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第82話 かなちゃんの入院と矢野先輩
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かなちゃんが入院する日は
色々と準備をする事が多くて、てんてこ舞いだった。
「お父さ~ん、靴下は何処~?」
「靴下……
其処の引出しに無いのか?」
「無いよ~
下着なんかは何処~?」
「下着? 下着だろう?
あれ? 何処だろう?」
肝心のお父さんは、
どこに何があるのか分からなくて全然役に立たない。
かなちゃんも何かモゴモゴとは言ってるけど、
話すと戻しそうだしトイレから動けないから、
僕に指示を出すのもままならない。
お父さんと僕でグルグルしていると、
ピ~ンポ~ンと天の助け!
丁度やって来た矢野先輩に助けを乞うと、
車を出してくれる言うことで必要なものの買い出しに行った。
かなちゃんはとりあえず見つけれた物をバッグに詰めて、
お父さんと一足先に病院へ行った。
僕達は洗面用具や新しい下着、
病院でのソックスやスリッパなどを一通り買うと、
その足でそのまま病院に向かった。
でも妊娠がこんなだったなんて、
あ~ちゃんの時は小さくて覚えていない。
少なくともかなちゃんが入院した記憶は無い。
「入院だなんて、かなちゃん大丈夫かな……」
最近は毎日真っ青な顔で
トイレに篭っていたかなちゃんを見続けた所為で凄く心配だった。
こんなに何度も、何度も吐いた人を見た事もない。
入院だと聞いた時、あ~ちゃんの手前、
僕がしっかりしなきゃと思ったけど、
僕が一番慌てていたかも知れない。
不安そうに先輩を見上げると、
「病院は完全看護だし、
ドクターも24時間常備してるから大丈夫だよ」
そう言って僕の手をギュッと握って微笑んでくれた。
かなちゃんはΩ専用の総合病院の産婦人科に入院している。
あ~ちゃんを産んだ所と同じで、
担当医も同じだ。
此処にはお父さんとかなちゃんが結婚する前に、
何とかと言うパーティで知り合ったΩ専門のドクターである
藤井さんが勤めている。
彼女はお父さんと一緒にΩプロジェクトに貢献した人で、
Ωの奥さんが居る。
僕も何度か会ったことがあるけど優しそうな人で、
お父さんとかなちゃんは絶対的な信頼を置いている。
木村君も彼女にお世話になったことがある。
そんな彼女が勤めている病院だったら大丈夫だろう。
それに病院に着くまで先輩は僕の手をずっと握りしめていてくれた。
僕らは病院に着くと、
受付でかなちゃんの病室を訪ね急いで病室まで向かった。
部屋をそっとノックすると、お父さんが出てきて、
「今やっと眠った所なんだ」
と僕達を病室に入れてくれた。
「静かにな」
そう言ってドアをそっと閉めると、
かなちゃんのそばまで行った。
かなちゃんのス~、ス~と言う寝息が聞こえて安堵の溜息を吐いた。
相変わらず青白い顔色をしていたけど、
とりあえずは眠れた様で安心した。
でも、脱水症状を起こしているらしく、
かなちゃんは点滴に繋がれていた。
吐き気留めも飲むと戻してしまうから、
点滴から入れられている様で、とりあえずは落ち着いている様だ。
でも、かなり痩せたのがわかる。
「人、1人産むのって大変なんだね……」
僕がぽつりとそう言うと、
先輩が後ろから僕の肩に手を置いて背中を摩ってくれた。
かなちゃんの痛々しい姿に涙が出そうだった。
そして心の中で、
“かなちゃん、こんな大変な中、僕を産んでくれてありがとう”
と感謝せずにはいられなかった。
そして僕の後ろに立つ先輩をみあげると、
愛しさが込み上げて堪らなかった。
“こんなに苦労して産むんだったら
この人との赤ちゃん以外は嫌だ!
僕の子供の父親になるのはこの人しか居ない!
僕は先輩の子供が欲しい!“
そう思った。
先輩が僕を見下ろして少し微笑むと、
「邪魔しちゃ悪いから今日はゆっくり要君を寝かせてあげよう。
また明日様子を見にこようね」
そう言ってお父さんに挨拶すると、
僕達は病院を後にした。
「ねえ、先輩、かなちゃん本当に大丈夫かな?
ずっと一緒にいたから気付か無かったけど、
あんなに痩せちゃって……
夜中に急に悪くなって、かなちゃん死んじゃうって事無いよね?」
と急に不安になった。
「大丈夫だよ。
悪阻で死んじゃった人って聞いた事ないし、
さっきも言ったけど、ドクターだって居るんだから。
彼らは要君みたいな人を治すプロなんだからドクターを信じて、ね?」
そう言って僕の肩を抱いてくれた。
先輩の腕の中はやっぱり一番安心する。
僕が欲しいのはやっぱりこの手だ。
僕が帰りたいのはこの腕の中だ。
そう思うと涙が溢れて後から、後から溢れ落ちてきた。
先輩は僕がかなちゃんを心配して泣いているんだと勘違いしてくれて、
ずっと僕の背中をさすって手を握っていてくれた。
その時僕は
“絶対この人を奪い返す”
と自分に誓った。
もうこれ以上、先輩が僕の人生の中に居ないのは考えられない。
他の人に盗られるなんて我慢出来ない。
もう先輩に告白してしまおう。
ダメだったらダメな時だ。
数日してかなちゃんの症状が落ち着いてきた時、思い切って先輩に尋ねた。
「先輩さ、恐らくかなちゃんから聞いてるとは思うけど、
僕、大学はアメリカの大学を狙ってるんだよね……」
そう言うと、
「うん、聞いてるよ。
最初聞いた時はあの陽一君がね~って凄くびっくりしたけど……」
と来たところで、
「え~ あの陽一君がって、
一体先輩の中で僕はどう言った感じなんですか?!」
と尋ね返すと、キッパリと、
「僕にオモチャを貸してくれた5歳の陽一君かな」
と言われてしまった。
“やっぱりか”
と言う思いはあったけど、
卑屈になる様な気持ちはなかった。
5歳といえど、変わらずに僕が先輩の意識の中に居るのが嬉しかった。
「じゃあ話は早いや。
夏が過ぎたら受験で忙しくなっちゃうから、
忙しくなる前に最後のハメはずしとして、
一緒に海にでも遊びに行かない?」
とドキドキとして誘ってみた。
「そうだね~
二学期になっちゃうとアメリカの大学申請始まっちゃうから忙しくなるしね~」
と経験者は語るである。
「陽一君はスベリ留めというか、
日本の大学は全然受けないの?」
と尋ねられた。
そこは僕も考えた。
僕はこの海で先輩への告白を決めた。
詩織さんへの罪悪感?
無いと言えば嘘になるけど、
今はそんな事には構っていられなかった。
もし、もし上手く行ったら、
アメリカ行きは諦めようと思っている。
そうなると、日本の大学も受けていた方がいい。
「とりあえずは日本の大学も受けてみるつもりだけど、
アメリカと日本の両方でスベリ留めも受けようと思ってるんだ」
そう言うと、
「そうだね、それが良いね」
と言って先輩はニコリと笑った。
「じゃあ海だけど、7月の夏休みに入ったころが良いね?
要君もその頃は落ち着いてるだろうしね」
と、トントンと海行きが決まった。
かなちゃんが退院してきてその事を話すと、
東京から近くて、穴場を知ってると言う事だったので、
僕達はそこへ行く事に決めた。
それからの僕は、どういう風に告白をしようか、
シチュエーションを考えるのに大忙しだった。
まさか、まさか、海に行く前にあんなどんでん返しがあるなんて
僕どころか誰も夢にも思って居なかった。
色々と準備をする事が多くて、てんてこ舞いだった。
「お父さ~ん、靴下は何処~?」
「靴下……
其処の引出しに無いのか?」
「無いよ~
下着なんかは何処~?」
「下着? 下着だろう?
あれ? 何処だろう?」
肝心のお父さんは、
どこに何があるのか分からなくて全然役に立たない。
かなちゃんも何かモゴモゴとは言ってるけど、
話すと戻しそうだしトイレから動けないから、
僕に指示を出すのもままならない。
お父さんと僕でグルグルしていると、
ピ~ンポ~ンと天の助け!
丁度やって来た矢野先輩に助けを乞うと、
車を出してくれる言うことで必要なものの買い出しに行った。
かなちゃんはとりあえず見つけれた物をバッグに詰めて、
お父さんと一足先に病院へ行った。
僕達は洗面用具や新しい下着、
病院でのソックスやスリッパなどを一通り買うと、
その足でそのまま病院に向かった。
でも妊娠がこんなだったなんて、
あ~ちゃんの時は小さくて覚えていない。
少なくともかなちゃんが入院した記憶は無い。
「入院だなんて、かなちゃん大丈夫かな……」
最近は毎日真っ青な顔で
トイレに篭っていたかなちゃんを見続けた所為で凄く心配だった。
こんなに何度も、何度も吐いた人を見た事もない。
入院だと聞いた時、あ~ちゃんの手前、
僕がしっかりしなきゃと思ったけど、
僕が一番慌てていたかも知れない。
不安そうに先輩を見上げると、
「病院は完全看護だし、
ドクターも24時間常備してるから大丈夫だよ」
そう言って僕の手をギュッと握って微笑んでくれた。
かなちゃんはΩ専用の総合病院の産婦人科に入院している。
あ~ちゃんを産んだ所と同じで、
担当医も同じだ。
此処にはお父さんとかなちゃんが結婚する前に、
何とかと言うパーティで知り合ったΩ専門のドクターである
藤井さんが勤めている。
彼女はお父さんと一緒にΩプロジェクトに貢献した人で、
Ωの奥さんが居る。
僕も何度か会ったことがあるけど優しそうな人で、
お父さんとかなちゃんは絶対的な信頼を置いている。
木村君も彼女にお世話になったことがある。
そんな彼女が勤めている病院だったら大丈夫だろう。
それに病院に着くまで先輩は僕の手をずっと握りしめていてくれた。
僕らは病院に着くと、
受付でかなちゃんの病室を訪ね急いで病室まで向かった。
部屋をそっとノックすると、お父さんが出てきて、
「今やっと眠った所なんだ」
と僕達を病室に入れてくれた。
「静かにな」
そう言ってドアをそっと閉めると、
かなちゃんのそばまで行った。
かなちゃんのス~、ス~と言う寝息が聞こえて安堵の溜息を吐いた。
相変わらず青白い顔色をしていたけど、
とりあえずは眠れた様で安心した。
でも、脱水症状を起こしているらしく、
かなちゃんは点滴に繋がれていた。
吐き気留めも飲むと戻してしまうから、
点滴から入れられている様で、とりあえずは落ち着いている様だ。
でも、かなり痩せたのがわかる。
「人、1人産むのって大変なんだね……」
僕がぽつりとそう言うと、
先輩が後ろから僕の肩に手を置いて背中を摩ってくれた。
かなちゃんの痛々しい姿に涙が出そうだった。
そして心の中で、
“かなちゃん、こんな大変な中、僕を産んでくれてありがとう”
と感謝せずにはいられなかった。
そして僕の後ろに立つ先輩をみあげると、
愛しさが込み上げて堪らなかった。
“こんなに苦労して産むんだったら
この人との赤ちゃん以外は嫌だ!
僕の子供の父親になるのはこの人しか居ない!
僕は先輩の子供が欲しい!“
そう思った。
先輩が僕を見下ろして少し微笑むと、
「邪魔しちゃ悪いから今日はゆっくり要君を寝かせてあげよう。
また明日様子を見にこようね」
そう言ってお父さんに挨拶すると、
僕達は病院を後にした。
「ねえ、先輩、かなちゃん本当に大丈夫かな?
ずっと一緒にいたから気付か無かったけど、
あんなに痩せちゃって……
夜中に急に悪くなって、かなちゃん死んじゃうって事無いよね?」
と急に不安になった。
「大丈夫だよ。
悪阻で死んじゃった人って聞いた事ないし、
さっきも言ったけど、ドクターだって居るんだから。
彼らは要君みたいな人を治すプロなんだからドクターを信じて、ね?」
そう言って僕の肩を抱いてくれた。
先輩の腕の中はやっぱり一番安心する。
僕が欲しいのはやっぱりこの手だ。
僕が帰りたいのはこの腕の中だ。
そう思うと涙が溢れて後から、後から溢れ落ちてきた。
先輩は僕がかなちゃんを心配して泣いているんだと勘違いしてくれて、
ずっと僕の背中をさすって手を握っていてくれた。
その時僕は
“絶対この人を奪い返す”
と自分に誓った。
もうこれ以上、先輩が僕の人生の中に居ないのは考えられない。
他の人に盗られるなんて我慢出来ない。
もう先輩に告白してしまおう。
ダメだったらダメな時だ。
数日してかなちゃんの症状が落ち着いてきた時、思い切って先輩に尋ねた。
「先輩さ、恐らくかなちゃんから聞いてるとは思うけど、
僕、大学はアメリカの大学を狙ってるんだよね……」
そう言うと、
「うん、聞いてるよ。
最初聞いた時はあの陽一君がね~って凄くびっくりしたけど……」
と来たところで、
「え~ あの陽一君がって、
一体先輩の中で僕はどう言った感じなんですか?!」
と尋ね返すと、キッパリと、
「僕にオモチャを貸してくれた5歳の陽一君かな」
と言われてしまった。
“やっぱりか”
と言う思いはあったけど、
卑屈になる様な気持ちはなかった。
5歳といえど、変わらずに僕が先輩の意識の中に居るのが嬉しかった。
「じゃあ話は早いや。
夏が過ぎたら受験で忙しくなっちゃうから、
忙しくなる前に最後のハメはずしとして、
一緒に海にでも遊びに行かない?」
とドキドキとして誘ってみた。
「そうだね~
二学期になっちゃうとアメリカの大学申請始まっちゃうから忙しくなるしね~」
と経験者は語るである。
「陽一君はスベリ留めというか、
日本の大学は全然受けないの?」
と尋ねられた。
そこは僕も考えた。
僕はこの海で先輩への告白を決めた。
詩織さんへの罪悪感?
無いと言えば嘘になるけど、
今はそんな事には構っていられなかった。
もし、もし上手く行ったら、
アメリカ行きは諦めようと思っている。
そうなると、日本の大学も受けていた方がいい。
「とりあえずは日本の大学も受けてみるつもりだけど、
アメリカと日本の両方でスベリ留めも受けようと思ってるんだ」
そう言うと、
「そうだね、それが良いね」
と言って先輩はニコリと笑った。
「じゃあ海だけど、7月の夏休みに入ったころが良いね?
要君もその頃は落ち着いてるだろうしね」
と、トントンと海行きが決まった。
かなちゃんが退院してきてその事を話すと、
東京から近くて、穴場を知ってると言う事だったので、
僕達はそこへ行く事に決めた。
それからの僕は、どういう風に告白をしようか、
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まさか、まさか、海に行く前にあんなどんでん返しがあるなんて
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