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傷ついた心
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ドアもきちんと閉められていなかったらしい。
今日は集中できないどころか、気が落ち着いていなさすぎて駄目だ。
アマリアは自分に呆れた。
「こ、こんにちは、お義姉さま! このようなところまで……」
アマリアは慌てて、ただし今度は失態を起こさないよう、そっとパレットをデスクの上に戻して振り返った。
だけど、フィオナはそのアマリアを見て、目を丸くした。
「血がついてるじゃない!? どうしたの!?」
言われてぎくっとした。
血!?
しかし見下ろしてすぐに理解する。
さっき飛び散った絵の具だ。
ほかの方から見ても血に見えるなんて、相当物騒な飛び散り方をしたのね。
自分に呆れつつ、アマリアは慌てて絵筆を示した。
「いえ! あの、絵筆をうっかりつけてしまっただけです! 赤を使っていたので……」
アマリアの指差すほうを見て、フィオナはやっと理解したらしい。
肩を落として脱力した。
「なんだ……絵の具だったのね。驚いたわ」
今日は集中できないどころか、気が落ち着いていなさすぎて駄目だ。
アマリアは自分に呆れた。
「こ、こんにちは、お義姉さま! このようなところまで……」
アマリアは慌てて、ただし今度は失態を起こさないよう、そっとパレットをデスクの上に戻して振り返った。
だけど、フィオナはそのアマリアを見て、目を丸くした。
「血がついてるじゃない!? どうしたの!?」
言われてぎくっとした。
血!?
しかし見下ろしてすぐに理解する。
さっき飛び散った絵の具だ。
ほかの方から見ても血に見えるなんて、相当物騒な飛び散り方をしたのね。
自分に呆れつつ、アマリアは慌てて絵筆を示した。
「いえ! あの、絵筆をうっかりつけてしまっただけです! 赤を使っていたので……」
アマリアの指差すほうを見て、フィオナはやっと理解したらしい。
肩を落として脱力した。
「なんだ……絵の具だったのね。驚いたわ」
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