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あなたに恋をしたから

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 アマリアのその溢れんばかりのやる気を感じ取ったのか、レオンが顔を上げた。

 アマリアのほうを見て、ふんふんと鼻を動かす。

「こうしてはいられません! 早速取り掛かりますわ!」

 高らかに宣言したアマリア。

 それだけ言って、わくわくする気持ちで宮廷のほうへと走り出した。

 そのあとを、ぱっと身を起こしたレオンが、わん、わんっと吠えながら追って駆けだす。

 契約のほかに、恋という気持ちが生まれた。

 その気持ちが肖像画にプラスされれば、より良いものになることなんて、約束されているだろう。

 アマリアはそのように思ってしまったのだ。

 それは確かに事実かもしれないが……。

「アマリア……きみはやはり……つれないよ」

 この先にあるはずだったこと……。

 恋にはついてきて然るべきことが、宙に浮いたまま消え去ったフレイディ。

 はぁ……と長いため息をつき、額に手を当てたのだった。
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