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夏休みと陸上大会
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この気持ちがなんなのか、莉瀬はなんとなくではあるけれど知っていた。
小学校六年生のとき、ほんのり感じたことのある気持ち。
それが今さっきまで話していたひとによって生まれてしまったことは、だいぶ恥ずかしいけれど。
でもまだわからない。
本当に『そういう気持ち』であるか、確信はできなかった。
今はそれでもいいけれど。
会えて、話せて、また会う約束をできたのが嬉しい。
その気持ちが一番大切だから。
ため息のあと、莉瀬は気持ちを切りかえることにして、スタジオへの道を歩きだした。
そのうちにも、ポケットの中のスマホが主張している。
新しく連絡帳に追加されたひとのこと。
「見に行きたい」と思ったのは、単純に会いたい、なんて気持ちだけではない。
隼斗くんが陸上をするところが見たかったから。
春、まだ知り合わないころに一度だけ見た、あの走りが見たい。
鳥が空を滑るような、華麗な走りを。
きっと今の気持ちはあの頃と少し違うから。
そこでなにを感じるのか、確かめてみたい気持ちもあった。
小学校六年生のとき、ほんのり感じたことのある気持ち。
それが今さっきまで話していたひとによって生まれてしまったことは、だいぶ恥ずかしいけれど。
でもまだわからない。
本当に『そういう気持ち』であるか、確信はできなかった。
今はそれでもいいけれど。
会えて、話せて、また会う約束をできたのが嬉しい。
その気持ちが一番大切だから。
ため息のあと、莉瀬は気持ちを切りかえることにして、スタジオへの道を歩きだした。
そのうちにも、ポケットの中のスマホが主張している。
新しく連絡帳に追加されたひとのこと。
「見に行きたい」と思ったのは、単純に会いたい、なんて気持ちだけではない。
隼斗くんが陸上をするところが見たかったから。
春、まだ知り合わないころに一度だけ見た、あの走りが見たい。
鳥が空を滑るような、華麗な走りを。
きっと今の気持ちはあの頃と少し違うから。
そこでなにを感じるのか、確かめてみたい気持ちもあった。
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