上 下
69 / 126
家を出てから

家を出てから 第二十九話

しおりを挟む
あっ、そういえば、働くことってどんなことすればいいんだろう…

そう思い、怜央さんに聞いた

「ん?家事とかか?働くんだったらもちろん、住み込みだ」

住み込みか…

家賃払わなくなるし!むしろ大歓迎!

問題は家事の方…あまり、ご飯を作ったことが無い

東京に来てからカツカツの生活だったため、スーパーの激安おにぎりを買って凌ぐ毎日だったから、ご飯なんて東京に来る前ぐらいしか作ったことないかな

いや、お米買った方が安いでしょ!って意見もあるかもだけど、水使うし、電気も使う。それに、最低でも30分ぐらいは待たないと食べれない

それらの理由からゆきは家事を任せてもらってもいいのか不安だった

だけど、祖母に教えてもらった知識ぐらいはある!その知識を使えばなんとかなる気がする!

掃除もできるし…

頑張れるかも!

「僕、頑張ってみる!」と自信満々に怜央さんに言った

驚いた顔をしながらも、「そうか、頑張れ」と言われた

「明日、契約書を持ってくるから、空いている時間を教えてくれ」

「ん~と18時ぐらいなら空いてます」

「そうか…わかった。ならその時間帯にくる。待っておけ」と言い出ていってしまった

ドアが閉まった音がした後、一気に、つかれがきた

その疲れで寝っ転がった

「はぁ~」とため息をついた

ゆきは天井を見ながら考える

怜央さんが、助けに来てくれた。

例え、僕じゃなくて運命の番の定めだとしても…僕を助けに来てくれた。

嫌いって言ったのに、僕を助けてくれた

それだけで満足だった

チクチク心がしたのは…きっと恋…

お願いします、神様。

この恋心だけは隠させてください。

怜央さんのそばにいるだけで僕は幸せだ。

だけど、こんな醜いΩに付きまとわれたり、恋心を抱かれたりしたらどう思う?きっと嫌いになってしまう。

しかも、怜央さんは一番最初会った時、素敵なΩに囲まれていた。それがどうしても気になっている…

もしかしたら、番候補の方たちかも…

そしたら、あんな、綺麗な人達に勝てるわけが無い。

勝てるとしたら、醜い僕の同情心ぐらいだろう

こんな顔じゃなくて、もっと美人で泣き虫じゃなくて可愛いΩがよかった

もし、あの時死んでいれば…綺麗なΩに生まれ変われたのかも…

_____________________________________
次回、ゆきちゃんの過去です
そんなに長くはしないつもりなのでご了承くださいませm(_ _)m







    
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

隠れSubは大好きなDomに跪きたい

みー
BL
⚠️Dom/Subユニバース 一部オリジナル表現があります。 ハイランクDom×ハイランクSub

幼馴染から離れたい。

June
BL
アルファの朔に俺はとってただの幼馴染であって、それ以上もそれ以下でもない。 だけどベータの俺にとって朔は幼馴染で、それ以上に大切な存在だと、そう気づいてしまったんだ。 βの谷口優希がある日Ωになってしまった。幼馴染でいられないとそう思った優希は幼馴染のα、伊賀崎朔から離れようとする。 誤字脱字あるかも。 最後らへんグダグダ。下手だ。 ちんぷんかんぷんかも。 パッと思いつき設定でさっと書いたから・・・ すいません。

僕のために、忘れていて

ことわ子
BL
男子高校生のリュージは事故に遭い、最近の記憶を無くしてしまった。しかし、無くしたのは最近の記憶で家族や友人のことは覚えており、別段困ることは無いと思っていた。ある一点、全く記憶にない人物、黒咲アキが自分の恋人だと訪ねてくるまでは────

1人のαと2人のΩ

ミヒロ
BL
αの筈の結月は保健室で休んでいた所を多数に襲われ妊娠してしまう。結月はΩに変異していた。僅か12歳で妊娠してしまった結月だったが。 ※表紙イラスト as-AIart- 様(素敵なイラストありがとうございます!) ·.⟡┈┈┈┈┈︎ ✧┈┈┈┈┈⟡.· BLを書くに辺り、ハッシュタグでオメガバースを知り、人気なんだな、とネットで調べて初めて書いたオメガバースものです。 反省点、多々。 楽しみながら精進します☆

初心者オメガは執着アルファの腕のなか

深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。 オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。 オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。 穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。

毒/同級生×同級生/オメガバース(α×β)

ハタセ
BL
βに強い執着を向けるαと、そんなαから「俺はお前の運命にはなれない」と言って逃げようとするβのオメガバースのお話です。

お世話したいαしか勝たん!

沙耶
BL
神崎斗真はオメガである。総合病院でオメガ科の医師として働くうちに、ヒートが悪化。次のヒートは抑制剤無しで迎えなさいと言われてしまった。 悩んでいるときに相談に乗ってくれたα、立花優翔が、「俺と一緒にヒートを過ごさない?」と言ってくれた…? 優しい彼に乗せられて一緒に過ごすことになったけど、彼はΩをお世話したい系αだった?! ※完結設定にしていますが、番外編を突如として投稿することがございます。ご了承ください。

学園王子と仮の番

月夜の晩に
BL
アルファとベータが仮の番になりたかった話。 ベータに永遠の愛を誓うものの、ある時運命のオメガが現れて・・?

処理中です...