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再び

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姉ちゃんだって奏くんだって夢がある…僕がアルファが嫌だからって言ってそれを無くすなんて

しかも、お母さんとお父さんが亡くなったらこれから僕はどうやって生活していけばいいかもわかんない

結局、2週間経っても殺されたら僕は路頭に迷う

どうせ、そこで救世主という名の柊さんが現れておしまいだ

だったら…もう…泣きわめきたい…この運命に

どうして僕なんだ…ただ、慎ましく過ごしたいだけなのに…けど…僕の大切な人を守るために…

「ねぇ、お母さん…」

「ん?何?」

「…呼んでみただけ!」

「そう…今日のご飯、本当は野菜炒めにしようと思ってたけど、いとの大好きなハンバーグにしようかしら!」

「え!ほんとに!?嬉しい!」

ハンバーグはモンブランの次に好きな食べ物

「お母さん、美味しいもの食べさせることしか出来ないからさ…いつまでもそんな思い詰めた顔しないで頑張んなさい。お母さん達はなんだって乗り越えられるわ!今だってパワーで乗り越えてみせたし!」と笑顔をこっちに向けてきた

お母さん達は頑張っていても力で乗り越えれないことだってある…

「うん…」

家に着いて食材を冷蔵庫に入れて、お母さんに夕ご飯までには帰ってくるから!と伝えて家を出た

あの人を諦めさせる作戦がある…

電車を乗り継いで、調べたりして柊さんの会社まで来た

この前は少し緊張してて辺りとか見えなかったけど大きい会社だな~と思いつつ呑気に中に入ると、この前あった秘書さんが僕の所まで走ってきた

「ハァハァ…いとさん、こんにちは…ハァハァ…」

「ど、どうしたんですか?」

「急に迎えに行けって社長が言ったので…走って…ハァ…来ました…」と息を切らしながら言う

「なんか、申し訳ないです。ごめんなさい」

「いや…社長のせいですから…謝んないでください。人使い荒いのはいつもの事ですから…じゃあ、案内しますね」

「あ、あの…どうして僕を迎えに?この前のパスケースだって持ってきてますし…」

「知りませんよ…多分、警備とかに捕まるって思ったんじゃないですか?念の為要員ですよ。あの人…自分の知らないところで誰かと話してるだけで嫉妬で狂いそうって言ってたんで」

他人事だけど大変そうと言う感想しか思い浮かばなかった
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