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再びダンジョン協会へ

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 シルバリウスに怒られ、胸の中で寝落ちした日は、そのまま1日中寝て、起きた後も補助媒体に触るのは禁止された。
 そして翌日、シルバリウスの監視の元、もう一つの白い補助媒体にも「光」属性魔法版で設定を行った。
 因みに撃つと怪我が治るようになっている、前世の銃を知っている身からすると、とても不思議な気分になる。
 補助媒体を触るのは2回目だし、俺の「光」魔法を使用した魔法のバリエーションはスチュアートより元々少ない為、割と簡単に仕上がった。
 因みに、補助媒体に含まれている”分析能力”の機能を利用できないかと思いダメ元半分のお遊びで作った”調査”ダイアル。
 黒い補助媒体からは針のような氷魔法が出るのと同時に、手元に薄い氷のパネルを作り出し、針が刺さったものの情報を手元のパネルに文字として表示させる。
 パネルはとても薄い氷で出来ているため、指で弾くだけで粉々に砕けて、情報漏洩対策もバッチリだ。
 しかも無機物でも生物でもなんでもござれなので、図らずとも”異世界に転生したら欲しいスキルトップ10”に入るだろう”鑑定スキル“と同じものが手に入ってしまった。
 まぁ、人に撃つと肌に撃たなければならないため、一瞬”冷たっ“となるらしいから、人には早々使えないが。
 因みに実験台になってくれたシルバリウス。実験のおかげで「時」属性魔法”加速型“である事があっさり判明した。
 ……あっさり過ぎてちょっと拍子抜けした。

 後の実験はダンジョンに入ってからしか出来ない為、シルバリウスとスチュアートに見張ら……見守られながら、防具が出来るのをゆっくり待ち、やっと本日ダンジョンへ入る準備が整ったのだ!

 ちょっとダンジョンへの装備に個人資産を散財し過ぎた感はある。
 主にシルバリウスの服とか服とか服……
 昔の特許? のアイディア料はまだ入り続ける予定なので大丈夫だとは思うが、年1回まとめて貰う為、実は懐具合的にはもうすっからかんである。
 ただ、ああいう防具を兼ねた高い服が売っているのは売れるからなのだろうし、買うのもダンジョン攻略者がメインなのだろう。(騎士団や兵は国や領主が制服として用意する為)

 そしてただ今ダンジョン協会の受付。
 攻略者達は通常もっと朝早く来るらしくて、2組位待った後すぐ受付に並べた。
「こんにちは」
「こんにちは! 講習会受けるの初めてなんですが」
「かしこまりました。それではダンジョンカードをお預かりします。パーティ全員のダンジョンカードをお願いいたします。保護者の同意書もお持ちでしたら一緒にご提出ください」
 シルバリウスからカードを受け取り、受付へ渡すと魔道具で何か操作しながら、説明を開始してくれた。
「成人以上の方のお連れ様がいらっしゃるようですね。それではダンジョン攻略の受付と説明をします。
 ご存知かとは思いますが、ダンジョン内で仕留めた魔物は通常とは違い解体をする必要はありません。一定時間が経つと魔石に変わり、この事を“ドロップ”と言います。
 たまに魔石以外もドロップしますが、そちらも買取対象となる為可能でしたらお持ち帰りください。
 初めてとの事でこちら目安となっておりますので目をお通しください」
 そう言われてパネルを渡されたので、シルバリウスと眺める。
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★魔石買取一覧(変動がある為目安です)
・極小:銅貨5枚~銀貨1枚(地下1階~3階)
・小:銀貨1枚~2枚(地下4~5階)
・小(良):銀貨3枚前後(地下6~10階)
・中:銀貨5枚~(地下11階~20階)
・大:金貨1枚~(地下21階~30階)
・特大:白金貨1枚前後(ダンジョンコア付近)※竜種など
 ※魔石の中でも大きさが通常より大きいものや魔力が多く含まれているものやレア属性の場合(良)判定となり金額が上がることがあります
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「こちら大体の魔物が階ごとにこのような魔石をドロップします。魔石の買取金額は大体そのまま魔物の強さに比例している為、安全マージンを取った上で攻略をお願いします。
 また、奇数階に双方向転移陣を設置しております。
 一度でも行った事のある階には転移陣で移動できます。魔力がない方や温存したい方でも魔石(小)で利用が可能ですので、いざと言う時の為に魔石(小)は携帯しておく事をお勧めします。
 これはご領主様の意向ですが双方向転移陣をこれだけ設置してあるダンジョンは珍しいので、ぜひご活用ください」
 ……うんうん。前は確か10階層毎にしか設置されてなかったんだよね。
 そうすると、野宿が必須になるし、死亡率も上がるのに、地下深い所の魔石の取得率は下がるから、転移陣設置時は一時的に経費が嵩んでも、結果的には相当な利益が見込まれるって思ってたんだよね。
 いつの間にか改善されていて、ラッキーだったわー。
 一応何かあった時の為に野宿出来るようの準備はしてあるけど、極力野宿は避けたいし。
「こちら、魔法収納鞄(小)を1人1つ貸し出します。魔法収納鞄(小)は大体、リュック3つ分程入ります。
 時間停止機能はついておりませんが、お持ちの荷物を入れたり、ドロップ品を入れたり出来ますのでご使用ください。
 ただ、貸し出しはダンジョン攻略中のみとなりますので、必ず帰還時に返却が必要となります。
 こちらもご領主様のご意向でのお貸し出しになりますので大切に使用するようにお願いします」
 うんうん。
 重い荷物持って歩きたくないじゃない? 重い荷物持っている方が効率も下がるし、ドロップ品を持って帰れないとか本末転倒だからね。
 でも、この準備期間で魔法収納鞄も見たけど、めちゃくちゃ高いんだね。
 やっぱり時間停止機能付きインベントリ型魔法収納鞄が欲しいと思ったら、一番小さいサイズで白金貨3枚からでした……。
 首都に来るまでの荷物はスチュアートの時間停止機能が無い魔法収納鞄(中)に入れさせて貰っていて、今回のダンジョン攻略でも”貸しましょうか?“と言われたけど、いざと言う時の為と、有れば使うだろうしとシルバリウスと俺の分それぞれ時間停止機能はない魔法収納鞄(中)を購入した。
 ……因みに2つで白金貨1枚越したよ。
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