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肖像画の真実

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「かしこまりました。……では、早速今日の作業に戻りましょう」

 アマリアはスカートを持ち上げ、軽く礼をした。

 一応、説明をしてもらったのだから、お礼は言わなければだ。

 けれど直後、作業に戻ろうと発言したのには、また苦笑された。

「アマリアは仕事熱心だね」

 感嘆なのか、呆れなのかわからないことを言いつつ、それでもフレイディもそのまま、モデルの立ち位置へ向かう。

「では、よろしくお願いいたします」

 絵を描く椅子に腰掛けて、再び小さく礼をしてから、アマリアはクロッキー帳を手にする。

 右手には鉛筆を持った。

 もう決定したポーズを取るフレイディの姿をじっと見つめ、クロッキー帳に写し取っていく。

 すぐにアマリアは夢中になった。

 サッサッと鉛筆が紙の上を滑る。
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