回している。
陛下も人の事は言えない・・・そう、下りてこないのだ・・・
前を通る時は手を振る余裕さえ見せだした・・・
15分を過ぎた頃、やっとATVは止まった。..
陛下は下りてくるなり言った。
「これ、売ってくれ・・・」
「これは結構高いですよ。これと同じ物なら約1億ルドしますし、燃料も必要になります、これだと約20リッターほど入りますが満タンで300km位しか走れません、燃料は1Lで2000ルドします。」
「また、燃料は非常に燃えやすいので厳重な管理が必要になります。」
これもそう、復旧させる必要はないと思っているためぼったくり価格を提示した、燃料についてはちょっと控えめにしたがそれででも10倍以上の値段に設定した。
「1億ルドか、安い、買うのでなるべく早く納めるようにしてくれ・・・」
「燃料はどうなる?」
「200lまでならまとめ買いも可能ですが・・・」
「じゃ、それも取り敢えずひとつ頼む」
「分かりました。しかし、1億ルドで安いのですか?」
なんと、話を聞いて見ると王室用に作らせる馬車は物によっては数億ルドするらしい・・・馬でさえ一頭、数千万と言う話だった・・・
もちろん、安い馬はもっと安いらしいが・・・魔法に驚いて逃げたりしないように訓練された馬は高いらしい・・
しかし現状ではATVの販売はあまり無茶は出来ないと思う、燃料購入するにしても会社とは言え零細企業で月にトン単位の購入にはいくら何でもむりがあるかもしれない・・いっそ海外で設立するか・・・
なるべく早期に魔石で動かせるように開発して貰うか、軽油なら何とか国内で精製も可能だと思われるので軽油で動かすようにするか今後の課題だ・・・
ガソリンが作れれば一番早いが、ガソリンはどうも敷居が高そうだ。
それも含めてあまり増えないようにした方が良いなって思い陛下へ進言した。
「このATVも許認可制にしては如何でしょうか?、王家に申請し許可した番号を発行してそれをATVに取り付けたATVのみ走れるように規制した方が良いと思います。」
「たとえばですが、登録料、取得税、重量税、ATV税、その内、重量税とATV税は年度で徴収するって方法もあると思います。」
「そうだの、その辺の運用も詳しく説明してくれると助かる」
「わかりました、では、担当者を決めておいて下さい、それが決まり次第、話を詰めたいと思います。そうそう、無線の方も担当を決めておいて下さいね。」
「うむ、早急に適任者を選んでおこう」
陛下はバイクにも興味を示したので愛彩に走って貰う事にした。
愛彩は訓練場内をかなりの速度で駆け抜ける・・・コーナーはドリフトさせながら抜けていく・・・
皆がほぅ~っと口を開けたままかなり驚いて見ている。
そうこうしているうちに愛彩が戻ってきた・・・
「これは倒れない物なのか?」
バイクは当然、2輪だ、止まっていれば余程のバランスの達人でもない限り倒れるのは当たり前・・・陛下が疑問に思うのも当然だ・・
「倒れます。正確に言えば成れてしまえば走っている限りは倒れません。」
「通常、行き成りバイクに乗るのは難しく、最初は自転車というもので練習して初めてバイクに乗る方が一般的です。」
「自転車とは何だ?」
「自転車はバイクと違って動力は自分の足で動かしますので燃料は消費しませんし、作りも簡単です。今回は持ち込んではいませんが、屋敷にはありますので次の機会にでも献上しましょう。」
「それでは楽しみに待っていようかの。。」
1億5000万ルド(多い分は諸経費として)を前金で一括で払って貰った。
書類等の諸手続は任せ、王城を後にした。
。・゚・。。・゚・。。・゚・。。・゚・。・゚・。。・゚・。。・゚・。。・゚・。。・゚・。。・゚・。。・゚・。
王都内の屋敷に付くと俺や奈津は別にして皆、一様に驚いていた・・・
屋敷は徹底的なクリーニングをした上に大幅な増改築をされていた。
屋敷の外側は元々侯爵邸のため子爵の屋敷としてはかなり大きい作りになっていたのをさらに増改築したのでアメリアや辺境伯が驚くのも無理は無かった。
だが、本当に驚いたのは中に入ってからだった。
中の作りは元の世界の住宅そのものだった・・・オール電化である
電気は現在はソーラー発電に頼っている、住宅用では無く売電用小規模のシステムを購入して隣接する土地を購入して設置してある。
一応、屋敷内の配線は自分でやったのだが、火事なんかを起こすと怖いので内線規程に沿って配線してある。
「ルーカス、この部屋の明るさは何なの?、どんな魔石を使ってるのですか?」
「向こうの世界の技術です、LEDと言う物が電気で発光しています。」
いちいち、聞かれるのも面倒臭いので一通り説明した。
かなり驚かれたが向こうの世界の技術の一部だと言うと納得された。
一通り驚いて頂いたところで辺境伯や侯爵は自分の屋敷へと帰っていった。
部外者が帰ったところで今後の方針を話し合う事にした。
まず、ここはアメリア侯爵宅として今後はアメリアを頂点に据え内政に関しては協議して決定していく事にする。
まず、インフラの整備、農地の開拓、農地は現在の三圃制農業を維持しながら四輪農法へ移行出来るか一部、直轄田や賛同者で試していく事にする。
賛同者の場合は失敗した場合は保証金などを支給する。
納税の見直し、軽くするのは簡単だが、国からの徴収もあるし天災などへの対策も必要なのでその辺のさじ加減が難しい。..
取り敢えず、領地を見てみない事には始まらないので翌日には領地に向かう事にした。
領地までは王都から馬車で7日の距離と割と王都から近い距離にある。
アルデンヌ領は広さこそ国内最大を誇る物の領内の北部は1/3は人跡未踏の広大な森林と6000m級の山脈からなっていた。東側は1000~3000m級の山脈から構成されていてその麓に広がる土地が肥沃な耕作地として使われていて。海岸に面している1/3は砂漠となっていた。..実質的な領地は1/3強と行った処だった。
6000m級の山脈の向こう側は他国であったが高い山脈が自然の防壁の役割を果たしているため、進攻してくるには谷間を抜けて森を抜けてくるしか手は無かった。
過去、何度が森を抜けて進軍を試みたらしいが全て魔物により森の中で全滅、もしくは撤退させられていた。
今回は様子見を兼ねて強行軍のため俺とアメリア、奈津、愛彩の4名で行く事にした。
リネーネには屋敷のお披露目の方の準備を頼んだ・・・
ATV は注文した物が届いていたのを引き取って来て2台+バイク1台の構成で行く、バイクは彩花が担当した。
領地まで300km弱なので一気に行こうかとも考えたが途中で1泊する事にした。基本的に街道は馬車が通れるぐらい整備は行き届いているから30km位のアベレージで走れそう。
まあ、人目は引くだろうが魔動車と言う事で何とかなるだろう。そうじゃなきゃ持ち込めないしね。
なるべく人と会わないように夜明けと同時に出発した。
街道を歩いている人達の横を40km以上で走り抜けるとかなり驚いた顔をしているのが判るが、気にもしていられないので無視して走り抜ける。
商隊の馬車も同様に無視して追い越していった。
問題は貴族の馬車だった。
後ろから爆音を立てて近寄ってくれば(といっても、ノーマルマフラー)かなり警戒されるので速度を落として近づいた時点で身元を明かして魔動車と言う事、先を急がせてもらうと言う事を伝えて追い抜いていくしか無かった。
流石に貴族の馬車の横を砂煙を上げなら走り抜けるのは不敬に当たるだろうしトラブルの元なのでかなり気を遣った。
道中、俺と彩花は適当な間隔でATVとバイクは交代するようにしていた、主に尻の疲労の問題なんだが、バイクで先行偵察しながら進んでいた。
ATVは元々バイクを元に作られて為にシートはオフロードバイクのそれと同じな訳で・・・長時間乗るのと尻にかなりダメージが生じる。
シートは元々入っているウレタンの一部を切り抜いてゲルサブ+低反発性のクッションを入れて改善はしてあるが・・・
痛いのである。やっぱり痛い物は痛い、前を走る奈津を見ているとやっぱり痛いのか時折、腰を左右にずらしている。。。。
日が少し傾いた頃、ようやく野営ポイントに付いた。初日に出来るだけ距離を稼いでおきたかったので、尻が壊れそうなのだましだましてやっとたどり着いたのだった。
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