32 / 39
第4章 人生をやり直すためなら、人は悪魔にもなれるのか
4-1 聴くべきことほど耳に入れたくはないもの
しおりを挟む
私の名前はフォスター。
幼少期からずっと将軍になるべく英才教育を受けてきた。
前世ではそこまで魔法は得意ではなかったが、その分闘気術については随一の実力を持っていたことが私の誇りだった。
「流石だな、フォスター? 将軍になるのが楽しみだ」
「ええ……そういっていただけると、私も嬉しく思いますよ」
「この間の成績もすごかったのね? 成績3位に入るなんて。今夜はお祝いね!」
「いえ……テルソスに勝てなかったのは残念でした……」
父上や母上からも、すでに『次期将軍』として大きな期待をかけられていた。
それは私にとってプレッシャーになることも多かったが、それでもその期待に応えられると、そのたびに自信がついてくるのを感じていた。
「はじめまして、私はフォスターと申します。オルティーナ様。どうぞお見知りおきを」
「…………」
「どうされました?」
「いえ……フォスター将軍ね? うん、楽しみにしているから」
聖女オルティーナ様に初めてお目通りしたときに、彼女は少し驚いたような表情をしていた。……今にして思うと、あれは私に対して好意を持ってくれていたことなのだと分かった。
そして将軍として就任した後も、彼女は私をことあるごとに誘ってきた。
……だが、それは私にとって好ましいものではなかった。
彼女は公の場でのあり方よりも私人としての幸福を優先させていたからだ。
「ねえ、フォスター将軍? 明日一緒に遠乗りしませんか?」
「え? ……しかし、私は城門の警備が明日はあるので……」
「それなら大丈夫! ウノーが変わってくれるって言ってましたから!」
「ウノーが?」
よくあるのが、こんな風に警備のシフトを変えてしまうことだった。
ウノーは私と同じ4英傑の一人で、私にとっては信頼できる部下の一人だ。
彼とオルティーナ様は幼馴染ということもあり、二人は気安い間柄でもある。
……だが最近は、ウノーの疲労がたまっていたのを知っている。
明日は休ませたかったのだが、立場上オルティーナ様に逆らうことは出来ない。
「分かりました……では、ご一緒しましょう」
「よかった! 私、あなたのためにお弁当作っておくから楽しみにしていてね!」
オルティーナ様は、かなりわがままで自己中心的なところがある。
彼女が幼いうちはそれでも『かわいらしい』程度で済まされていたが、思春期を迎えてもそれは改善されなかった。
そのため周囲は少し彼女のことを疎ましく思い始めていた。
「ねえ、オルティーナ様ってさ。ちょっとわがままが過ぎないか?」
「ああ。フォスター将軍が逆らえないのをいいことに、いつも連れ出してさ……」
「そうよね。……将軍がかっこいいのは分かるけど……独占欲強すぎ!」
そんな風に陰口をいうのは、よく私がいさめていた。
……けんかっ早いウノーが聞いたら、大体大事になるからでもあるが。
「ねえ、フォスター将軍? 話聞いてる?」
「ええ、聞いてますよ。この間侍女の方と揉めた件ですよね? それは、向こうにも非がありますね……」
「でしょ? それでさ!」
彼女の話題は殆ど愚痴か自慢だった。
しかも、それに同意しないと不機嫌になってしまうこともあり、私はいつも同意しなければならなかった。
「ありがと、フォスター将軍。あなたに相談したらスッキリしたよ」
「それなら、私も嬉しく思います……」
そんなオルティーナ様だったが、それでも彼女が私のことを慕ってくれるということは、嬉しかった。
……だが、あの時私は、彼女の言動をいさめるべきだったと後悔している。
私との生活にかまけて国政をおろそかにしていたため、気づいたときにはラウルド共和国との国力差はどうしようもないほど開いていたからだ。
そして最悪のタイミング……いや、恐らく泳がされていただけなのだろうが……で、エイドのスパイ行為がラウルド共和国に気づかれた。
「すみません、フォスター将軍。エイドが……命を落としたようです……」
「そうか……どんな最期だったのだ?」
「燃え盛る炎の中で……妹の遺体を膝の上において、死んでいたとのことです……」
そんなテルソスの親友エイドの訃報を聴いてすぐに、大規模な合戦が始まった。
そして私も奮戦したが、やはり国力差……特に一部の英雄達の実力には及ばなかった。
「やはり、手ごわいか……竜族ビクトリアは……」
「はい……我々は恐らく勝てないでしょう……」
「分かった。……私がここを食い止めるから、お前たちは撤退しろ」
そういって、私は竜族ビクトリアと戦って命を落とした。
……もしもあの時、何か出来ることがあったのなら来世ではもっと上手くやれたらいいと考えながら。
「どうしたの、フォスター将軍?」
アフタヌーンティーを飲みながら、私はそのことを思い出した。
……なぜだろう。私は前世でそう誓ったはずなのに、今世では今までオルティーナ様を一度もいさめることが出来なかった。
「いえ……昔を思い出したのです……」
少し前まで私はどうも前世の記憶について、
「前世では職務にかまけてオルティーナ様に優しくしていなかったから、今世ではもっと優しくしよう」
「前世では彼女の愚痴や不満を聴いてあげられなかったから、今世ではしっかり耳を傾けよう」
という考えを持っていたようだ。
……だが、それは間違いだったようだ。
これは私の仮説だが、恐らく我々は単に前世の記憶を持って転生しただけではなく、一部の記憶を改ざんされていたのだ。
……だが、大きな脅威であったラウルド共和国との終戦が決まったことで、オルティーナ様への忠誠をもとに一枚岩になる必要性がなくなった。
その危機意識の減退が原因らしく、我々の洗脳が解け始めている。
そう考えれば辻褄があった。
だが、仮にそうでも、私が前世でオルティーナ様の力になれなかったことは事実だ。
「それでさ、この間孤児院の子どもたちに会いに行ったのね! そしたら『何しに来たの、お姉ちゃん?』って嫌な顔されてさ! あれだけ優しくしてあげたのに酷くない?」
……これは私以外の者たちも同様だ。
前世以上に傍若無人な振舞いをするオルティーナ様に対し、明らかに周囲は彼女への風あたりが強くなっている。
そう考えながらも、私は彼女の愚痴に同意した。
「ええ……それは酷いですね……後で子どもに注意しなくては」
「でしょ? はあ……なんで最近、私の周りの人はこんなに冷たくなったんだろうな……」
そしてそれはオルティーナ様にも自覚はあるようだ。
ここ最近、どうも思いつめたような表情で私に相談をすることが多い。
(オルティーナ様に原因があることだ……やはり、これは諫めるべきか……)
……本来、このような場で説教をするのは望ましくないのは分かっている。
だが、彼女はこの聖ジャルダン国を担う立場にいるお方だ。私は嫌われ者になってでも、はっきり言わなくてはならない。
そう思って、私は彼女の言動について思うところを口にしてみた。
「ですが、正直なところ……オルティーナ様は、ご自身の考えをはっきりとお伝えしすぎなのではないでしょうか?」
「どういうこと?」
「その……。相手が傷つくことでも、思ったらそのまま言ってしまうことが……嫌われる原因なのでは?」
そういうと、オルティーナ様の顔がみるみる赤くなる。
「けどそれってさ! 相手のために心にもないおべんちゃらを言わなきゃいけないってこと? そんなの最低じゃない?」
やはりこうなったか。
そう思いながらも私はあえてはっきり伝える。
「相手を傷つけない発言を『おべんちゃら』と変換してしまう。そういう、物事を極端にしか考えられない点も治されるほうがよろしいと思います」
「はあ?」
「誰だって、本音を隠したり、方便を使ったりする場面はあります。それを否定してしまったら……人が生身で傷つけあうだけです。人づきあいでは、本心を伝えるよりも優先するべきことがあるのですから」
そういった瞬間、
「……もういい! 別に説教なんて聞きたいわけじゃないから! 普通に話聴いてくれたらそれでいいのに!」
そういうと彼女は怒って立ち上がり、庭園から出て行ってしまった。
そして去り際に、
「はあ……私ばっかりこんな目に会うなんて酷いよ……人生、もう一度やり直せたらな……」
そんな風に言っている声が聞こえてきた。
(やっぱり、この言い方はまずかったか……)
確かに私がやったことは、いわゆる『耳の痛いお説教』だ。
もしも私とオルティーナ様が単なる恋人同士であるならするべきではないかもしれない。……だが、我々は聖ジャルダン国の重鎮であり、責任ある立場でもある。
私達4英傑は『私自身より国家を第一にする人』でなければ愛せないし、私達自身もそうである。だからこそはっきり伝えたのだが、やはり彼女の耳には届かなかった。
(それでも……オルティーナ様のために出来ることを考えなくては……)
確かに、今世で私がオルティーナ様を慕っていたのは『作られた感情』だったのだろう。
だが、それでも彼女を一時とはいえ愛していた事実は消えないし、その時に彼女に感じていた恋愛感情もはっきり覚えている。
……あの気持ちが仮に嘘でも、私はオルティーナ様の力になりたい。
(オルティーナ様は……最近、私以外の人と話す機会も減っていたな……)
そして、急激にある種の『洗脳』が解けたこともあり、彼女の周りにはみるみる人が減っていた。
今彼女の話し相手……つまり、心のよりどころとなっているのは私だけなのかもしれない。
そして……彼女は『他者に愛されていたい』という欲求がとても強いことは分かっている。
そう思うと、私は自身の行動が軽率だったようにも感じた。
「私は……何があっても……何をされたとしても、絶対に最後まで……あなたの味方でい続けます……」
そんな風に、彼女の座っていた席に対してつぶやいた。
幼少期からずっと将軍になるべく英才教育を受けてきた。
前世ではそこまで魔法は得意ではなかったが、その分闘気術については随一の実力を持っていたことが私の誇りだった。
「流石だな、フォスター? 将軍になるのが楽しみだ」
「ええ……そういっていただけると、私も嬉しく思いますよ」
「この間の成績もすごかったのね? 成績3位に入るなんて。今夜はお祝いね!」
「いえ……テルソスに勝てなかったのは残念でした……」
父上や母上からも、すでに『次期将軍』として大きな期待をかけられていた。
それは私にとってプレッシャーになることも多かったが、それでもその期待に応えられると、そのたびに自信がついてくるのを感じていた。
「はじめまして、私はフォスターと申します。オルティーナ様。どうぞお見知りおきを」
「…………」
「どうされました?」
「いえ……フォスター将軍ね? うん、楽しみにしているから」
聖女オルティーナ様に初めてお目通りしたときに、彼女は少し驚いたような表情をしていた。……今にして思うと、あれは私に対して好意を持ってくれていたことなのだと分かった。
そして将軍として就任した後も、彼女は私をことあるごとに誘ってきた。
……だが、それは私にとって好ましいものではなかった。
彼女は公の場でのあり方よりも私人としての幸福を優先させていたからだ。
「ねえ、フォスター将軍? 明日一緒に遠乗りしませんか?」
「え? ……しかし、私は城門の警備が明日はあるので……」
「それなら大丈夫! ウノーが変わってくれるって言ってましたから!」
「ウノーが?」
よくあるのが、こんな風に警備のシフトを変えてしまうことだった。
ウノーは私と同じ4英傑の一人で、私にとっては信頼できる部下の一人だ。
彼とオルティーナ様は幼馴染ということもあり、二人は気安い間柄でもある。
……だが最近は、ウノーの疲労がたまっていたのを知っている。
明日は休ませたかったのだが、立場上オルティーナ様に逆らうことは出来ない。
「分かりました……では、ご一緒しましょう」
「よかった! 私、あなたのためにお弁当作っておくから楽しみにしていてね!」
オルティーナ様は、かなりわがままで自己中心的なところがある。
彼女が幼いうちはそれでも『かわいらしい』程度で済まされていたが、思春期を迎えてもそれは改善されなかった。
そのため周囲は少し彼女のことを疎ましく思い始めていた。
「ねえ、オルティーナ様ってさ。ちょっとわがままが過ぎないか?」
「ああ。フォスター将軍が逆らえないのをいいことに、いつも連れ出してさ……」
「そうよね。……将軍がかっこいいのは分かるけど……独占欲強すぎ!」
そんな風に陰口をいうのは、よく私がいさめていた。
……けんかっ早いウノーが聞いたら、大体大事になるからでもあるが。
「ねえ、フォスター将軍? 話聞いてる?」
「ええ、聞いてますよ。この間侍女の方と揉めた件ですよね? それは、向こうにも非がありますね……」
「でしょ? それでさ!」
彼女の話題は殆ど愚痴か自慢だった。
しかも、それに同意しないと不機嫌になってしまうこともあり、私はいつも同意しなければならなかった。
「ありがと、フォスター将軍。あなたに相談したらスッキリしたよ」
「それなら、私も嬉しく思います……」
そんなオルティーナ様だったが、それでも彼女が私のことを慕ってくれるということは、嬉しかった。
……だが、あの時私は、彼女の言動をいさめるべきだったと後悔している。
私との生活にかまけて国政をおろそかにしていたため、気づいたときにはラウルド共和国との国力差はどうしようもないほど開いていたからだ。
そして最悪のタイミング……いや、恐らく泳がされていただけなのだろうが……で、エイドのスパイ行為がラウルド共和国に気づかれた。
「すみません、フォスター将軍。エイドが……命を落としたようです……」
「そうか……どんな最期だったのだ?」
「燃え盛る炎の中で……妹の遺体を膝の上において、死んでいたとのことです……」
そんなテルソスの親友エイドの訃報を聴いてすぐに、大規模な合戦が始まった。
そして私も奮戦したが、やはり国力差……特に一部の英雄達の実力には及ばなかった。
「やはり、手ごわいか……竜族ビクトリアは……」
「はい……我々は恐らく勝てないでしょう……」
「分かった。……私がここを食い止めるから、お前たちは撤退しろ」
そういって、私は竜族ビクトリアと戦って命を落とした。
……もしもあの時、何か出来ることがあったのなら来世ではもっと上手くやれたらいいと考えながら。
「どうしたの、フォスター将軍?」
アフタヌーンティーを飲みながら、私はそのことを思い出した。
……なぜだろう。私は前世でそう誓ったはずなのに、今世では今までオルティーナ様を一度もいさめることが出来なかった。
「いえ……昔を思い出したのです……」
少し前まで私はどうも前世の記憶について、
「前世では職務にかまけてオルティーナ様に優しくしていなかったから、今世ではもっと優しくしよう」
「前世では彼女の愚痴や不満を聴いてあげられなかったから、今世ではしっかり耳を傾けよう」
という考えを持っていたようだ。
……だが、それは間違いだったようだ。
これは私の仮説だが、恐らく我々は単に前世の記憶を持って転生しただけではなく、一部の記憶を改ざんされていたのだ。
……だが、大きな脅威であったラウルド共和国との終戦が決まったことで、オルティーナ様への忠誠をもとに一枚岩になる必要性がなくなった。
その危機意識の減退が原因らしく、我々の洗脳が解け始めている。
そう考えれば辻褄があった。
だが、仮にそうでも、私が前世でオルティーナ様の力になれなかったことは事実だ。
「それでさ、この間孤児院の子どもたちに会いに行ったのね! そしたら『何しに来たの、お姉ちゃん?』って嫌な顔されてさ! あれだけ優しくしてあげたのに酷くない?」
……これは私以外の者たちも同様だ。
前世以上に傍若無人な振舞いをするオルティーナ様に対し、明らかに周囲は彼女への風あたりが強くなっている。
そう考えながらも、私は彼女の愚痴に同意した。
「ええ……それは酷いですね……後で子どもに注意しなくては」
「でしょ? はあ……なんで最近、私の周りの人はこんなに冷たくなったんだろうな……」
そしてそれはオルティーナ様にも自覚はあるようだ。
ここ最近、どうも思いつめたような表情で私に相談をすることが多い。
(オルティーナ様に原因があることだ……やはり、これは諫めるべきか……)
……本来、このような場で説教をするのは望ましくないのは分かっている。
だが、彼女はこの聖ジャルダン国を担う立場にいるお方だ。私は嫌われ者になってでも、はっきり言わなくてはならない。
そう思って、私は彼女の言動について思うところを口にしてみた。
「ですが、正直なところ……オルティーナ様は、ご自身の考えをはっきりとお伝えしすぎなのではないでしょうか?」
「どういうこと?」
「その……。相手が傷つくことでも、思ったらそのまま言ってしまうことが……嫌われる原因なのでは?」
そういうと、オルティーナ様の顔がみるみる赤くなる。
「けどそれってさ! 相手のために心にもないおべんちゃらを言わなきゃいけないってこと? そんなの最低じゃない?」
やはりこうなったか。
そう思いながらも私はあえてはっきり伝える。
「相手を傷つけない発言を『おべんちゃら』と変換してしまう。そういう、物事を極端にしか考えられない点も治されるほうがよろしいと思います」
「はあ?」
「誰だって、本音を隠したり、方便を使ったりする場面はあります。それを否定してしまったら……人が生身で傷つけあうだけです。人づきあいでは、本心を伝えるよりも優先するべきことがあるのですから」
そういった瞬間、
「……もういい! 別に説教なんて聞きたいわけじゃないから! 普通に話聴いてくれたらそれでいいのに!」
そういうと彼女は怒って立ち上がり、庭園から出て行ってしまった。
そして去り際に、
「はあ……私ばっかりこんな目に会うなんて酷いよ……人生、もう一度やり直せたらな……」
そんな風に言っている声が聞こえてきた。
(やっぱり、この言い方はまずかったか……)
確かに私がやったことは、いわゆる『耳の痛いお説教』だ。
もしも私とオルティーナ様が単なる恋人同士であるならするべきではないかもしれない。……だが、我々は聖ジャルダン国の重鎮であり、責任ある立場でもある。
私達4英傑は『私自身より国家を第一にする人』でなければ愛せないし、私達自身もそうである。だからこそはっきり伝えたのだが、やはり彼女の耳には届かなかった。
(それでも……オルティーナ様のために出来ることを考えなくては……)
確かに、今世で私がオルティーナ様を慕っていたのは『作られた感情』だったのだろう。
だが、それでも彼女を一時とはいえ愛していた事実は消えないし、その時に彼女に感じていた恋愛感情もはっきり覚えている。
……あの気持ちが仮に嘘でも、私はオルティーナ様の力になりたい。
(オルティーナ様は……最近、私以外の人と話す機会も減っていたな……)
そして、急激にある種の『洗脳』が解けたこともあり、彼女の周りにはみるみる人が減っていた。
今彼女の話し相手……つまり、心のよりどころとなっているのは私だけなのかもしれない。
そして……彼女は『他者に愛されていたい』という欲求がとても強いことは分かっている。
そう思うと、私は自身の行動が軽率だったようにも感じた。
「私は……何があっても……何をされたとしても、絶対に最後まで……あなたの味方でい続けます……」
そんな風に、彼女の座っていた席に対してつぶやいた。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢は所詮悪役令嬢
白雪の雫
ファンタジー
「アネット=アンダーソン!貴女の私に対する仕打ちは到底許されるものではありません!殿下、どうかあの平民の女に頭を下げるように言って下さいませ!」
魔力に秀でているという理由で聖女に選ばれてしまったアネットは、平民であるにも関わらず公爵令嬢にして王太子殿下の婚約者である自分を階段から突き落とそうとしただの、冬の池に突き落として凍死させようとしただの、魔物を操って殺そうとしただの──・・・。
リリスが言っている事は全て彼女達による自作自演だ。というより、ゲームの中でリリスがヒロインであるアネットに対して行っていた所業である。
愛しいリリスに縋られたものだから男としての株を上げたい王太子は、アネットが無実だと分かった上で彼女を断罪しようとするのだが、そこに父親である国王と教皇、そして聖女の夫がやって来る──・・・。
悪役令嬢がいい子ちゃん、ヒロインが脳内お花畑のビッチヒドインで『ざまぁ』されるのが多いので、逆にしたらどうなるのか?という思い付きで浮かんだ話です。
転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜
みおな
恋愛
私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。
しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。
冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!
わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?
それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?
婚約破棄された悪役令嬢は、満面の笑みで旅立ち最強パーティーを結成しました!?
アトハ
恋愛
「リリアンヌ公爵令嬢! 私は貴様の罪をここで明らかにし、婚約を破棄することを宣言する!」
突き付けられた言葉を前に、私――リリアンヌは内心でガッツポーズ!
なぜなら、庶民として冒険者ギルドに登録してクエストを受けて旅をする、そんな自由な世界に羽ばたくのが念願の夢だったから!
すべては計画どおり。完璧な計画。
その計画をぶち壊すのは、あろうことかメインヒロインだった!?
※ 他の小説サイト様にも投稿しています
溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~
夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」
弟のその言葉は、晴天の霹靂。
アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。
しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。
醤油が欲しい、うにが食べたい。
レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。
既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・?
小説家になろうにも掲載しています。
身に覚えがないのに断罪されるつもりはありません
おこめ
恋愛
シャーロット・ノックスは卒業記念パーティーで婚約者のエリオットに婚約破棄を言い渡される。
ゲームの世界に転生した悪役令嬢が婚約破棄後の断罪を回避するお話です。
さらっとハッピーエンド。
ぬるい設定なので生温かい目でお願いします。
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
死ぬはずだった令嬢が乙女ゲームの舞台に突然参加するお話
みっしー
恋愛
病弱な公爵令嬢のフィリアはある日今までにないほどの高熱にうなされて自分の前世を思い出す。そして今自分がいるのは大好きだった乙女ゲームの世界だと気づく。しかし…「藍色の髪、空色の瞳、真っ白な肌……まさかっ……!」なんと彼女が転生したのはヒロインでも悪役令嬢でもない、ゲーム開始前に死んでしまう攻略対象の王子の婚約者だったのだ。でも前世で長生きできなかった分今世では長生きしたい!そんな彼女が長生きを目指して乙女ゲームの舞台に突然参加するお話です。
*番外編も含め完結いたしました!感想はいつでもありがたく読ませていただきますのでお気軽に!
目を覚ますと雑魚キャラになっていたけど、何故か最強なんです・・・
Seabolt
ファンタジー
目を覚ますと雑魚キャラに何の因果か知らないけど、俺は最強の超能力者だった・・・
転生した世界の主流は魔力であって、中にはその魔力で貴族にまでなっている奴もいるという。
そんな世界をこれから冒険するんだけど、俺は何と雑魚キャラ。設定は村人となっている。
<script src="//accaii.com/genta/script.js" async></script><noscript><img src="//accaii.com/genta/script?guid=on"></noscript>
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる