37 / 42
7 終章 加護の森と百鬼夜行・改
7-1. 終章 加護の森と百鬼夜行・改
しおりを挟む
豪華な内装の巨大客船の奥から、大きな犬のような何かが一心不乱に走って来て、ソゴゥに体当たりを喰らわせた。
主に精神力が限界だったソゴゥは、後方に弾かれ、ヨルが慌てて受け止める。
「ソゴゥ! お前大丈夫か! 怪我は? ってか何でそんなに弱っているんだ?」
「お前だよ! 怪我を心配する相手に体当たりを喰らわせてどうするよ、ちょっと腕を出せ、噛みついてやる!」
「ごめん、ごめん、ってソゴゥ目が! 血がついている!」
「拭ったんだけどな、まだ汚れてたか」
ヨドゥバシーが、ソゴゥの目に治癒魔法を宛てる。白い泡がするりと瞼に消えていき、ソゴゥは一息ついた。
ガイドに戻していた魔法鍵が突然光りだし、元の大きさになって、ソゴゥの手に収まる。
ソゴゥの意思とは関係なく、体が光りに包まれ、白銀の髪、ペリドットの瞳、エルフの耳に戻り、さらに手や顔に黄緑色の光が液体のように走り、光りながらそごうの両手を前へと上げさせた。
手と手の間に、光が集まり出し、やがて一冊の本が収まった。
「あら、それは貴族書ですわね。十三貴族のノディマー家が最初に持つのは、治癒の魔法書のようね、お父様に報告しなきゃ」
ヨドゥバシーが首が取れそうなほどの速さで振り返り、頭を下げて一歩下がった。
ソゴゥは手にした魔法書をヨドゥバシーに手渡す。
「イグドラシルの意思に代行して、この貴族書を十三貴族に仮に進呈する。正式にはイグドラム国王より賜るように」
ヨドゥバシーが恭しく魔法書を受け取ると、魔法書の装丁が変わり、ノディマー家の家紋が表紙に刻まれた。
「それを使い、ここに居る避難民の健康状態の管理を任せる。長い間飢餓状態にあり、急な食料の摂取に耐えられない者、体力のない幼子や、年齢の高い者を助け、これからの長旅で、ただの一人も欠けることが無いように役立てよとのことだ」
ヨドゥバシーは片膝をつき「承知致しました」と答える。
光りが引いて、いつものソゴゥに戻ると、ソゴゥは苦々しい顔でリンドレイアナ王女を見る。
「貴女がこちらにいらしたとは、貴族書は帰国したのち、王に私からお渡しする」
「貴族書の事は了承したわ。わたくしがここにいるのは物見遊山ではなくてよ、王族の者が最前線で避難民をお迎えするのは当然の事ですわ」
ソゴゥが大司書であった場合、その地位はゼフィランサス王と並ぶが、今はまだ第一司書のため、王女などの王の一親等と同等となる。
「とは言え、途中から飛行竜で食材と一緒にこの船に乗り込んだのですけれど、わたくしの厳選した胃に優しい食料を大量に用意しております。病人食のエキスパートに調理してもらい、イグドラムに帰り着くころには、彼らのあのガリガリの体を丸々とさせてみせますわ」
ソゴゥは王女の言葉に、思いのほか優しく微笑んだ。
王女が言葉を失い、王女の後ろにいたヨドゥバシーまでも固まっている。
「イセ兄さん越えの、キラースマイル」とヨドゥバシーが呟いている。
「あー、そっ、その第一司書のソゴゥ、わたくしのことを好きになったのですか?」
「え?」
リンドレイアナ王女の言葉に、ソゴゥは途端に顔を真っ赤にして「勘違いするな、バカ!」と叫びながら船の奥に走っていった。
「王族にバカとは」
ヨドゥバシーが呆れたように言う。
「貴方の弟、わたくしに気がありますわよね?」
「え、ああ、どうでしょう、異性にはいつもあんな感じなので、私にはちょっとわかりませんね、ちょうど異性というものを認識し出した七歳の子供のままのような感性なのです」
「まあ、ご長男はあんなに浮名を流しているというのに」
「え? イセトゥアンが浮名を?」
「あら、ご存じなかったの?」
「とりあえず、帰ったら家族会議を開きます。そしてしかるべき処罰を下します。貴族として品性を疑われる行為は、家長として見過ごせませんので」
ヨドゥバシーは暗い目をして、イグドラシルより賜った貴族書に、イセトゥアンの異性を異常に惹きつけるフェロモンを抑制する魔法がないかを割と真面目に探した。
「リンドレイアナ王女がいらしたのですね」
司書のセダムとクラッスラが、ヨドゥバシーと王女を遠巻きに確認してソゴゥに言った。
「ああ、王女たちの手伝いを頼む。私は、他の船の様子を見てくる。場合によっては、向こうに滞在することになるので、こちらは頼むぞ」
「はい、向こうはジキタリスさんお一人ですから、どうか島の人達を安心させてあげてください」
「わかった、ヨル、行くぞ」
ソゴゥはヨルを連れて客船の甲板に出ると、隣の船に移動しようとまずは周囲を確認した。
「ん?」
どうせ、ゼフィランサス王が手を回していると思い、後回しにしていた問題が、今まさに上空から滑空して降りてくる。
本来なら砲撃されれてもおかしくないのだが、カデンの召喚獣である白い怪鳥であることを客船の周囲を護衛している戦艦からミトゥコッシーが確認したため、無事ソゴゥの目前の甲板に着陸して来た。
「ソーちゃん!」
「母さん!」
母子が感激の再開を果たす中、カデンがヒャッカの後ろに並び、順番を待つように手を広げている。
ソゴゥはそれを華麗にスルーして、ヨルが慰めるようにカデンの肩に手を置く。
全部で、三頭の怪鳥が甲板に飛来した。
「あれ、トリヨシの他にも鳥増えた?」
「ああ、いつの間にか結婚して子供が出来ていた。あっちの角が小さめなのが、嫁のトリタケで、まだ角がないのが子のトリセイだ」
「そうなんだ。召喚獣って、契約した獣に家族ができると契約が拡張されるの?」
「そうなんだよ、父さんも知らなかったがな、トリヨシを呼んだら、あとの二頭もついてきたんだ」
「へえ、お得だね」
のんびりと家族の会話をしているところへ、ヨドゥバシーの再来かと思うほどの体当たりを喰らった。腰のあたりに、大の大人が二人しがみ付いている。
ブロンとヴィントだ。
「ソゴゥ様! ご無事で良かった!」
「連絡が取れなくなり、島へは近寄れず心配しておりました!」
その後ろでセアノサスが、二人の王宮騎士に若干引き気味で「館長、ご無事でようございました」と声を掛けてくる。
「ああ、皆の事はあまり心配していなかった。そっちの戦力は十分だったからね、たとえ魔力を封じられても、ブロンとヴィントそれに武闘派なセアノサスと父さんがいたから」
「ええ、人間の国で軟禁されていたのだけれど、ホテルの部屋はスタンダードからロイヤルスイートに格上げされたし、私とカルミアにはスパのサービスもあって割と快適だったわ」
「そうなんだ、良かったね。俺もめっちゃもてなされたよ、極東で、めっちゃもてなされたんだよ、極東で」ソゴゥが壊れたように繰り返す。
「気をしっかり持つのだ」
側で見ていたヨルは、気の毒なソゴゥを励ましに掛かる。
ソゴゥは最後に怪鳥から降りてきた二人を目にとめると、隣の船についてくるように言った。
主に精神力が限界だったソゴゥは、後方に弾かれ、ヨルが慌てて受け止める。
「ソゴゥ! お前大丈夫か! 怪我は? ってか何でそんなに弱っているんだ?」
「お前だよ! 怪我を心配する相手に体当たりを喰らわせてどうするよ、ちょっと腕を出せ、噛みついてやる!」
「ごめん、ごめん、ってソゴゥ目が! 血がついている!」
「拭ったんだけどな、まだ汚れてたか」
ヨドゥバシーが、ソゴゥの目に治癒魔法を宛てる。白い泡がするりと瞼に消えていき、ソゴゥは一息ついた。
ガイドに戻していた魔法鍵が突然光りだし、元の大きさになって、ソゴゥの手に収まる。
ソゴゥの意思とは関係なく、体が光りに包まれ、白銀の髪、ペリドットの瞳、エルフの耳に戻り、さらに手や顔に黄緑色の光が液体のように走り、光りながらそごうの両手を前へと上げさせた。
手と手の間に、光が集まり出し、やがて一冊の本が収まった。
「あら、それは貴族書ですわね。十三貴族のノディマー家が最初に持つのは、治癒の魔法書のようね、お父様に報告しなきゃ」
ヨドゥバシーが首が取れそうなほどの速さで振り返り、頭を下げて一歩下がった。
ソゴゥは手にした魔法書をヨドゥバシーに手渡す。
「イグドラシルの意思に代行して、この貴族書を十三貴族に仮に進呈する。正式にはイグドラム国王より賜るように」
ヨドゥバシーが恭しく魔法書を受け取ると、魔法書の装丁が変わり、ノディマー家の家紋が表紙に刻まれた。
「それを使い、ここに居る避難民の健康状態の管理を任せる。長い間飢餓状態にあり、急な食料の摂取に耐えられない者、体力のない幼子や、年齢の高い者を助け、これからの長旅で、ただの一人も欠けることが無いように役立てよとのことだ」
ヨドゥバシーは片膝をつき「承知致しました」と答える。
光りが引いて、いつものソゴゥに戻ると、ソゴゥは苦々しい顔でリンドレイアナ王女を見る。
「貴女がこちらにいらしたとは、貴族書は帰国したのち、王に私からお渡しする」
「貴族書の事は了承したわ。わたくしがここにいるのは物見遊山ではなくてよ、王族の者が最前線で避難民をお迎えするのは当然の事ですわ」
ソゴゥが大司書であった場合、その地位はゼフィランサス王と並ぶが、今はまだ第一司書のため、王女などの王の一親等と同等となる。
「とは言え、途中から飛行竜で食材と一緒にこの船に乗り込んだのですけれど、わたくしの厳選した胃に優しい食料を大量に用意しております。病人食のエキスパートに調理してもらい、イグドラムに帰り着くころには、彼らのあのガリガリの体を丸々とさせてみせますわ」
ソゴゥは王女の言葉に、思いのほか優しく微笑んだ。
王女が言葉を失い、王女の後ろにいたヨドゥバシーまでも固まっている。
「イセ兄さん越えの、キラースマイル」とヨドゥバシーが呟いている。
「あー、そっ、その第一司書のソゴゥ、わたくしのことを好きになったのですか?」
「え?」
リンドレイアナ王女の言葉に、ソゴゥは途端に顔を真っ赤にして「勘違いするな、バカ!」と叫びながら船の奥に走っていった。
「王族にバカとは」
ヨドゥバシーが呆れたように言う。
「貴方の弟、わたくしに気がありますわよね?」
「え、ああ、どうでしょう、異性にはいつもあんな感じなので、私にはちょっとわかりませんね、ちょうど異性というものを認識し出した七歳の子供のままのような感性なのです」
「まあ、ご長男はあんなに浮名を流しているというのに」
「え? イセトゥアンが浮名を?」
「あら、ご存じなかったの?」
「とりあえず、帰ったら家族会議を開きます。そしてしかるべき処罰を下します。貴族として品性を疑われる行為は、家長として見過ごせませんので」
ヨドゥバシーは暗い目をして、イグドラシルより賜った貴族書に、イセトゥアンの異性を異常に惹きつけるフェロモンを抑制する魔法がないかを割と真面目に探した。
「リンドレイアナ王女がいらしたのですね」
司書のセダムとクラッスラが、ヨドゥバシーと王女を遠巻きに確認してソゴゥに言った。
「ああ、王女たちの手伝いを頼む。私は、他の船の様子を見てくる。場合によっては、向こうに滞在することになるので、こちらは頼むぞ」
「はい、向こうはジキタリスさんお一人ですから、どうか島の人達を安心させてあげてください」
「わかった、ヨル、行くぞ」
ソゴゥはヨルを連れて客船の甲板に出ると、隣の船に移動しようとまずは周囲を確認した。
「ん?」
どうせ、ゼフィランサス王が手を回していると思い、後回しにしていた問題が、今まさに上空から滑空して降りてくる。
本来なら砲撃されれてもおかしくないのだが、カデンの召喚獣である白い怪鳥であることを客船の周囲を護衛している戦艦からミトゥコッシーが確認したため、無事ソゴゥの目前の甲板に着陸して来た。
「ソーちゃん!」
「母さん!」
母子が感激の再開を果たす中、カデンがヒャッカの後ろに並び、順番を待つように手を広げている。
ソゴゥはそれを華麗にスルーして、ヨルが慰めるようにカデンの肩に手を置く。
全部で、三頭の怪鳥が甲板に飛来した。
「あれ、トリヨシの他にも鳥増えた?」
「ああ、いつの間にか結婚して子供が出来ていた。あっちの角が小さめなのが、嫁のトリタケで、まだ角がないのが子のトリセイだ」
「そうなんだ。召喚獣って、契約した獣に家族ができると契約が拡張されるの?」
「そうなんだよ、父さんも知らなかったがな、トリヨシを呼んだら、あとの二頭もついてきたんだ」
「へえ、お得だね」
のんびりと家族の会話をしているところへ、ヨドゥバシーの再来かと思うほどの体当たりを喰らった。腰のあたりに、大の大人が二人しがみ付いている。
ブロンとヴィントだ。
「ソゴゥ様! ご無事で良かった!」
「連絡が取れなくなり、島へは近寄れず心配しておりました!」
その後ろでセアノサスが、二人の王宮騎士に若干引き気味で「館長、ご無事でようございました」と声を掛けてくる。
「ああ、皆の事はあまり心配していなかった。そっちの戦力は十分だったからね、たとえ魔力を封じられても、ブロンとヴィントそれに武闘派なセアノサスと父さんがいたから」
「ええ、人間の国で軟禁されていたのだけれど、ホテルの部屋はスタンダードからロイヤルスイートに格上げされたし、私とカルミアにはスパのサービスもあって割と快適だったわ」
「そうなんだ、良かったね。俺もめっちゃもてなされたよ、極東で、めっちゃもてなされたんだよ、極東で」ソゴゥが壊れたように繰り返す。
「気をしっかり持つのだ」
側で見ていたヨルは、気の毒なソゴゥを励ましに掛かる。
ソゴゥは最後に怪鳥から降りてきた二人を目にとめると、隣の船についてくるように言った。
0
お気に入りに追加
38
あなたにおすすめの小説
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……
buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。
みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
【完結】婚約破棄されて修道院へ送られたので、今後は自分のために頑張ります!
猫石
ファンタジー
「ミズリーシャ・ザナスリー。 公爵の家門を盾に他者を蹂躙し、悪逆非道を尽くしたお前の所業! 決して許してはおけない! よって我がの名の元にお前にはここで婚約破棄を言い渡す! 今後は修道女としてその身を神を捧げ、生涯後悔しながら生きていくがいい!」
無実の罪を着せられた私は、その瞬間に前世の記憶を取り戻した。
色々と足りない王太子殿下と婚約破棄でき、その後の自由も確約されると踏んだ私は、意気揚々と王都のはずれにある小さな修道院へ向かったのだった。
注意⚠️このお話には、妊娠出産、新生児育児のお話がバリバリ出てきます。(訳ありもあります)お嫌いな方は自衛をお願いします!
2023/10/12 作者の気持ち的に、断罪部分を最後の番外にしました。
2023/10/31第16回ファンタジー小説大賞奨励賞頂きました。応援・投票ありがとうございました!
☆このお話は完全フィクションです、創作です、妄想の作り話です。現実世界と混同せず、あぁ、ファンタジーだもんな、と、念頭に置いてお読みください。
☆作者の趣味嗜好作品です。イラッとしたり、ムカッとしたりした時には、そっと別の素敵な作家さんの作品を検索してお読みください。(自己防衛大事!)
☆誤字脱字、誤変換が多いのは、作者のせいです。頑張って音読してチェックして!頑張ってますが、ごめんなさい、許してください。
★小説家になろう様でも公開しています。
【完結】実家に捨てられた私は侯爵邸に拾われ、使用人としてのんびりとスローライフを満喫しています〜なお、実家はどんどん崩壊しているようです〜
よどら文鳥
恋愛
フィアラの父は、再婚してから新たな妻と子供だけの生活を望んでいたため、フィアラは邪魔者だった。
フィアラは毎日毎日、家事だけではなく父の仕事までも強制的にやらされる毎日である。
だがフィアラが十四歳になったとある日、長く奴隷生活を続けていたデジョレーン子爵邸から抹消される運命になる。
侯爵がフィアラを除名したうえで専属使用人として雇いたいという申し出があったからだ。
金銭面で余裕のないデジョレーン子爵にとってはこのうえない案件であったため、フィアラはゴミのように捨てられた。
父の発言では『侯爵一家は非常に悪名高く、さらに過酷な日々になるだろう』と宣言していたため、フィアラは不安なまま侯爵邸へ向かう。
だが侯爵邸で待っていたのは過酷な毎日ではなくむしろ……。
いっぽう、フィアラのいなくなった子爵邸では大金が入ってきて全員が大喜び。
さっそくこの大金を手にして新たな使用人を雇う。
お金にも困らずのびのびとした生活ができるかと思っていたのだが、現実は……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる