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家を出てから

家を出てから 第二十五話

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「ドンドンドンドンドン」

ん?誰だろ

「いるのわかってんだぞ!」とドブとい男の声が部屋に響く

いや、ちょっと待てよ

も、もしかして、これやばい状況!?

中に入られても困る、とりあえず、出よう

ガチャ

と開けた瞬間男性は扉を掴んだ

こ、怖くて顔が上げられない

怖い雰囲気に押しつぶされそうになりながらも「ど、どちら様ですか?」と聞いた


「おたくの母親、借金膨らまして出ていったんだよね、要は夜逃げってこと」

「は、はい」

「んでさ、その連帯保証人が君ってわけ」

「ええっと?」

ゆきは一気に流れ込んでくる情報量にこんがらがっていた

「だから!君が!借金払うの!」

それを聞いた途端目の前が真っ暗になった

男性がその後も喋っているが、耳鳴りがして何も聞こえない

「なぁ?聞いてんのか?あぁ?」それを聞いて我にかえった

「き、聞いてます」

「んで、借金どうすんの?」

「ま、とりあえず、上がらせて貰いますわ」といい、僕を押しのけ部屋に入ろうとする

「ちょ、ちょっと待ってください」

「母とは縁を切ったんです」それは、ホントのことだ。母は僕の居場所を知らせてないのに...なんでわかった?

動揺している、ゆきとは違い男性は淡々と告げる

「だから?俺たちは借りた金を返して貰えればええねん」

「お前さんが、どう抵抗しようが、借金は払ってもらいますぅ~」

「では、上がらせて貰いますな」といい、ズカズカと入ってしまった

ど、どうすればいいんだよ

「おい!茶だぜ!茶」

「お客を家に上げてるんやったら茶を出せ」

いや、どこまでおこがましいんだよとは思ったもののお茶を出した


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