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誕生日
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「雅さん、すいません、指名入っているんですけど。」
「あぁ…じゃあ剛呼んできてくれる?」
「あ、はい。」
「俺さ、指名入ったから他のテーブルにいかないといけなくて…」
「そうなんだ。ありがとう、ホストクラブに連れてきてくれて。私帰るね。」
「待って!俺の友達呼んだから。そいつはいい奴だから。もう少しここにいて。」
「うん…わかった。」
「剛です。初めまして。」
「あ、剛、ちょっと。」
「あの子どうしたの?」
「あの子今日誕生日みたいで…お祝いしてあげたくてさ。でも俺今指名入ったから、相手していてくれない?わりぃ。」
「分かった。でもお前がお客にお祝いとか今までなかったよな~」
「え!?いやそんなことないよ。した…はず。」
「はいはい、他の男が手を出さないように見張っておきますよ!」
「剛///」
剛は手をあげてフリフリしながらテーブルへ向かう。
(だけど誕生日を祝うってどうやって…定番のでもいいのかな?)
雅はスタッフに指示を出す。
「真莉亜、20歳のお誕生日おめでとう。」
雅はひざまづき、真莉亜の手の甲にキスをする。
「キャーー羨ましい!」
「私もされたい!」
周りのお客さんたちが騒ぐ。
「王子様みたい…」
真莉亜がポツリと呟く。
「そう、ココでは王子様になるよ。エセ王子でごめんね。」
雅が真莉亜の耳元でささやく。
真莉亜はクスっと笑った。
グラスにシャンパンが注がれてキラキラ光っていく。
「あ、これお金足りるかな?」
「俺からの誕生日プレゼント。」
「本当!?ありがとう、雅君。」
雅は顔が赤くなりそうだったのですぐ顔をそらした。
(今はホスト、ホスト、ホスト…)
自分の気持ちを抑えるので必死だった。
「すごい綺麗~」
「キラキラしてこんなのみたことない!」
周りの女性達もシャンパンタワーの美しさに惚れ惚れしている。
「さぁ当店ナンバーワンの雅からシャンパンタワーをプレゼントされたお姫様一言!」
“シーーーン…”
「あ、えっと真莉亜さんでしたよね?感想は??」
マイクで仕切っているスタッフが恐る恐る聞いてくる。
「あ、えっと真莉亜は…」
「綺麗です。とっても…」
「え?」
「肌にキラキラゆれる感覚が伝わってきて、自分のためにこんな美しいものを見せてくれた雅君に感謝してます。ありがとう。こんな素敵な誕生日生まれて初めてだよ!」
確かに彼女の白い肌にはシャンパンがキラキラと揺れているのが映っていた。
「20歳のお誕生日おめでとう!」
たくさんの人に祝ってもらえて真莉亜は幸せそうだった。
彼女の誕生日をお祝いできたことは嬉しかった。
その隣に自分がいれたことも嬉しかった。
だけど真莉亜の誕生日が来るたびに胸が締め付けられるよ。
俺が隣にいたかったけど…真莉亜ごめんね。
全部俺のせいだ。ごめん
「あぁ…じゃあ剛呼んできてくれる?」
「あ、はい。」
「俺さ、指名入ったから他のテーブルにいかないといけなくて…」
「そうなんだ。ありがとう、ホストクラブに連れてきてくれて。私帰るね。」
「待って!俺の友達呼んだから。そいつはいい奴だから。もう少しここにいて。」
「うん…わかった。」
「剛です。初めまして。」
「あ、剛、ちょっと。」
「あの子どうしたの?」
「あの子今日誕生日みたいで…お祝いしてあげたくてさ。でも俺今指名入ったから、相手していてくれない?わりぃ。」
「分かった。でもお前がお客にお祝いとか今までなかったよな~」
「え!?いやそんなことないよ。した…はず。」
「はいはい、他の男が手を出さないように見張っておきますよ!」
「剛///」
剛は手をあげてフリフリしながらテーブルへ向かう。
(だけど誕生日を祝うってどうやって…定番のでもいいのかな?)
雅はスタッフに指示を出す。
「真莉亜、20歳のお誕生日おめでとう。」
雅はひざまづき、真莉亜の手の甲にキスをする。
「キャーー羨ましい!」
「私もされたい!」
周りのお客さんたちが騒ぐ。
「王子様みたい…」
真莉亜がポツリと呟く。
「そう、ココでは王子様になるよ。エセ王子でごめんね。」
雅が真莉亜の耳元でささやく。
真莉亜はクスっと笑った。
グラスにシャンパンが注がれてキラキラ光っていく。
「あ、これお金足りるかな?」
「俺からの誕生日プレゼント。」
「本当!?ありがとう、雅君。」
雅は顔が赤くなりそうだったのですぐ顔をそらした。
(今はホスト、ホスト、ホスト…)
自分の気持ちを抑えるので必死だった。
「すごい綺麗~」
「キラキラしてこんなのみたことない!」
周りの女性達もシャンパンタワーの美しさに惚れ惚れしている。
「さぁ当店ナンバーワンの雅からシャンパンタワーをプレゼントされたお姫様一言!」
“シーーーン…”
「あ、えっと真莉亜さんでしたよね?感想は??」
マイクで仕切っているスタッフが恐る恐る聞いてくる。
「あ、えっと真莉亜は…」
「綺麗です。とっても…」
「え?」
「肌にキラキラゆれる感覚が伝わってきて、自分のためにこんな美しいものを見せてくれた雅君に感謝してます。ありがとう。こんな素敵な誕生日生まれて初めてだよ!」
確かに彼女の白い肌にはシャンパンがキラキラと揺れているのが映っていた。
「20歳のお誕生日おめでとう!」
たくさんの人に祝ってもらえて真莉亜は幸せそうだった。
彼女の誕生日をお祝いできたことは嬉しかった。
その隣に自分がいれたことも嬉しかった。
だけど真莉亜の誕生日が来るたびに胸が締め付けられるよ。
俺が隣にいたかったけど…真莉亜ごめんね。
全部俺のせいだ。ごめん
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