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一作の小説
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そんな緊急出勤から一週間ほど。
秋木は俺を呼び出さなかった。
特に必要ないのかな、と思った。
だがこれほど間が空いたことはなかった。
まぁ順調ならいいけど。
俺はそう思っておくことにした。
テストも終わったので、俺はplantsの仕事を増やしつつも、比較的呑気な生活を送っていた。
そこで取り出したのは、例の秋木の短編集文庫本。
そうだ、結局バタバタしてまだ最初の一本しか読めていなかった、と思い出したのだ。
最初の一本は面白かった。
あの秋木が書いたものなのだ、素っ気ない文章とか、固い話とかを想像していたが、少し違っていた。
どちらかというと、娯楽で読まれるようなものかもしれない。
本にあまり馴染みのない俺でも楽しめるような、わかりやすい言葉を使った文体だった。
内容はライトな青春もの。
高校生の男女が部活を楽しみつつ、淡い想いをお互いに抱くという話だった。
読み終わったとき、俺は失礼ながら「意外と爽やかなのを書くんだな」と思ってしまった。
しかしそんなものかもしれない。
作家本人の見た目や性質と書くものは別だろう。
よって俺は楽しみに思う気持ちで、カフェでお茶をお供に二本目を読みはじめた。
秋木は俺を呼び出さなかった。
特に必要ないのかな、と思った。
だがこれほど間が空いたことはなかった。
まぁ順調ならいいけど。
俺はそう思っておくことにした。
テストも終わったので、俺はplantsの仕事を増やしつつも、比較的呑気な生活を送っていた。
そこで取り出したのは、例の秋木の短編集文庫本。
そうだ、結局バタバタしてまだ最初の一本しか読めていなかった、と思い出したのだ。
最初の一本は面白かった。
あの秋木が書いたものなのだ、素っ気ない文章とか、固い話とかを想像していたが、少し違っていた。
どちらかというと、娯楽で読まれるようなものかもしれない。
本にあまり馴染みのない俺でも楽しめるような、わかりやすい言葉を使った文体だった。
内容はライトな青春もの。
高校生の男女が部活を楽しみつつ、淡い想いをお互いに抱くという話だった。
読み終わったとき、俺は失礼ながら「意外と爽やかなのを書くんだな」と思ってしまった。
しかしそんなものかもしれない。
作家本人の見た目や性質と書くものは別だろう。
よって俺は楽しみに思う気持ちで、カフェでお茶をお供に二本目を読みはじめた。
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