sweet!!

仔犬

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battle!

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「ここに降りてくるまでもう、ここ数年で1番ブチギレてたんですけど、誠司さんの言葉で心のモヤモヤがすっと!」

「え、あの」

もう両腕を広げてこの喜びを伝えたい。その前に、誠司さんの両腕を掴んで握っていた銃を遠くに投げた。

「貴方みたいな優しい人にこの銃は似合わないですよ、やっぱり女性は綺麗なものとか楽しいことでたくさん笑っていて欲しいし、ましてや傷つけるものじゃない!ね、誠司さん!」

「え、あ、うん?」


もう誠司さんの言動にお構いなく同士がいたことでテンションが上がったおれは口が止まらない。そしてその矛先が押さえつけられたままのリュウジくんにむかった。

「ところでリュウジくん。確かにおれがあなたのこと笑っちゃってムカついたってのもあるかもしれないですけど、おれの隣に女の人いんたんですよ。見えてました?見えてましたよねあんなに綺麗な人見えないはずがないですよね?」

「心のモヤモヤがすっとしたんじゃないのかい!」

スコーン!といい音が響いておれの頭にチョップが届いた。タイミングばっちりのツッコミは秋だ。いつのまに降りてきたのか、その手には雑誌が握られていた。その痛さであの頰の傷を思い出してしまった。

「………だって……この人のせいでサクラ姉さんのお肌に………お肌に傷があぁぁ」

「ゆ、唯斗くん、唯斗くん!大丈夫かすり傷だし、私傷の治り速いから3日もすれば元に戻るわ!ね!」

今にも泣きそうなおれをサクラ姉さんが駆けつけてあやしてくれる。確かに血は止まっているし、かすり傷だが、横にいたというのにもっと早く気付けなかったことが悔しい。女の子の顔に傷をつけることを許した自分がありえない。


「唯、サクラ姉さんが困っちゃうだろ。怪我してんのお前じゃなくてサクラ姉さんなんだから……痕が残らないようにするのが唯の仕事!」

いつのまにか下に降りてきた優に言われハッと気づく、傷にすぐ貼ることで痕を残らせない絆創膏を持っていることに気づいたのだ。

「サクラ姉さん!戻って傷口洗わなきゃ!そんであの絆創膏はれば痕は残らず消えます!行きましょう!速さが命なんです……ああ!!氷怜先輩達超カッコよかったですーーー!!」

「え、ちょ、唯斗くん!」


サクラ姉さんの手を握って走り出した。上半身だけ先輩達に向けて手を振った。みんなポカンとしていたがそれどころではない。いまは兎に角サクラ姉さんの頰が大事だ。




「……唯ってやっぱ頭がおかしい」

「えーと、なんかすみません」


おれが去った後親友がそんなこと言っていたなんて知らないのである。




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