22 / 79
長野・岐阜ぶらり 編(2023年10月)
第22話 長野 松本をぶらり 前編
しおりを挟む
長野県松本市。国宝松本城を観るために、特急で来た。
お城以外にも行きたい所があるので、朝4時半に起きて早めの電車に乗り、9時頃に松本到着。眠ーい。
電車は雨の中を突っ走って来たけれど、松本は曇りで、時々雲間から太陽が顔を出したり出さなかったり。
ひとまずは松本城を目指す。皆バスやら車で来ているのか、道中に人通りが少ない。道路沿いに大きなビルもあるのに、通勤の人たちもあまり見かけない。どうなってるんだ。
それでもさすがに松本城の入り口にはたくさんの人。海外組も多数だが、これは平日だからだろうか。それはさておき、チケットを買って天守を見学しよう。
松本城は1590年以降、石川家によって天守他の整備が進められ、天守を完成させたのは石川康長だとか。その後城主がコロコロ代わりながらさらに、大火、地震、解体の憂き目に遭ったり天守が傾いたりしながらも、現存している頑張りやさんだ。いや、頑張ったのは松本の人たちか。
入城すると、木の香りが漂っていた。資料館になっている熊本城と違って昔そのままの城塞だ。電気設備は付いてるから扇風機が設置されていたりするけれど。窓はパカっと開く木窓だし、中から外に向けて鉄砲や矢を放つための狭間、つまり手のひら6コ分くらいの穴がたくさん残っている。これ大雨とか台風の時はどうしてるんだろうか。城の中に数人いた警備員さんに訊けばよかったなぁ。
なぜ警備員さんが数人も中にいるかというと、階段がすごく急になっていて、誰かが注意しないと梁に頭をぶつけたり、後ろに転んで落ちたりするからだ。もちろんエレベーターなんて無い。
一番上の階に至るまでには、火縄銃などの古い銃や、お城の構成物として使われていた木材、飾りなどが展示されていた。パシャパシャとスマホで撮りまくって進み、最上階から見える街の風景も撮影した。そんなに高い場所じゃないから絶景とはいかないけれど、昔の人たちの視点だ。きっと迫り来る敵を監視していたのだろう。
国宝の見学を終え、外からも城を撮りつつぐるりとお堀の中、お堀の外を周った。天気がしっかり良くなってきて暑い。もうすぐ10月だというのに、長野なのに、暑いとはどういうことなんだ。ねぇ。
さてとさてと、ここから山登りだ。……とは言ってもガチのやつじゃなくて、アルプス公園という標高約800メートルの観光スポットへ行くのである。松本市役所が標高約600メートルだから、200メートルほど高く上がることになる。
松本城からアルプス公園まではおよそ3キロの距離だが、ずっと10度程度の勾配を上がるので行きはしんどい、帰りは楽なはず。ちなみに歩道らしい歩道はほとんどない。車社会ですからね。
市街から離れる向きで坂をグングン上がって行くと、途中に放光寺があった。ここは事前に調べてなかったので、見学しつつ賽銭を投げ入れて手を合わせる。本堂の左側になんだか悲しい名前のお堂があり、そちらにも賽銭を投げ入れる。すると、「左に周りながら願いごとをする」と書かれていたのでその通りにしてみた。願いごとはもちろん人に言わない。
そうしてさらにアスファルトの道を進み続けること20分程度、足がギシギシと唸り始めた頃、ようやくアルプス公園の南入口とやらに到着した。気温は明らかに上昇しており、陽射しの強さもあって既に汗だくだ。
後編に続く。
お城以外にも行きたい所があるので、朝4時半に起きて早めの電車に乗り、9時頃に松本到着。眠ーい。
電車は雨の中を突っ走って来たけれど、松本は曇りで、時々雲間から太陽が顔を出したり出さなかったり。
ひとまずは松本城を目指す。皆バスやら車で来ているのか、道中に人通りが少ない。道路沿いに大きなビルもあるのに、通勤の人たちもあまり見かけない。どうなってるんだ。
それでもさすがに松本城の入り口にはたくさんの人。海外組も多数だが、これは平日だからだろうか。それはさておき、チケットを買って天守を見学しよう。
松本城は1590年以降、石川家によって天守他の整備が進められ、天守を完成させたのは石川康長だとか。その後城主がコロコロ代わりながらさらに、大火、地震、解体の憂き目に遭ったり天守が傾いたりしながらも、現存している頑張りやさんだ。いや、頑張ったのは松本の人たちか。
入城すると、木の香りが漂っていた。資料館になっている熊本城と違って昔そのままの城塞だ。電気設備は付いてるから扇風機が設置されていたりするけれど。窓はパカっと開く木窓だし、中から外に向けて鉄砲や矢を放つための狭間、つまり手のひら6コ分くらいの穴がたくさん残っている。これ大雨とか台風の時はどうしてるんだろうか。城の中に数人いた警備員さんに訊けばよかったなぁ。
なぜ警備員さんが数人も中にいるかというと、階段がすごく急になっていて、誰かが注意しないと梁に頭をぶつけたり、後ろに転んで落ちたりするからだ。もちろんエレベーターなんて無い。
一番上の階に至るまでには、火縄銃などの古い銃や、お城の構成物として使われていた木材、飾りなどが展示されていた。パシャパシャとスマホで撮りまくって進み、最上階から見える街の風景も撮影した。そんなに高い場所じゃないから絶景とはいかないけれど、昔の人たちの視点だ。きっと迫り来る敵を監視していたのだろう。
国宝の見学を終え、外からも城を撮りつつぐるりとお堀の中、お堀の外を周った。天気がしっかり良くなってきて暑い。もうすぐ10月だというのに、長野なのに、暑いとはどういうことなんだ。ねぇ。
さてとさてと、ここから山登りだ。……とは言ってもガチのやつじゃなくて、アルプス公園という標高約800メートルの観光スポットへ行くのである。松本市役所が標高約600メートルだから、200メートルほど高く上がることになる。
松本城からアルプス公園まではおよそ3キロの距離だが、ずっと10度程度の勾配を上がるので行きはしんどい、帰りは楽なはず。ちなみに歩道らしい歩道はほとんどない。車社会ですからね。
市街から離れる向きで坂をグングン上がって行くと、途中に放光寺があった。ここは事前に調べてなかったので、見学しつつ賽銭を投げ入れて手を合わせる。本堂の左側になんだか悲しい名前のお堂があり、そちらにも賽銭を投げ入れる。すると、「左に周りながら願いごとをする」と書かれていたのでその通りにしてみた。願いごとはもちろん人に言わない。
そうしてさらにアスファルトの道を進み続けること20分程度、足がギシギシと唸り始めた頃、ようやくアルプス公園の南入口とやらに到着した。気温は明らかに上昇しており、陽射しの強さもあって既に汗だくだ。
後編に続く。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
就職面接の感ドコロ!?
フルーツパフェ
大衆娯楽
今や十年前とは真逆の、売り手市場の就職活動。
学生達は賃金と休暇を貪欲に追い求め、いつ送られてくるかわからない採用辞退メールに怯えながら、それでも優秀な人材を発掘しようとしていた。
その業務ストレスのせいだろうか。
ある面接官は、女子学生達のリクルートスーツに興奮する性癖を備え、仕事のストレスから面接の現場を愉しむことに決めたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる